Q状態イジング模型を用いた多値画像修復における 周辺尤度最大化によるハイパパラメータ推定

Slides:



Advertisements
Similar presentations
自動映像生成のための パーティクルフィルタによるボールの追 跡 2007 年 3 月 21 日 神戸大学大学院自然科学研究科 矢野 一樹.
Advertisements

コンピュータビジョン特論 第8回対象追跡 2006年11月22日 加藤丈和.
菊池自由エネルギーに対する CCCPアルゴリズムの拡張
マルコフ連鎖モンテカルロ法がひらく確率の世界
時空間データからのオブジェクトベース知識発見
ベイズ的ロジスティックモデル に関する研究
「データ学習アルゴリズム」 第2章 学習と統計的推測 報告者 佐々木 稔 2003年5月21日 2.1 データと学習
クラスター変分法と確率的情報処理 --Belief Propagation と画像処理アルゴリズム--
確率モデルによる 画像処理技術入門 --- ベイズ統計と確率的画像処理 ---
統計力学と情報処理 ---自由エネルギーの生み出す新しい情報処理技術--- 2003年8月12日前半
確率モデルによる画像処理における統計的学習理論
ベイズ基準によるHSMM音声合成の評価 ◎橋本佳,南角吉彦,徳田恵一 (名工大).
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Practice (2014年4月)
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Practice (2012年4月)
7. 音声の認識:高度な音響モデル 7.1 実際の音響モデル 7.2 識別的学習 7.3 深層学習.
正規分布における ベーテ近似の解析解と数値解 東京工業大学総合理工学研究科 知能システム科学専攻 渡辺研究室    西山 悠, 渡辺澄夫.
はじめに: 平均場理論を用いた情報処理の最近の動向
領域ベースの隠れ変数を用いた画像領域分割
NTTコミュニケーション科学基礎研究所 村山 立人
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎 第1部講義(2008年4月15日,4月22日,5月6日)
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
モデルの逆解析 明治大学 理工学部 応用化学科 データ化学工学研究室 金子 弘昌.
確率伝搬法と量子系の平均場理論 田中和之 東北大学大学院情報科学研究科
統計力学と情報処理 ---自由エネルギーの生み出す新しい情報処理技術--- 2003年8月14日後半
確率的情報処理と確率伝搬法によるアルゴリズム設計の数理構造
ベイジアンネットと確率推論 変分原理からの再帰的確率推論アルゴリズムの解説
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Practice (2013年4月)
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎 第1部講義(2007年4月16日,4月17日,4月24日,5月10日)
量子系における 確率推論の平均場理論 田中和之 東北大学大学院情報科学研究科
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎 第1部講義(2006年4月17日,4月18日,4月25日,5月9日)
科研費特定領域研究 「確率的情報処理への統計力学的アプローチ」平成16年度第2回公開シンポジューム “確率推論の数理”
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
確率的情報処理の最近の動向 東北大学 大学院情報科学研究科 田中 和之
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
ベイズ・アプローチによる グラフィカル・テスト理論
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Practice (2015年4月)
ガウシアン確率伝搬法の 近似精度に対する理論解析
ベイジアンネットワーク概説 Loopy Belief Propagation 茨城大学工学部 佐々木稔
第3章 線形回帰モデル 修士1年 山田 孝太郎.
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Part 4 (2015年4月)
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
物理フラクチュオマティクス論 応用確率過程論 (2006年5月9日)
確率的画像処理アルゴリズム入門 東北大学 大学院情報科学研究科 田中 和之
クロスバリデーションを用いた ベイズ基準によるHMM音声合成
確率の生み出す新しい情報処理技術 東北大学 大学院情報科学研究科 田中 和之
東北大 情報科学 田中和之,吉池紀子 山口大 工 庄野逸 理化学研究所 岡田真人
確率モデルを用いた 情報通信技術入門 ー誤り訂正符号を中心にー
HMM音声合成における 変分ベイズ法に基づく線形回帰
ベイズ基準による 隠れセミマルコフモデルに基づく音声合成
科学研究費補助金 特定領域研究 確率的情報処理への 統計力学的アプローチ 平成14年度研究成果発表会
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Part 5 (2012年4月)
パターン認識 ークラスタリングとEMアルゴリズムー 担当:和田 俊和 部屋 A513
ベイズ音声合成における 事前分布とモデル構造の話者間共有
ポッツスピン型隠れ変数による画像領域分割
ガウス分布における ベーテ近似の理論解析 東京工業大学総合理工学研究科 知能システム科学専攻 渡辺研究室    西山 悠, 渡辺澄夫.
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
北大MMCセミナー 第68回 附属社会創造数学センター主催 Date: 2017年6月15日(木) 16:30~18:00
統計力学と情報処理 ---自由エネルギーの生み出す新しい情報処理技術--- 2003年8月14日前半
領域ベースの隠れ変数を用いた決定論的画像領域分割
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
東北大学 大学院情報科学研究科 応用情報科学専攻 田中 和之(Kazuyuki Tanaka)
ゆらぎが生み出す新しい情報処理技術 確率伝搬法と確率的画像処理
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Part 5 (2013年4月)
ガウシアングラフィカルモデルにおける一般化された確率伝搬法
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Part 4 (2012年4月)
電気・通信・電子・情報工学実験D 確率的情報処理の基礎技術 Practice (2019年4月)
混合ガウスモデル Gaussian Mixture Model GMM
Presentation transcript:

Q状態イジング模型を用いた多値画像修復における 周辺尤度最大化によるハイパパラメータ推定 東北大学大学院情報科学研究科 田中和之 北海道大学大学院工学研究科 井上純一 共同研究者:D. M. Titterington (University of Glasgow)

はじめに マルコフ確率場モデルと古典スピン系の類似性 平均場理論をはじめとする統計力学的近似解析手法の有効性 Q-Ising 模型 Ising 模型・Potts模型でのいくつかの研究成果 Q-Ising 模型 レプリカ法を用いた統計的性能評価(Inoue and Carlucci) ハイパパラメータ推定も含めた平均場理論を用いたアルゴリズム設計と数値実験による性能評価(本講演) 期待値最大化(EM)アルゴリズムを用いたアルゴリズムのレプリカ法を用いた統計的評価(井上・田中)

確率的画像処理 劣化過程 事前確率

ベイズの公式と事後確率 周辺事後確率最大化による修復画像の推定

ハイパパラメータ推定 周辺尤度最大化

ベーテ近似における周辺確率分布

数値実験 ハイパパラメータはすべて周辺尤度最大化により決定. 原画像 劣化画像 修復画像

数値実験 周辺尤度最大化によるハイパパラメータの決定.

ハイパパラメータは周辺尤度最大化により決定. 数値実験 ハイパパラメータは周辺尤度最大化により決定. 原画像 劣化画像(Q-1)p=0.3 Potts 模型による修復画像 Q-Ising 模型による修復画像

おわりに 要約 Q-Ising 模型を用いた確率的画像処理 ベーテ近似にもとづく Loopy Belief Propagation 周辺尤度最大化によるハイパパラメータ推定 Q=3 と Q=4 に対する数値実験 今後の課題 事前分布に従うモンテカルロシミュレーションのスナップショットにおいて 0 と Q-1 のパターンが比較的でにくい.これを補う項の導入についての検討 => スピンS Ising 模型への拡張