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Published byしまな わしあし Modified 約 8 年前
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インターネットによる多言語情報 提供の支援 青山亨 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 日本言語政策学会 緊急研究報告会:災害・震災時,情報弱者のための言語政策について考え る 2011 年 5 月 29 日 麗澤大学東京サテライトキャンパス
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報告の流れ 1. 被災地の多言語状況 2. 東京外国語大学の多言語対応 3. 災害情報の多言語提供支援の経緯 4. 見えてきた課題と今後の展望
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青森 岩手 宮城 福島 茨城 栃木 千葉 県全体の全登録者数適用市町村での登録者数 青森 4,171898 (21.5%) 岩手 5,3055,305 (100%) 宮城 14,40214,402 (100%) 福島 10,29110,291 (100%) 茨城 50,63943,177 (85.3%) 栃木 31,35921,432 (68.3%) 千葉 110,66216,167 (14.6%) 東北地方太平洋沖地震災害救助法 適用市町村(除く,東京都)の外 国人登録者数 (法務省 3 月 31 日)
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災害救助法適用市町村に住む外国人登録者数
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災害救助法適用市町村の外国人登録者の国籍
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県別の在留資格の割合
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東京外国語大学の多言語対応 学部 外国語学部 学部生数 3792 人 教員数 216 人 専攻語数 26 言語 英語、ドイツ語、フランス語、イタリア 語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア 語、チェコ語、ポーランド語、 中国語、朝鮮語、モンゴル語、インドネ シア語、マレーシア語、フィリピン語、 タイ語、ラオス語、ベトナム語、カンボ ジア語、ビルマ語 ウルドゥー語、ヒンディー語、ペルシア 語、アラビア語、トルコ語 日本語
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多言語・多文化教育研究センター 設立 2006 年 4 月 目的 多言語・多文化化する 日本社会の問題の解決 特色 研究者と実践者の協働 実践研究 事業分野 教育、研究、社会連携 多言語・多文化社会 専門人材養成講座 – 多文化社会コーディネーター – コミュニティ通訳 9 言語、 23 人 語学ボランティア – 外大 OB ・ OG 、教職員 26 言語、 121 人 多言語・多文化社会 専門人材養成講座 – 多文化社会コーディネーター – コミュニティ通訳 9 言語、 23 人 語学ボランティア – 外大 OB ・ OG 、教職員 26 言語、 121 人
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多言語情報提供の支援活動の経過 3 月 11 日(金) – 地震発生 3 月 12 日(土) – 支援のためのメーリングリス トを立ち上げ コミュニティー通訳 語学ボランティア – 仙台市の広報から必要な情報 を抽出し、仙台市国際交流協 会に送信 3 月 15 日(火) – センターのウェブサイトでも 多言語情報の提供を開始 3 月 18 日(金) – 放射線医学総合研究所の情報 の多言語による提供を開始 3 月 22 日(火) – 入国管理局の情報の多言語に よる提供を開始 3 月 25 日(金) – センターでの多言語情報提供 を専用ウェブサイトに移行 4 月 3 日(日) – 情報の更新を停止し、支援 メーリングリストを閉鎖 – 未翻訳テキストのみ新規掲載 9
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翻訳ボランティアと翻訳言語 翻訳ボランティア –126 人 – 女 98 人、男 28 人 – 海外在住者を含む – 外国人 18 人を含む 翻訳言語( 21 言語) – イタリア語、インドネシ ア語、英語、韓国語、カ ンボジア語、スペイン 語、タイ語、中国語、ド イツ語、ヒンディー語、 ビルマ語、フィリピン 語、フランス語、ベトナ ム語、ベンガル語、ペル シア語、ポーランド語、 ポルトガル語、マレーシ ア語、ルーマニア語、ロ シア語 10
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翻訳の内容 仙台市災害対策本部の災害情報 – ライフライン、病院、交通、給水・ごみ・下水 道・ガス、火災予防、市役所手続き、児童施設災 害ダイアル、ボランティアセンター立ち上げ、ご みの収集、がれき置き場、長距離バス、高速バ ス、り災証明書、建物被害認定調査 放射線総合医学研究所 – 放射線被曝に関する基礎知識 I ~ V 入国管理局 – お知らせ 1 ~ 3
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ウェブサイトの画面
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携帯電話で見た画面
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翻訳活動の流れ 被災地 仙台市国際交 流協会 被災地 仙台市国際交 流協会 全国機関 入管・放医研 全国機関 入管・放医研 翻訳ボランティアのネットワーク 本センター 定住外国人・外国人周辺の日本人 ウェブによる 多言語情報 ウェブによる 多言語情報
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ヒット数の変化 平均 8,632 ヒット ( 3 月 16 日~ 25 日) 24,246 ヒット 9,217 アクセス ( 3 月 28 日) 19,291 ヒット ( 3 月 18 日) 専用ウェブサイトへの移行 ( 3 月 25 日) 3 月 16 日~ 4 月 11 日
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訪問者の出身国(日本を除く上位 30 国) 日本 74,045 3 月 19 日~ 4 月 30 日
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訪問者のアクセス手段 3 月 19 日~ 5 月 18 日
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外国人周辺の日本人からの反響 インドネシア語の情報について たすかりました。インドネシアの国営放送では、放射能は 10 時間で東京上空に到着す る、人体に影響のある量である、と報じたらしく、国の親御さんたちがパニックになってい ます。親が帰れコールするとき、インドネシアの情報のほうが信頼できると思ってしまうよ うです。こんなとき、少しでも母語の情報が安心材料だと思います。予想を超えて在留外国 人の危機意識はたかぶっているようです。 ベトナム語の情報について ベトナム人の方々が大変不安を持っておりました。日本語も簡単な言葉は理解できま すが、日本人でも難しい今回の原発他の情報、いくら報道を見ても安心できず、外国では最 悪の情報ばかりが報道されるばかりで、本国からは帰って来いと急かされ、本人たちも帰り たいと泣くばかりでした。 なんとかベトナム語の情報をと思ったのですが、英語・韓国語・中国語は見つかるも のの、ベトナム語の翻訳はなかなか見つからず、逆に全てベトナム語ではこちらが内容を理 解できず、ほとほと困っているときにこちらのサイトを見つけ、大変助けられました。 安心できたかどうかは解りませんが、きちんとした情報を知ることが出来、多少余裕 も出来たようです。コピーして友人同士で読んだりしていたようです。私たちだけではうま く説明ができなかったので本当に助かりました。
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多言語情報提供への反応 母語による正確な情報提供 – 日本に留まることの不安感の軽減 ⇐ 母国の親族からの帰国願い ⇐ 国外での報道 少数言語による情報提供 – 英語・中国語・韓国語以外の言語 日本語と対応した情報提供 – 外国人周辺の日本人が検索可能 ウェブ上の文字による情報提供 – プリント、コピーして回覧が可能
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見えてきた課題と今後の展望 非常時の多言語情報提供体制の構築 – 日常活動の継続 ⇒ 語学ボランティアネットワークなど 情報の正確性と迅速性と妥当性 – 翻訳の質の担保 ⇒ 留学生などの活用 – 翻訳体制のコーディネーション – 適切な情報源の選択 地元レベルの情報と全国レベルの情報 – 全国レベルの情報に対応 ⇒ 政府との連携も視野 多面的な技術的対応 – 多言語による文字の表示 ⇒Unicode フォント – 新しい技術への対応 ⇒ スマートフォン、 Twitter など
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ご清聴ありがとうございました。 Ver 1.2 2011-05-26, 2011-05-23, 2011-05-10
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参考 URL 多言語・多文化教育研究センター –http://www.tufs.ac.jp/blog/ts/g/cemmer/ 厚生省(東日本大震災関連情報) –http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015dbd.html 警視庁(東日本大震災について) –http://www.npa.go.jp/archive/keibi/biki/index.htm 仙台市国際交流協会(仙台市災害多言語支援センター) –http://www.sira.or.jp/saigai/ 放射線医学総合研究所(原発事故関連) –http://www.nirs.go.jp/index.shtml 法務省入国管理局(東日本大震災への対応) –http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/saigai0002.html NPO 法人多文化共生マネージャー全国協議会(東北地方太平洋地震多言語 支援センター) –http://eqinfojp.net/ 日本中国語学会(多言語・情報弱者対応災害支援リンク集) –http://www.chilin.jp/dz/dz.html
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