フッ化物歯面塗布、サホフロス、フッ化物 洗口法の指導・サポート 参考図書「フッ化物ではじめるむし歯予防」医歯薬出版.

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1 フッ化物歯面塗布、サホフロス、フッ化物 洗口法の指導・サポート 参考図書「フッ化物ではじめるむし歯予防」医歯薬出版

2 フッ化物歯面塗布

3 フッ化物歯面塗布経験者の推移 （ 1 歯科疾患実態調査、 5 歳未満 -1 回でも経 験者） 0 10 20 30 40 1969 年 1975 年 1981 年 1987 年 1993 年 1999 年 (%) 乳幼児健診の場 歯科医院

4 フッ化物歯面塗布の効果 1 期間 研究の数う蝕予防効果 (%) NaF S ｎ F ２ APF 1 年間 2 年間 3 年以上 12 9 8 9 8 1 4 1 9 30 39 35 28 27 30 29 8 20 全体 25 18 27 29 32 28 （ 75 の臨床研究からのう蝕予防効果を算定）

5 0 20 40 60 80 1990 年 1991 年 1992 年 1993 年 1990 年よりフッ素塗布事業開始 0 2 4 6 8 平均 dmft う蝕有病者率 （ （ 1 回 / 2 ヶ月の塗布、口腔衛生会誌 西田ら, 1999) う蝕有病者率 平均 dmft フッ化物歯面塗布の効果２ 効果例

6 フッ化物歯面塗布の効果３ 再石灰化療法 初期う蝕部分が再石灰化により回復する ( 白濁のまま硬化することもある )

7 フッ化物歯面塗布の効果４ 効果まとめ ・乳歯： 30 ～ 40 ％ ・永久歯： 30 ％

8 R フッ化物歯面塗布法の種類１ 1) 歯ブラシ法 おもな製剤：「フロアーゲル 」 2 ％リン酸酸性フッ化ナトリウム溶液を主成分とするゲル （ APG ゲル ) ・歯ブラシを用いて歯面にゲル状のフッ化物製剤を 塗布 ・塗布した部位が確認できるので、二重に塗る必要 ない ・塗布してない部位が確認できる

9 フッ化物歯面塗布法の種類２ 2) 綿球法 おもな製剤：「フローデンＡ 」、「フルオール N 液 」 2 ％リン酸酸性フッ化ナトリウム溶液 RR ・綿球、および綿棒に溶液状のフッ化物製剤を浸 して 歯面に塗布

10 R フッ化物歯面塗布法の種類３ 3) トレー法 ・既成・個人のトレーにゲル状及び溶液状のフッ化 物製 剤をのせて歯面に接触させる ・防湿が確実である おもな製剤：「フロアーゲル 」 2 ％リン酸酸性フッ化ナトリウム溶液を主成分とするゲル （ APG ゲル )

11 R フッ化物歯面塗布法の種類４ 4) イオン導入法 おもな製剤：「ネオ 」 2 ％中性フッ化ナトリウム溶液 ・ゲル状の製剤を使うことはできない ・他の塗布法と比較してう蝕予防効果が高いとはい えな い

12 対象年齢１ ・歯の萌出期が重要 乳歯 萌出後の早い時期：生後 10 ヶ月 永久歯 前歯または第一大臼歯が放出する時期： 4 ～ 5 歳こ ろ

13 対象年齢２ ・他のフッ化物応用法との複合応用 乳歯：吐出しができるようになってから フッ化物配合歯磨剤による歯磨きと併用すると効果 的 永久歯：うがいができるようになったら 前歯または第一大臼歯が放出する時期： 4 ～ 5 歳こ ろ

14 対象年齢３ ・その他の対象 う蝕ハイリスク 矯正治療中、口腔乾燥症等、う蝕感受性が高い 成人、高齢者 根面う蝕の予防、知覚過敏

15 実施頻度 1 ・少なくとも年 2 回、できれば、年 3 ～ 4 回 ・実施頻度が多いほど効果的 ハイリスクの人には、月に 1 回程度塗布 ・ 3 ヵ月後との定期健診との組み合わせ 合計年 4 回の塗布回数

16 実施頻度 2 種類 ＡＰＦ溶液、ゲ ル フロアーゲル フローデンＡ フルオールＮ液 中性ＮａＦ溶液 ネオ 塗布回数 1 回塗布で 1 単位 2 週間以内に 4 回塗 布して 1 単位 上記の単位を年 2 回以上行う 製剤による頻度

17 ピンセット ミラー ワッテ ロールワッテ 歯ブラシ パイル皿 ゲル (0.8g 、パイル皿すり切り一杯 ) 水の入ったコップは取り下げておきま しょう フッ化物歯面塗布法の手順 機材準備

18 歯ブラシゲル法の術式 ①ロルワッテを入れる ②綿球で唾液を拭き取る エアーで歯面を乾燥させても良い ③歯ブラシでゲルを歯面に塗布す る 塗布は上顎から行い、ゲルを少量ずつ歯ブラシ に取り、隣接面や小窩裂溝にもゲルが押し込ま れるよう塗布する。 ④余剰のゲルを拭き取る 塗布後、余剰のゲルを拭き取りワッテを 2 ～ 3 分 かませる。その後、たまった唾液は吐き出させ 終了。塗布後 30 分くらいはうがいをしないよう に伝える ① ② ③ ④

19 サホフロス

20 適応症 処置に必要な器具・材料 乳歯については健全,C0,C1 の隣接面、特に de 間 永久歯については健全,C0 の隣接面、特に 6 近心面 ピンセット ( ロック ) ミラー ダッペングラス ワッテ サホライド フロスホルダー フロス

21 サホフロス 術式 ①塗布する部位をフロスで清掃する。 ② Y 字型のフロスホルダーにアンワックスタイプのフロスを セットする。 ③ダッペングラス ( サホライド専用 ) にサホライドを 1 滴とる。 ④小綿球でサホライドをフロスにつける。 ⑤塗布する部位をワッテにて簡易防湿し、エアーで乾燥する。 ⑥サホライドをつけたフロスで隣接面を 2,3 回こする。 ⑦終わったら、フロスをはずして捨て、ダッペングラス、ピン セットを OX に浸す

22 フッ化物歯面塗布 (80 点 ) フッ化物洗口の保険適用 (80 点 ) 年齢 歯冠修復終了 乳歯 歯冠修復終了 永久歯 0 ～ 2 歳 3 ～ 4 歳 5 ～ 7 歳 8 ～ 10 歳 11 ～ 12 歳 2 歯以上 － 5 歯以上 － 8 歯以上および 3 歯以上 6 歯 以上 8 歯 以上 フッ化物応用を保険診療で行う場合の算定用件

23 指導開始 105 ＋ 80 Ｆ塗布 う蝕治療終了 継続的口腔衛生指導機関 (1 年間 ) 指導 105 ＋ 80 Ｆ塗布 指導 105 ＋ 80 Ｆ塗布 指導 105 ＋ 80 Ｆ塗布 指導 105 ＋ 80 Ｆ塗布 1 年間 う蝕なし う蝕発生 治療 263 点 治療して 再度①へ ① ②③④⑤ 3 ヵ月 指導 105 ＋ 80 Ｆ洗口指導 (4 歳以上 ) ( 期間中 1 年間 1 回のみ ) フッ化物局所応用と指導管理

24 フッ化物洗口法 ( セルフケア )

25 フッ化物洗口利用者の入手方法 保険適用例 保健適用外 歯科医院薬局 利用者 指示書 × 購入 ○ 歯科医院薬局 利用者 購入 ○

26 ①洗口方法 ( 薬液のうがいの方法 ) および頻度 ②洗口に関する注意事項 ③洗口液の取り扱いおよびその保管方法 フッ化物洗口指導指示書の記載必要内容 指示書例は、フッ化物ではじめるむし歯予防 20 ｐで

27 フッ化物洗口法製剤 ミラノ - ル オラブリス R R 1g 包 水 200ml に溶解 250ppm 1.8g 包 水 200ml に溶解 450ppm 1.5g 包 水 300ml に溶解 250ppm 1.5g 包 水 150ml に溶解 450ppm

28 フッ化物洗口 ( 個人 ) の手順 ( ミラノ - ルの場合 ) ①ミラノールを一包を指示された量 (200 ｍｌ ) の水道水で調 整する ②計量カップに調整した溶液を入れる (10ml) ④洗口後、溶液を捨てる ③約 1 分間洗口する ( 嚥下を防ぐために下を向く ) ⑤調整して残った溶液は、冷蔵庫に保管する ( 約 20 日間ま で保存可能。カビが生えた場合は捨てる。 )

29 プロフェッショナルケアにお ける フッ化物応用の位置づけ 予防対象者すべてがフッ化物の適応者 ・子供から高齢者まで全てが対象 長期に継続して応用することが必須条件 ・サポートが必要であり、受け皿整備が必 要

30 長期に来院してもらうために (1) 治療終了から定期健診につなげるオリエンテーションシステ ム (2) 定期的なリコール継続のためのリコール管理システム (3) 継続的なサポートを的確なものとする情報ファイリングシス テム (4) 的確な診断結果に基づく適正な予防処置を実施する診療シス テム (5) スムーズで無駄のない健康教育を行うための インフォメーションシステム