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Published byかつかげ たみや Modified 約 8 年前
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東京大学大学院理学系研究科 ビッグバン宇宙国際センター 川崎雅裕 インフレーション理論の 進展と観測 「大学と科学」公開シンポジウム ビッグバン 宇宙の誕生と未来
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標準宇宙モデル
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宇宙膨張の発見 宇宙背景放射の発見 宇宙初期のヘリウム合成理論の成 功 標準ビッグバン宇宙モデル
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1922 フリードマン宇宙モデル 膨張宇宙 開いた宇宙 平坦な宇宙 閉じた宇宙
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1929 ハッブルの発見 遠くの銀河は銀河までの距離に比例した速 さで遠さかっている 宇宙膨張の証拠
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http://hubble.nasa.gov/
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(後退速度) = H X (距離) 0 H ハッブル定数 = 68 - 75km/ 秒 /Mpc 0 現在
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宇宙膨張の発見 宇宙背景放射の発見 宇宙初期のヘリウム合成理論の成 功 標準ビッグバン宇宙モデル
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1946 ガモフの熱い宇宙モデル 宇宙膨張 過去にさかのぼれば 宇宙は高温高圧の状態 圧縮すると温度が上がる 火の玉宇宙(ビッグバン宇宙) 1. 宇宙初期にヘリウムが合成される 2. 熱い宇宙の痕跡として宇宙背景放射が存在 2( 陽子 ) + 2( 中性子 ) ヘリウム
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宇宙背景放射 光 = 電磁波 様々な波長の光 温度Tの物体から放射される光 温度に固有な 波長の光 プランク分布
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温度が高い波長が短い 赤い鉄、星の色 初期宇宙の高温状態 短い波長の光で満ちている 宇宙の膨張 温度が低くなる 現在も長波長の光が宇宙を満たしている
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1965 ペンジャス・ウィルソンによる 3K宇宙背景放射の発見 3K = 摂氏 -270 度 波長約 1mm のマイクロ波
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元素合成 (Big Bang Nucleosynthesis) 宇宙の温度が 100 億度から 3 億度に下がる間に 2( 陽子 ) + 2( 中性子 ) ヘリウム 同時に、重水素、ヘリウム3、リチウム7が わずかに作られる 宇宙の核子(陽子・中性子)の約 1/4 がヘリウムになる
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宇宙膨張の発見 宇宙背景放射の発見 宇宙初期のヘリウム合成理論の成 功 標準ビッグバン宇宙モデル
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宇宙の歴史
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再結合 (Recombination) 宇宙の温度が 3000 度程度になると 電子 + 陽子 水素原子 + 光子 自由な電子がなくなる 光は電子に邪魔(散乱)されずに 現在まで直進する 宇宙背景放射として観測
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時刻 = 40 万年以降
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COBE (COsmic Background Explorer) による観測 1989 年 11 月 NASA が打ち 上げ
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COBE 宇宙背景放射全天マップ http://map.gsfc.nasa.gov/product/cobe
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宇宙の歴史
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インフレーション宇宙
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標準宇宙モデルの困難 地平線問題 (horizon problem) 平坦性問題 (flatness problem) 宇宙背景放射は非常に等方的 宇宙は約 100 億年たったいまも平坦に近い インフレーション宇宙モデル 自然に解決 グース・佐藤 (1981)
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宇宙の地平線 どんなものも光速より速く伝わらない
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地平線問題 因果関係のない AB からくる光 の強さが 10 万分 の 1 の精度で同 じ なぜ? = 地平線問題 ~ 100 Mpc AB ~ 4000 Mpc
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平坦性問題 平坦さの時間変化 誕生から 100 億年たった今でも空間が平坦 であるためには宇宙初期において 10 の精 度で平坦 -60 不自然な微調節 Present Flat
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インフレーション宇宙 宇宙のごく初期 10 秒 -36 真空 ( スカラー場 ) のエネルギーが宇宙を支配
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真空のエネルギーが宇宙を支配 急激な宇宙膨張 10 秒に宇宙が 10 倍になる -36 26 膨張の後、真空のエネル ギーが解放され熱い宇宙 インフレーション宇宙
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インフレーション宇宙の成功 インフレーション宇宙は標準モデルの問題点( 地平線問題・平坦性問題 ) を自然に解決 地平線問題 AB はインフレー ション前には因 果関係があった
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平坦性問題 急激な膨張によって平坦になる
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密度揺らぎの生成 真空の量子揺らぎ 古典的な密度揺らぎ 宇宙の構造形成 インフレーション
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インフレーション宇宙の歴史
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平坦な宇宙 特徴的な密度揺らぎ ( 断熱・スケール不変) インフレーション宇宙の予言 宇宙背景輻射の観測 COBE, BOOMERANG, WMAP, etc インフレーションを支持
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平坦な宇宙 http://background.uchicago.edu/~whu/
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BOOMERANG Balloon Observation Of Millimetric Extragalactic Radiation ANisotropy and Geomagnetics
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温度揺らぎの大きさ
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WMAP (Wilkinson Microwave Anisotropy Probe) http://map.gsfc.nasa.gov/
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WMAP 宇宙背景放射全天マップ http://map.gsfc.nasa.gov/
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COBE 宇宙背景放射全天マップ http://map.gsfc.nasa.gov/product/cobe
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History of Background Radiation
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WMAP による温度揺らぎスペクトル 断熱・スケール不変な揺らぎ
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揺らぎの性質 : 断熱 vs 等曲率 空間 光の揺らぎ 物質の揺らぎ 光の揺らぎ 物質の揺らぎ 揺らぎの生成時 インフレーション宇宙断熱揺らぎ 等曲率揺らぎ
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温度揺らぎ:断熱 vs 等曲率 断熱揺らぎ 等曲率揺らぎ
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平坦な宇宙 特徴的な密度揺らぎ ( 断熱・スケール不変) インフレーション宇宙の予言 宇宙背景輻射の観測 COBE, BOOMERANG, WMAP, etc インフレーションの状況証拠
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まとめ インフレーション宇宙モデルは標準ビッグバ ン宇宙モデルの問題を解決し、宇宙のごく初 期をうまく記述することができる インフレーション宇宙の予言である宇宙の平 坦さや密度揺らぎが宇宙背景放射の観測で確 かめられてきた 今後、インフレーションモデルは観測によっ てさらに洗練されていくと期待される
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