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人間福祉学部 准教授 宮嶋 淳 博士(ソーシャルワーク)
2014年度 人間福祉学部 公開市民講座 生殖医療福祉って何!? 人間福祉学部 准教授 宮嶋 淳 博士(ソーシャルワーク)
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医療福祉学は、インターフェイスだ。 ヒトは体が健康であるだけでなく心が満たされ、家族や友人に愛され、地域などの環境に適応して初めて「人間」として幸福に生きられる。 つづき 個々に生まれ、別々に発展してきた保健医療と社会福祉が、 少子高齢社会に入った日本で、今、手をつなごうとしている。 両者を結ぶ医療福祉学こそ、21世紀に必要とされるインターフェースだ。 2
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医療福祉学とは 広義には、保健医療と社会福祉を合わせてとらえた総括的な概念。保健福祉学とも。
保健は、医療を除く狭義の保健サービスの意味ではなく、保健医療の総称。 介護、リハビリテーション、医療ソーシャルワーク 狭義には、リハビリテーションや医療ソーシャルワーク 京極高宣「新たな学際的領域への挑戦」 近現代まで、保健医療と社会福祉は、必ずしも明確な分類がされていたわけではない。 例えば、 ナイチンゲールの時代、病人の多くは貧困者である。貧困者の多くは病気を持っていた。 ナイチンゲールは、病人には治療と看護を、貧困者には仕事と所得・保険を、提案した。 高齢化の進展で、両者はどんどん専門分化した。 医術の金言「ときに癒し、しばしば痛みを和らげ、そして絶えず励まし、勇気づける」 保健医療は、究極的には福祉を求めるものである。 とくに、患者やその家族の立場に立てば、単に治療だけでなく、心身上のケアが必要 現代の医療は、チーム医療であり、その一員に心理士やソーシャルワーカーも入る 3 3
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山手茂の「医療福祉学」 医療福祉専門職のチームワークを育てる共通基盤 医療福祉=保健・医療・福祉の総合
医療ソーシャルワーク=患者・家族を対象とするソーシャルワーク 山手茂の「医療福祉学」・・医療福祉専門職のチームワークを育てる共通基盤 医療福祉=保健・医療・福祉の総合 医療ソーシャルワーク=患者・家族を対象とするソーシャルワーク MSWの特徴 ①患者本人だけではなく、家族も援助の対象とすること ②疾病・障害に対応する適切な受療・療養生活のために相談・援助するとともに、本人・家族の精神的・社会的・経済的問題の解決のために相談・援助すること、 ③とくに家族に対しては、介護負担を軽減し、家族崩壊を防止するために相談・援助すること 4 4
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医療ソーシャルワークとは 患者とその家族がかかえる生活問題の解決を図るために専門的援助を行うこと
通常は、医療ソーシャルワーカーが専門的業務として行う。 医療ソーシャルワークとは、 患者とその家族がかかえる生活問題の解決を図るために専門的援助を行うことで、通常は医療ソーシャルワーカーが専門的業務としてこれを行う。 介護 ターミナルケア 医療福祉学=患者への援助 + 痛みや症状のコントロール + 家族への援助 医療福祉学の確立のために 知識の体系化、学問的方法の確立、学問的推進体制の整備 飯田精一 治療-医療、 援助‐福祉、 予防-保健 という3つの体系化 京極 保健医療 + 医療福祉 + 社会福祉 治療・予防 ケア 相談・援助 医療福祉学 この領域の学会 日本老年学会、日本保健福祉学会、介護福祉学会、日本認知症ケア学会、日本ケアマネジメント学会 5 5
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健康の概念 健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的安寧の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。 (WHO)
(WHO) スピリチャルな状態 ↓ 人間として生きる意味など存在意義に かかわる状態。 医療福祉の概念 WHO 健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的安寧の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。+スピリチャルな状態 ↓ 人間として生きる意味など存在意義にかかわる状態。ターミナルな状態時などに意識されることが多く、宗教的な捉え方にはとどまらないもの 医療ソーシャルワークの対象となる人々 年齢の幅 領域の幅 属性の幅 周産期:妊娠22週から出産後7日未満の時期。母体や胎児、新生児を総合的に管理し、母子の健康に関わる医療を「周産期医療」という。 6
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医療福祉の概念 医療福祉の概念 医療福祉の概念における明確な定説はない。
医療福祉の概念における明確な定説はない。 医療制度に関わる社会福祉の制度・政策、民間の事業・活動(サービス)を総称する広義の意味 医療福祉援助を行うこととする狭義の意味 7
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医療福祉の目的 疾病の予防や治療、あるいは社会復帰を妨げられている患者とその家族を対象として、日常生活における様々な社会的障害の除去、あるいは緩和を図りながら、予防や治療、リハビリテーションを含めた包括的医療を国民に権利として提供する。 医療福祉の目的 医療福祉は、患者とその家族の日常生活における、様々な障害の除去、あるいは緩和を図りながら、包括的医療を国民に権利として提供することを目的とする。 その活動は、医療ソーシャルワーカーを中心として行われる。 疾病の予防や治療、あるいは社会復帰を妨げられている患者とその家族を対象として、日常生活における様々な社会的障害の除去、あるいは緩和を図りながら、予防や治療、リハビリテーションを含めた包括的医療を国民に権利として提供する。 8
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再生医療・生殖医療の進展 iPS細胞の開発と実用化 STAP細胞 新不妊治療 卵子の老化 出生前診断 休眠卵子を育て、体外受精 卵子の凍結
凍結卵子の管理とコスト 出生前診断 生命の選別?!
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生殖医療の社会的側面 遺伝上の親:開示すべきか 「不妊」男性も目を向けて 卵子の凍結保存 卵子バンク 代理出産 遺伝カウンセリング
学会のガイドライン → 追いつけぬ法 卵子バンク 代理出産 遺伝カウンセリング
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第三者人工授精の子 性同一性障害(GID) 性変更の夫の名:戸籍上の父親に 血縁のない子の認知取り消し:父の請求認める
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出産事故 出生取り違え事件 産科医療補償制度 苦渋の人生:「時間戻して」 親子関係という文化資本の喪失
血縁めぐり「親子」認定 : 増えるDNA鑑定 産科医療補償制度 リスクの十分な説明
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世界を二分する代理出産 肯定派 インド、タイ、ロシア、アメリカ 否定派 イギリス、フランス、ドイツ、 (日本) 代理出産=海を越える生殖医療
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不妊治療助成 年齢制限 高齢出産のリスク うつろに響く「少子化対策」 不妊治療を職場で支援
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未来を拓く 希望(しあわせ)学 幸せの循環
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おわりに ご静聴、ありがとうございました。
本講演は、平成23~25年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金)「基盤研究(c)」課題番号: 「第三者の関わる生殖技術とソーシャルワーク」の研究成果の一部を活用し行ったものです。
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