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Published byこうだい みやのじょう Modified 約 7 年前
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静岡県不動産鑑定士協会 自治体における不動産市場情報整備の意義 -取引情報・取引価格・不動産業況DIの整備と自治体での政策活用-
1. 不動産取引情報整備の意義 2.不動産情報整備の現状 3.不動産情報の分析: 取引量と土地利用 4. 不動産業況DIの整備 清水千弘(Chihiro SHIMIZU) 麗澤大学経済学部准教授 1
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1.不動産市場情報整備の意義 不動産情報は,なぜ政策的な整備が必要なのか →不動産市場の公共性と特殊性
地域経済のEarly Warning Signal !!! 土地利用の外部性 -単純な外部性 ある土地の土地利用が周辺の土地利用に対して影響をもたらす -追加的な外部性 一度,決定された土地利用が時間を超えて影響をもたらす 良好な都市空間の創造=最適な土地利用の管理 →地域経済の持続的成長(資源の最適配分) 2
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不動産価格の変動と地域経済 資産価格の変動がどのように地域経済に影響をもたらすのか? 上昇局面: 企業・家計の資産に対する投機行動の活発化
-適正水準の資産価格の上昇に基づく投資の活性化は,(+). -本来,投資に回るべき資金が,過剰に資産に投資される(-) 下落局面: -信用収縮 : 金融システムの不安定化 短期的な経済の停滞 資産需要低下 -長期的な期待の低下 : 価格の押し下げ効果 -負債効果 :生産性の高い経済主体から,生産性の低い経済主体に対する資産の移転 企業:成長性の高い企業,生産性の高い家計 : 負債(大)
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2.不動産情報整備の現状 (1)土地価格情報
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取引価格情報の開示画面1(検索画面) 不動産価格水準の把握
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取引価格情報の開示画面2(データ表示画面)
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固定資産評価・路線価,標準宅地等
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(2)土地利用データ
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Spatial Distribution of Condominiums
東京23区の戸建て住宅の分布 Source : Shimizu, C and K.Karato(2005). Inefficiency of Land Use in the Tokyo Office Market: An Attempt to Measure Social Costs in Inefficiency of Land Use , ARSC2005
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東京23区において1991年時点で52,890棟,2001年時点で約60,000棟の非木造の事務所建物が存在している。
<23区計>面積・621平方キロ 人口・8,521,657人(同上) <東京都>面積・2187平方キロ 人口・12,627,482人(H18.6.1) Figure17.東京23区のオフィスビルの分布 Source : Shimizu, C and K.Karato(2005). Inefficiency of Land Use in the Tokyo Office Market: An Attempt to Measure Social Costs in Inefficiency of Land Use , ARSC2005
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(3)土地所有データ
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正確な情報:目的によって必要とされる情報が異なる 市場動向の観測: ・取引情報 ・ 募集情報 確実性:
3.不動産情報の分析: 取引量と土地利用 不動産情報の正確性を知る 情報流通と情報精度 正確な情報:目的によって必要とされる情報が異なる 市場動向の観測: ・取引情報 ・ 募集情報 確実性: ・取引価格 ・募集価格 × 時間的速報性
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House purchase timeline and price indices
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Valuation Error + Smoothing
地価指数=鑑定値指数(鑑定人による価格) リスク指標=ボラティリティ Source) Shimizu and Nishimura (2006)
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先行指標としての土地取引件数 Bubble Bursting as Phase Transition Phenomenon: M. Iwamuraa, K. Nishinarib, Y. Saitoc, and T. Watanabed
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過剰流動性:土地利用を前提としない土地取引の増加 →投機的土地取引が土地利用の混乱をもたらす 流動性の低下:土地の有効利用の阻害
取引量と土地利用 不動産市場の流動性の重要性 流通速度の重要性 過剰流動性:土地利用を前提としない土地取引の増加 →投機的土地取引が土地利用の混乱をもたらす 流動性の低下:土地の有効利用の阻害 →所有者の転換と土地利用の上昇 景気の先行指標 観測指標: 面積流動率(%)=当該市区町村で一定の期間に取引の対象となった土地面積/当該市区町村の宅地面積 件数密度(件数/k㎡)=当該市区町村の一定期間の土地取引件数/当該市区町村の宅地面積
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土地取引データ1:流動性
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土地取引データ2:流動性
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土地取引データ3:流動性
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土地取引データ4:主体別土地取引動向
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土地取引データ5:主体別土地取引動向
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土地取引データ6:短期転売
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土地取引データ7:短期転売
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マイクロな分析1(土地利用の混乱地域の抽出)
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マイクロな分析2(土地利用の混乱地域の抽出)
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マイクロな分析3(土地利用の混乱地域の抽出)
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マイクロな分析4(土地利用の混乱地域の抽出)
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マイクロな分析5(土地利用の混乱地域の抽出)
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公共事業の計画策定と土地取引
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投機的土地取引が土地利用の混乱に与える影響
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転売プロセス
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取引価格指数の活用:価格指数 鑑定誤差はなぜ起こるのか? 情報鮮度問題=正確な情報とは? 価格情報の正確性と時間的速報性 →時点修正問題
市場の時間的な変動を捕捉するためには →価格指数の重要性
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取引価格指数の事例:英国の場合
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情報鮮度と価格決定の誤差1:3か月前データでの評価
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情報鮮度と価格決定の誤差2:2か月前データでの評価
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情報鮮度と価格決定の誤差3:1か月前データでの評価
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先行指標の探索:経済モデル
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実績値と予測値
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4.不動産業況DIの整備 不動産価格情報の適切な把握の困難性 不動産価格→資産価格/将来の期待によって変化 先行指標
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コンポジット・インデックス(CI),ディフュージョン・インデックス(DI)
景況判断: 景気動向指数: コンポジット・インデックス(CI),ディフュージョン・インデックス(DI) CI:構成する指標の動きを合成することで景気変動の大きさやテンポ(量感)を把握 DI:構成する指標のうち 改善している指標の割合を算出することで景気の各経済部門への波及の度合い(波及度)を測定する →近年, 景気変動の大きさや量感を把握することがより重要になっていることから, 2008年4月値以降,CIを中心の公表形態に移行
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CIとDIとの違い DIは景気の各経済部門への波及の度合いを表す指標であり,各採用系列が大幅に拡張しようと, 小幅に拡張しようと,拡張系列の割合が同じならば同じDIが計測される。 CIは景気の強弱を定量的に計測する指標であり,DIが同じ数値で計測されたとしても, 各採用系列が大幅に拡張していればCIも大幅に上昇し,各採用系列が小幅に拡張しているならばCIも小幅に上昇する。 このように,CIは,DIでは計測できない景気の山の高さや谷の深さ,拡張や後退の勢いといった景気の「量感」を計測することができる。
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DI先行指標: 12指標 最終需要財在庫率指数(逆サイクル) 鉱工業生産財在庫率指数(逆サイクル) 新規求人数(除学卒)
実質機械受注(船舶・電力を除く民需) 新設住宅着工床面積 耐久消費財出荷指数 消費者態度指数 日経商品指数(42種) 長短金利差 東証株価指数 投資環境指数(製造業) 中小企業売上げ見通しD.I.
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日銀短観 : Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)
企業の業況感や設備,雇用人員の過不足などの判断 算出の方法: 各判断項目について3個の選択肢を用意し,選択肢毎の回答社数を単純集計し, 全回答社数に対する「回答社数構成百分比」を算出した後,次式により算出 D.I.=(第1選択肢の回答社数構成百分比)-(第3選択肢の回答社数構成百分比) 判断D.I.は,業況のほか,製商品・サービス需給や在庫,価格,設備,雇用人員,資金繰りなどの項目についても作成
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自治体版Key Performance Indicatorの開発の重要性
自治体版KPIの開発の重要性 自治体版Key Performance Indicatorの開発の重要性 どのような政策目的のもとで,どのような不動産情報を蓄積し,誰が,定期的にモニタリングしていくのか 政策目標: -乱開発の防止 -投機的土地取引の防止 -街づくりと不動産取引 -評価精度の向上 価格指数の整備 業況DI →複数指標での市況把握
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http://www.cs.reitaku-u.ac.jp/sm/shimizu/ 清水千弘(しみずちひろ) 麗澤大学経済学部准教授
千葉県柏市光ヶ丘2-1-1 麗澤大学経済学部 研究室B棟309 電話 / FAX / 45
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