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LHC計画 記者懇談会資料 その1 姿を現したTGCシステム

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1 LHC計画 記者懇談会資料 その1 姿を現したTGCシステム
アトラス日本グループ 表紙

2 20カ国のCERN加盟国はGNOに比例してCERNの予算を出す。
CERN(欧州合同原子核研究機構) CERN 研究所:  CERN(Conseil Européen pour la Recherche Nucléaire )欧州合同の加速器を用いて素粒子物理を探究する研究所。 沿革: 1954年:欧州12カ国の国際的研究機関として設立 1959年:28GeVの陽子シンクロトロン(PS)完成 1971年:陽子・陽子コライダー(ISR)の完成 1976年:450GeV大型陽子加速器(SPS)の完成 1983年:陽子・反陽子コライダーでWとZ粒子を発見 1989年:50+50GeV電子・陽電子コライダー(LEP)の完成 2008年:LHC加速器の完成、LHC実験開始(予定) 運営: 年間予算: 1,065MCHF(1,050億円) GNPに比例 職員数: 約2,500人 加盟国:ドイツ, イギリス, フランス, イタリア, スペイン, オランダ, スイス, ベルギー, スエーデンなど欧州の20カ国(図参照) オブザーバー国:日本、米国、ロシア他2カ国など その他: ・利用者:6,000人 ・World Wide Webの誕生地 20カ国のCERN加盟国はGNOに比例してCERNの予算を出す。 CERN概要 CERN研究所はジュネーブ市近くのスイスとフランスの国境をまたぎワイン畑の中にある。背景はジュラ山脈。

3 L H C 計 画 Large Hadron Collider(大型ハドロン衝突型加速器) 目的
目的   ・質量の起源のヒッグス粒子や超対称性粒子などの新粒子を発見し、物質の究極の内部構造を探索する。 LHC加速器   ・7兆電子ボルト(7 TeV)の陽子同士を衝突させる。 ・周長27kmの地下トンネル内に設置される。 ・8.33テスラの超伝導双極電磁石1,232台などからなる。 ・総重量35,000トン, 液体He130トン, 液体N2 10,000トン。 ・総建設費は約5,000億円、建設期間は13年。 国際協力  ・CERN加盟国に日・米・露・カナダ・インドなどが協力。 ・日本は計138.5億円の加速器建設協力を行っている。 ・KEKはLHC衝突点の超伝導4極電磁石を開発製造した。 実験装置 ・国際共同実験: アトラスとCMS(ヒッグス・超対称性粒子の探索)、アリス(重イオン衝突)、LHCb(B物理)。  ・日本からは、KEK・東京大・神戸大など15機関から約60名の研究者がアトラス実験に参加し、アリス実験には広島大・東京大・筑波大・理研が参加している。 予定   ・2008年に完成し14 TeVの物理実験を始める。 円形の赤線が27kmの地下LHC加速器トンネルを示してる。 4つの実験装置の場所が黄色丸で示してある。 LHC計画概要 2007年4月26日 全てのマグネット1700台が地下に設置された。 2007年11月7日 全ての加速器マグネットの接続が完了した。

4 アトラス(ATLAS)実験  シリコン検出器  超伝導ソレノイド ミューオン検出器 ・ 14兆電子ボルト(14 TeV)の重心系エネルギーで陽子・陽子衝突現象を測定し、ヒッグス粒子の発見や超対称性粒子の探索を目指す実験。 ・ 高さ:25m、全長:44m、重量:7000トン、総工費:約600億円、建設期間:13年 ・ 35ヶ国約1600名の研究者(博士以上)が参加。参加各国は、担当する検出器をそれぞれの国で製作し、CERNへ持込み、据付・組立・試運転を行う。 ・ 日本グループは、高エネ研(KEK)・東京大・神戸大・首都大東京・信州大・岡山大・筑波大・大阪大・名古屋大など15機関から約60名の研究者が参加して、装置の建設や解析準備を行ってきている。 ・ 日本はアトラス建設費の7%を負担し、主に ミューオン検出器:トリガーチェンバーと電子回路 シリコン検出器:センサー6千枚, モジュール980台 超伝導ソレノイド:2.6mfx5.3mL, 磁場2テスラ の建設を担当してきた。 ・ 日本のグリッド計算機センター(ティア2レベル)を東大素粒子物理国際研究センターに設置している。 ・ 2008年夏から物理実験を開始する。 アトラス実験装置。高さ25m,全長44m,重量7000トンで世界最大。 2005年11月 地下実験室で建設中のアトラス実験装置の様子   (超伝導ソレノイド+中央カロリメターを中心に移動する直前)

5 ミューオントリガーシステム (その1) 概 要 目的: ・ヒッグス粒子などから発生する高いエネルギーのミューオン粒子のみを選び出す。
ミューオントリガーシステム (その1)  概 要 目的: ・ヒッグス粒子などから発生する高いエネルギーのミューオン粒子のみを選び出す。 方法: ・超伝導トロイド電磁石で曲げられたミューオンの飛跡を7層のTGCチェンバーで測る。 ・飛跡の角度を計算し、曲がりの少ない飛跡のみを選択してトリガー信号を出す。 構成: ・TGC型ワイヤーチェンバー: 3588台 ・信号数: ,776 チャンネル ・チェンバー総面積: 2000 m2 建設分担: ・日本・イスラエル・中国の3カ国とCERNによる共同作業 ミューオン 衝突点 トロイド電磁石 アトラス測定器の断面図。赤丸中のTGCシステム(紫色)を日本・イスラエル・中国が担当した。 アトラス地下実験場で建設中のミューオントリガーシステム(ビッグホイールと呼ぶ)

6 ミューオントリガーシステム(その2) トリガーチェンバーの製造
ミューオントリガーシステム(その2)  トリガーチェンバーの製造 ・ 1997年よりチェンバーの試作とビームテストを行い製作の方法を開発した。最初は失敗の連続であった。 ・ KEKの富士実験室でチェンバーの量産を行うために、カーボン塗布装置・接着準備室・ワイヤー自動巻き機・純水洗浄機・チェンバー接着設備など多くの装置を作った。 ・ 2001年より2005月2月までに3種類のチェンバーで合計1224台を完成した。 ・ 1日に2台のチェンバー生産スピードが達成された。 ・ 1.5m大のチェンバーの平面性を200ミクロン以内に抑えるとか、閉じる前に1日以上高電圧をかけて検査するなど、工程毎に多くの検査を入れて徹底した品質管理が成功した。 参照: TGCチェンバーには約千本の細いワイヤーがハンダ付けされる。 KEKでは1200枚のTGCチェンバーが4年間で製作された。

7 ミューオントリガーシステム(その3) トリガーチェンバーの検査
ミューオントリガーシステム(その3)  トリガーチェンバーの検査 ・ KEKで製造されたチェンバーは、全てトラックで神戸大学に運搬された。 ・ 宇宙線検査ステーションを使って、各々のチェンバーのガスリークのチェックや効率測定などの検査を行った。 ・ チェンバー毎に宇宙線の検出効率の地図を作り不具合な部分がないかチェックした。 ・ 検査は4年間の間、大学院生により殆ど毎日続いて行われた。 ・ 98%のチェンバーが性能検査に合格した。 ・ 合格したチェンバーは、空調付コンテナにパックされ、神戸港よりインド洋経由でCERNに海上・陸上輸送された。 神戸大学での宇宙線検査ステーションと宇宙線イベント図 T7型チェンバーの効率地図。白い部分が100%の効率を示す。

8 ミューオントリガーシステム(その4) 電子回路の設計と製作
ミューオントリガーシステム(その4)  電子回路の設計と製作 ・ トリガーチェンバーからの約33万チャンネルの信号を処理する電子回路システムは、日本グループが設計から製作まで担当した。 ・ 回路の基本要素は5種類の集積回路チップである。(外注ではコストが高すぎるため)研究者と大学院生が全てそれらのチップを設計した。最も複雑なチップには完成まで4年もかかった。 ・ TGCチェンバーに付けられるアンプ・シェーパー・デスクリ(ASD)回路ボード24,000枚は日本で作られ、中国で検査された。 ・ 30種類の回路ボードが日本で設計・製作・検査され、順次CERNに輸送された。 ・ 配線用のケーブルや据付ボックスなども日本で調達しCERNに送られた。 チェンバーにつく ASD回路ボード 5種類の集積回路を設計・製造した 写真は、CERNでのセクター組立現場で日本のアトラスグループ研究者が文部科学省などからの見学者に説明しているところ。茶色の板状の箱がTGCチェンバー。一列に並んだ白い箱の中に電子回路ボードが詰まっている。

9 ミューオントリガーシステム(その5) CERN地上での組み立て作業
ミューオントリガーシステム(その5)  CERN地上での組み立て作業 ・ 日本とイスラエルから輸送されたTGCチェン バーなどは、検査(および修理)を経て、鉄フ レームからなるセクターに設置された。 ・ 2005年5月~2007年8月の間に計72台のセク ターが組み上げられ、 TGCチェンバーと回路 の据付や配線・配管が行われた。 ・ 完成したセクターはシステム検査がなされ、正 しく動作している確認された。 ・ 完成したセクターは順次地下実験場に運ばれ、 ビッグホイールに組み上げられた。 CERNの地上でセクターの組立・検査作業が2年以上続いた。 完成したセクターは次々と地下実験室へ運ばれた。

10 ミューオントリガーシステム(その6) アトラス実験への組込作業
ミューオントリガーシステム(その6)  アトラス実験への組込作業 ・ アトラス地下実験室に運ばれたセクターは、ビッグホイールに組み上げられた。 ・ 2007年9月21日に全てのビッグホイールが完成した記念祝賀会が現場で開かれた(右写真)。 ・ TGCシステムの一部の動作テストが始まり、宇宙線も観測された。2008年春の運転開始を目指し、現場で昼夜準備作業が進んでいる。 地上のコントロール室で試運転するアトラスメンバー。日本の研究者がTGCシステムの運転を制御している様子。 2007年9月21日  全てのビッグホイール(8台)の組立が完成した。

11 LHC計画の目的 ・ 物質は、クォークとレプトンそれぞれ6種類の粒子から成り立っている。
・ 物質は、クォークとレプトンそれぞれ6種類の粒子から成り立っている。 ・ 4つの力のうち、強い力・電磁力・弱い力の3つの相互作用を扱った標準モデル(標準模型)が非常に高い精度で自然を記述する。 ・ 標準モデルによれば、粒子の質量の起源を説明するために、宇宙はヒッグス場の海で満たされてなければならない。ヒッグス粒子が最低1種類存在するはずだが、まだ発見されていない。 ・ ヒッグス粒子はLHC加速器が到達するエネルギー領域に存在すると予言され、LHC運転開始後2,3年で殆ど確実に発見される。 ・ さらに、宇宙の大半を占める暗黒物質の候補でもある超対称性粒子など新しい物理が発見される可能性が高い。 アトラス日本広報ページ  物質の質量の起源であるヒッグス場に伴うヒッグス粒子のみが未発見 ヒッグス粒子発生のシミュレーション

12 アトラス日本グループの関連ページ ・ 


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