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高病原性鳥インフルエンザ、口蹄疫、狂犬病
出水市・出水市家畜衛生協議会主催 口蹄疫等家畜伝染病研修会 出水音楽ホール 11月16日 18時~19時 海外悪性伝染病にどのように対処するか? 高病原性鳥インフルエンザ、口蹄疫、狂犬病 鹿児島大学農学部獣医学科教授 岡本嘉六 越境性疾病: 国境を越えて蔓延する人、家畜、動物の伝染病。 野生動物の間に存在していた病原体が家畜や人に感染 野生動物が暮らす森 開発 新興感染症: これまで知られていない新疾病。人、家畜、動物の接点で発生。 生活圏
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新たに確認または大陸を超えたウイルス性疾病
疾病名 自然宿主 初発国 1957 1959 1967 1969 1976 1977 1981 1991 1993 1994 1997 1998 1999 2003 2009 アルゼンチン出血熱 ボリビア出血熱 マールブルグ病 ラッサ熱 エボラ出血熱 リフトバレー熱 エイズ ベネズエラ出血熱 ハンタウイルス肺症候群 ブラジル出血熱 ヘンドラウイルス病 高病原性鳥インフルエンザH5N1 ニパウイルス病 西ナイル熱(大陸移動) 重症急性呼吸器症候群(SARS) サル痘(大陸移動) 新型インフルエンザH1N1 ネズミ ? マストミス オオコウモリ? ヒツジ、ウシなど チンパンジー ネズミ? オオコウモリ カモ 野鳥 キクガシラコウモリ 齧歯類 人・豚・鳥 アルゼンチン ブラジル ドイツ ナイジェリア ザイール アフリカ ベネズエラ 米国 オーストラリア 香港 マレーシア 中国 全世界 メキシコ
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高病原性鳥インフルエンザH5N1 の人への感染 (2010年10月18日現在)
の人への感染 (2010年10月18日現在) 患者数 死者数 インドネシア 170 141 エジプト 112 36 ベトナム 119 59 中国 39 26 タイ 25 17 カンボジア 10 8 アゼルバイジャン 5 トルコ 12 4 イラク 3 2 ラオス 患者数: 507名 死者数: 302名 致命率: 59.6% その他、パキスタン、ナイジェリア、ミャンマー、バングラディッシュ、ジブチの 計15ヶ国で感染。
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鳥インフルエンザA(H5N1)のヒト感染例:年齢、転帰別
2010年2月8日現在、総数441例 死亡(260例) 生存(181例) 季節性インフルエンザ 症例数 70歳以上 年齢層 死亡数 生存数
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家禽におけるH5N1の発生件数 (2003~2010年8月) ベトナム タイ エジプト バングラディッシュ インドネシア トルコ 2589
1142 1084 353 261 219 ルーマニア ロシア 中国 ミャンマー インド ナイジェリア 165 149 98 95 82 65 韓国 パキスタン ウクライナ サウジアラビア ・・・・ 日本 59 51 42 29 ・・・ 9 2003年から始まったH5N1流行は、アジア大陸を中心に継続しており、その余波が日本を襲っている。 昨年の新型インフルエンザで印象が薄れているが、人の感染はどうなっているのか? 2010年の発生状況 :継続中(家畜) :終息(家畜) :終息(野生動物) :情報なし
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日本における鳥インフルエンザの発生状況 2010年10月 2008年5月 北海道稚内市大沼 北海道佐呂間町 カモの糞 オオハクチョウ
北海道別海町 オオハクチョウ 2008年4月 秋田県小坂町 オオハクチョウ 2008年5月 青森県十和田市 オオハクチョウ 2004年3月 京都府・大阪府 ハシブトガラス 2004年2月 京都府京丹波町 2005~2006年 H5N2 茨城県(2ヶ所) 2007年2月 岡山県高梁市 2005~2006年 H5N2 埼玉県(1ヶ所) 2004年1月 山口県阿東町 2009年 H7N6 愛知県豊橋市(ウズラ) 2007年3月 熊本県相良村 クマタカ 中国、モンゴル、韓国において分離されたウイルス、クマタカから分離されたウイルスといずれも相同性が高い。農場へのウイルスの侵入は、野鳥や野生動物により持ち込まれた可能性が想定。 2004年2月 大分県九重町 2007年1月 宮崎県(清武町・新富町・日向市)
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野鳥における高病原性鳥インフルエンザウイルスの検出について
環境省 平成22年10月26日 10月14日に北海道稚内市大沼で回収されたカモの糞便から、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)が検出されたとの報告が、本日、検査を行っていた北海道大学からありましたので、お知らせします。 なお、現時点では死亡野鳥は確認されておらず、高病原性鳥インフルエンザの発生は確認されておりません。 検査結果: 北海道大学が独自に行っている糞便調査の結果、10月14日に稚内市の大沼で採取された183検体の内2検体から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)が検出された。 検出地点周辺への立ち入り制限: 稚内市大沼への立ち入りを制限(進入路の通行止)。 大沼(稚内市)
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野生のカモの糞から高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1 亜型(強毒タイプ)が分離された事例に伴う国内防疫の再徹底について
平成22年10月26日 農林水産省消費・安全局動物衛生課長 1 飼養衛生管理の徹底 本病の発生予防を図るため、野鳥の鶏舎等への侵入防止、農場出入口での消毒の徹底、消石灰等による畜舎周辺の消毒など、「高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」に沿った飼養衛生管理基準の遵守及び異常発見時の早期通報を徹底すること。 特に、野鳥と家きんの接触を防ぐため、 ① 防鳥ネットの整備等により野鳥の鶏舎への侵入を防止する ② 防鳥ネットに破れがないかなど野鳥等の侵入防止対策を点検する ③ 鶏舎周囲に穀類等のエサや生ゴミ等の野生動物を誘引するものを置かず、清潔を保つ 2 的確な病性鑑定の実施 異常家きんの通報があった場合には、明らかに本病が否定される場合を除き、本病を疑い、必要な病性鑑定を実施すること。 3 危機管理体制の点検 万一の発生の際に、迅速かつ円滑な防疫措置を講じることができるよう、防疫指針に沿った連絡体制の確認、早期発見・早期通報の徹底、まん延防止体制の調整・周知、焼埋却等の場所の事前確保等、危機管理体制の再点検を行うこと。
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インフルエンザ・ウイルスの流行模式 H5N1 「種の壁」を越えることは、頻繁に起きるものではないが・・・・ 通常は同一動物種内での流行
水禽類(カモなど) α2-3 H1~H16 (α2-3) ブタ α2-3、α2-6 ニワトリ α2-3 ウマ α2-3 H1、H3 (α2-3、α2-6) H5、H7 (α2-3) H3、H7 (α2-3) H5N1 通常は同一動物種内での流行 ヒト α2-6 H1、H2、H3 (α2-6) ウイルスのH型 (αレセプター対応) 動物細胞 αレセプター α2-6、α2-3 肺にはα2-3が存在する 矢印の形と太さは、感染の頻度を示す インフルエンザ・ウイルスの流行模式
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世界保健機関(WHO)の勧告 鼻や喉からH1N1は感染せず、ホコリとともに大量のウイルスを吸込んで肺に達した場合にのみ感染する。
● 病気になったか死亡した動物を調理したり、喫食してはいけない。それは非常に危険である。 ● 流行地においては、自宅で食用と殺してはならない。 鼻や喉からH1N1は感染せず、ホコリとともに大量のウイルスを吸込んで肺に達した場合にのみ感染する。 アジアにおけるH5N1発生の8割以上が庭先養鶏で起きている。国内発生が起きても、市販の鶏肉や卵を食べることによって感染することはない。 写真はFAO日本事務所
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世界流行インフルエンザ H1N1 2009の誕生 × ⇒ × ⇒ × ⇒ × ⇒ 古典的 ブタH1N1 季節性 ヒトH3N2 2種混合
トリ H?N? 3種混合 H3N2 PB2 PB1 PA HA NP NA MP NS 97-98 98 × ⇒ × ⇒ × 北アメリカ地域で ヒト⇔ブタ 軽症 新型 H1N1 2009 ユーラシア ブタH1N1 3種混合 H1N1 3種混合 H1N2 古典的 ブタH1N1 PB2 PB1 PA HA NP NA MP NS 09 2000 - ⇒ × ⇒
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新型インフルエンザによる週間死亡数の推移(全世界)
米国とメキシコで新型インフルエンザA/H1N1感が発生していることが4月24日に発表された。 当初伝えられた 致命率は10%と高く、大きな衝撃を与えた。WHOは4月28日に 新型インフルエンザ警戒レベルを「3」から「4」に引き上げ、 翌日には「5」へ、 6月12日には「6」へと引き上げた。 累積死亡数の推移(全世界) その後、致命率は0.01%以下と判明したが、南半球が冬を迎えウイルスが強毒化する懸念が表明された。しかし、週間死亡数は、 12月21日の1176名をピークに減少した。 2010年4月末までに1万8000名が亡くなったが、これまでの季節性インフルエンザによる死亡数より遥かに少なかった。 2009 ~5/2 2009 ~12/21 2010 ~5/2
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新型インフルエンザによる 年齢別死亡数 新型インフルエンザによる 年齢別死亡率(対10万)
日本の死亡数は198名で、季節性インフルエンザの約1000名(基礎疾患者を含めると約1万名)を下回った。 10歳未満の健康な子供達の死亡率が際立って高かったが、ワクチン接種は基礎疾患のある高齢者が優先された。そして、重度の基礎疾患のある高齢者がワクチン接種後に死亡した。 :基礎疾患あり :基礎疾患なし 0~4 5~9 80~ 0~4 5~9 80~ 10~14 15~19 20~29 30~39 40~49 50~59 60~69 70~79 10~14 15~19 20~29 30~39 40~49 50~59 60~69 70~79 5歳階級 10歳階級 5歳階級 10歳階級
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血清型別にみた2010年のインフルエンザ流行(北半球)
陽性検体数 構成割合(%) :新型A(H1N1) :B :ソ連型A(H1) :香港型A(H3) 折線: 新型の構成割合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 10月17~23日の間における血清型別発生状況 血清型別にみた2010年のインフルエンザ流行(北半球) 10月9日現在
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口蹄疫の発生状況 2009年7~12月 2010年1~6月 アジア・アフリカの多くの国では、今年上半期の発生報告が未だである。 情報なし
過去にも発生なし この期間に発生なし 感染・侵入 臨床例あり 一箇所以上で発生 現在流行中 別の血清型の流行 2010年1~6月
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3 1 2 5 4 7 6 口蹄疫ウイルスの供給地帯( pool ) O型: 1922年にフランスのOise地域
地帯番号 血清型 1 2 3 6 4 5 7 O、A、Asia1 O、A、Sat1、Sat2、Sat3 O、A、Sat1、Sat2 O、A 2 5 4 7 6 口蹄疫ウイルスの供給地帯( pool ) O型: 1922年にフランスのOise地域 A型: ドイツAllemagne地域で C型: 1926年ドイツ・レフラー研究所 SAT1型: 1948年ボツワナ共和国 SAT2型: 1957年ケニア SAT3型: 1957年南アフリカ Asia 1型: 1954年パキスタン
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World Reference Laboratory
野生動物 人間社会 自然宿主は? 感受性動物種が多い 環境中で長期生残 様々な経路で感染 牛科 アフリカ水牛 80%、5年以上 カモシカ 牛: 3年半 指標動物 羊: 9ヶ月 山羊: 4ヶ月 維持動物 イノシシ科 シカ科 カピバラ科 ラクダ科 ラクダ、ラマ、ビクーニャ ゾウ科 アルマジロ科 ハリネズミ科 豚 増幅動物 予防・制御の困難性 (人間) 環境 (培地中で) 家畜においてキャリアーとなる個体割合は不明 凍結: 半永久的 4℃: 1年以上 22℃: 8~10週間 37℃: 10日間 有機物存在下での生存期間は極度に長くなる 20科70種が感受性 World Reference Laboratory 現在知られている口蹄疫ウイルスの循環
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アジアにおける口蹄疫ウイルスの自然宿主は?
保護 牛 インドの 循環 水牛 瘤牛(ゼブー) 野生動物? この他にも ヤク カシミア(山羊)
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ウイルスの排出 ウイルスは全身の皮膚・粘膜で増殖する。 あらゆる分泌物、排泄物に含まれる。 牛の1日ウイルス排泄量で10万頭、
直径21~25nm mm ウイルスは全身の皮膚・粘膜で増殖する。 あらゆる分泌物、排泄物に含まれる。 牛の1日ウイルス排泄量で10万頭、 豚は その1000倍、1億頭を感染させ得る。 表皮の落屑 尿 糞 膣分泌物 涙 唾液 鼻汁 流産胎児 胚 口腔内水泡 呼気 蹄水泡の 破裂 蹄水泡の破裂 乳 精液
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キャリアー状態の最大持続期間 動物種 最大持続期間 牛 羊 山羊 アフリカ・バッファロー 水牛 豚 3年半 9ヶ月 4ヶ月 > 5年
< 2ヶ月? 持続感染しない 臨床的回復後に、最大 50% の反芻動物は持続感染状態になる。感染は、咽頭および食道上部の組織で持続する。キャリアー状態は、動物の免疫状態の如何にかかわらず起こる。口・咽頭ぬぐい液から回収できるウイルスの量と頻度は、次第に減っていく。 アンテロープおよびラクダ科の動物は、キャリアーにならないか、または、短期間のみウイルスを運ぶことがある。 キャリアー動物の疫学的意義は、完全に解明されていない。
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備蓄ワクチン三百万ドーズを接種したが、 流行を止められなかった
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5月初旬、緊急輸入ワクチン1,000万ドーズの接種によって下火に向かった。死亡頭数から致命率を計算できない。それは死亡を待たずに殺処分したからである。
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1967-68年の流行と2001年の流行の比較 1967-68年の流行 2001年の流行 10/25-6/4 222日 2/20-9/30
郡当たりの件数 郡当たりの件数 10/25-6/4 222日 2/20-9/30 221日 流行期間 感染施設数 2,364 2,026 疾病制御目的での殺処分数 646万頭(疾病制御目的 417万頭 +動物福祉目的 229万頭) (羊85%、牛12%、豚3%) 44万頭 (牛49% 、豚26%、羊25% ) 通知まで 4日以内 3週間 輸入汚染肉流通による24件の同時発生 不顕性羊の家畜市場を通した流通 発生要因 主として空気伝播であり、相対湿度、風速および風向きが拡散を助けた。 2月中旬から再導入した 18農場で再発生。 初期は羊との接触。 後半は感染動物と接触した人、機械および車両を介した地域的広がり。 拡大要因
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常時ウイルス循環がある7ヵ所のウイルス供給地帯
口蹄疫世界流行の要因 常時ウイルス循環がある7ヵ所のウイルス供給地帯 物資・人の移動 新たな国・地域へ侵入 過去における口蹄疫の初発原因 (1870~1993年) 2001年 アメリカ同時多発テロ事件 汚染肉・畜産物・厨芥 風による伝播・渡り鳥 家畜の輸入・移動 汚染資材、器具、人 ワクチン(不活化不充分) 野生動物 66 22 6 4 3 1 「農業テロ」の脅威 初発原因を把握できないことが予測される 米国はテロ対策のための行政改革を行い、国土安全保障省(DHS)を設置した。農業分野では、口蹄疫ウイルスが撒かれた場合を想定し、迅速診断できるよう全土に口蹄疫診断施設を増設した。
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国内侵入時の危機管理 初発農場 周辺農場・遠隔地 積極的発生動向調査 Active Surveillance 遡及調査 追跡調査
封じ込め失敗 初発農場 周辺農場・遠隔地 積極的発生動向調査 Active Surveillance A 1 B 2 殺処分 C 3 殺処分 殺処分 4 D E 5 遡及調査 追跡調査 肉眼病変の経過日数から推定される感染日前後に関係があった施設の獣医師による立入調査 肉眼病変の経過日数から推定されるウイルス排出期間に関係があった施設の獣医師による立入調査
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積極的発生動向調査( Active Surveillance )の概要 推定感染日前後に接触のあった関連施設の立入検査
発生農家周辺最低 3km を移動制限として積極的発生動向調査の対象とする。 発生農家からの通報を待つ受動的調査(Passive Surveillance)では、早期発見が難しく、病変の経過日数の判断もできない。家畜防疫員による関連施設の立入検査が封じ込めに不可欠である。 発生動向調査地帯 清浄地域 感染源を突き止める「遡及調査」とウイルス拡散先を突き止める「追跡調査」を同時に進める。 感染地区 潜伏 期間 病変の 経過日数 推定 感染日 推定 発症日 発生 確認日 発症前からウイルスを排出する ウイルス排出期間 遡及調査 汚染施設 A 推定感染日前後に接触のあった関連施設の立入検査 追跡調査 汚染施設 B 感染源 接触後2週間に亘る汚染施設の観察・検査 汚染施設 1
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初動対策もさることながら、蔓延防止対策が手遅れとなった!
蔓延防止の危機管理 牛は感受性が高くほぼ100%感染する(指標動物)。 豚は牛より感受性が低いが、発症すると牛の1000倍以上(呼気中は3000倍以上)のウイルスを排出する(増幅動物)。 4月28日に宮崎県畜産試験場川南支場 の豚の感染が判明。県有施設は民間農場よりも衛生管理が劣っているから(?)、周辺農場への感染はない ⇒ 緊急対策は講じられず ゴールデン・ウイーク突入 ⇒ 発生地帯を縦断する国道10号線等は、口蹄疫ウイルス拡散の絶好の通り道となった 初動対策もさることながら、蔓延防止対策が手遅れとなった! 指標動物 維持動物 増幅動物
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発生頭数 処分頭数 補償交渉 千頭 30 1ヶ月遅れ 25 20 :豚 15 :牛 10 5 25
非常事態宣言 30 1ヶ月遅れ 5/19決定 5/22-26 ワクチン接種 発生頭数 25 20 :豚 15 :牛 10 5 25 法律では24時間以内に殺処分することが定められている。 処分頭数 20 補償交渉 15 10 5 4/20 4/28 5/1 5/6 5/15 5/20 5/26 5/29 6/3 6/17 6/27 6/10
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未処分頭数の推移 補償交渉から埋却地問題へと難問が続く
10 万頭 未処分頭数の推移 補償交渉から埋却地問題へと難問が続く 8 豚の呼気中 ウイルスは 牛の3000倍 :豚 :牛 6 4 2 4/20 4/28 5/1 5/6 5/15 5/20 5/26 5/29 6/3 6/17 6/27 6/10
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10件目までは人と車 A牧場 20件目以降は空気感染
えびの市
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狂犬病の脅威 発症後の死亡率は100%で、治療法はない。
患者写真はウィキペディアより 発症後の死亡率は100%で、治療法はない。 咬傷から侵入した狂犬病ウイルスは神経を通って脳に達し、嚥下障害による恐水症状など興奮、麻痺、精神錯乱などの神経症状が現れる。脳神経や全身の筋肉が麻痺を起こし、昏睡期に至り、呼吸障害によって死亡する。
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日本における狂犬病発生の経過 イヌ ヒト 1922年 家畜伝染病予防法ワクチン接種の義務化 1950年 狂犬病予防法
1897 1907 1917 1927 1937 1947 1957 1967 1977 1987 1997 10000 1000 100 10 1 1922年 家畜伝染病予防法ワクチン接種の義務化 1950年 狂犬病予防法 登録とワクチン接種の義務化 イヌ 1956年の6頭の犬の発生を最後に国内での発生は止まった。しかし、1970年にはネパールで1名、2006年にはフィリピンで2名が感染し、帰国後に死亡した。 ヒト 第一次世界大戦 関東大震災 敗戦 日本における狂犬病発生の経過
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狂犬病に係る法令 狂犬病予防法 感染症法 第二十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
● イヌ、ネコ、スカンク、アライグマ、キツネの法定検疫。 ● 犬の所有者は、犬を取得した日から三十日以内に登録し、予防注射を毎年一回受けさせなければならない。 ● 狂犬病予防員は、登録を受けず、予防注射を受けていない犬を抑留しなければならない。 ● 都道府県知事は、狂犬病のまん延の防止及び撲滅のため、係留されていない犬を薬殺させることができる。 第二十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。 一 犬の登録申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出しなかつた者 二 犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかつた者 三 犬等の隔離についての指示に従わなかつた者 四 犬に口輪をかけ、又はこれを係留する命令に従わなかつた者 感染症法 ● 四類感染症に指定されている ● 感染の疑いがある症例を診断した医師および獣医師の届け出義務 ● 発生動向調査の実施、消毒
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現在の日本では狂犬病の恐怖は判らないが、恐怖を味わう前に予防接種を受けよう!
世界保健機関(WHO)によれば、年間5万5000名が狂犬病で死亡しており、その多く(30–50%)が子供たちである。主な感染は、狂犬病に罹った犬に咬まれることで起きている。狂犬病で死んだ子供たちのほとんどは、咬まれた後でワクチン接種を受けていない。 狂犬病の動物に咬まれ、ワクチンを接種された人数は数百万人に達している。現在のワクチンは、発症を防ぐ効果が極めて高いが、発生国の多くはアジアの貧しい国々であり、ワクチンを買う金がない。 現在の日本では狂犬病の恐怖は判らないが、恐怖を味わう前に予防接種を受けよう! 報告した国の割合
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家畜・動物における狂犬病の発生状況 (世界獣疫局 OIE) 2008年1~6月 2009年1~6月
フランスで流行 家畜・動物における狂犬病の発生状況 (世界獣疫局 OIE) 2008年1~6月 インドネシアで流行 イタリアで流行 情報なし 過去にも発生なし この期間に発生なし 疑い事例 感染・侵入 臨床例 1箇所以上で限局発生 流行中 別の血清型が発生 2009年1~6月
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イタリアにおける狂犬病発生の経過 2008年10月にキツネが散歩中のヒトを襲ったため、安楽死させて調べたところ狂犬病ウイルス陽性と判明した。幸いにも、咬まれたヒトは暴露後処置(ワクチン接種)を受けて発症には至らなかった。イタリアで最後の発生は1995年であった。 オーストリアおよびスロベニアと国境を接する アルプス森林帯の人気の観光地 ワクチンを混ぜた餌が上空から散布されたが、流行は止まらなかった。 初報 10/10/2008 1頭 キツネ 殺処分 経過報告1 29/10/2008 死亡 経過報告12 02/07/2009 飼いイヌ 経過報告36 16/02/2010 11頭 9頭 ウマ ネコ 経過報告43 09/04/2010 19頭 14頭 5頭 イタリア政府は、この事態を収束させることは困難であり、風土病となったと考えられるとし、今後の経過報告は半年毎とするとした。
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米国の野生動物において確認された狂犬病 1958~2008
米国の野生動物において確認された狂犬病 1958~2008 1995 1996 1997 1998 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 4 1 5 3 8 2 米国では毎年数名が 狂犬病に暴露されている アライグマ スカンク スカンク 変異株 コウモリ キツネ CDC: Human Rabies
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外国船に乗ってきた犬が狂犬病に罹患していたら? それがアライグマに感染したら・・・
北海道、千葉、神奈川、兵庫でとくに多いが、生息域は全国に広がりつつある。 北海道におけるアライグマの野生化の進行 外国船に乗ってきた犬が狂犬病に罹患していたら? それがアライグマに感染したら・・・ 2002年以降 1998~2002年 1992~1995年 2009年度は4,115頭が捕獲された。
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九州におけるアライグマの捕獲数 登録と予防接種の励行!
長崎県で最も早く確認され、2005年には佐賀県でも捕獲され、福岡、大分、熊本でも観察されている。 飼い犬の登録と狂犬病予防接種が必ずしも徹底されておらず、日本に狂犬病が侵入した場合には深刻な事態になりかねない。 長崎県 登録と予防接種の励行! 佐賀県
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新型インフルエンザ対策行動計画(海上保安庁)
992 690 新型インフルエンザ対策行動計画(海上保安庁) 発生国からの密入国が予想される場合、取締機関相互の連携を強化するとともに、密入国者の中に感染者又は感染が疑われる者がいるとの情報を入手し、又は認めたときは、検疫所等との連携を確保しつつ、感染防止策を講じた上、所要の手続きをとる。 506 その他 342 韓国 タイ 253 フィリピン 中国 不法入国および不法上陸 法務省入国管理局 周囲を海囲まれているから海外悪性伝染病が侵入しないと過信することは禁物である。テロリスト等が様々な病原体を持ち込んで散布する可能性は皆無ではない。
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