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非接触ICカードシステム 概論Ⅰ 作成者:Herman_ Lee
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非接触ICカードとは? ・個体認識の話 ・ICカードって? ・接点型ICカード ・非接触ICカード ・リモート通信 ・非接触ICカードの特徴
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個体認識の話 ユビキタス⇒いつでもどこでもネットワークコミュニケーション ユビキタス社会の必需品…インターネット+ICカード ICカード
⇒個人を特定するためのユニークな番号(ID)が記録 ID=Identity PIN=Personal Identification Number
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ICカードって? <カードの歴史> <カードの国際標準規格> 1950年頃 ダイナースクラブがプラスチックカードを旅行者に発行。
1950年頃 ダイナースクラブがプラスチックカードを旅行者に発行。 1960年 アメリカ銀行がクレジットカード発行。エンボス(突起文)付き。 ※カードはIDカードと呼ばれた。 <カードの国際標準規格> ISO/IEC 7810 「IDカード」シリーズ ★85.6×54×0.76mm⇒“ID-1”サイズ 大半のカードは、ID-1サイズである。 ※自分の持っているカードがID-1か確認してみよう。
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ICカードって? 世界共通のカードサイズ IC=Integrated Circuit <ICチップ>
磁気ストライプに比べ、格段に多くの情報を記憶できる。
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ICカードって?
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接点型ICカード <接点型ICカード> カードの接触電極とリーダの接触端子を直接接触させる。
しかし… 接点の接触不良、静電気の放電で回路破壊などの問題が発生
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非接触ICカード ★電磁界(交流磁界)を直流電流に変換⇒ICが動作 <非接触ICカードの呼び方> ・ワイヤレスカード ・リモートカード
・無接点コンタクトレスカード (ISO和訳) ・外部端子なしカード(JIS) ・スマートカード(欧米) ★電磁界(交流磁界)を直流電流に変換⇒ICが動作
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リモート通信 リモート(Remote)…「遠隔の」 ★無線(電磁波)や赤外線で通信する
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リモート通信 <非接触ICカードの種類> ・密着型(2mm) ・近接型A、B、C(10cm) ・近傍型(70cm) ・遠方型(数m)
※遠方型は磁界ではなく、指向性の高いマイクロ波を使用
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非接触ICカードの特徴 ★非接触ICカードの通信 ⇒カードをリーダのアンテナ部に近づけるだけで良い <接点型+非接触>
・コンビネーションカード ・ハイブリットカード
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この節のまとめ ICカードは、大容量情報をICに記憶し、高速に読み書きができる。 ICカードには、接点型と、電磁界を利用した非接触型がある。
近接型は、通信方式によって、「タイプA」「タイプB」「タイプC」に分類できる。 非接触ICカードは、リーダのアンテナ部に近づけるだけで通信できる。
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休憩 質問のある方はどうぞ
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身近な非接触ICカード ・ICテレホンカード(近接型タイプA) ・住民基本台帳カード(近接型タイプB) ・Suica(近接型タイプC)
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ICテレホンカード(近接型タイプA) 1999年3月よりサービス開始 2006年3月末でサービス終了
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ICテレホンカード(近接型タイプA)
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住民基本台帳カード(近接型タイプB) 2003年8月25日より発行開始 <記憶データ> ①住民票コード(11桁) ②カード認証用の鍵
③パスワード(4桁) ※発行手数料…500円
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Suica(近接型タイプC) ★2001年11月にJR東日本の首都圏の駅約400の自動改札に一斉導入。 ・SONYのFeliCaを採用
・処理能力 80人/1分間 ・マスコットは「ペンギン」 JR西日本 ICOCA JR東海 TOICA JR九州 SUGOCA JR北海道 Kitaca JR四国 2014年導入?
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この節のまとめ ICテレホンカードは近接型タイプA ICテレホンカードは電話機のポケットにカードを2枚まで置き動作させる。
住基カードは近接型タイプB 住基カードは、希望する住民に自治体が発行する。 写真付きカードは、身分証明書となる。 Suicaは、FeliCa技術を使用した近接型タイプC 1分間に80人を処理できる高速アクセスカード。 タッチアンドゴーにより、動作空間にカードを長く滞在させる。
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非接触ICカードシステム 概論Ⅱ
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非接触ICカードの構造と作り方 ・非接触ICカードの構造 ・非接触ICカード用コイルの作り方 ・非接触ICカード用リーダの構成
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非接触ICカードの構造
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非接触ICカード用コイルの作り方
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非接触ICカード用リーダの構成 非接触ICカード用リーダ
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非接触ICカード用リーダの構成 ★ICカード用リーダ=コントロール部+電波インターフェース 電波インターフェース=データ送信部+データ受信部
①13.56MHzの搬送波を発生し、信号で復調して送信。 ⇒ICカードに電力と信号を伝送 ②ICカードからの信号を受信し、復調。
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ICカード発行システム カードを製造してもそのままでは使えない。 ⇒アプリケーションプログラムや情報を書き込むことが必要!
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この節のまとめ <カード> <リーダ> コイルにICチップが接続され、搭載されたインレットシートをオーバレイシートで挟む。
エッチングのコイルは精度も良く、導体抵抗も低い。 13.56MHzの搬送波を発生し、信号で変調して送信する。 <リーダ> ICカードに電力と信号を伝送する。 ICカードからの信号を受信し、復調する。
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使用される電磁波の周波数 ・ISMバンド周波数 ・短波帯を採用する非接触ICカード
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ISMバンド周波数 ★非接触ICカード⇒無線システムに分類される。 Industry(産業) Science(科学)
他の無線業務を妨害してはいけない!⇒使用できる周波数が制限される Industry(産業) Science(科学) Medicine(医学) <ISM周波帯> 長波帯 ~135kHz 短波帯 6.78、13.56、27.125、40.68MHz 超短波帯 433.92、869.0、915.0MHz マイクロ波帯 2.45、5.82、4.125GHz
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短波帯を採用する非接触ICカード 6.78MHz ⇒日米で軍事使用 27.12MHz ⇒高周波溶接機の妨害を受ける
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この節のまとめ 非接触ICカードシステムが利用できる電波の周波帯は、産業、科学、医学などに指定されている周波帯の13.56MHzを使用する。
13.56MHzの周波数は、人間が持って使用する非接触ICカード用として、機能面、信頼面及びコスト面から選択された。
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非接触ICカードシステム 概論Ⅲ
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非接触ICカードの基本技術 ・電磁誘導 ・リーダの信号送受信 ・デジタル変調 ・非接触ICカードの動作領域 ・リーダ・トーク・ファースト
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電磁誘導
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電磁誘導
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リーダの信号送受信 <送信> ①リーダのアンテナに電流を流して磁界発生
②その磁束をカードのコイルが取り込み、電流がカード回路に流れICチップが動作 ③カードのコイルに電流が流れたことにより、カードのコイルが別の磁界(反磁界)を作る
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リーダの信号送受信 <受信> ①反磁界がリーダアンテナを通過、リーダのアンテナに微小電圧(mVオーダ)が重畳
※リーダアンテナは常に高電圧(数十~数百ボルト)が発生している ②同期検波して変化分を積分⇒信号成分を取り出す
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デジタル変調 変調 搬送波の振幅・周波数などに信号で変化を与えること 搬送波 電力や信号を伝える源となる電磁波(電圧、電流)
変調 搬送波の振幅・周波数などに信号で変化を与えること 搬送波 電力や信号を伝える源となる電磁波(電圧、電流) ベースバンド信号 搬送波を変調する音声や映像信号、デジタル信号
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デジタル変調 振幅変位(ASK) デジタル信号の“1”と“0”によって搬送波の振幅をV1⇒V0に変化させる。
周波数偏移(FSK) 2つの周波数をデジタル信号の“1”と“0”でスイッチする。 位相偏移 (PSK) デジタル信号の“1”と“0”によって搬送波の位相をスイッチする。
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デジタル変調
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非接触ICカードの動作領域 <動作条件> 負荷抵抗に電流を流してICの動作最小電圧が確保できる範囲
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非接触ICカードの動作領域
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リーダ・トーク・ファースト 非接触ICカードシステムの通信 ⇒動作磁界内に複数のカードが存在する可能性がある →カードが勝手に通信する→混信
★リーダが先にコマンドを発信 ⇒リーダ・トーク・ファースト
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リーダ・トーク・ファースト リーダは、カードがある・なしにかかわらず一定間隔で、信号を発信している。 ⇒ポーリング
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この節のまとめ 負荷電流によって、反磁界が発生する。
ICカードのコイルに流れる電流を、負荷をオンオフして変調し、これによって発生した反磁界でリーダへ返信する。 デジタル変調には、振幅変位(ASK)、周波数偏移(FSK)、位相偏移(PSK)がある。 変調すると搬送波の周りに側帯波が分布する。 非接触ICカードの動作領域は、ICの動作電圧が確保できる範囲で、且つ、ICカードが変調した信号をリーダ側で検知できる範囲となる。 動作磁界内に、複数のカードが存在することもあるため、リーダが先にコマンドを発生し、それにカードが応答する。
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参考文献 ・トコトンやさしい非接触ICカードの本 著者:苅部 浩 発行:日刊工業新聞社 ・広辞苑 第五版 岩波書店
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