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対日通商破壊戦と暗号解読 荒川 憲一 2015.12.12 第13回 諜報研究会 インテリジェンス研究所(早稲田)
第13回 諜報研究会 インテリジェンス研究所(早稲田) 対日通商破壊戦と暗号解読 荒川 憲一 陸上自衛官出身ですが、4部系統の実務経験もない。ただ、防衛大で教鞭をとっている時、戦争史の科目で戦争とロジステクスを立ち上げた。テーマは兵站は重要というが、本当に重要なのか。具体的な戦争や戦いを調査して、その戦いの勝敗を分けたものに兵站というものが果たした役割を分析した。当然、重要であったが、戦いや戦争によってその大事さかげんが異なる。つまりその戦争や戦いの特質、特徴によって兵站の機能も違ってくるということが見えてきた。このことは、本日の国家兵站の講義の骨格ともつながっている。
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建造・喪失 〔注〕大井篤『海上護衛戦』(朝日ソノラマ、1983年)(原出所、USSBS)
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〔出所〕荒川憲一『戦時経済体制の構想と展開』(岩波書店、2011年)137頁より。
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対日通商破壊戦と暗号解読Ⅰ はじめに なぜ通商破壊戦、なぜ暗号解読 Ⅰ 通商破壊戦の課題 1 国際法 (1)無制限潜水艦戦と国際法
はじめに なぜ通商破壊戦、なぜ暗号解読 Ⅰ 通商破壊戦の課題 1 国際法 (1)無制限潜水艦戦と国際法 (2)通商破壊戦への影響 (3)戦争計画(Plan Dog)と無制限潜水艦戦 (4)無制限潜水艦戦の実質的承認 2 魚雷の欠陥 3 暗号解読 (1)パープル暗号の解読 (2)海軍D暗号(JN-25)シリーズの解読 (3)商船暗号の解読:マル・コード((S暗号=JN-39,40,11)WTC2468(陸軍船舶暗号)) (4)護送船団方式
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対日通商破壊戦と暗号解読Ⅱ Ⅱ 通商破壊戦の実相 1 絶対国防圏構想とサイパン・マリアナの防備 ;「絶対国防圏」参照
Ⅱ 通商破壊戦の実相 1 絶対国防圏構想とサイパン・マリアナの防備 ;「絶対国防圏」参照 2 第43師団第2次輸送隊遭難の実相 (1)第43師団第2次輸送隊 (2)米潜水艦ブラスターズ隊 (3)襲撃された第43師団(118連隊)から見た通商破壊戦 (4)第43師団第2次輸送隊の損害 3 第43師団(118連隊、136連隊など)サイパンで壊滅 (1)第43師団サイパン上陸後の作戦準備 (2)米軍の攻撃計画と編組、事前訓練 (3)第43師団118連隊の最後 むすび
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桑田悦・前原透『日本の戦争ー図解とデータ』(原書房、1982年)49頁。
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サイパン防衛の基幹部隊: 43師団 1944年4月中旬派遣決定 ・43師団進出前のサイパン部隊 第一派遣隊 高射砲第25連隊 戦車第9連隊
サイパン防衛の基幹部隊: 43師団 1944年4月中旬派遣決定 ・43師団進出前のサイパン部隊 第一派遣隊 高射砲第25連隊 戦車第9連隊 独立工兵第7連隊 ・43師団の特性 師団戦車隊無し、対空警備や防護 名古屋に駐屯、4月7日動員下令4月25日完結(現役師団ではない)応召者多し。 第一輸送隊(135/136連隊) 5.8名古屋駐屯地発5.19サイパンに
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歩兵第118連隊機関銃隊隊長杉井大尉[陸士54期)の事
第43師団第二次輸送隊 (歩兵第118連隊、師団経理) 5月29日勝川丸、高岡丸、はあぶる丸に乗船。他に乗船部隊 独立臼砲第17大隊 装備32センチ臼砲×16 独立臼砲第14大隊 装備25センチ臼砲×26 独立戦車第3中隊、第4中隊 第23野戦飛行場設営隊人員680名(満洲で編成、豊橋で教育中) 第115飛行場大隊 人員550名 (満洲牡丹江で編成) 歩兵第118連隊機関銃隊隊長杉井大尉[陸士54期)の事 大貫広「サイパン島戦記」(「出師之詩」戦史研究センター所蔵)より
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「満州国」 華 北 朝 鮮 Ⅰ 日満支圏 本土 華 中 Ⅲ戦場圏 Ⅱ資源圏 図 大戦中の国家兵站 大東亜圏地域区分と物流図 鉄鉱石
銑鉄・農産物・石炭 図 大戦中の国家兵站 大東亜圏地域区分と物流図 華 北 兵員・補給物資 朝 鮮 Ⅰ 日満支圏 本土 鉄鉱石 華 中 連合軍進出線 45年1月 海南島 44年6月 石油 ボーキサイト サイパン 兵員・補給物資 比 島 Ⅲ戦場圏 先の大戦中の日本の国家兵站の運営について検討したい。 日中戦争では戦略物資の多くを英米経済圏から輸入して、中国と戦争。 大東亜戦争では、南方圏や大陸から戦略物資を国内に移入して、兵器を 製造、人員をアタッチして戦場圏(南方や大陸)に送り込んだ。 多くの輸送船が沈められた。 Ⅱ資源圏 シンガポール ガ島 ニューギニア 1943年 42年8月 凡例:横書:地域、縦書:輸送物資
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43師団第二次輸送隊遭難の実相(日米両側から)
1944.1~1944.6 図 日本商船喪失分布(395隻・100%) 日満支圏(109隻・28%) 勝川丸他4隻(43D)44年6月4日~6日 Ⅱ 資源圏 (64隻・16%) Ⅲ 戦場圏(222隻・56%) 43師団第二次輸送隊遭難の実相(日米両側から)
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図 43師団第二次輸送隊遭難の実相(日米両側の視点から)①
図 43師団第二次輸送隊遭難の実相(日米両側の視点から)① 1944年6月4日1430 米潜チーム攻撃態勢完了 BLAIR大佐の指揮するBLASTERS隊 PM 潜1は南に向う大船団を発見 大佐は追跡を命じる。 攻撃態勢をとれと命ずる。右図 1430潜3と潜1が攻撃のため潜航開始 潜1PINTADO 潜2PILOTFISH 潜3SHARK 日本船団 勝川丸 潜3 潜1 潜2
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1944年6月4日1530 米潜SHARKが勝川丸を撃沈 潜3 潜1 潜2 1430船団変針、潜2右30潜1右60°
潜3正面、潜3、勝川丸を攻撃(雷撃) 日本船団(10隻) 勝川丸 潜3 潜1 潜2
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1944年6月5日1645 米潜SHARKが高岡丸・たまひめ丸を撃沈
5日潜2と潜1は引き続き船団を追跡、昼 両艦は左右から挟撃しようとした時変針に 遭い、潜1は後落、潜2は直衛に妨げられる 潜3は単独襲撃に転じ高岡丸・玉姫丸を撃沈 5日2400潜2と潜1は再び攻撃態勢を取る。 潜2は失敗、潜1は船名不明の1隻、及び鹿島丸 はあぶる丸とを撃沈 潜3 潜2 高岡丸 玉姫丸 駆潜艇 日本船団 潜1
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歩兵第118連隊機関銃隊隊長杉井大尉[陸士54期)の事
43師団第二次輸送隊 (歩兵第118連隊、師団経理) 5月29日勝川丸、高岡丸、はあぶる丸に乗船。他に乗船部隊 独立臼砲第17大隊 装備32センチ臼砲×16 独立臼砲第14大隊 装備25センチ臼砲×26 独立戦車第3中隊、第4中隊 第23野戦飛行場設営隊人員680名(満洲で編成、豊橋で教育中) 第115飛行場大隊 人員550名 (満洲牡丹江で編成) 歩兵第118連隊機関銃隊隊長杉井大尉[陸士54期)の事 大貫広「サイパン島戦記」(「出師之詩」戦史研究センター所蔵)より
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歩兵第一三六連隊の陣中日誌五月の項 136連隊がサイパンの陣地配備についたのは 44年5月下旬米軍の侵攻の2週間前
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*5 戦いの実相 1)米軍の攻撃計画と編組、事前訓練 2)上陸作戦 3)水際撃滅思想の崩壊 水際戦闘隊の戦い 大貫「サイパン戦記」より。
*5 戦いの実相 1)米軍の攻撃計画と編組、事前訓練 2)上陸作戦 3)水際撃滅思想の崩壊 水際戦闘隊の戦い 大貫「サイパン戦記」より。 4)大本営の反応 5)6月16-17日の日本軍戦車を含む逆襲の実相 ・マリアナ沖海戦(18,19,20) 6)その後の戦闘(杉井大隊長の最後から)
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