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全天X線監視装置(MAXI:Monitor of All-sky X-ray Image)の開発の現状
MAXIでみる全天X線像のシミュレーション(5か月分) MAXIの概要 • 全天の大きさは、一般的なX線天文 望遠鏡の視野4万個分以上あり、 その全天をMAXIは90分間で走査する。 (X線天文望遠鏡とは:あすか衛星、米国 チャンドラ衛星、ESAニュートン衛星など) • 現在も研究に使われているHEAO衛星と同 等のマップを1ヶ月に1枚のペースで作 る。全天のX線強度変動モニターを 可能にする。 • MAXIの空間分解能は約1度角。 天体の位置決定精度は最低0.1度。 MAXI外観:熱機械モデル 宇宙ステーションの自転を 利用して全天を走査する。 科学的意義 • ブラックホールや活動銀河核など、動的宇宙を長期監視する。 • 宇宙の大構造マップの作成する(銀河系内の熱いガスの元素分布など)。 • 他ミッション、多波長分野と連携した継続的な観測と情報提供を行う。 - 爆発天体、新星、変動天体の観測結果を全世界に速報する。 - 観測データの公開データベースを作成する。 画像中、銀河面(天の川)を赤枠で示します。MAXI以前の全天X線モニターでは、銀河面内の明るい天体 が観測対象だったが、MAXIの観測域は銀河系外に広がる。 ターゲット天体 • MAXI以前の近傍の銀河系内天体(Galactic Object)に加え感度の 高いMAXIでは系外天体も監視する。 • 全天で1000個を超える天体のX線強度を監視する。 MAXIを用いた高感度・長期X線変動モニター 新星のX線強度(単位クラブ) 新星爆発からの時間 (単位:day) MAXI以前 MAXI • 感度の高いMAXIでこれまで観測 できなかった遠方のX線新星を発見 し、その光度変化を追うことがで きる。X線新星サンプル数が飛躍的 に増加する。 • これまでも観測できたような 明るい新星については、増光前、 減光後の、より暗い時期まで監視 できるようになる。 • 銀河系外天体の長期かつ継続的な 時間変動モニターが初めて可能に なる。多くの活動銀河の質の 良い時間変動データが得られる。 MAXI以前の感度 MAXI の感度 天体までの距離(単位:光年) 天体のX線強度(単位ミリクラブ) 技術的意義 • 全天走査に適したISSの姿勢を利用して一周回(90分)でほぼ全天を観測する。 • 史上最良のX線検出限界(世界最大、最高の感度)をもった全天X線監視装置である。 • 炭素繊維を使用した世界最大の大型位置検知型比例計数管を開発する。 • 国産による世界最高レベルのペルチェ冷却式X線CCDを開発する。 • 将来の衛星ミッションに応用可能なループヒートパイプ冷却システムを開発する。 全天X線監視装置: 2008年にHIIA増強型ロケットで打ち上げることを目標に、 NASDA, 理化学研究所, 大阪大学, 東京工業大学, 青山学院大学, 日本大学のMAXIミッションチームメンバーで開発をすすめています。 Grapple Fixture for a robot arm Radiator for X-ray CCDs ロボットアーム Electronics Scan direction Optical Star Sensor 77cm 曝露部 Solid-state Slit Cameras (SSC) = X-ray CCD cameras 185cm 進行方向 Gas Slit Cameras (GSC) = X-ray gas counter cameras 与圧部 80cm MAXIはこの場所 Total weight: 500 kg MAXI搭載のX線カメラは、スリットとコリメータで5度×160度のワイドな視野をもつ。ミラーを使わないため、エネルギーレンジも大きい。細長い視野は、宇宙ステーションの構造物を視野外に排除するのにも役立つ。 宇宙ステーションはいつも同じ側を地球にむけて飛行する。スリットカメラの視野は90分に1回ほぼ全天をスキャンし,ステーション軌道の歳差運動(5度/1日)によって1週間ほどで太陽方向以外の全天をカバーできる。SAAなどの観測不可領域のため、90度違う方向を向いた2視野をもつ。 現在軌道上で建設中の国際宇宙ステーションの完成予想図。赤枠で囲った部分が日本実験棟“きぼう”である。 日本実験棟“きぼう”の完成予想図。 スペースシャトルで打ち上げる予定。 全天X線監視装置の解体図。X線観測装置は、Gas Slit Camera (GSC)とSolid-state Slit Camera(SSC)の2種を搭載。JEM”きぼう”の与圧部と曝露部をシャトルで打ちあげたあと、MAXIは2008年にHIIA増強型ロケットで打ち上げる予定。 CCDカメラの開発 現在CCD素子は開発が終了し、メーカー(浜松ホトニクス社)での生産、および大阪大学での評価中。カメラは、現在EMの評価中。 Loop Heat Pipe (LHP)と放射板 SSCはペルチェ素子で冷却され、ヒートパイプと放射板で廃熱を行う。これによりカメラボディは-20℃に、CCD素子は-60度に冷却する。ヒートパイプはLoop Heat Pipe(LHP)は国内で使用した実績はなく、熱環境の異なる2つの放射版をもつなど新しい点が多い。ミッションチームで静熱環境下の性能試験を行い、設計通りの性能を発揮を確認した。 データ処理 オンボード処理 : 4CPUを用いてガスカウンター、CCDカメラデータのリダクション、コマンド処理、テレメトリー生成、サブシステムの健康診断、保護、時刻管理などを行う。データは2つのライン(etherとMIL1553)でISS内を転送し地上へ送られる(w12b参照)。 地上データ処理 : 2系統それぞれに対し、データの受信、突発現象をサーチ、データベース構築などを行う。現在MIL1553系のデータベースが完成し、試験を行っている(w09a参照) SSCにX線用CCDとしては初めての国産の素子 (浜松ホトニクス社製)を用います。 MAXI用X線CCD。ペルチェ素子を内蔵し、 可視光対策としてCCD表面にアルミコートした Fe55輝線のCCDスペクトル. CCDカメラボディ概観 データプロセッサーと試験機器 ガススリットカメラの開発 比例計数管の開発はほぼ終了し、メーカー(フィンランドのメトレックス社)での製作、および理研を中心とするチームで評価を行っている。エレクトロニクスは明星電気社と開発中である。(w11b参照) 試験の様子 比例計数管の LHP(EM)試験の様子。CCDカメラのEMを組み込みLHPの性能に加え、CCDカメラの冷却性能も調査した LHP概観図。LHPは文字通り管がループ状になっている。ラジエターは2枚あり、太陽方向が異なるなど環境が異なる。 MAXIの今後 ●MAXI検出器 ■ 試験、較正データの取得、データベース化 ■ 耐環境性能検証 ■ 機上プログラムの改良 ●MAXI利用 ■ データ解析ソフトウエアの開発(含むシミュレーション) ■ 自動解析・可視化パイプラインの開発 ■ 観測データベース・ネットワーク公開システム(w09a) ●多波長観測連携 ■ ガンマ線・X線探査・監視型ミッションとの協力 データ交換、データベース共通化、ソフトウエア開発分担 GLAST, Swift, (Lobster, …) ■ 地上観測(可視光、赤外線、電波)との連携 ■ 国内、国際ワークショップ MAXIの比例計数管 比例計数管のゲインマップ コリメータの開発 GSC用コリメーター 低エネルギー反射低減のためエッチング処理、可視光反射低減(CCD)のため黒クロムメッキを採用 コリメーター(GSCのEM品)に対する角度による有効面積の変化。ほぼ設計どおりで0.1°の位置決定に十分な精度をもつ. コリメーター試験の様子
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