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Published byゆきさ ままだ Modified 約 7 年前
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医療法人社団新虎の門会 新浦安虎の門クリニック ○堀内 純 飯島 千恵美 寺田 よしみ 水嶋 裕美 沼本 美由紀 大前 利通 大前 由美
2次検査で携帯型心電計を まずはじめに抄録の内容と本発表の内容に その後の検討により若干の訂正が生じております。 あらかじめご了承ください。 それではよろしくお願いします。 医療法人社団新虎の門会 新浦安虎の門クリニック ○堀内 純 飯島 千恵美 寺田 よしみ 水嶋 裕美 沼本 美由紀 大前 利通 大前 由美
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はじめに 健康診断では心疾患の発見を目的として、安静時心電図、聴診、問診、胸部X線検査などをおこなっているが、全ての心疾患を発見するのは難しい。特に不整脈を発見するにはイベント発生時(有症状時)の心電図検査が有効であり、受診時の安静時心電図検査では限界がある。受診者の中には不定期な胸部症状を有するが、「異常なし」と診断される方もあり、そこには「潜在的な心疾患」への不安が常につきまとう。 健康診断では心疾患の発見を目的として、安静時心電図、 聴診、問診、胸部X線検査などをおこなっているが、 全ての心疾患を発見するのは難しい。 特に不整脈を発見するには イベント発生時、つまり症状を有するときの 心電図検査が有効であり、受診時の安静時心電図検査だけ では限界がある。受診者の中には不定期な胸部症状 を有するが、「異常なし」と診断される方もあり、 そこには捨てきれない「潜在的な心疾患」への不安が常につきまとう。
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目的 胸部症状を有するときに不整脈は潜在するのか、 また同時に携帯型心電計の有効性についても検討する。 携帯型心電計を導入し、
目的 携帯型心電計を導入し、 胸部症状を有するときに不整脈は潜在するのか、 また同時に携帯型心電計の有効性についても検討する。 そこで目的です。 当施設では携帯型心電計を導入し胸部症状を有するときには たして不整脈は潜在しているのか?検証してみました。 また携帯型心電計の有効性についても検討してみました。
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使用機器 携帯型心電計(オムロンHCG-801) 誘導方式 :双極1チャンネル 心拍計数範囲:2~200拍/分 表示 :グラフィック液晶表示
使用機器 携帯型心電計(オムロンHCG-801) 誘導方式 :双極1チャンネル 心拍計数範囲:2~200拍/分 表示 :グラフィック液晶表示 メモリ :本体+外部(SDカード) 電源 :単4形アルカリ乾電池2本 本体質量 :約130g(電池含む) 外形寸法 :幅121×高さ67×奥行き24mm 使用機器はオムロン社製携帯型心電計(HCG-801)です。 主な仕様はスライドのとおりですが、 サイズは約12センチ×7センチ程度。 重さは130グラムと非常にコンパクト・軽量になっており 扱いやすいのが特徴です。 測定位置は左乳首の下約5cm(V4)で、 一回の測定につき約30秒のデータを収集します。
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対象・方法 2006年1月から12月までの期間、当施設を受診し、 問診及び診察にて胸部症状を訴える方で、かつ医 師が必要と認めたもの25名(男性10名、女性15名、 平均年齢55.3才)。 胸部症状を有するときに携帯型心電計にて自己測 定してもらい、1週間分のデータを当施設循環器専 門医にて解析した。 対象及び方法です。 2006年1月から12月までの期間、当施設を受検し、 問診及び診察にて胸部症状を訴える方で、かつ医師が必要と認めたもの25名。 男性10名、女性15名、平均年齢は55.3歳でした。 胸部症状を有するときに携帯型心電計にて自己測定をしてもらい、 一週間分のデータを当施設循環器専門医にて解析しました。
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成績 スライドは今回対象となった25名の主訴・心電図所見の一覧です。 主訴としましては、動悸・胸部痛・胸部違和感や
年齢・性 主訴 安静時心電図 携帯型心電図 1 63・F 胸痛 右脚ブロック 右軸変位 異常なし 2 57・F 動悸 3 動悸・胸痛 左軸変位疑い 反時計回転 P V C 4 47・F 動悸・眩暈 5 71・F 動悸・不整脈 P A C 6 60・F 結滞 7 48・F 8 46・F 9 動悸 軽度頻拍発作 P S V T 10 57・M 胸部痛 右脚ブロック 11 56・F 12 60・M 胸のしめつけ 13 58・M 不整脈 14 62・F 胸部違和感 動悸 P a f 15 66・M 胸部違和感 頻脈 - 16 64・M 低電位 17 32・F 18 反時計回転 19 73・F 胸の苦しさ 平低T(V5) 反時計回転 20 34・F 早朝胸の熱さ 21 69・M 22 55・M 結滞自覚 23 45・M 過去不整脈指摘 24 48・M 平低T(V4) 反時計回転 25 31・F 成績 スライドは今回対象となった25名の主訴・心電図所見の一覧です。 主訴としましては、動悸・胸部痛・胸部違和感や 結滞の自覚などがありました。 安静時心電図、携帯型心電計で何かしら所見のあったものに カラーリングしてみますと (クリック) スライドの通りとなり
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成績 スライドのとおりとなり、 安静時心電図には右脚ブロックや平低T波、上室期外収縮 携帯型心電計には上室期外収縮、心室期外収縮、
年齢・性 主訴 安静時心電図 携帯型心電図 1 63・F 胸痛 右脚ブロック 右軸変位 異常なし 2 57・F 動悸 3 動悸・胸痛 左軸変位疑い 反時計回転 P V C 4 47・F 動悸・眩暈 5 71・F 動悸・不整脈 P A C 6 60・F 結滞 7 48・F 8 46・F 9 動悸 軽度頻拍発作 P S V T 10 57・M 胸部痛 右脚ブロック 11 56・F 12 60・M 胸のしめつけ 13 58・M 不整脈 14 62・F 胸部違和感 動悸 P a f 15 66・M 胸部違和感 頻脈 - 16 64・M 低電位 17 32・F 18 反時計回転 19 73・F 胸の苦しさ 平低T(V5) 反時計回転 20 34・F 早朝胸の熱さ 21 69・M 22 55・M 結滞自覚 23 45・M 過去不整脈指摘 24 48・M 平低T(V4) 反時計回転 25 31・F 成績 スライドのとおりとなり、 安静時心電図には右脚ブロックや平低T波、上室期外収縮 携帯型心電計には上室期外収縮、心室期外収縮、 発作性心室性頻脈、一過性心房細動などの所見が見られました。 この成績を踏まえて考察です。
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考察 1.成績について 2.心電図について 3.問題は・・・・・ スライドの3つについて考察いたしました。
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成績 結果一覧のうち不整脈に着目してみますと 安静時心電図では22例中1例でしたが、 携帯型心電計では25例中10例にみられました。
年齢・性 主訴 安静時心電図 携帯型心電図 1 63・F 胸痛 右脚ブロック 右軸変位 異常なし 2 57・F 動悸 3 動悸・胸痛 左軸変位疑い 反時計回転 P V C 4 47・F 動悸・眩暈 5 71・F 動悸・不整脈 P A C 6 60・F 結滞 7 48・F 8 46・F 9 動悸 軽度頻拍発作 P S V T 10 57・M 胸部痛 右脚ブロック 11 56・F 12 60・M 胸のしめつけ 13 58・M 不整脈 14 62・F 胸部違和感 動悸 P a f 15 66・M 胸部違和感 頻脈 - 16 64・M 低電位 17 32・F 18 反時計回転 19 73・F 胸の苦しさ 平低T(V5) 反時計回転 20 34・F 早朝胸の熱さ 21 69・M 22 55・M 結滞自覚 23 45・M 過去不整脈指摘 24 48・M 平低T(V4) 反時計回転 25 31・F 成績 結果一覧のうち不整脈に着目してみますと 安静時心電図では22例中1例でしたが、 携帯型心電計では25例中10例にみられました。 胸部症状を有する方の約40パーセントには 不整脈が潜在していたことが確認できました。 安静時心電図と携帯型心電計の検出率を比較しますと それぞれ4.5%、40%で、 約8倍の不整脈を検出することができました。
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考察 安静時 所見 携帯型所見 合計 10 4 7 - + 1.成績について
考察 1.成績について ・携帯型心電計において25名中11名 (44%)に所見がみられ、そのうち10 名の方が上室期外収縮や心室期外収 縮などの不整脈の所見であった。全体 の40パーセントに不整脈が存在してい る事が確認できた。 ・安静時心電図(-)携帯型心電計(+) 群について所見に着目してみると、い ずれも不整脈の所見であった。携帯型 心電計はイベント時の不整脈の検出に 優れているのではないかと思われる。 安静時 所見 携帯型所見 合計 - 10 + 4 7 また結果のうち、安静時心電図所見がなく、 携帯型心電計にのみに所見がみられたものは 7名あり、いずれも不整脈の所見でした。 以上から、携帯型心電計は不整脈の検出に 優れているのではないかと思われました。
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考察 2.携帯型心電形の波形について 安静時心電図に比べてきれいな波形を収集す ることはできないが、R波の間隔は確認できる ため、不整脈の診断をする事が可能です。 心電図波形についてです。 安静時心電図に比べてきれいな波形を収集することはできませんが、 R波の間隔を確認、つまり調律が正常にあるかを確認できるため、 不整脈の診断をする事は可能です。
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PAC PVC PSVT 今回検出された 上室期外収縮、心室期外収縮、上室性発作性頻拍なども、 スライドのように収集することができました。
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考察 3.問題は・・・・・ データの収集は受診者に託されるため、検査 精度に関しての不安が残る。当施設の検査デ ータにも波形の乱れが激しく、詳細について解 析できない例があった。 一方、問題もあります。 やはりデータの収集が受診者に託されるために、 検査精度に関しての不安が残ります。 当施設の検査データにも波形の乱れが激しく、 その他詳細の評価が難しいデータもあった。 また測定位置によって波形が変わるため、 クリック
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携帯型心電計使用に関する確実な指導が必要
考察 3.問題は・・・・・ データの収集は受診者に託されるため、検査 精度に関しての不安が残る。当施設の検査デ ータにも波形の乱れが激しく、詳細について解 析できない例があった。 携帯型心電計使用に関する確実な指導も必要と思われます。 携帯型心電計使用に関する確実な指導が必要
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まとめ 出現頻度が低い不整脈などは、健診時心電図 はもちろん、イベントがなければホルター心電 計でも検出できない場合がある。胸部症状を有 する任意の時間に心電図を収集できる携帯型 心電計は、不整脈の早期発見に有効なのでは ないかと思われます。また、自覚症状の原因の ひとつとして不整脈を指摘する事が出来るため に、患者心理の改善に寄与することができるも のと思われます。 まとめです。 出現頻度が低い不整脈などは、健診時心電図はもちろん、 イベントがなければホルター心電計でも検出できない場合があります。 胸部症状を有する任意の時間に心電図を収集できる携帯型心電計は、 不整脈の心疾患の発見に有効なのではないかと思われます。 自覚症状の原因のひとつとして不整脈を指摘する ことが出来るために、患者心理の改善にも寄与することが できるものと思われます。 また今回対象となった25名中には安静時心電図、 携帯型心電計いずれに所見を認めない方がいたが、 胸部症状を有する場合は、測定部位が一箇所の携帯型 心電計では全ての虚血性心疾患を否定することができない ため、引き続きフォローが必要と思われます。 適宜、負荷心電図や心エコー検査、BNP測定などを行う事によって 効果的な心疾患のスクリーニングが可能ではないかと思われました。
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携帯型心電計検査に120点を算定できるようになりました。
さいごに 余談ですが・・・・・ 2006年4月の診療報酬改定により、 携帯型心電計検査に120点を算定できるようになりました。 さいごに余談ですが、 2006年4月の診療報酬の改定により、携帯型心電形検査に 500点を算定できるようになりました。 それまで当施設ではレセプトに携帯型心電計 という項目がなく、12誘導心電図検査の120点 でやっておりましたので、 コスト的に助かっております。
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ご清聴ありがとうございました
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