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中学数学1年 5章 平面図形 §1 図形の基礎と移動 (7時間)
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§1 図形の基礎と移動 ① 直線と角 《直線と線分》 直線 まっすぐに限りなくのびている線 A 直線AB B 線分
§1 図形の基礎と移動 ① 直線と角 《直線と線分》 直線 まっすぐに限りなくのびている線 A 直線AB B 線分 直線の一部分で,両端のあるもの A 線分AB B 半直線 直線の一部分で,一方に端があり,他方が限りなくのびているもの A 半直線AB B B 1点を通る直線は何本もあるが, 2点を通る直線は1本しかない。 A
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《2点A,B間の距離》 2点A, B を結ぶ線のうち, 線分ABがもっとも短い。 A B 線分ABの長さを,2点A, B^^間の距離 という。 線分ABの長さを,ABで表すことがある。 《2つの直線》 直線XYと点Pを通る直線をかく。 P 2つの直線は,交わる場合と交わらない場合があり,交わるときには角ができる。 X Y
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《角》 A 右の図のような角を, ∠ABC と表し,角ABC と読む。 辺 ∠ABC の大きさを,∠ABC で表すことがある。 b B 辺 C ∠ABC のことを,単に,∠B や∠b で表すことがある。 問1 右の図の色をつけた部分の角を,記号を使って表しなさい。 P S ∠POS または,∠SOP O R Q
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《垂直と垂線》 2直線AB, CDが交わってできる角が直角であるとき,ABとCDは 垂直 であるといい, C A B AB⊥CD と表す。 2直線ABとCDが垂直であるとき,その一方を,他方の 垂線 という。 D C 線分CH(点Cから直線ABにひいた垂線)が,もっとも短い。 この線分CHの長さを, 点Cと直線ABとの距離 という。 A H B
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《垂直二等分線》 線分の両端からの距離が等しい点を,その線分の 中点 という。 l 垂直二等分線 線分の中点を通り,その線分と垂直に交わる直線を,その線分の垂直二等分線 という。 A B M 中点 垂直二等分線で折り曲げると,線分の両端の対応する点が重なる。
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《垂直二等分線上の点》 l 線分ABの垂直二等分線^^l^^上に点Pをとると,直線^^l^^で折り曲げたとき2点A, Bが重なり合うことから, P P PA=PB となる。 A B また,2点A, Bからの距離が等しい点は,線分ABの垂直二等分線上にある。 P
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《平行》 点Pを通り直線CDに平行な直線ABをひく。 P A B 2直線AB, CDが交わらないとき,ABとCDは 平行 であるといい, C D AB^^//^^CD と表す。
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《平行線と距離》 2直線^^^^l, m^^が平行である時, 点Pを^^^^l^^上のどこにとっても,点Pと直線^^m^^との距離は一定である。 l P P P この一定の距離を, 平行な2直線^^^^l, m^^間の距離 という。 m
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② 図形の移動 《三角形の移動》 移動 図形の形や大きさを変えずに,位置だけを変えること。 移動によって移りあう点を,対応する点という。 下にいくつかの三角形がある。三角形①をどのように移動すれば,三角形②,③,④に重ね合わすことができるだろうか。 A ② ① ③ B C ④ 3点A, B, C を頂点とする三角形を,記号 △ を使って, △ABC と表す。
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《平行移動》 平行移動 図形を,一定の方向に一定の距離だけずらす移動 例1 △A’B’C’^^は,△ABC^^を矢印OP^^の方向に^^OP^^の長さだけ平行移動させたものである。 P (1) 対応する点を結ぶ線をかき入れなさい。 A’ O (2) (1)でかいた線分の長さと位置の関係を答えなさい。 A 長さが等しい B’ C’ AA’^^=^^BB’^^=^^CC’ 平行である B C AA’^^//^^BB’^^//^^CC’
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平行移動 対応する点を結ぶ線分は平行で,その長さは等しい。 問1 下の^^△ABC^^を,矢印の方向に矢印の長さだけ,平行移動させてできる^^△A’B’C’^^をかきなさい。 A’ A B’ B C’ C
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《対称移動》 対称移動 図形を,1つの直線を折り目として折り返す移動 折り目の直線を 対称の軸 という 例2 △A’B’C’^^は,△ABC^^を直線^^l^^を対称の軸として対称移動させたものである。 l A A’ (1) 対応する頂点を結ぶ線をかき入れなさい。 (2) (1)でかいた線分と直線^^l^^との間の関係を答えなさい。 B B’ 折り目でおると線分は重なるので,対称の軸から対応する点までの 長さが等しい。 C C’ また,直線180.を等分するので,線分と直線^^l^^は垂直に交わる。
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対称移動 対応する点を結ぶ線分は,対称の軸によって垂直に2等分される。 (対称の軸は,対応する点を結ぶ線分の垂直二等分線である。) 問2 下の^^△ABC^^と四角形ABCD^^を,直線^^l, m^^を対称の軸として,対称移動させてできる^^△A’B’C’^^と四角形A’B’C’D’^^をかきなさい。 l m A A’ A D D’ B C B B’ A’ C’ C C’ B’
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折り曲げた時,ぴったり重なる折り目をかき入れなさい。
例3 折り曲げた時,ぴったり重なる折り目をかき入れなさい。 京都府福知山市 福岡県古賀市 岩手県 一方通行 二方向通行 折り目の両側がぴったり重なる図形がある。 直線(折り目)を対称の軸として,対称移動させたとき,もとの図形に重ね合わせることができる図形を,線対称 な図形という。
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問3 下の図形を,直線^^l, m^^を対称の軸として,対称移動させてできる図形をかきなさい。 l m
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《回転移動》 回転移動 図形を,1つの点を中心として,一定の角度だけ回転させる移動 中心とする点を 回転の中心 という。 A 例4 △A’B’C’^^は,△ABC^^を点Oを回転の中心として,時計回りの方向に^^60.だけ回転移動させたものである。 (1) 対応する点を結ぶ線をかき入れなさい。 A’ B C (2) ∠AOA’,∠BOB’, ∠COC’を求めなさい。 60° ∠AOA’=∠BOB’=∠COC’=60° O B’ (3) OAとOA’,OBとOB’,OCとOC’の関係を求めなさい。 OA’=OA’, OB’=OB’, OC’=OC’ C’
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回転移動 対応する点は,回転の中心から等しい距離にあり,対応する点と回転の中心を結んでできる角の大きさは,すべて等しい。 問4 下の^^△ABC^^を点Oを回転の中心として,時計回りの反対方向に^^90.だけ回転移動させた^^△A’B’C’^^をかきなさい。 C’ A A’ B B’ C O
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例5 下の^^△ABC^^を点Oを回転の中心として,時計回りの方向に^180.だけ回転移動させた^^△A’B’C’^^をかきなさい。 A B C’ C O B’ A’
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180.だけ回転移動させたとき,対応する点と回転の中心を結んだ線分は直線になり,回転の中心は中点になる。
このような,180.の回転移動を 点対称移動 という ある点Oを中心として180.まわすと,もとの図形にぴったり重なる図形を,点対称 な図形という。 例6 点対称な図形の,回転の中心をかき入れなさい。
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問5 下の^^△ABC^^と右の図形をそれぞれ点O,O’を回転の中心として,点対称移動させた^^△A’B’C’^^と図形をかきなさい。 C’ B’ A O A’ B C O’
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問6 下の^^△ABC^^を^^△A’B’C’,△A”B”C”^^に重ね合わせるには,どのように移動させればよいか,図にかき入れなさい。 A B B” C C’ A” B’ C” A’
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問6 下の^^△ABC^^を^^△A’B’C’,△A”B”C”^^に重ね合わせるには,どのように移動させればよいか,図にかき入れなさい。 A B B” C C’ A” B’ C” A’ 回転の中心が求められれば, 1回の回転移動で重ね合わせられる。 O
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メモ 図形を重ね合わすとき,次の移動方法でできる。 対応する点を結んだ線分が平行,または1本で, 図形が裏でないとき, (線分の長さが等しい) 平行移動 図形が裏のとき, (線分の長さがちがう) 対称移動 対応する点を結んだ線分が平行でなく, 図形が裏でないとき, (重なっている点があるときは,その点が回転の中心,ないときは対応する点を結んだ線分の垂直二等分線の交点が回転の中心になる) 回転移動 図形が裏のとき, 平行移動と対称移動,または 回転移動と対称移動 の2回必要
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問7 下の^^△ABC^^を^^△A’B’C’^^に重ね合わせるには,どのように移動させればよいか,図にかき入れなさい。 A B C C’ B’ A’
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③ 円とおうぎ形 《円》 点Oから等しい距離にある点をとっていくと, 円になる。 点Oを中心とする円を,円Oといい,円の周のことを円周という。 円周をたんに円ということもある。 O 半径 点Oと円周上の点を結ぶ線分の長さは,円周上の点をどこにとっても等しい。 この長さが,円の 半径である。
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( ( 《弧と弦》 円周上に2点A, Bをとるとき,円周のAからBまでの部分を, 弧ABといい, 弧AB AB と書く。
O 円の中心を通る弦は,その円の 直径である。 A B 弦AB 弧AB
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( ( 《中心角とおうぎ形》 円の中心Oと円周上の2点A, Bを結ぶと∠AOB^^ができる。 ∠AOB AB に対する中心角 AB
弧の両端を通る2つの半径とその弧で囲まれた図形を おうぎ形という。 中心角 A B おうぎ形 おうぎ形で,∠AOB^^をおうぎ形の中心角という。 弧 緑色の図形のように,中心角が180.以上のおうぎ形もある。
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《線対称と点対称》 円の形をした紙を,円周上の点A, Bが重なるように2つに折る。 l 折った紙を広げると,折り目の直線^^l^^ができている。 直線^^l^^は円の直径である。 円はどの直径についても線対称な図形である。 O A B 直線^^l^^で折ると点A, Bが重なることから, 直線^^l^^は弦ABの垂直二等分線である。 円は点対称な図形でもある。 おうぎ形も線対称な図形である。
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《円と直線》 円Oの半径OAに垂直な直線 l^^を引き,円周との交点をP, Qとする。 直線 l^^をAの方向にずらしていくと,2つの交点はしだいに近づいていき,円周上の点Aと重なる。 O 円と直線が1点で交わるとき,直線は円に 接する という。 l P Q 直線 l^^が円Oに接しているとき,直線 l^^を円Oの 接線, 点Aを 接点 という。 l A 接点 接線 円の接線の性質 円の接線は,その接点を通る半径に垂直である。
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問1 点Aを接点とする円Oの接線を,図にかき入れなさい。 O A
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