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超伝導材料研究の歩みと今後への期待 200 Tc (K) year

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1 超伝導材料研究の歩みと今後への期待 200 Tc (K) 100 1970 1980 1990 2000 2010 year
内田慎一 2016年3月23日、有楽町マリオン 1994 Tc (K) HgBaCaCuO 135K 1988 BiSrCaCuO 1993 100 YBaCuO 1987 55K SmFeAsO LaBaCuO LaFeAsO Nb3Ge 2008 23K 2006 1973 1986 LaFePO 1970 1980 1990 2000 2010 year 1

2 1.高温超伝導の歴史、近年のTcの「沈黙」 200 Tc (K) 100 1970 1980 1990 2000 2010 year
1994 Tc (K) HgBaCaCuO 135K 1988 BiSrCaCuO 1993 100 YBaCuO 1987 55K SmFeAsO LaBaCuO LaFeAsO Nb3Ge 2008 23K 2006 1973 1986 LaFePO 1970 1980 1990 2000 2010 year

3 30年の間に8種類の高温超伝導物質が発見された
30年の間に8種類の高温超伝導物質が発見された  銅酸化物 (1986) Tc = 164 K BKBO (1988) Tc = 30 K 鉄系化合物 (2008) Tc = 55 K HTSC C60 (1991) Tc = 38 K 220GPa (2006) Tc = 29 K b- HfNCl (1998) Tc = 26 K MgB2 (2001) Tc = 39 K YPd2B2C (1994) Tc = 23 K 2

4 1986年以降に出現した高温超伝導物質 (Tc ≥ 23 K) と そのTc
150 100  銅酸化物 Liq. N2 鉄系化合物 50 C60 MgB2 Bi1-xKxBiO3 HfNCl Nb3Ge LnPd2B2C 2001 2006 1988 1998 1973 1994 23K  1986 2008 1991 3

5 2.より高いTcをもつ超伝導物質探索探索指針と高温超伝導ゲノムの特定

6 新しい超伝導物質を見つけるためのマチアス則 (B. Matthias)
#1: 立方晶構造が最適。 #2: 高い電子状態密度が良い。 #3: 磁性を避けよ 。Stay away from magnetism. #4: 絶縁体を避けよ。 Stay away from insulators. #5: 酸素を避けよ。 Stay away from oxygen. #6: 理論家を避けよ。 Stay away from theorists. A15: Nb3Sn (Tc = 18 K) Nb3Ge (Tc = 23 K) 4

7 多くの高温超伝導体の共通点:探索指針 #1: 層状構造 #2: 強い電子相関 強い電子間斥力/引力 #3: 反強磁性相に隣接 磁気的相互作用
#2: 強い電子相関 強い電子間斥力/引力 #3: 反強磁性相に隣接 磁気的相互作用 #4: 絶縁体へのキャリアー注入ドーピング  #5: 酸化物 強いカチオン(金属)-アニオン化学結合         軽い元素アニオン 5

8 #1. 層状構造  MgB2 鉄系化合物 銅酸化物 YPd2B2C b- HfNCl BKBO C60 Ca VII 6

9 #4. ドーピング誘起超伝導  BKBO C60 鉄系化合物 b- HfNCl 銅酸化物 YPd2B2C MgB2 Ca-VII 7

10 多くの高温超伝導体の共通点:探索指針 #1: 層状構造 #2: 強い電子相関 #3: 反強磁性相に隣接 #4: 絶縁体へのキャリアー注入
#2: 強い電子相関  #3: 反強磁性相に隣接  #4: 絶縁体へのキャリアー注入  #5: 酸化物       #6: 理論家による予言無し serendipity (偶然・幸運・誤解) 8

11 ##. 超伝導物質理論Tc予測の困難 YB6 Tc = 8.4 K LaB6 Tc = 0 K Nb3Sn Tc = 18 K
超電導 Tc は電子‐格子相互作用、電子‐電子相互作用の微妙なバランスで決まる。 強い電子間相互作用から生まれる高温超伝導の Tc の予測は尚更困難である。 Nb Sn YB6 Tc = 8.4 K LaB6 Tc = 0 K Nb3Sn Tc = 18 K Nb3Sb  Tc = 0 K 9

12 高温超伝導物質ゲノム(遺伝子)の特定 J. Hu & H. Ding, Scientific Reports 2, 381 (2012).
J.C. Davis & D.-H. Lee, PNAS 110, (2013).

13 銅酸化物と完全に同じゲノムをもつ物質は他にない。
銅酸化物 高温超伝導体:際立って高いTc TcMAX = 135 K (164 P) CuO2 面 Cu O 極めて特殊な状況: 2 次元  Cu 3dx2-y2-O2ps の偶然縮退、 S =1/2 銅酸化物と完全に同じゲノムをもつ物質は他にない。 10

14 銅酸化物 と鉄系高温超伝導体:際立って高いTc
TcMAX = 135 K (164 P) CuO2 面 Cu O TcMAX = 55 K (~ 65 K) As/Se Fe As/Se As/Se 11

15 高温超伝導体のゲノム(DNA)特定 銅酸化物・鉄系高温超伝導の統一的理解: 12
Cu Fe 12

16 高温超伝導体のゲノム(DNA)特定 銅酸化物・鉄系高温超伝導の統一的理解: 何故 3d軌道なのか? 強い電子相関と遍歴性とのバランス
                 波動関数の2次元的拡がり - 何故 2次元なのか?   1次元は強いゆらぎが発生                  3次元では様々な3d 軌道が                   混ざり合い、結合を弱める 13

17 アニオン(O, As/Se) を挟んで化学・磁気結合
2次元正方格子、アニオン原子を介した結合 銅酸化物 鉄系化合物 反強磁性 反強磁性 超伝導 超伝導 超伝導 正孔 電子 正孔 電子 Cu/Feサイトは 2次元正方格子を形成 アニオン(O, As/Se) を挟んで化学・磁気結合 Cu Fe Fe O As/Se 14

18 強相関電子超伝導:電子間斥力が対形成を駆動
銅酸化物 鉄系化合物 反強磁性 反強磁性 超伝導 超伝導 超伝導 正孔 電子 正孔 電子 d-波クーパー対 異方的 s-波 +D0 -D0 15

19 ギャップ対称性と「純化」された軌道で形成されるフェルミ面とのマッチング
銅酸化物と鉄系高温超伝導体 伝導体派1つのコインの裏表 銅系と鉄系の超伝導は「正方格子上の非従来型超伝導」というコインの裏表とも見ることができる Cu Fe 引力 引力 O As/Se +D0 -D0 d-波 異方的 s-波 D(k) ~ (coskx – cosky) D(k) ~ (coskx + cosky) ギャップ対称性と「純化」された軌道で形成されるフェルミ面とのマッチング 16

20 (1) 二次元正方格子から三角(六方)格子へ
第3の高温超伝導体開発をどのように行うか? (1) 二次元正方格子から三角(六方)格子へ  (2) Cu, Feに続く第3の3d遷移金属元素

21 三角、六方格子を形成する3d遷移金属化合物(予測)
J. Hu, C. Le & X. Wu, Phys. Rev. X 5, (2015). Ni3+/Co2+ O Ni3+/Co2+: (3d)7  予測されるクーパー対対称性(dxy ± idx2-y2) NaCoO2, Tc ~ 4 K (室町 NIMS): 高温超伝導ゲノムを持たない。 17

22 銅(Cu) と 鉄(F)の特殊性 (2) 5本の3d 軌道準位の占有状況 Mn2+: (3d)5 Zn2+: (3d)10 18
半占有 全占有 La Tc = 55 K Tc = 164 K Fe2+: (3d)6 Cu2+: (3d)9 As/Te Fe As/Te Cu O 18

23 第3の3d遷移金属元素? (3d)0 (3d)1 Fe2+: (3d)6 Cu2+: (3d)9 (3d)0: Ti4+, V5+ 19
非占有 La (3d)0: Ti4+, V5+ 19

24 Ti3+/V4+に対する最適パートナー (アニオン) ?
第3の3d遷移金属元素 Ti3+/V4+: (3d)1 Fe2+: (3d)6 Cu2+: (3d)9 アニオン元素 La (3d)0: Ti4+, V5+ (3d)1: Ti3+, V4+ Ti3+/V4+に対する最適パートナー (アニオン) ? 20

25 高温超伝導物質設計・合成、 より高いTc実現の可能性 Serendipity(偶然・幸運・誤解)からの脱却
3. 新しい時代の到来:  高温超伝導物質設計・合成、    より高いTc実現の可能性 Serendipity(偶然・幸運・誤解)からの脱却

26 … 2X faster & 2X cheaper 21

27 Materials Genome Initiative
太陽電池 創薬 強誘電体 強磁性体 超硬合金 ・・・ 物質合成・加工 大規模計算 物性評価  結晶構造 電子構造 欠陥構造 22

28  高温超伝導物質設計・合成 超伝導 Tc は電子‐格子相互作用、電子‐電子相互作用の微妙なバランスで決まる。 強い電子間相互作用から生まれる高温超伝導の Tc の予測は尚更困難である。 物質合成・加工 大規模計算 物性評価  結晶構造 電子構造 欠陥構造 ゲノム特定 23

29 高温超伝導物質設計・合成 24 物質合成・加工 大規模計算 物性評価 結晶構造 電子構造 欠陥構造 ゲノム特定 薄膜合成 高圧合成
 高温超伝導物質設計・合成 薄膜合成 ピン止め中心 導入 高圧合成 物質合成・加工 コンビナトリアル 合成   自己組織化 電界効果  キャリアー注入 X線非弾性散乱 USPEX STM 時間依存GL方程式 近似理論 Jc評価 大規模計算 物性評価  結晶構造 電子構造 欠陥構造 モンテ カルロ ARPES ゲノム特定 QUANTUMESPRESO 中性子 mSR 時間分解 レーザー分光 量子場理論 24

30 欠陥構造(ピン止め中心)と臨界電流の設計
計算機能力の飛躍的増大により、高い臨界電流を維持できるミクロな欠陥構造の設計と臨界電流の予測が可能になった。 時間依存GL方程式, Y (r, t) 非線形2次微分方程式 Sadovskyy, Welp, Crabtree, Kwok et al., arXiv: 25

31 4. より高いTcの兆候: 極端条件下

32 (1) SrTiO3 基板に蒸着したFeSe 単層膜
Q.Y. Wang et al., Chin. Phys. Lett. 29, (2012), and many others Se Tc = 65±5 K cf. Tc = 8 K (FeSe 結晶) TcMAX = 55 K (SmFeAsOF) Fe Se SrTiO3 26

33 (2) 超高圧硫化水素 Tc=203 K @200 GPa 結晶体積 V/V0 ~ 1/5
A.P. Drozdov, M.I. Eremets et al., Nature 525, 73 (2015). (Max Planck, Mainz) 200 GPa 圧力: Tc = 203 K 結晶体積 V/V0 ~ 1/5 理論による予言が行われた ! : D. Duan et al., Sci. Reports 4, (2014). (Jilin Univ. Changchun) 計算アルゴリズム:USPEX(Universal Structure Predictor: Evolutional Xtallography) + QUANTUM ESPRESSO 27

34 (3) 光誘起超伝導 - 瞬間(数ピコ秒)超伝導
S. Kaiser, A.Cavalleri et al.; PRB 89, (2014). (Max Planck, Hamburg) Tc > 350 K ポンプ‐プローブ分光 数 ピコ秒間超伝導状態が持続 (0.2 ピコ秒パルス励起) YBa2Cu3O6.45 Tc = 35 K 28

35 YBCO での「瞬間室温超伝導」 YBa2Cu3O6.45 Tc = 35 K  350 K
20THzの強力レーザーパルスで頂点酸素の振動を励起する。 超伝導の証拠となるジョセフソン・プラズマがc軸反射光スペクトルに観測されるCu-O面間の位相が揃ったことを意味する。 YBa2Cu3O6.45 Tc = 35 K  350 K テラヘルツ領域の光反射率の急激な上昇(~0.2 ピコ秒) 超高速の光スイッチ Tc’ Josephson Plasma  29

36 YBCO での「瞬間室温超伝導」 400 300 200 100 0.3 0.1 0.2 Tc’ PG T* TN
非励起状態で面内対形成を示唆する物性が観測。 TN Temperature T (K) 200 100 Tc AF FL d-SC 0.3 0.1 0.2 Hole doping p 瞬間的に面間の位相が揃うの温度は擬ギャップ温度に近い。 従って、面内の対形成は更に高温から起こっている可能性がある。 QCP ? 30

37 400 K 沈黙の終わり (?) 200 203 K 164 1994 Tc (K) HgBaCaCuO 135 K 1988 TlBaCaCuO 2014 1993 100 YBaCuO 1987 2012 65 K SmFeAsO 55 K 2001 MgB2 39 K LaBaCuO BaKBiO3 LaFeAsO Nb3Ge Nb3Ge 23 K 30 K 2014 2008 2006 1986 1988 1973 LaFePO 1970 1980 1990 2000 2010 year 31


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