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自動車環境対策 - ウランバートルにおけるエコトランスポーション

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Presentation on theme: "自動車環境対策 - ウランバートルにおけるエコトランスポーション"— Presentation transcript:

1 自動車環境対策 - ウランバートルにおけるエコトランスポーション
2016年8月 ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクト(フェーズⅡ) – O. Altangerel & 新田竜太 ウランバートル市のディーゼル路線バスのDPFによる黒煙低減計画に関する案件化調査 – A. Tsetsegmaa & 小森正憲

2 目 次 UB市のEco Transportationへ向けて 自動車に係る排出ガス対策の提案 対策導入の優先順位 (1)背景
目 次 UB市のEco Transportationへ向けて (1)背景 (2)JICAの協力 自動車に係る排出ガス対策の提案 (1)DPF導入 (2)Euro Ⅳ(低排出ガス)バス導入 (3)低硫黄燃料導入 (4)低排出ガス車導入(公共交通以外) (5)エコドライブ実施 対策導入の優先順位

3 1. UB市のEco Transportationに係る背景
(1)燃料 世界の最先端エンジン及び排出ガス低減装置は、硫黄分が10ppm以下のガソリン・軽油を前提として設計・製造されている しかし、ウランバートルでは、硫黄分が高い燃料が販売されている。 ガソリンの基準(MNS 217:2006)は500ppm以下。2014年の試料では約200ppm。 軽油の基準(MNS 216:2006)は2000ppm以下。2014年の試料では約1200ppm, 2016年に購入したEURO-V軽油は約2000ppmの軽油が多かった。 よって、当面は、硫黄分が高い燃料に耐えられる大気汚染対策が必要 ・世界の最先端エンジン及び排出ガス低減装置は、硫黄分が10ppm以下のガソリン・軽油を前提として設計・製造されている。 ・しかし、モンゴルの基準(MNS)では、ガソリンが500ppm以下、軽油が2000ppm以下となっている。 ・EURO-V燃料の基準は硫黄分が10ppm以下である。 ・しかし、2016年にEURO-VとしてUB市内で販売されていた軽油について調査したところ、約2,000ppmの軽油が多かった。 ・よって、当面は、硫黄分が高い燃料に耐えられる大気汚染対策が必要となる。

4 1. UB市のEco Transportationに係る背景
(2)汚染物質の排出量 汚染物質の排出量が多い車両ほど、対策導入で大きな効果が見込める。 対策の優先度が高いのは、公共交通用大型バスである。 UB市のデータに基づいて計算した排出インベントリによれば、排出量が多いのは公共交通用大型バスである。 現在のUB市の大型バスは、排出ガス規制に適合していない型式がほとんどである。 公共交通用車両は一日中走行しているため、排出量が多い。 乗用車は日本等から輸入された中古車のため、最新の排出ガス規制に適合しているため、排出量は少ない。 ・汚染物質排出量が多い車両ほど、対策導入で大きな排出量削減効果が見込める。 ・公共交通用大型バスは、UB市のデータに基づいた計算した排出インベントリ(P22を参照してください)で排出量が多かった。 ・原因は、排出量が低減されているEURO等の走行時を含めた排出ガス規制に適合していない型式がほとんどであるためである。 ・モンゴルの排出ガス規制は、自動車登録・検査時の排出基準のみで、車両が停止した状態で計測した汚染物質量に対する基準である。 ・多くの国では登録時・車検時の検査とは別に走行時を含めた新車時の排出基準があるが、モンゴルにはない。 ・また、公共交通用車両は一日中走行しているため、1台あたりの走行量が多くなり、1台あたりの排出量も多いため、結果として合計の排出量も大きくなる。 ・乗用車は、日本等の最新の排出ガス規制に適合した輸入車が多いため、排出量は少ない。

5 1. UB市のEco Transportationに係る背景
(3)排出ガス測定 自動車の汚染物質のほとんどは、停止中ではなく、走行中(主に加速時)に排出されている 2013年迄は、停止中の自動車しか測定(車検時など)できなかった 2014年から、走行中の自動車からの汚染物質排出量(車載計)が測定できるようになった 今後は、走行中の自動車からの汚染物質の排出量測定に基づいて、対策を選定すべき ・自動車の汚染物質のほとんどは、停止中ではなく、走行中(主に加速時)に排出されている。 ・2013年迄は、停止中の自動車しか測定(車検時など)できなかった。 ・2014年から、走行中の自動車からの汚染物質排出量が車載型排出ガス計を用いて測定できるようになった。 ・今後は、走行中の自動車からの汚染物質の排出量測定に基づいて、対策を選定すべきである。

6 1. UB市のEco Transportationに係る背景
(4)その他の視点 最先端の排出ガス低減装置は、高硫黄ガソリン・軽油によって劣化し、その機能が低下する UB市の中心部の低速走行時や、冬のUB市のような低温時では、機能しない排出ガス低減装置もある こういった影響を受けにくい技術かどうか、評価が必要 ・注意すべき点としては、最先端の排出ガス低減装置は、高硫黄ガソリン・軽油によって劣化し、その機能が低下することである。 ・また、冬のUB市のような低温時又は低速走行時では、機能しない排出ガス低減装置もある。 ・こういった影響を受けにくい技術かどうか、対策を導入する際には走行試験などによる定量的な評価が必要である。

7 1. UB市のEco Transportationに係る背景
(5)対策案の選定方針 長期的には、高硫黄燃料の輸入・販売を禁止し、低硫黄燃料に適した排出基準を導入し、排出基準を満たさない自動車の輸入・販売及び使用を禁止すべきである 当面は、高硫黄燃料でも、EURO排出基準の認証を得ていない型式でも効果が得られる対策が必要である 先進国で認定され、かつ、数千台以上での長期利用実績がある対策を選定すべきである。 走行中の自動車の排出ガス測定、長期走行試験等を通じて、効果が高く、持続性のある対策を選定すべきである ・対策案として、長期的には高硫黄燃料の輸入・販売を禁止し、低硫黄燃料に適した排出基準を導入することである。 ・そして、排出基準を満たさない自動車の輸入・販売及び使用を禁止すべきである。 ・短期的には高硫黄燃料でも、EURO排出基準の認証を得ていない型式でも効果が得られる対策が必要である。 ・ただし、条件として先進国で認定され、かつ数千台以上での長期利用実績がある対策を選定すべきである。 ・さらに、モンゴルにおいて走行中の自動車の排出ガス測定、長期走行試験等を通じて、効果が高く、持続性のある対策を選定すべきである。

8 1.(2) JICAの協力 ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクト
フェーズ1(2010~2012)では、排出インベントリを構築し、Eco Transportationの障害を抽出し、その解決策を提案した。ただし、UB市で走行中の自動車排出ガス測定データは不十分であった。 フェーズ2 (2013~2017)では、車載計を供与し、走行中の自動車排出ガス測定方法を教えている。更に、測定データを用いて、効果の高い大気汚染対策案の選定を支援している。 高硫黄軽油でも性能が劣化しない大気汚染対策が必要である。例えば、DPFについては、東京都の認証を受けたDPFのうち高硫黄軽油にも適した製品を探した。 ・JICAは、ウランバートル市大気汚染対策能力強化プロジェクトを実施している。 ・フェーズ1( )では、排出インベントリを構築し、Eco Transportationの障害を抽出し、その解決策を提案した。 ・ただし、UB市で走行中の自動車排出ガス測定データが不十分であることを確認した。 ・フェーズ2 ( )では、車載型排出ガス計を供与し、走行中の自動車排出ガス測定方法を教えている。 ・その結果、AQDCC及びNAMEM・CLEMでは独自で測定できるようになりつつある。 ・更に、測定データを用いて、効果の高い大気汚染対策案の選定を支援している。 ・その結果、高硫黄軽油でも性能が劣化しない大気汚染対策が短期的には必要であると考えた。 ・そのため、DPFについては、東京都の認証を受けたDPFのうち高硫黄軽油にも適した製品を探した。

9 1.(2) JICAの協力 ウランバートル市のディーゼル路線バスのDPFによる黒煙低減計画に関する案件化調査 (2015~2016)
技術協力プロジェクトは、UB市に適したDPFを探し、訪日研修にて講義した。研修員は、講義したDPFのUB市での試験を要望した。 日本とモンゴルのDPFの研究者がモンゴルでの試験を検討し、JICAに提案書を提出した。 JICAは、DPFのプロジェクトを採択し、UB市と道路交通省の協力を得て試験した。 ・技術協力プロジェクトにて、UB市に適したDPFを探し、訪日研修にて講義した。研修員は、講義したDPFのUB市での試験を要望した。 ・日本とモンゴルのDPFの研究者がモンゴルでの試験を検討し、JICAに提案書を提出した。 ・JICAは、DPFのプロジェクトを採択し、UB市と道路交通省の協力を得て試験した。

10 図1 現在の路線バスのPM排出状況(DPFなし) 図2 選定したDPF(コモテック社製モコビー)に対する認定書
2. (1)DPF導入 (1)DPF(Diesel Particulate Filter)の選定 ディーゼル車の排気管に設置し、排出されるPMを低減する装置 認定済みDPFの中から、UB市の状況 (市内走行, 冬期低温, 高硫黄燃料)で継続利用可能な機種を探した。 対策が必要! 図1 現在の路線バスのPM排出状況(DPFなし) ・短期的に最も有効なPM低減対策として既存車両に対するDPFの導入が考えられる。 ・ただし、製品によっては同じDPFでも高硫黄燃料等を許容しない場合があるので確認が必要である。 ・また、UB市の市内走行が中心で、冬期が低温になり、 高硫黄燃料使用という厳しい状況下でも継続利用可能であることが必要である。 ・図にあるようにコモテック社製モコビーは、日本でPM低減装置として10年以上前から認定されていることから、前ページの案件化調査で調査を実施した。 図2 選定したDPF(コモテック社製モコビー)に対する認定書

11 図3 使用したDPF (コモテック社製モコビー)
2. (1)DPF導入 (2)選定したDPFのシステム ・DPFシステムの概要は図に示すとおりである。 ・DPFをディーゼル車の排気管の後方に設置し走行中はPMをフィルターに捕集することでPMの排出を低減する。 ・そして、走行後にフィルターを取出し、専用装置で燃焼してPMを除去するシステムである。 図3 使用したDPF (コモテック社製モコビー)

12 2. (1)DPF導入 (3)試験:2015年12月(気温約-10℃)等 走行距離:約600km 走行距離:約900km DPFあり
図4 設置状況 Гараа, бариа 走行距離:約900km ・UB市の大型路線バスに実際に設置した状況を図4に示す。 ・また、DPFの効果を排気管にガーゼをあてて比較を行ったのが図5である。 ・DPFの走行耐久試験は2015年12月に気温約-10℃の状況下で実施した。 ・その結果、市内走行が中心で、冬期が低温になり、 高硫黄燃料の状況下にあるUB市で継続利用可能であることを確認した。 DPFあり DPFなし 図6 調査ルート(走行耐久試験) 図5 ガーゼテスト

13 図8 DPF設置によるPM低減効果(2001年:日本)
2. (1)DPF導入 (4)PM削減効果(コモテック社製モコビーの場合) ・PM排出量の約80%以上低減可能  試験条件 汚染度 DPFによる低減率 DPFなし DPFあり 平均排出量 PM(g/kWh) 0.248 0.013 94.8% 図8 DPF設置によるPM低減効果(2001年:日本)           約8割低減 走行前 走行後 図7 走行前後の比較 ・また、PM排出量を大幅に低減することが日本とモンゴルのプロジェクトチームの調査結果で明らかになった。 ・モンゴルではDPF導入のための作業部会もすでに立ち上げている。 ・同作業部会では、例えば走行調査をモンゴルで実施していない製品は対象外とするなど具体的にどのような法整備を行うかが現在の課題として挙がっている。 ・以上より、DPFは大型ディーゼル車、特に路線バスのPM排出量の大幅な低減効果が期待できることから、積極的な導入を提案する。 出典: AQDCC&JICAプロジェクトチームの車載計を用いた走行調査結果 (5)課題 ・DPF導入に関する法整備 (6)提案 ・路線バスのPM排出量の大幅な低減効果が期待できることから、積極的な導入を提案する 図9 DPF設置によるPM低減効果 (2014年:UB市)

14 図6 Euro Ⅳバスと既存バスのPM排出率、NOx排出率の比較
(1)概要 ・Euro Ⅳバスは、高圧燃料噴射装置及び排出ガス後処理装置を搭載し、既存バスよりPM、NOx等の大気汚染物質を大幅に低減した車両 ・UB市の気候でも運行可能 ・UB市交通局が20台調達済み(2015年末) (2)導入効果 ・Euro Ⅳバスは、既存バスに対して、PM排出量が約8割以上低減、NOx排出量が約5割低減 図5 Euro Ⅳバスの外観 既存バス ・次にEURO4規制に適合したバスの導入が考えられ、EURO4規制では、さきほどのPMに加えてNOxも低減することが必要となっている。 ・図の車両はUB市の気候でも運行可能であり、UB市での走行調査試験により排出ガス低減効果が確認されている。 ・その結果を受けてUB市交通局がすでに20台導入している。 ・注意すべき点として、車両の製造業者がEURO4と謳っていても、その性能を発揮していない車両があることが想定される。 ・よって、認定証の提出や車載型排出ガス計等を用いた定量的な評価が必要となる。 既存バス Euro Ⅳ Euro Ⅳ 図6 Euro Ⅳバスと既存バスのPM排出率、NOx排出率の比較 出典: AQDCC&JICAプロジェクトチームの車載計を用いた走行調査結果

15 2.(2)Euro Ⅳ(低排出ガス)バス導入 (3)課題 (4)提案
・低硫黄軽油の安定的な供給、販売 ・低硫黄燃料と既存軽油の価格差の解消 (4)提案 ・路線バスのPM排出量及びNOx排出量の大幅な低減効果が期待できることから、積極的な導入を提案する ・課題としては高度な排出ガス低減装置を搭載しているため車両価格が高価であり、かつ低硫黄燃料が必要であるということである。 ・現在のUB市では低硫黄軽油であるEURO-V燃料として販売されている軽油でも基準を満たしていないものがほとんどである。 ・ただし、基準を満たした低燃料は流通面より価格が上がることが想定される。 ・NOx及びPM排出量の大幅な低減効果が期待できることから、早急にこの課題を解決し、積極的な導入を提案する。

16 2.(3)低硫黄燃料導入 (1)概要 (2)導入効果
・低硫黄燃料とは、大気汚染物質低減装置の機能確保のため、燃料中の硫黄分を50ppm(Euro4)や10ppm(Euro5)のもの。 ・ウランバートル市内で主に販売されている燃料中の硫黄分は、ガソリンが約200ppm(Euro4の約4倍)、軽油が約1200ppm(Euro4の約24倍) ・低硫黄燃料とは、大気汚染物質低減装置の機能確保のため、燃料中の硫黄分を50ppm(Euro4)や10ppm(Euro5)としたものである。 ・UB市内で主に販売されている燃料中の硫黄分は、ガソリンが約200ppm(Euro4の約4倍)、軽油が約1200ppm(Euro4の約24倍)であった。 出典:各国資料 図7 日米欧における燃料中硫黄分の推移(左図:ディーゼル、右図:ガソリン) (2)導入効果 ・低硫黄燃料を導入した場合のSOx排出量の低減効果は、28~98%低減(表3参照、導入する車種や硫黄分によって変動) ・低硫黄燃料の導入は、SOxだけでなく、NOxやPMの排出量低減にも効果

17 2.(3)低硫黄燃料導入 (3)課題 (4)提案 ・低硫黄燃料を既存燃料の価格差の解消 ・低価格燃料の安定的な供給、販売
表3   低硫黄燃料導入時のSOx排出量削減効果 出典:JICAプロジェクトチーム 低硫黄燃料 導入ケース ウランバートル市走行車両(t/年)           公共交通車両分            (内数) SOx排出量削減効果(t/年) (カッコ内は削減率) 低硫黄燃料導入無し 348.04 102.16 1(公共:50ppm) 249.53 3.65 98.51 (28.3%) 2(全:50ppm) 31.25 (91.0%) 3(公共:10ppm、他:50ppm) 28.33 0.73 (91.9%) 4(全:10 ppm) 6.25 (98.2%) 1:全公共交通車両に低硫黄燃料(S分:50ppm)を導入 2:全ウランバートル市走行車両に低硫黄燃料(S分:50 ppm)を導入 3:全公共交通車両に超低硫黄燃料(S分:10ppm)、その他ウランバートル市走行車両に低硫黄燃料(S分:50 ppm)を導入 4:全ウランバートル市走行車両に超低硫黄燃料(S分:10 ppm)を導入 (3)課題 ・低硫黄燃料を既存燃料の価格差の解消 ・低価格燃料の安定的な供給、販売 (4)提案 ・SOx、NOx、PMの排出量低減効果が期待できることから、積極的な導入を提案する ・低硫黄燃料に転換することで試算によるとSox排出量を大幅に低減することができる。 ・さらにさきほどのEURO4バス等、低硫黄燃料を前提とした低減装置を利用することが可能になるため、NOxやPMの排出量低減にも効果がある。 ・課題としてはEURO4バスと同様に既存の高硫黄燃料との価格差、及び安定的な供給・販売となる。

18 2.(4)低排出ガス車導入(公共交通以外) (1)概要
・排出ガス規制が新しい(規制値が厳しい)車両は、排出ガス低減装置の性能が高く、排出ガス規制の古い車両より大気汚染物質排出量は大幅に少ない ※注意:製造年が新しい→排出ガス規制が新しいということではない ・車検基準値(MNS )適合が低排出ガス車とはいえない場合あり ・排出ガス規制強化(低排出ガス車導入)は世界のほとんどの地域で導入 ・公共交通(バス)以外も排出ガス低減に向けて低排出ガス車を導入することは重要である。 ・世界各国において排出ガス規制の導入が進んでおり、規制が新しい車両は排出ガスが大幅に少ない。 ・ただし、車両価格が安いため排出ガス規制が古い車両を新しく作る自動車製造会社もあり、製造年が新しい車両が排出ガス規制が新しいとは限らない。 ・モンゴルの車検基準値(MNS)は排出ガス規制が古い場合でも適合する場合があるため注意が必要である。 図8  世界における排出ガス規制導入状況(乗用車・2013年) 出典:EMITEC社資料

19 2.(4)低排出ガス車導入(公共交通以外) (2)導入効果 (3)課題 (4)提案
・1998年規制のガソリン乗用車を2005年規制車に代替した場合、NOx排出量は約1/20に低減。出典: AQDCC&JICAプロジェクトチームの車載計を用いた走行調査結果 1998年規制の約1/20 条件:速度12.5km/hにおけるNOx排出量の場合 図10 車載型排出ガス計 図9 現在の乗用車のNOx排出状況 (3)課題 ・低排出ガス車の定義を確定する必要 ・高硫黄燃料の使用により、低排出ガス車の排出ガス低減効果が低下する恐れ(例:2005年規制のG車は規制値の約10倍のNOx排出量) (4)提案 ・排出量低減効果が期待できることから、積極的な導入を提案する ・図はUB市内での調査結果を基にした低排出ガス車の導入効果の例である。 ・日本の1998年規制のガソリン乗用車を2005年規制に代替すること排出量を約1/20に低減することができる。 ・課題としては、低排出ガス車とは、例えばEUなどでEURO4以上の認定を受けたものを対象とするなど具体的にどのような定義を行い、 導入支援を行っていくかということである。 ・また、図ではEURO5相当の低排出車であっても高硫黄燃料の使用より排出ガス低減効果が低下する恐れがあるため、早期の低硫黄燃料の供給が望まれる。 ・課題はあるが、NOx及びPM排出量の大幅な低減効果が期待できることから、積極的な導入を提案する。

20 2.(5)エコドライブ実施 (1)概要 ・エコドライブとは、主に燃費向上のための運転方法
・日本ではドライバーの約7割がエコドライブを実践 出典:2006年、国土交通省調べ 表4   エコドライブの運転方法の概要 項目 内容 Ⅰ 発進、加速・減速、停止関連 ①発進するときは、穏やかにアクセルを踏んで発進 ②加速・減速の少ない運転 ③赤信号などで停止する場合は、早めにアクセルから足を離す ④駐停車の際のアイドリングはやめる Ⅱ 運転計画 ①行き先やルートをあらかじめ確認し、余裕をもつ ②運ぶ必要のない荷物は車から降ろす ③走行の妨げになる迷惑駐車はやめる Ⅲ 点検・整備 ①タイヤの空気圧を確認 ②自分の車の燃費を把握する ・エコドライブとは主に燃費向上のために実施される運転方法であり、排出ガス低減装置を必要としない。 ・日本ではドライバーの約7割が実践しており、ヨーロッパ各国でも普及が進んでいる。 ・エコドライブを支援する装置や車両側でエコドライブ機能を追加した車両なども日本などでは普及しており、そのような車両がモンゴルに輸入されている。 出典:環境省(日本)資料を基に編集

21 2.(5)エコドライブ実施 (2)導入効果 (3)課題 (4)提案
・エコドライブの実施により、燃費向上(CO2低減)に加え、大気汚染物質の低減効果(例:PMが45%低減)が確認 出典:環境再生保全機構(日本) 図11 エコドライブ実施による効果例 (3)課題 ・UB市における低減効果を確認する必要 ・エコドライブの実施に係る講習会の開催 ・エコドライブの実施状況の把握 (4)提案 ・排出量低減効果が期待できることから、積極的な導入を提案する ・燃費だけでなく、NOxやPMの削減効果があることが日本の調査で明らかになっている。 ・課題としては、UB市でも同様の効果が得られるかを確認する必要がある。 ・また、どのようにエコドライブを普及させしていくか、そしてその実施状況をどのように把握していくかということを検討する必要がある。 ・これまでの対策に対して費用があまりかからないという特徴があり、排出低減効果も期待できることにより積極的な導入を提案する。

22 3.対策導入の優先順位 (1)基本的な考え方 (2)対策導入の優先順位 ・排出量割合の高い区分(車両)を優先して対策を実施することを提案する
・排出量算定結果(表7:フェーズⅠ調査結果) を参考とすると、優先して対策を導入する区分(車種)は、PM排出量では中型・大型(路線)バス、NOx排出量では乗用車を提案する 表7  車種別大気汚染物質排出量(フェーズⅠ結果、専門家判断ケース、主要道路分) ・排出量を物質別や車種別に算出することで対策の定量的な効果や全体に及ぼす影響をイメージすることができる。 ・今回、大型バスを主要なターゲットとしてDPF導入等の対策を提案したのは表のような排出量算定を行った結果が基になっている。 ・なるべく最新の情報を用いて排出量算定を行い、それを基に対策を検討するのが望ましい。 出典:JICAプロジェクトチーム

23 (参考資料)路線バスの排出状況 ・車載型排出ガス計を用いてディーゼル路線バスを調査
・全ての車両でモンゴルMNS (車検排ガス値)適合 ・製造年でなく、排出ガス規制の厳しい車両の排出ガスが少ない →DPFの設置(PM削減)及びEuro Ⅳバス(NOx・PM削減)導入を提案する ・参考資料として路線バスの排出状況をモンゴルで車載型排出ガス計を用いて調査した結果である。 ・このような定量的な結果よりDPFの設置やEURO4バスの導入を今回は検討した。 条件:速度12.5km/hにおけるNOx・PM排出量の場合 図17 車載型排出ガス計設置状況(路線バス) 図16 主な路線バスのNOx・PM排出状況

24 Thank you for your attention.
AQDCC Altangerel JICA大気汚染プロジェクト 新田竜太 JICA-DPFプロジェクト 小森正憲


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