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プロデューサーからみた 日本映画の海外進出への展望

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Presentation on theme: "プロデューサーからみた 日本映画の海外進出への展望"— Presentation transcript:

1 プロデューサーからみた 日本映画の海外進出への展望
発表者  1DS04170P 大月明日香 1DS04207K 森山加奈子 1DS04176E 河村  夏波 1DS04206E 森根  光春 指導教員 児玉 徹 先生

2 はじめに 映画コンテンツは、いまの社会にとって、 主なエンタテイメントのひとつである。 映画ビジネスにおいて重要な位置にあるのが
プロデューサーという存在である。 日本と海外における映画業界の事情を 調査・比較し、日本映画文化を海外に広めるために プロデューサーがどう在るべきかを考える。

3 目次 はじめに プロデューサーからみた映画ビジネス (発表者 1DS04170P 大月 明日香) ハリウッド映画事情
        (発表者  1DS04207K 森山 加奈子) フランス映画事情         (発表者  1DS04176E 河村 夏波) 国際展開の展望とまとめ         (発表者  1DS04206E 森根 光春) おわりに

4 映画は、欠かせない娯楽 1年間に映画を何回見ますか? 映像コンテンツの視聴方法 71%の人々が、年に一度以上は 映画コンテンツに触れている。
【調査対象】 インターネットコミュニティ「MyVoice」の登録メンバー 【調査方法】 ウェブ形式のアンケート調査 【調査時期】 2004年4月1日~4月5日   【有効回答数】15,293名 71%の人々が、年に一度以上は 映画コンテンツに触れている。

5 リクープの半分はDVD・グッズ販売による
映画ができるまで 企画 プロデューサーは、常に   どの段階にもかかわっている。 常に一歩引いた目線で   全体を捉え、管理する。 プロデューサーとしては、        ができなければ 映画として失敗である。 資金集め 撮影・編集 リクープ プロモーション 面白いかどうか? (芸術性) 観客 プロデューサー リクープ(資金回収) 売れるかどうか? (ビジネス性) リクープの半分はDVD・グッズ販売による

6 映画プロデューサー ≒経営者 映画は、ひとつの商品である。
   映画製作20%、ディール(契約)が80%

7 評価される日本のコンテンツ 日本のコンテンツは、その技術と質の高さが いま海外で非常に高く評価されている。 【千と千尋の神隠し】
  いま海外で非常に高く評価されている。 【千と千尋の神隠し】 ’02 ベルリン国際映画祭金熊賞 【下妻物語】 ’06 カンヌJrフェスティバル コンペ部門グランプリ 【座頭市】 第60回ベネチア国際映画祭監督賞 ほか、受賞作は多数。

8 海外での日本映画の認知度は、まだまだ低い。
名誉な賞を獲れてはいるものの・・・ 芸術志向(クリエイティブ志向)の高い、 一部の知識人にのみ理解される作品が少なくない ため、大衆エンタテイメントの要素は低い。 ビジネス面においても、日本映画商品の 海外輸出はそこまで積極的ではないことが多い。 交渉・契約の場では、海外の言いなりになりがち。 海外での日本映画の認知度は、まだまだ低い。

9 海外進出できていない現状 【アメリカ(ハリウッド)】 “プロデューサーシステム” 【日本・ヨーロッパ】 “ディレクターシステム”
良質なコンテンツ制作を行う人材は非常に豊富。   (いわゆるディレクター職のクリエイター) 映画業界において、リーダーシップを持ちながら   “ビジネス”を牽引していける人材  (本当の意味でのプロデューサー)は、非常に少ない。 日本のプロデューサーは、ビジネスに弱い。 【映画業界を志す = もとからクリエイティブ志向が強い】 【アメリカ(ハリウッド)】 “プロデューサーシステム” 【日本・ヨーロッパ】 “ディレクターシステム”

10 ある方法 日本の映画作品は、現状として まだまだ海外進出レベルは低いといえるが・・・ 日本の一部の作品は、ある方法で
 まだまだ海外進出レベルは低いといえるが・・・ 日本の一部の作品は、ある方法で   海外進出に成功しているという。 その現状と、抱える問題点はどのようなものか?

11 目次 はじめに プロデューサーからみた映画ビジネス (発表者 1DS04170P 大月 明日香) ハリウッド映画事情
        (発表者  1DS04207K 森山 加奈子) フランス映画事情         (発表者  1DS04176E 河村 夏波) 国際展開の展望とまとめ         (発表者  1DS04206E 森根 光春) おわりに

12 ハリウッド映画のしくみ ①企画 ②脚本依頼 ③主演スター決定 ④資金調達 ⑤ディレクターの決定 プロデューサーが全体を指揮
         プロデューサーが全体を指揮 プロデューサーの決定 撮影開始

13 日米の違い ハリウッド          プロデユーサーが指揮          (ビジネス志向) 日本          ディレクターが指揮          (芸術志向)

14 ハリウッドと日本の違い Q,賞とは全く無縁でも大ヒットする Q,興行的には今ひとつでもアカデミー賞を  とる ハリウッド 日本

15 ハリウッドでの日本映画の現状 リメイク版のほうがヒットする ホラー映画のヒット 恐怖心、低予算 字幕が好まれない
        恐怖心、低予算 字幕が好まれない 字幕は日本オリジナル、識字率 文化の違い リメイク版のほうがヒットする

16 リメイクの利点 企画は完成済み 予算の回収の見込みが高い

17 リメイクされるには リメイク化権を取得 専用の会社と交渉 交渉はすべて英語 プロデユーサーが交渉 日本にはない 不利な条件での合意

18 リメイクの問題点 ストーリーのみの採用  スタッフはハリウッド側(日本は全く関わらない)  映画が全く変わる 日本映画がハリウッドに伝わらない

19 目次 はじめに プロデューサーからみた映画ビジネス (発表者 1DS04170P 大月 明日香) ハリウッド映画事情
        (発表者  1DS04207K 森山 加奈子) フランス映画事情         (発表者  1DS04176E 河村 夏波) 国際展開の展望とまとめ         (発表者  1DS04206E 森根 光春) おわりに

20 映画の在り方 欧州は日本映画を高く評価 ハリウッド・・・POPカルチャー指向 (プロデューサーシステム)
        (プロデューサーシステム) 日本・欧州・・・ハイカルチャー(芸術)指向         (ディレクターシステム) 欧州は日本映画を高く評価

21 日本とフランス         ・「文化」としての映画         ・充実した支援政策         ・映画は娯楽         ・映画に対する支援は少ない 映画の位置づけが異なる → 支援の差

22 フランスの文化支援政策 CNC(国立映画センター) 映像作品の財政的支援、制作促進 ・多岐にわたる資金援助 ・市場の確保 ・経営資源の充実
年間数百億円にも上る予算

23 フランスの文化支援政策 Unifrance ・フランス映画の窓口(配給の仲介役) ・プロモーション活動を全世界的に展開
 ・フランス映画の窓口(配給の仲介役)  ・プロモーション活動を全世界的に展開  ・文化・通信省の非営利外郭団体          「フランス映画」の普及を目的

24 日本映画界の現状 海外展開につながる機関の不足 国の支援政策が不十分 国内という小規模な市場にとどまりがち

25 目次 はじめに プロデューサーからみた映画ビジネス (発表者 1DS04170P 大月 明日香) ハリウッド映画事情
        (発表者  1DS04207K 森山 加奈子) フランス映画事情         (発表者  1DS04176E 河村 夏波) 国際展開の展望とまとめ         (発表者  1DS04206E 森根 光春) おわりに

26 海外へのビジネス展開 日本映画にはハリウッドとは異なる個性(ハイカルチャー指向)を持つ。 その個性を生かした新たなビジネス展開が不可欠。

27 国際映画としての可能性 その個性を共有できる相手と国、文化の枠を超えて協力する。 日本主導の国際映画を共同制作し、海外に配給する。

28 共同合作のメリット 映画自体に多様性が生まれる→ ボーダレスに、より多くの人々に受け入 れられる。 海外の文化支援金などを活用→
  ボーダレスに、より多くの人々に受け入   れられる。 海外の文化支援金などを活用→   クオリティの高い作品を実現できる。

29 新たな市場の模索 日本映画への文化理解を持つ地域。 ヨーロッパ→カンヌ映画祭など、日本映画の評価は非常に高い。
アジア→身近な地域で、若者を中心に日本文化への関心が高い。

30 ソフトマネーとハードマネー 海外の文化支援金(ソフトマネー) 海外投資家からの資金(ハードマネー)
  ヨーロッパ(フランス)→Unifranceなど、映画   に対する支援制度が豊富。      アジア(韓国)→ハリウッド志向だが、年間   100億円(日本の約五倍)の文化支援。 海外投資家からの資金(ハードマネー)   日本に海外投資家を誘致し、プレゼンを行う。    「TPG」    

31 海外への配給 主にヨーロッパ、アジアを中心とした共同制作先の地域に配給。
副次的な効果で映画賞が取れれば、ハリウッドも視野に入れた海外展開が可能。

32 多国籍化する日本映画 日本とフィンランドのスタッフ ある日本人女性がフィンランドの街に開いた「かもめ食堂」で起こる心のふれ合いを描く。
「かもめ食堂」(2006) 日本とフィンランドのスタッフ   による共同制作。 ロケ地は全てフィンランド。   9月にフィンランドでも公開予定。  ある日本人女性がフィンランドの街に開いた「かもめ食堂」で起こる心のふれ合いを描く。 

33 今後のプロデューサーの役割 従来までの国内での役割は基本。 企画段階から海外戦略を視野に→ 映画祭への積極的な参加 字幕のクオリティ
  映画祭への積極的な参加   字幕のクオリティ   語学力を含めたコミュニケーション能力

34 まとめ 海外を視野に入れた映画ビジネスは、国や地域の文化、慣習が大きく影響する。
日本映画の本質を保ち、海外展開を図るのにボーダレスなスタッフ編成が重要→   その先頭に立つのがプロデューサー

35 おわりに 日本では、国からの支援がまだまだ不足している。 日本映画を「文化」と捉え、多面的に支援を行うことが必要。

36 参考文献 「日本映画産業の『ダークサイド』」一橋ビジネスレビュー 「きらめく映画ビジネス」 「ハリウッドはなぜ強いか」 「メディア産業論」
「映画・映像業界就職ガイド 2007」 「表現のビジネス」 「映画産業におけるプロデューサーの役割とキャリア」 「ジブリマジック」 「経済政策としての映像ソフト振興策‐フランスの事例‐」 「コンテンツ・プロデュース機能の基盤強化に関する調査研究 ‐プロデューサー論‐ 」 ‐国際展開‐ 」

37 取材協力 福岡アジア映画祭 実行委員長    前田秀一郎 先生


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