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混合物の低温時クリープおよび破壊挙動への影響
舗装材料小委員会資料 改質アスファルトによる 混合物の低温時クリープおよび破壊挙動への影響
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1.内容 2.検討手法 改質バインダーや骨材が混合物の低温時におけるクリープおよび破壊特性に与える影響を実験により検討
骨材やアス種類を変えた混合物に対する間接引張試験(AASHTO TP9,クリープ試験と破壊試験の両方)の結果とバインダーに対するBBR試験(曲げクリープ試験)やDTT試験(直接引張破壊試験)の結果を対比して評価 バインダー:PGグレード(数種類), 改質種類(SBS,酸化,蒸気,エチレンポリマーなど) 骨材: 粒度(細粒度と粗粒度), 種類(石灰石と礫) (AASHTO TP9 :Test Method for Determining the Creep Compliance and Strength of Hot Mix Asphalt (HMA) Using the Indirect Tensile Test Device.)
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2.1 混合物の低温時試験 ◆試験項目および試験条件 ・間接引張クリープ試験(載荷時間:1000秒) ・間接引張強度試験
2.1 混合物の低温時試験 ◆試験項目および試験条件 ・間接引張クリープ試験(載荷時間:1000秒) ・間接引張強度試験 ・試験手法 : AASHTO TP9に記載 ・供試体作成方法 : ジャイレトリコンパクタ ・空隙率:7.0±0.5% ・劣化条件加熱エージングを実施:135℃で4時間 ・供試体寸法 : φ150×50 [mm] 混合物の種類 PG82-22 SBS Linear PG82-22 SBS Radial PG82-22 Steam Distilled PG78-22 Ethylene Terpoly PG58-40 SBS Linear PG58-40 Oxidized 骨材の種類 石灰石骨材 礫骨材 粒度の種類 粗粒度 細粒度
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2.2 バインダの低温時試験 ◆試験項目および試験条件 ・クリープ特性の測定 :BBR試験機
2.2 バインダの低温時試験 ◆試験項目および試験条件 ・クリープ特性の測定 :BBR試験機 ・破壊特性の測定 :DTT試験機(直接引張試験機) ・温度特性の測定 :ガラス転移測定器 バインダの種類 PG82-22 SBS Linear PG82-22 SBS Radial PG82-22 Steam Distilled PG78-22 Ethylene Terpoly PG58-40 SBS Linear PG58-40 Oxidized
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3.低温時のクリープ挙動に関する試験結果
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図2.48 3つの各温度における1000秒の間接引張試験結果の一例
3.1 低温時のクリープ特性に関する評価指標と結果 ・間接引張クリープ試験から得られたクリープコンプライアンスマスターカーブの傾きで定義されるmeが評価指標。混合物の温度応力緩和程度を表す指標と意味づけられており、高い値ほど応力緩和性能が高いことを意味する指標。 PG82 SBS 石灰石骨材,粗粒の例 この曲線の傾きがme 図2.48 3つの各温度における1000秒の間接引張試験結果の一例
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クリープコンプライアンスカーブの式 me: クリープコンプライアンスカーブの漸近線の傾き ↓
バインダ規格値のm値に似た指標,温度応力の緩和程度を表す指標
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混合物のme測定値結果 バインダー種類や骨材種類や粒度によってmeは有意に異なる. バインダのPGによってmeが異なる
石灰石 粗粒 石灰石 細粒 礫 粗粒 礫 細粒 バインダー種類や骨材種類や粒度によってmeは有意に異なる. 特に,バインダのグレートと骨材種類がmeに大きく影響を与える. バインダのPGによってmeが異なる 細粒の方がmeが小さい 石灰石の方がmeが小さい
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混合物コンプライアンスとバインダーコンプライアンスの関係(石灰石骨材,粗粒度)
・混合物に対する間接引張試験と、バインダーに対するBBR試験機で測定されたクリープのデータを用いて、同じ温度、載荷時間における混合物のコンプライアンス(Dmix)をバインダーのコンプライアンス(Dbinder)の関数としてプロットし、その傾きAと切片指標Bを評価指標にしている。 混合物のコンプライアンス Dmix 切片:A 傾き:B バインダのコンプライアンス Dbinder 混合物コンプライアンスとバインダーコンプライアンスの関係(石灰石骨材,粗粒度)
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・礫の方が傾きAが大きく、バインダの特性が混合物に反映されやすい.骨材の影響は大きい.
礫骨材 粗粒 石灰石骨材 粗粒 礫骨材 細粒 石灰石骨材 細粒 PG58-40 SBS PG58-40 Oxidized ・礫の方が傾きAが大きく、バインダの特性が混合物に反映されやすい.骨材の影響は大きい. ・改質バインダーの種類によってもクリープ特性が影響され、改質の影響は無視できない。
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4.低温時の破壊挙動に関する試験結果
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混合物とバインダーの破壊特性(破壊ひずみ)の関係
4.1 低温時の破壊挙動に関する評価指標 混合物に対する間接引張強度試験と,バインダーに対するDTTで測定された0℃における破壊応力と破壊ひずみを比較. 混合物とバインダーの破壊特性(破壊ひずみ)の関係
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4.2 低温時の破壊挙動に関する試験結果 ・混合物の破壊ひずみのレンジはバインダーの破壊ひずみのレンジのおよそ1/10
4.2 低温時の破壊挙動に関する試験結果 ・混合物の破壊ひずみのレンジはバインダーの破壊ひずみのレンジのおよそ1/10 ・混合物の破壊ひずみはバインダのレンジにくらべて非常に狭い(敏感でない) ・バインダの破壊強度と破壊ひずみが高いと、混合物の破壊強度とひずみも高い結果となる。 ・バインダの改質と混合物の破壊挙動の間に明確な相関を認めるのは困難
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5.まとめ (1)低温時のクリープ特性について
・バインダーの低温時クリープ特性は混合物のクリープ特性に反映され,改質の種類による影響を受ける. ・骨材の種類(石灰石か礫か)はバインダーと混合物のクリープ特性の関係性に影響を与える重要な要因である. (2)低温時の破壊特性について ・バインダーの低温時破壊特性は混合物の低温時破壊特性に敏感に影響を与えるものではなく,バインダーの改質と混合物破壊挙動の間に明確な関係を決定するのは難しい. ・混合物の破壊ひずみのレンジはバインダーの破壊ひずみのレンジに比べて10分の1である.
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