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J-PARC dimuon実験による 核子スピン構造測定

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1 J-PARC dimuon実験による 核子スピン構造測定
RCNP Workshop 「J-PARCハドロン実験施設の ビームライン整備拡充に向けて」 2007年11月12日(月) 後藤雄二(理研/RBRC)

2 内容 イントロ J-PARC Drell-Yan実験の物理 核子スピン構造 RHICその他の偏極実験の状況、結果
縦偏極実験:核子スピンのフレーバー構造 横偏極実験:軌道角運動量の寄与 その他 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

3 核子スピン構造 Fundamentalな対象であるにもかかわらず、理解されていない QCDを基盤とする研究方法が発展している
Q2 evolution + factorization + universality global QCD analysis of e++e-, e+p, and p+p(or pbar) data unpolarized/polarized parton distribution functions fragmentation functions 縦偏極実験と横偏極実験 クォークスピンとグルーオンスピンの寄与 クォークとグルーオンの軌道角運動量の寄与 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

4 核子スピン1/2の起源 ? EMC実験@CERN 中性子およびハイペロン崩壊データを用いて x = 0 ~ 1 の積分による不確定性
クォークスピンは核子スピンの小さな割り合いにしか寄与しない x = 0 ~ 1 の積分による不確定性 より広いx領域を覆う、よりよい精度のデータが必要 SLAC/CERN/DESY/JLAB 実験 J. Ashman et al., NPB 328, 1 (1989). 「陽子スピンの危機」 まずは縦偏極実験の話ですが、そもそもの始まりは、深非弾性偏極レプトン散乱実験による核子スピンに対するクォークスピンの寄与の測定です。 これがまずは SLAC で行なわれ、続いて CERN で精度を上げて EMC という実験が行なわれ、A1 に対して、この図のデータが得られました。これから偏極構造関数g1のx=0-1の積分をすると、u-quark, d-quark, s-quarkのこのような和が計算できます。そしてこれを中性子やハイペロンのベータ崩壊のデータと組み合わせることにより目的の、核子中の全クォークの寄与、delta-Sigma が計算できます。 しかし、その結果はとても奇妙なものでした。ナイーブには多くの核子スピンはこのクォークからの寄与で説明できると考えられていましたが、結果はこのように多く見積もって半分以下、ゼロとコンシステントなものでした。 この結果を得るにはx=0-1の積分が行なわれていますが、このデータが覆う範囲はまだまだ小さかったので、その後より高精度の実験が SLAC/CERN/DESY/JLAB で続けられました。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

5 偏極レプトン深非弾性散乱実験 クォークスピンの寄与 核子スピン1/2の起源は何か? グルーオンスピンの寄与? 軌道角運動量?
そしてこれまでに陽子、重陽子、中性子ターゲットについてそれぞれ高精度のデータが得られました。 しかしそこで得られた核子スピンのクォークからの寄与はやはり20%程度、クォークだけですべての核子スピンの大きさが説明できません。 ではその他に何が考えられるかというと、グルーオンからの寄与とクォークおよびグルーオンの持つ軌道角運動量です。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

6 グルーオンスピンの寄与 偏極深非弾性散乱実験のスケール則の破れ semi-inclusive 深非弾性散乱実験 偏極ハドロン衝突実験
摂動QCDの発展方程式の重要な成功 Q2の範囲が限られている semi-inclusive 深非弾性散乱実験 高pTハドロン対生成 オープンチャーム生成 偏極ハドロン衝突実験 光子の直接生成、重いフレーバー生成 高pTハドロン生成、ジェット生成 B. Adeba et al., PRD 58, (1998). P.L. Anthony et al., PLB 493, 19 (2000). グルーオンの寄与については偏極DISのスケール則の破れを用いて導出することができます。これ自体は摂動QCDの発展方程式を用いた重要な成功を示すのですが、さきほども言ったように、Q2の覆っている範囲が限られているため、十分な精度では決定できません。CERNのSMC実験の行なったQCD解析の結果もSLACのE155実験の行なった結果もともにグルーオンの寄与は正の値に寄ってはいますが、まだ負でないとも言えない値です。 そこでグルーオンの寄与を直接測定する試みが始まりました。ひとつの方法は semi-inclusive DIS と呼ばれる方法で、こちらの絵で示されるように、DIS で散乱されたレプトンに加え、仮想光子とグルーオンがカップルしてできる終状態を同時に検出する方法です。この絵ではheavy flavor と書いてありますが、軽クォーク対と思い、高pTのハドロン対を捕らえることもできるし、heavy flavor からの open charm 生成を捕らえることもできます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

7 グルーオンスピンの寄与 PHENIX ALL in neutral pion production
mid-rapidity || < 0.35, s = 200 GeV G = 0.4 at Q2=1(GeV/c)2 グルーオンスピンの寄与の測定に対して、我々のグループが参加して行っているPHENIX実験からの現状だけ話すと、PHENIX実験からは 今のところmid-rapidity 領域でのpi0 のdouble-helicity asymmetry A_LL がグルーオン偏極に対する情報として得られています。 黒で示されるのが2005年のランに対する最終結果、青で示されるのが2006年のランに対するpreliminaryな結果で、GRSVグループの理論計算と比較されています。 pi0生成の場合、ALL にはgluon-gluon, gluon-quark, quark-quark の反応が含まれ、その和で表されます。 この図はそれぞれの持つ割合をpTごと示した理論計算で、この実験データのpT領域、1 GeV/c から 8 GeV/c ではgg とqg がドミナントです。結果はこの2つの和となります。 G = 0.1 at Q2=1(GeV/c)2 gg + qg dominant sensitive to the gluon reaction 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

8 Calc. by W.Vogelsang and M.Stratmann
グルーオンスピンの寄与 PHENIX ALL of 0 GRSV-std scenario, G = 0.4 at Q2 = 1(GeV/c)2, excluded by data on more than 3-sigma level, 2(std)2min > 9 only experimental statistical uncertainties included (the effect of systematic uncertainties expected to be small in the final results) theoretical uncertainties not included Calc. by W.Vogelsang and M.Stratmann 実験結果とGRSVグループの理論計算を較べて得られるchi^2をDelta-G、グルーオンスピンの寄与を横軸に書いたのがこちらの図です。 前のスライドと同様、黒で示されるのが2005年のランに対するもの、青で示されるのが2006年のランに対するもので、3-sigma level、minimum point から9以上はなれているものを棄却すると、40%のグルーオンスピンの寄与に対応するGRSV-standardシナリオと呼ばれるものは棄却されます。 つまり、グルーオンスピンの寄与もまたかなり小さく30%以下、ひょっとするとゼロか負というのが現状でわかってきていることです。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

9 クォーク偏極分布のフレーバー依存 weak boson production RHIC spin
s = 500 GeV 2009 – parity-violating asymmetry AL no fragmentation ambiguity 縦偏極実験のイントロとして、最後にクォーク偏極分布のフレーバー依存の測定の話を後々の関係でしておきます。 核子スピンに対するクォークスピン、グルーオンスピンの寄与の測定をより高い精度で確定するためには、クォークとグルーオンの分布はQ2 evolution により互いに混じるので、クォークの偏極分布のフレーバー依存まで測定することが重要です。 このひとつの、最も実験的精度の高い方法が weak-boson生成を用いることで、RHICで500GeVの偏極陽子衝突により、2009年より開始されます。 ここで測定するのは、parity-violating asymmetry A_L で、これはこのような式で表され、ラピディティー領域を制限することにより、u-quark, d-quark, ubar, dbar のそれぞれの偏極度をこちらの図のような精度で得ることができます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

10 横偏極非対称度測定 SSA (Single Spin Asymmetry)、左右非対称度 前方 xF > 0.2
Fermilab-E704 固定標的実験 s = 19.4 GeV 非対称度 ~20% 多くのQCDに基づく理論の開発 続いて横偏極実験についてイントロとして少し説明すると、ここでまずだいじなのは、SSA, single-spin asymmetry と呼ばれる衝突する粒子のうち片方が偏極している場合の非対称度で、A_Nという形で表すと、これはleft-right asymmetry のことです。より精密にはこちらの図に示すように、角分布のmodulationを測ります。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

11 SSA(Single Spin Asymmetry)測定
前方 RHIC実験 s = 200 GeV +  K p 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

12 分布関数と破砕関数 Transversity分布関数 Sivers分布関数 Collins破砕関数
横方向に偏極した陽子内部におけるパートンの横方向スピンの分布 Sivers分布関数 陽子の横方向スピンと、陽子内部の非偏極パートンの横方向運動量(pT2)との相関 Collins破砕関数 破砕するパートンの横方向スピンと、生成されたハドロンのパートンに対する横方向運動量(kT2)との相関 transversity is delta-q or h_1T is … Sivers distribution function f_1T_perp is … Collins fragmentation function H_1_perp is … 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

13 イントロのまとめ RHICその他の偏極実験で、核子スピンに対するグルーオンスピンの寄与についての決着は着く
次は核子スピンに対する軌道角運動量の寄与の測定、決定 横偏極に対する非対称度については、わかっていないことがまだまだある 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

14 Drell-Yan実験 ハドロン衝突で最も単純な過程 Sea-quark分布のフレーバー非対称性 核子内部の軌道角運動量?
QCDからのfinal-state effectがない 偏極Drell-Yan実験はこれまで行なわれていない Sea-quark分布のフレーバー非対称性 非偏極測定と縦偏極測定 核子内部の軌道角運動量? Sivers効果(Collins効果はない) Transversity分布関数など DIS Drell-Yan Drell-Yan過程は、こちらのDIS diagramを回転させたこちらの過程で、ハドロン衝突では最も単純な過程です。 この過程に対してQCDからのfinal-state effectはありません。そして、この過程に対する偏極実験はこれまでやられたことはありません。 この過程により多くの測定ができるにもかかわらずです。Sea-quark分布のflavor asymmetryは後で示すように非偏極実験は行われていて、非常に重要な結果が得られています。これを偏極実験で行えばSea-quark polarizationのflavor asymmetryが得られます。 横偏極実験では、陽子中のパートンの軌道角運動量からの寄与がSivers効果から導かれると期待できます。 Drell-Yan実験が優れているのは、final-state effectであるCollins効果がないことです。そしてtransversityその他の未知の分布関数の測定もできます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

15 Drell-Yan実験 なぜJ-PARCか? 偏極陽子ビームの可能性 高強度、高輝度 日本とBNLの加速器グループによる技術的な可能性の議論
そして、高強度であるからで、これはDrell-Yan反応のcross sectionが小さいため、高強度を誇るJ-PARCがまさに最適な場所です。 例えば10^12proton/secのビーム、10%のターゲットでは、2x10^36/cm2/secの高ルミノシティーとなります。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

16 Sea-quark分布のフレーバー非対称性
Fermilab E866 Drell-Yan実験 Sea-quark分布のフレーバー非対称性を決定的にしたのがDrell-Yan実験のFermilab-E866実験です。 Drell-Yan実験ではsigma_pdとsigma_ppの比から、… 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

17 Sea-quark分布のフレーバー非対称性
起源 meson-cloud模型 仮想的なmeson-baryon状態 カイラルクォーク模型 インスタントン模型 カイラルクォークソリトン模型 Sea-quarkのフレーバー非対称性はいろいろな模型によって説明されていて、有名なのが、meson-cloud模型で、陽子中にvirtualにmeson-baryon stateを考えるもので、chiral-quark模型では、valence quarkからのパイ粒子への分岐を考えるので、meson-clout模型に比べ、dbar分布がソフトになるようです。 他に、インスタントン模型やchiral-quarkソリトン模型による計算などあるようですが、… 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

18 Sea-quark分布のフレーバー非対称性
+ は陽子中の余分な dbar の起源だろうか? E866実験の結果はmeson-cloud模型の計算がよく合うようです。 こちらの図の示すように、dbar-ubarはvalence quark分布のピークのちょっと下、x~0.1あたりにピークがあって、質量比で言うとパイオンよりもちょっと小さいかもしれませんが、dbarの量はこのxの領域でこれがdbar-ubarを5倍に拡大していることを考えても、dの1/5程度と、かなり大きいことがわかります。 陽子中のpi+が余分なdbarのソースであるかどうかは興味深い問題で、それに対して偏極実験が新たな情報を加えるはずです。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

19 J-PARC dimuon実験 800-GeVビームでのFermilab実験のスペクトロメータがベース
長さを短く、apertureはできるだけ広く保つ 2台のbending-magnet、pT キック2.5-GeV/cと0.5-GeV/c 3-stationのMWPCとドリフトチェンバーによるtracking ミューオンIDとtracking tapered copper beam dump and Cu/C absorbers placed within the first magnet J-PARCでのDrell-Yan実験としてのdimuon実験はFermilabのE866実験の800GeVビームに対するスペクトロメータを基に、50GeVビームに合わせて長さを短く、そしてできるだけアパーチャーを広く保つ方針でデザインを考えます。…. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

20 J-PARC dimuon実験 非偏極実験 陽子ビームと陽子および重陽子ターゲット 2007年11月12日(月) RCNP Workshop
右図がE866の結果に対してmain-injectorの120GeVを用いたE906実験とJ-PARCの50GeVを用いた実験の与えるsea-quarkのx領域と統計精度です。E906はx=0.4まで、J-PARCはx=0.5まで、coverageを拡げます。面白いのは、E866はxの大きい領域でdbar/ubarが1以下になる可能性を示していて、それに対する答えが得られるはずです。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

21 J-PARC dimuon実験 縦偏極Drell-Yan実験 ALL測定 sea-quark偏極分布のフレーバー非対称性 GS-C GS-A
chiral quark soliton model prediction GS-C GS-A GRSV このSea-quarkのフレーバー非対称性の実験を縦偏極したビームとターゲットを用いて行うと、sea-quarkのpolarization、陽子スピンの寄与に対するフレーバー非対称性、Delta-ubar – Delta-dbarが得られます。 この差は例えば左図の示すようにchiarl-quarkソリトン模型ではdbar-ubarよりも大きいことが予言されています。J-PARCでのdimuon実験は、sea-quarkのx領域 に対して、10%程度の統計精度でこの測定を与えます。 120-day run 75% polarization for a 51011 protons/spill polarized solid NH3 target, 75% hydrogen polarization and 0.15 dilution factor 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

22 Sea-quark偏極分布のフレーバー非対称性
偏極Drell-Yan実験 x: 0.25 – 0.5 RHICでのW生成 x: 0.05 – 0.1 GS-C GS-A GRSV これに関する測定で重要なのは、RHICでのW+-のA_L測定であり、sea-quark polarization Delta-dbar, Delta-ubarをそれぞれ与えます。これは陽子スピンに対するクォークスピンの寄与、グルーオンスピンの寄与が小さいことを示すときの不確定性を減らす重要なデータです。 そしてDrell-Yan実験は、Delta-ubar – Delta-dbarと、差しか与えませんが、RHICとJ-PARCでは、RHICのxが0.05 – 0.1、J-PARCでは 0.25 – 0.5とより大きなxをカバーするということで、同様に非常に重要なデータとなります。 reduction of uncertainties to determine the quak spin contribution  and gluon spin contribution G to the proton spin 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

23 J-PARC dimuon実験 核子スピンに対する軌道角運動量の寄与 ハドロン衝突実験から直接軌道角運動量の寄与に結びつく理論はまだない
しかし、偏極核子中の横方向の運動に関わる効果は軌道角運動量と関係するはず Sivers 効果 higher-twist 効果 ALL 測定も high-xF で軌道角運動量に sensitive… Feng Yuan らの Lz = 1 に対する計算… [Harut Avakian, Feng Yuan, et al. arXiv: ] そしてフレーバー非対称性以外、主に横偏極の物理に移ります。重要なトピックは核子スピンに対する軌道角運動量の寄与です。実はハドロン衝突実験から直接軌道角運動量の寄与に結びつく理論はまだないのですが、偏極核子中の横方向の運動量に関わる効果は軌道角運動量と関係するはずなので、Sivers効果やhigher-twist効果を通じて、軌道角運動量の寄与を探っていきます。最近はA_LL測定もhigh-xFで軌道角運動量にsensitiveであるというような理論計算もあります。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

24 偏極Drell-Yan実験 SSA (AN) 測定 Ji, Qiu, Vogelsang, and Yuan
PRD 73, (2006) 高い qT ~ Q ではhigher-twist効果に感度が高い 適当な qT: QCD << qT << Q の範囲では、Sivers効果とhigher-twist効果が同じ記述を与える semi-inclusive DISのSSAについても同様: hep-ph/ Drell-Yan実験で測定されるSivers分布関数はDIS実験で測定されるものと符号が逆になる e+pデータとp+pデータの間でのQCDに対するテスト まず述べるのは偏極Drell-Yan反応に対するsingle-spin asymmetryであるA_Nの測定です。この測定は Ji, Qiu, Vogelsang, Yuan によって、high-qTではhigher-twist効果にsensitiveであり、もう少し小さいmoderateなqT領域ではSivers効果とhigher-twist効果が同じ記述を与えることが示されています。そしてこれはDIS実験に対しても同様です。また、Drell-Yan実験で測られるSivers関数とDIS実験で測られるSivers関数では符号が逆であることが示されています。これはepデータとppデータ間でのQCDのテストとして感度の高いテストとして重要であり、まずは符号が逆であることを示すだけでも重要です。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

25 偏極Drell-Yan実験 SSA (AN) measurement 4 < M+- < 5 GeV
integrated over qT そしてこれが偏極Drell-Yan反応のsingle-spin asymmtryに対する理論計算で、HERMES実験のデータのfitから得られたSivers関数を基に、Ji, Qiu, Vogelsang, Yuanによるものです。 そして赤で表されているのが、まだoptimizeされてないので統計制度が悪いですが、J-PARC実験のエラーバー計算です。符号は決定できます。統計精度をどこまで上げられるかはこれからoptimizeするのでお待ちください。 Theory calculation by Ji, Qiu, Vogelsang and Yuan based on Sivers function fit of HERMES data (Vogelsang and Yuan: PRD 72, (2005)) 1000 fb-1 (120-day run), 75% polarization, no dilution factor 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

26 偏極Drell-Yan実験 ATT measurement SSA measurement, sin(+S) term
h1(x): transversity SSA measurement, sin(+S) term h1(1)(x): Boer-Mulders function (1st moment of) 次にdouble transverse-spin asymmetry A_TT測定からは、transversityが測定できます。これは測定されていない残されたleading orderの偏極分布関数で、h_1(x)と表されます。これをA_TT測定からこちらの式で得ることができます。 また、Sivers関数はSSAのsin(-S) termだったのですが、sin(+S) termからは、transversityとBoer-Mulders関数 h_1^perpの1st momentの積が、こちらの式のように得ることができます。barはanti-quarkの分布関数を表します。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

27 非偏極Drell-Yan実験 Boer-Mulders function h1(x, kT2)
angular distribution of unpolarized Drell-Yan correlation between transverse quark spin and quark transverse momentum そしてこのBoer-Mulders関数だけであれば、非偏極Drell-Yan測定から得ることができます。 非偏極Drell-Yan反応の角分布を一般的に書くと、このような式で書けますが、このcos2phi依存の項から、つまり係数nuから h_1^perp(x, kT^2)が得られます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

28 非偏極Drell-Yan実験 Boer-Mulders function by unpol. Drell-Yan
Lam-Tung relation reflect the spin-1/2 nature of quarks violation of the Lam-Tung relation suggests non-perturbative origin With Boer-Mulders function h1┴: ν(π-Wµ+µ-X)~valence h1┴(π)*valence h1┴(p) ν(pdµ+µ-X)~valence h1┴(p)*sea h1┴(p) このnuとlambdaの間には、quark spin が1/2であることに対応してLam-Tung relation 1-lambda = 2nuが成り立ちます。 しかし既にこの測定は行なわれていて、これは破れていることが知られています。そしてそれはnon-perturbativeな起源を意味するのですが、その起源としてBoer-Mulders関数が考えられるわけです。 こちらがこれまでの測定で、pi-inducedによるDrell-Yan反応では大きなnuが得られていましたが、E866のproton-induced Drell-Yan反応は小さいnuを示しました。これは、sea-quarkのBoer-Mulders関数の値が小さいことを意味します。 L.Y. Zhu,J.C. Peng, P. Reimer et al., hep-ex/ 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

29 Towards the goal 30 GeV  50 GeV
unpolarized  polarized target  polarized beam polarized beam study by BNL & KEK groups possible locations of partial snakes in MR First 30% snake Second 30% snake これらの測定を実現するためにはJ-PARCがまだまだ発展していってもらわなければいけません。ひとつは30GeVから50GeVの maximum エネルギーにいくこと、ひとつはスピンプログラムのため非偏極ビームに対してまずは偏極ターゲット実験を行い、最終的に偏極ビームを実現するというシナリオです。 偏極ビームのfeasibilityについてはRHICの偏極ビームを実現したBNLグループとKEKの人々の間でstudyが行われていて、例えばmain ringについてはこの2箇所にpartial snake magnetを設置するなどを検討しています。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

30 Polarized proton acceleration at J-PARC
50 GeV polarized protons for slow extracted beam primary fixed target experiments low intensity (~ 1012 ppp), low emittance (10  mm mrad) beams Pol. H- Source 180/400 MeV Polarimeter Rf Dipole 25-30% Helical Partial Siberian Snakes pC CNI Polarimeter Extracted Beam Polarimeter 他にも検討要素は多くあり、pol H- source、RCSの RF dipole magnetや各所のpolarimeterなどを検討しています。 Thomas Roser (BNL), et al. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

31 Physics at 30 GeV J/ gluon fusion or quark-pair annihilation
quark-pair annihilation dominant must be confirmed experimentally… similar physics topics as Drell-Yan process calculations by color-evaporation model eq この中で、では30GeVでは何ができるかアイデアを示すことが重要な要求としてあるので、それらを少し示すと、ひとつはJ/psi測定です。J/psiはgluon-fusionとquark-annihilationから主に生成されますが、J-PARCのエネルギーではquark-annihilationがdominantであることが予想されます。これは color evaporation modelによる50GeVと30GeVでの計算ですが、quark-annihilation processがdominantであることが示されています。これは実験的に確かめられないといけないことですが、もしもこれが正しければ、Drell-Yan diagram をこの J/psi diagram に置き換えて、Drell-Yanで可能なトピックをJ/psiを用いて行うことができます。 J/ 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

32 Physics at 30 GeV SSA measurement of open charm production
J-PARC: Elab = 50 GeV SSA measurement of open charm production no single-spin transfer to the final state sensitive to initial state effect: Sivers effect collider energies: gluon-fusion dominant sensitive to gluon Sivers effect fixed-target energies: quark-pair annihilation dominant sinsitive to quark Sivers effect RHIC: s = 200 GeV オープンチャーム測定もまたおもしろいトピックです。 このSSA測定では、final-stateへのsingle-spin transferがないので、initial-state effectにsensitiveな測定となり、Sivers関数の測定を行なえます。ここでcolliderエネルギーだとgluon-fusion processがdominantなので、こちらの図で示されるようにgluon Sivers関数にsensitiveになります。計算はAnselmino, D’Alesioのグループによります。これに対してJ-PARCエネルギーではquark-annihilation processがdominantなのでquark Sivers関数にsensitiveとなります。 M. Anselmino, U. D’Alesio, F. Murgia, et al. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

33 まとめ J-PARC dimuon 実験のスピン物理メニュー 縦偏極 ALL of Drell-Yan
sea-quark 偏極のフレーバー非対称性 横偏極 AN of Drell-Yan Sivers関数(sin(-S) term) transversity分布関数 & Boer-Mulders関数(sin(+S) term) 横偏極 ATT of Drell-Yan transversity分布関数 その他(30-GeV) J/: Drell-Yan と同様のメニュー? AN of open charm: Sivers関数 (neutron-tagged Drell-Yan) 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

34 Backup Slides

35 核子スピン1/2の起源 ? 偏極レプトン深非弾性散乱実験 パートン模型 偏極構造関数 非偏極構造関数 lepton beam g*
nucleon target g*  or  quark lepton beam 偏極レプトン深非弾性散乱実験 パートン模型 最初の知識はすでに話のあったDIS実験、深非弾性散乱実験に偏極レプトンビームと偏極核子ターゲットを用いることによって得られました。 この実験で測定されるのは、核子中のクォークの核子スピンに対する寄与ですが、実験データからこれがどのように導出されるか簡単に見ていきます。まずクォークの寄与ですが、クォークパートン模型では、偏極クォーク分布関数、核子中のクォークが核子スピンと同じ方向を持っている場合、q+(x)と反対方向を向いている場合q-(x)の差として表され、delta-q と書かれます。ここでq+(x) は、仮想光子と核子のスピンの向きが反対の場合、核子中のクォークが核子と同じ方向を向いている場合に吸収されるので、その反応断面積 sigma-1/2 と結びつきます。同様にq-(x)は sigma-3/2 と結びつきます。そこからA1という量が計算できますが、これは近似的に偏極構造関数 g1 と非偏極構造関数 F1 の比であり、クォーク分布関数で表される量です。 偏極構造関数 非偏極構造関数 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

36 核子スピン1/2の起源 ? 偏極レプトン深非弾性散乱実験 実験データ target polarization
more correctly target polarization beam polarization depolarization factor 一方、 A1 は実験で測定される非対称度 A、ビーム軸方向に偏極したレプトンと核子ターゲットの持つヘリシティーが同じ場合と反対の場合の非対称度を計算した実験値とこの式で結びつき、eta や A2 は一般的に小さいので比例します。よって、実験で測定される非対称度AからA1が得られ、そこからクォークの偏極の寄与が得られます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

37 偏極レプトン深非弾性散乱実験 固定ターゲット実験 Q2の範囲が限られている unpolarized DIS polarized DIS
そしてその後、ちょっと古い絵ですが、偏極DIS実験のデータは積み重ねられより広い範囲に対して得られたのですが、それらはすべて固定ターゲットの実験だったため、Q2 についていうと、1<Q2<100(GeV/c)2、こちらの非偏極DIS実験に比べると限られた範囲と言えます。 1 < Q2 < 100 (GeV/c)2 1 < Q2 < 100 (GeV/c)2 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

38 縦偏極の実験 クォークスピンとグルーオンスピンの寄与の測定 QCD collinear factorization Q2 evolution
global analysis 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

39 QCD factorization ex. hadron production in proton collisions pphX
parton distribution function (PDF) ここでこれらの実験的測定の基礎となる理論的基盤を話すと、そこには QCD factorization というものがあります。例として陽子衝突からのハドロン生成を考えると、概念としてはこちらの絵のように陽子からパートンが取り出される部分とパートン同士がhard scattering を起こす部分と、散乱によって出たパートンがハドロンへと破砕する部分に分けられるということです。式で書くとこのような形になり、長距離項であるパートン分布関数、PDF と破砕関数、FF、そして短距離項であるパートンの散乱断面積の積として表されることになります。ここで muは factorization scale、短距離と長距離をわけるscaleを意味します。 long distance term fragmentation function (FF) partonic cross section short distance term factorization scale – boundary between short and long distance 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

40 QCD factorization long distance term short distance term
unpol. & pol. PDFs – partonic structure of the nucleon fragmentation functions determined from experimental data “universal” property of the nucleon – same in each reaction Q2 dependence calculated by the evolution equation of the perturbative QCD short distance term unpol. & pol. partonic cross section – hard interaction of partons calculated by the perturbative QCD – process dependent the first order (next-to-leading order, NLO) corrections are generally indispensible for a firmer theoretical prediction もう少し詳しく説明すると、長距離項は核子のパートン構造を表す非偏極PDFや偏極PDF、そして破砕関数であり、これらは実験データから決定されます。これらの重要な性質は、これらが普遍的な核子の性質であるということであり、どのような反応を見てもこれらの PDF やFFは同じになります。これら自体は摂動QCDで計算できるものではありませんが、これらの持つQ2 依存性は摂動QCDの発展方程式で計算することができます。 これに対して短距離項は非偏極および偏極したパートンの散乱断面積で、これはプロセスごとに摂動QCDから計算することができます。ここで一般的に、最初のオーダー、next-to-leading orderのcorrection は確実な理論的予測のためには絶対に必要となっています。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

41 QCD factorization factorization scale 
dependence of the calculated cross section on  represents an uncertainty in the theoretical predictions dependence on  decreases order-by-order in the perturbative QCD knowledge of higher orders in perturbative expansion of the partonic cross section is important この理論的予測の不確定性を示すものとして、factorization scale、muに対する計算された断面積の依存性を調べることができます。この依存性は摂動QCDのオーダーを増すに従い、減っていきます。パートンの散乱断面積の摂動展開をより高いオーダーに持っていくことは重要です。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

42 Global QCD analysis framework to combine various experimental data into a systematically controlled extraction of the unpol. & pol. PDFs, FFs experimental data adata(x, Q2) with experimental errors adata(x, Q2) function form (parametrizations) of PDFs and FFs satisfying physical requirements at the initial Q20 Q2 evolution of PDFs/FFs and theoretical calculation corresponding to the experimental data acalc(x, Q2) 2 analysis (minimization) parameters (and errors on the parameters) determined そして基盤としてももうひとつ重要なのは、様々な実験データを合わせて、systematic にコントロールしながら非偏極および偏極パートン分布関数や破砕関数を導出するフレームワークで、これはグローバル解析と呼ばれます。 実験データをaで表し、そのエラーをdelta-aで表します。 PDFやFFに対しては、物理的要求を満たす関数形をパラメータを用いて低い最初のQ2_0について定義します。 このPDF、FFを摂動QCDを用いて実験値のQまで発展させ、実験値に対応する理論計算を行ないます。 そしてすべての実験データをあわせて、このchi2を最小化するように関数のパラメータを決定します。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

43 Global analysis polarized-DIS analysis AAC03 GRSV, LSS, BB, AAC, …
NLO analysis fit A1 data with function forms experimental A1 data proton data: EMC, SMC, E130, E143, E155, HERMES deuteron data: SMC, E143, E155 neutron (3He) data: E142, E154, HERMES M. Hirai, S. Kumano, and N. Saito, PRD 69, (2004) polarized PDFs PDFs (GRV98) 偏極DIS実験をグローバル解析したものとして、様々なグループが行なったものがあります。 一例として AAC03 はNLO解析を用いて、A1データ のフィットを行ないました。用いられた関数形はこのような形であり、バレンスの u-quark、d-quark、そしてグルーオンと反クォークについてパラメータを求めました。非偏極なPDFとしはGRVによるパラメータを用いています。実験データとしては利用可能なほとんどのデータ、EMC実験に始まり、最新のHERMESやSLAC-E155まで含んでいます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

44 Global analysis polarized-DIS analysis well determined
そして、結果はこの赤の実線で表されるもので、そのエラーバンドが緑で示されています。点線その他は他のグループ、GRSV, BB, LSS による結果です。delta-u_v や delta-d_vは小さいエラーバンドでよく決定されていることがわかりますが、グルーオンや反クォークはそうではありません。特にグルーオンは中心値は正ですが、負にも大きく広がるエラーバンドを持っています。 well determined more experimental data necessary 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

45 グルーオンスピンの寄与 偏極深非弾性散乱実験のスケール則の破れ semi-inclusive 深非弾性散乱実験
摂動QCDの発展方程式の重要な成功 Q2の範囲が限られている semi-inclusive 深非弾性散乱実験 高いpTのハドロン対生成 オープンチャーム生成 B. Adeba et al., PRD 58, (1998). P.L. Anthony et al., PLB 493, 19 (2000). グルーオンの寄与については偏極DISのスケール則の破れを用いて導出することができます。これ自体は摂動QCDの発展方程式を用いた重要な成功を示すのですが、さきほども言ったように、Q2の覆っている範囲が限られているため、十分な精度では決定できません。CERNのSMC実験の行なったQCD解析の結果もSLACのE155実験の行なった結果もともにグルーオンの寄与は正の値に寄ってはいますが、まだ負でないとも言えない値です。 そこでグルーオンの寄与を直接測定する試みが始まりました。ひとつの方法は semi-inclusive DIS と呼ばれる方法で、こちらの絵で示されるように、DIS で散乱されたレプトンに加え、仮想光子とグルーオンがカップルしてできる終状態を同時に検出する方法です。この絵ではheavy flavor と書いてありますが、軽クォーク対と思い、高pTのハドロン対を捕らえることもできるし、heavy flavor からの open charm 生成を捕らえることもできます。 lepton beam  or  nucleon target g* gluon heavy flavor 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

46 グルーオンスピンの寄与 偏極ハドロン衝突実験 double helicity asymmetry leading-order グルーオン測定
光子の直接生成 重いフレーバー生成 proton beam  or  gluon photon proton beam  or  gluon heavy flavor もうひとつの方法は偏極核子同士の衝突実験です。 この実験で測定する実験値はALLと書かれる非対称度で、これもビーム方向に偏極した核子のヘリシティーが同じ場合と反対の場合の非対称度を表します。 ここでグルーオンと直接カップルするチャンネルは例えばこちらの絵に示されるdirect photon の生成であり、gluon fusion によって生成されるheavy flavor 対です。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

47 HERMES @ DESY semi-inclusive DIS
internal polarized gas target: H, D, 3He, polarization (H, D) ~85% electron/positron beam: 27.6 GeV, polarization ~55% さて、話をグルーオン偏極測定にもどして、現在およびこれからの実験の状況を見ていきます。 現在稼動しいる大きな semi-inclusive DISの実験のひとつはDESYのHERMES実験です。 インターナル固定ターゲットの実験で、偏極ガスターゲットとして水素、重水素、ヘリウム3を用い、水素、重水素の偏極度は85%に達しています。 ビームはHERAの電子、陽電子ビームであり、エネルギーは27.6 GeV、偏極度は約55%です。 ハドロン、チャーム生成のための検出器として、トラッキングおよび運動量解析、エネルギー測定、粒子種別同定の検出器が並んでいます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

48 COMPASS @ CERN semi-inclusive DIS
polarized 6LiD target: polarization ~50% + beam: 160 GeV, polarization ~80% SM1 dipole SM2 dipole Polarised Target HCAL1 Muon-filter1,MW1 Micromegas,DC,SciFi Gems,SciFi,DCs,straws MWPC Gems Scifi trigger-hodoscopes Silicon RICH_1 BMS Gem_11 ECAL2,HCAL2 straws,MWPC,Gems,SciFi straws Muon-filter2,MW2 DW45 SciFi Veto もうひとつの大きな実験はCERNのCOMPASS実験です。こちらは偏極固定ターゲットとして6-lithium-deuterium ターゲットを用い、偏極度は約50%です。 ビームは160GeVのmu+ビームで、偏極度は約80%です。 HERMES と同様に、トラッキングおよび運動量解析、エネルギー測定 、粒子種別同定の検出器が並んで semi-inclusive DIS の実験が行なわれています。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

49 グルーオンスピンの寄与 semi-inclusive 深非弾性散乱実験 HERMES@DESY SMC@CERN COMPASS@CERN
高pTハドロン対生成 オープンチャーム生成 これらのsemi-inclusive DIS 実験から得られたグルーオン偏極のデータは3点で、HERMES から high-pT hadron pair の1点、SMC からも同様に1点、そしてCOMPASSからも high-pT hadron pair の1点です。COMPASS からは今後より高精度の high-pT hadron pair の点とopen charm のデータがこの2点のような精度で得られることが予定されています。 lepton beam  or  nucleon target g* gluon heavy flavor 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

50 (longitudinal polarization)
偏極陽子衝突型加速器 エネルギー 200 GeV (将来は 500 GeV) 偏極度60%以上 (目標は70%) BRAHMS & PP2PP STAR PHENIX AGS LINAC BOOSTER Pol. H- Source Spin Rotators (longitudinal polarization) Solenoid Partial Siberian Snake Siberian Snakes 200 MeV Polarimeter AGS Internal Polarimeter Rf Dipole RHIC pC Polarimeters Absolute Polarimeter (H jet) AGS pC Polarimeters Strong AGS Snake Helical Partial Siberian Snake PHOBOS Spin flipper そして偏極陽子コライダーがBNLのRHICです。 この絵は加速器コンプレックスの絵で、前段のAGSやRHICにはスネーク電磁石と呼ばれる陽子の偏極を保つための電磁石が設置されていて、さらにここのPHENIX実験やSTAR実験の前後には、偏極の方向を操作するためのスピンローテータ電磁石が設置されています。 偏極陽子の衝突エネルギーは現在は200 GeV、将来は 500 GeV となります。 陽子のRHICリングでの偏極度は現在60%、将来は70%まであがる予定です。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

51 STAR and PHENIX @ BNL STAR detector 2 coverage for jet measurement
barrel TPC and EMC endcap EMC STAR検出器、PHENIX検出器の模式図がこれらで、それぞれの特徴を簡単に言うと、STAR検出器はジェット測定のため2パイを覆うバレルTPCおよびEM calorimeter を持ち、さらに片方のエンドキャップにもEM calorimeter を持ちます。 PHENIX 検出器は mid-rapidity のアクセプタンスは制限されていますが、高精度の EM calorimeter を持ち、trigger および DAQ のレートも高いです。そして前方および後方には muon detector が設置されています。 PHENIX detector limited acceptance high resolution central EMCal high-rate trigger and DAQ forward muon detectors 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

52 生成断面積測定 perturbative QCD applicable ?
dependence of the calculated cross section on  represents an uncertainty in the theoretical predictions ここで、前に論じた摂動QCDの理論的予測の不確定性がどの程度あるかを断面積について見てみたのが、この図です。 不確定性は断面積のmu依存性で示されますが、RHICの実験はHERMESやCOMPASS実験に比べてこれがかなり低くなります。 pT = 2 GeV のハドロン生成についてもそれほど悪くありません。 M. Stratmann and W. Vogelsang 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

53 生成断面積測定 comparison of 0 cross section between data and NLO perturbative-QCD calculations agreement is excellent down even to pT ~ 1 GeV/c mid-rapidity forward rapidity これに対する実験データと理論計算の比較がこれらで、pi0 の断面積測定として PHENIX は mid-rapidity のデータを、STAR は forward-rapidity のデータを得ていて、それぞれ NLO の摂動QCD計算と比較しています。結果は excellent な一致を示し、pTがほぼ 1 GeV/c と低いところについてもそれはいえることが示されました。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

54 グルーオンスピンの寄与 STAR ALL of jet 2005 STAR preliminary
GRSV DIS 2005 STAR preliminary Systematic error band Measured Jet PT (GeV/c) 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

55 グルーオンスピンの寄与 直接生成光子 mid-rapidity || < 0.35, s = 200 GeV
gluon compton process dominant ~75% proton beam  or  gluon photon PHENIX 実験からはまた、mid-rapidity 領域でのdirect photon の断面積に対するプレリミナリな結果も示されていて、こちらも NLO の摂動QCDからの計算とよく一致することが示されています。 direct photon 生成は gluon compton process がほぼ75%を占め、グルーオン偏極を求めるためにはとてもきれいなチャンネルであることが知られています。ALL はほぼここで示されるようになるはずで、グルーオン偏極をきれいに測定できます。 このALL 測定は今年の4月から始まるラン以降、行なわれます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

56 Gluon polarization ALL projection 0 and direct photon at PHENIX
mid-rapidity || < 0.35, s = 200 GeV 2005 – 2009 runs GRSV-std GRSV-std 今後得られるデータの予想をざっと見ておくと、PHENIX実験からは、pi0 とdirect photon の ALL が2005年から2009年にかけての 65/pb のルミノシティー、70%の偏極度を用いて、これらのエラーバーのように得られる予定です。比較に用いている理論計算はさきほどと同じGRSVの計算で、エラーバンドは現在でのこのモデルの不確定性を表します。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

57 Gluon polarization ALL projection jet at STAR coincidence channels
-1 <  < 2 s = 200 GeV 2005 run coincidence channels dijet, 0-0, -jet, -0 reconstruction of partonic kinematics GRSV-std こちらはSTAR実験の今年の4月からのランのルミノシティー7/pb、偏極度40%のデータから得られるALLのエラーバーの予定です。 さらにこれらに加え、dijet, pi0-pi0, photon-jet, photon-pi0 などの coincidence channel に対して ALL のデータが得られる予定です。これらのチャンネルでは parton kinematics の再構築が期待できます。 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

58 クォーク偏極のフレーバー依存 various quark and antiquark polarization individually
reduction of uncertainties to determine the quak spin contribution  and gluon spin contribution G to the proton spin semi-inclusive DIS HERMES Pqh(x,z): purity unpolarized quantity 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

59 横偏極の実験 クォークとグルーオンの軌道角運動量の寄与 QCDに基づく理論の開発
TMD (Transverse-Momentum Dependent) factorization など 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

60 P. Mulders 非偏極分布関数 Sivers関数 Helicity分布関数 Transversity分布関数
I remind you briefly about the polarized distribution functions and fragmentation functions. This is a list of the distribution functions shown by Mulders. This list will be shown by the next speaker again, and will be explained more in detail. I just want to show several of them. “transversity” is this, and “Sivers function” is this helicity distribution function. “Collins function” is a fragmentation function corresponding to this. Transversity分布関数 Boer-Mulders関数 P. Mulders 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

61 SSA(Single Spin Asymmetry)測定
前方ラピディティー 非対称度 ~20% 多くのQCDに基づく理論の開発 s = 19.4 GeV s = 200 GeV Fermilab-E704 Phys.Rev.Lett. 92 (2004) 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

62 前方ラピディティー +  K p 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

63 中央ラピディティー PHENIX 異なる運動学的領域
contribution from both gluon-gluon and quark-gluon reactions x = 0.03 – 0.1 small quark polarization/transversity no gluon transversity in leading twist negligible transversity & Collins effect contribution 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

64 中性子生成非対称度@IP12 Hadron Cal EM Cal
performed in with s = 200 GeV polarized proton collisions at the 12 o’clock collision point ~1800cm Dx magnet ±2.8mrad 10cm Hadron Cal Post shower counter Gamma veto (plastic scinti.) Lead block Blue beam yellow beam EM Cal hodoscope Steel Charged veto (plastic scinti.) To measure Collision point Before talking about the PHENIX local polarimeter, I will talk about the IP12 experiment. IP12 experiment was performed in with s = 200 GeV polarized proton collisions at the 12 o’clock collision point at RHIC shown here in this figure. The experimental setup consists of EM calorimeter located downstream of the DX magnet, hodoscopes on both sides of collsion point, and hadron calorimeter at the other side of the EM calorimeter. Neutron veto (plastic scinti.) 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

65 中性子生成非対称度@IP12 Phys. Lett. B 650 (2007) 325. invariant mass
of pairs of energy clusters Phys. Lett. B 650 (2007) 325. Results are reported in this paper. In the invariant mass distribution of pairs of clusters, pi0 peak could be seen as expected. This is the plot to show the angular modulation of the forward neutron asymmetries calculated by the sqrt-formula for the azimuthal angle and it shows the very clear asymmetry. A_N obtained as a coefficient of this sin curve fitting is summarized in the table. There is a finite asymmetry only in the forward neutron production, not in the backward production. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

66 J-PARC facility 500 m Hadron Beam Facility Materials and Life Science
Nuclear Transmutation J-PARC = Japan Proton Accelerator Research Complex 3 GeV Synchrotron (25 Hz, 1MW) Hadron Beam Facility Materials and Life Science Experimental Facility Neutrino to Kamiokande 50 GeV Synchrotron (0.75 MW) 500 m Linac (330m) The facility consists of linac, 3-GeV synchrotron, and 50-GeV synchrotron. J-PARC means Japan Proton Accelerator Research Complex, and this is a joint project between KEK and JAEA, Japan Atomic Energy Agency. One original purpose of the facility by JAEA is nuclear transmutation and it is jointed with Material and Life science experimental facility and particle & nuclear physics facility. For the particle & nuclear physics, there are hadron beam facility and neutrino beam facility to Kamiokande. Joint Project between KEK and JAEA 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

67 J-PARC parameters 50 GeV beam 30 GeV beam (phase-1)
repetition 3.4 ~ 5 (or 6) sec flat top width 0.7 ~ 2 (or 3) sec linac energy 400 MeV 3.31014 ppp, 15 A beam power 750 kW 30 GeV beam (phase-1) linac energy 180 MeV 21014 ppp, 9 A beam power 270 kW Original parameters for 50 GeV beam is following. Repetition is or 6 seconds, and the flat top width is or 3 sec. Linac energy is 400 MeV. Beam intensity is 3.3 x 10^14 ppp = 15microA and the beam power is 750kW. The facility start operation for 30 GeV beam in phase-1. Parameters in this phase is linac energy 180MeV, beam intensity 2 x 10^14 = 9microA, and the beam Power is 270kW. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

68 Hadron experimental hall (phase 1)
beamlines for secondary beam experiments at the beginning of the phase1 Beam Dump A-Line Experimental Area Test Beam (on the guide rail for Phase 2) This is a figure of inside the hadron experimental hall in phase-1 of the project. Only one beamline for secondary beam experiments are constructed at the beginning of the phase-1. This is the first kaon beam line, K1.8. area for primary beam experiments 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

69 Sea-quark分布のflavor非対称性
Gottfried sum rule in the parton model with isospin symmetry CERN NMC experiment 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

70 Dimuon experiment Fermilab E866/NuSea closed geometry
Fermilab Elab = 800 GeV 2×1012 protons / 20 sec We are collaborating with some people from Fermilab E866 and our apparatus design is basing on their apparatus now. This is a figure of their apparatus. It is a closed geometry muon spectrometer. By using 800 GeV extracted beam, the experiment was done with 2x10^12 protons / 20 sec beam pulse. Similar experiment at the main injector is also scientifically accepted as E906 experiment. We may be able to use a part of their apparatus. It is one option. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

71 Simulation studies Expected Drell-Yan counts for a two-month p+d run at 50 GeV 2x1012 protons/spill 50-cm long liquid deuterium target assume 50 percent overall efficiency Expected Drell-Yan counts for two-month p+d run at 50 GeV are shown by these figures. We assumed 2x10^12 protons/spill, 50-cm long liquid deuterium target, and 50% overall efficiency. High x-region of anti-quark are covered. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

72 Physics at 30 GeV cross section
PYTHIA (6.228) study with PHENIX tune (<kT> = 1.5 GeV/c, Mc = 1.25 GeV/c2, K-factor = 3.5, Q2 = s) J-PARC: 3-4 order smaller cross section than that at RHIC can be compensated by higher intensity/luminosity at J-PARC… 15 10 1 0.1 consistent at fixed-target region, too smaller yield (same result as Laurenco’s study) Wohri and Lourenco 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

73 D-meson silicon detectors to identify second decay vertex yield study
109 proton/sec beam 10% target 2×1033 cm-2sec-1 × 1 week = 103 pb-1 acceptance 0.05 – 0.3 to cover forward/mid-rapidity/backward pT D0 yield pT > 1.5 GeV/c 5.5×106 D0 for 103 pb-1 1.5 GeV/c -1 xF 1 -1 xF 1 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

74 SSA measurements neutron-tagged measurement
measure AN of coincident particles at BBC at PHENIX forward neutron, forward BBC, left-right (4.500.500.22)102 < 0 forward neutron, backward BBC, left-right (2.280.550.10)102 > 0 asymmetry in the forward BBC has the same sign while backward particle has opposite sign AN initial-state effect - favored p N*(D*)  n+X Y AN(X) < 0, AN(Y) > 0 p n X AN(X) > 0, AN(Y)?? final-state effect 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

75 SSA measurements neutron-tagged measurement of Drell-Yan pair…
Jen-Chieh Peng’s calculation expecting sensitivity to the meson cloud model, and measurement of pion structure 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

76 Polarized proton acceleration
AGS warm helical partial Siberian snake replaced solenoidal partial snake same design as cold snake (dual pitch) 1.5 Tesla field ~ 6 % partial snake (w/o generating coupling) funded by RIKEN, built by Takano Ind. Thomas Roser (BNL), et al. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

77 Polarized proton acceleration
25 % AGS super-conducting helical snake completed helical dipole coil correction solenoid and dipoles measured twist angle 2 deg/cm in the middle ~ 4 deg/cm at ends Thomas Roser (BNL), et al. 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

78 Polarized proton acceleration at J-PARC
Intrinsic resonances in RCS emittance: 10 mm-mrad, 95% repetition rate 25Hz sinusoidal ramping kinetic energy: 180MeV – 3GeV intrinsic resonance strength for a particle at an emittance of 10 mm-mrad Full spin flip by a rf dipole =2.33x10-5 =6.18x10-5 =7.63x10-5 =6.60x10-5 Fast tune jump? Mei Bai (BNL) 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

79 Polarized proton acceleration at J-PARC
Spin tracking in 50 GeV MR average of 12 particles on an ellipse of 4 mm-mrad Alfredo Luccio (BNL) 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

80 Polarized target Michigan polarized target existing at KEK
target thickness ~3 cm (1% target) maybe operational with 1011 ppp (luminosity ~1034 cm-2s-1) 2007年11月12日(月) RCNP Workshop

81 SSA measurements of neutron
large asymmetry found at RHIC production mechanism of neutron one-pion exchange dominant – spin flip figures for study in DIS exps. (HERA), please replace virtual photon with proton to apply them for pp reaction asymmetry measurement sensitive to interference between spin-flip term (one-pion exchange) and non-spinflip term (other reggeon exchanges) relation to the meson-cloud model? neutron-tagged measurement of Drell-Yan? production rate 2007年11月12日(月) RCNP Workshop


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