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Published byあつみね かんけ Modified 約 7 年前
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星間雲からのガンマ線放射 福井康雄 名古屋大学 南半球宇宙観測研究センター 東京大学宇宙線研究所 2010年 11月16-18日
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ガンマ線の宇宙線陽子起源説の課題 p+p ⇒ π0 ⇒ 2g 反応における 「標的陽子」はどこにあるか ガンマ線カウントは 宇宙線陽子と標的陽子とに比例 星間陽子の定量が重要
低密度 [ 0.1cm-3 ] 加速領域はどこにあるか Collaborators HESS team: F. Aharonian, G. Rowell + HI: N. McClure-Griffiths +
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星間雲:水素原子HIと水素分子H2 ガンマ線放射機構 ハドロン起源 陽子との反応 ⇒ 中性パイ中間子 ⇒ ガンマ線に崩壊
ハドロン起源 陽子との反応 ⇒ 中性パイ中間子 ⇒ ガンマ線に崩壊 レプトン起源 逆コンプトン効果、シンクロトロン放射 起源の判定法 エネルギースペクトル ― ガンマ線の空間分解能に制約 標的の星間陽子の特定が重要 ー 星間雲は高分解能で観測される ー 宇宙線陽子エネルギーを定量するために不可欠 ガンマ線観測の分解能:HESSによって0.1度(6分角) 4mなんてん電波望遠鏡の角度分解能:2.6分角 110万点 世界で唯一、比較に使える分子雲地図 (cf., CfA 1.2m鏡は、9分角)
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超新星残骸 RX J1713.7-3946 Fukui et al. 2003 NANTEN ー 相互作用する分子雲を特定
ー 相互作用する分子雲を特定 ー 距離1kpcを決定 Aharonian et al. 2005 HESS ー COとTeVガンマ線の「かなり」よい相関 ー しかし、SWリムに分子雲がない Fukui et al NANTEN2 ー 見えない「標的陽子」の実体は、高密度HIガス(100cm-3、COでは見えない) ー 宇宙線陽子の全エネルギーは1048erg
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Comparison of 12CO(J=1-0) with X-ray
D A B C -11 km/s < VLSR < -3 km/s Fukui et al. 2003
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Tanaka et al. 2008
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NANTEN CO J=1-0 White HESS g ray
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SNR G347.3-0.5 (RXJ1713.7-3946) Aharonian et al. 2005
Shell-like structure: similar with X-rays - No significant variation of spectrum index across the regions spatial correlation with surrounding molecular gas Aharonian et al. 2005
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HI brightness Green NANTEN CO White HESS g ray
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HI brightness Green NANTEN CO White HESS g ray
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HI becomes dark at higher density
Goldsmith et al. 2007
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RXJ1714 星風による空洞、X 線は分子雲周囲から
大質量星:100万年前に星風による空洞形成 ⇒ 低密度環境プラス星間ガスのシェル 半径10pc コア崩壊型超新星爆発1600年前 ⇒ ほぼ自由膨張する衝撃波面3000km/s 今、減速が始まりつつある X線:非熱的電子によるシンクロトロン ー 分子雲とX線の相関(1pc)と反相関(0.1pc) ー 高密度の分子雲コアが、SNR内部に埋もれている Sano et al ApJ 724, 59
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Ellison et al. 2010 一様モデル 一様なモデルで、RXJ17131は「ハドロン起源ではない」と主張
ー Suzakuの熱的X 線の上限値、1cm-3以下の低密度 ー 密度が高いと衝撃波でホットになり、熱的X線が強くなりすぎる 星間媒質の「非一様性」が鍵 ー低密度の加速空間 vs. 標的陽子は高密度粒状に分布 ー 「加速」と「大量の標的」は両立する
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サブミリ波CO輝線観測 利点 高温高密度ガスを 選択的にトレース 複数の輝線を用いて 励起状態がわかる
モデルを仮定し 温度密度を求める ことができる
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Sano et al. 2011, ApJ in press
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Peak C における星形成と双極分子流 12CO(J=4-3)のナイキストサンプリングにより双極分子流が確認
イメージ:MSX 8.28μm ウイング成分のプロファイル (Outflow) 12CO(J=4-3)のナイキストサンプリングにより双極分子流が確認 中心に赤外線ソース(IRAS点源)⇒ウイング成分は星形成による ↑コントア:12CO(J=4-3)積分強度 (Black : km s-1, Blue : km s-1, Red : km s-1)
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RX J1713.7-3946 の進化スキーム - Peak C の場合 -
イメージ:Suzaku XIS 1-5 keV <Shock Velocity Vsh> Peak D Peak C Peak A Peak B n : density of clump n0 : ambient density (=1 cm-3) - Peak C の場合 - n = 104 cm-3, t〜1000yrs Penetrating Depth = 0.03 pc << pc 衝撃波はクランプ中心部へ浸透していない ⇒ シンクロトロン放射(小) 外縁部の低密度ガスは、衝撃波により大きく加速+乱される ⇒高エネルギー電子の加速+磁場増大 ⇒ シンクロトロン放射(大) ↑コントア:(左)12CO(J=2-1)積分強度 ( km s-1), ( 右)12CO(J=4-3)積分強度(先の図と同様)
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Numerical simulations
(Inoue, Inutsuka 2009) Density log (n) |B| Penetration depth of shock into ISM: 1pc for 100 cm-3 and 0.3pc for 1000 cm-3
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RXJ17131 まとめ 星間陽子とガンマ線はよく相関する 水素分子 + 水素原子 = 全標的陽子 陽子起源説と矛盾ない
水素分子 + 水素原子 = 全標的陽子 陽子起源説と矛盾ない 粒子加速はどこでおきているか ポイントは、SNR中の星間陽子の粒状分布 標的=高密度分子・原子雲 [100cm-3以上] と 加速領域=低密度部分 [0.1cm-3] との共存 非一様モデル; Inoue et al. 2009, ApJ 695, 825 Sano et al. 2010, ApJ 724, 59 標的分子雲に衝撃波は侵入できず、高温にできない X線放射と無関係であり、制約にならない [in 1600yr] c.f.,一様モデル; Ellison et al. 2010, ApJ, 712, 287
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TeV γ vs. CO(J=2-1) NANTEN2 12CO(2-1) image of the W 28 region for VLSR=-10 to 25 km/s with VHE γ ray significance contours overlaid (yellow) levels 4,5,6σ. The location of the HII region W 28A2 (white stars) are indicated. (Aharonian et al.)
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積分強度図 12CO(J=2-1) 0~10km/s -30~10km/s 10~20km/s W28A2 10~30km/s M20
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超新星残骸W28 「なんてん」とHESSの比較で最もよく相関する分子雲 ー Aharonian et al ー 巨大分子雲複合体 GMCA ー 衝撃波面に付随する分子雲、3個の大質量星形成領域 ガンマ線はハドロン起源 ー エネルギースペクトル Fermi, AGILE ー 宇宙線陽子の総エネルギー W28とRXJ1713の比較、 ー 10,000年オーダーで陽子加速が進む 1048erg ⇒ 1049erg
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銀河面にわたる宇宙線とガンマ線の相関 銀河面スケールの宇宙線分布 よく校正された、分子雲地図の必要性
なんてん分子雲地図の問題点:アンダーサンプリング 平均の取り方によって、ガンマ線との相関関係が変化 超広域分子雲観測 NANTEN Super CO Survey as Legacy で全天の70%(南天中心)を OTFモードで2000万点 大阪府大1.85m鏡が北天をカバー
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今後の課題 1)RX J1713の加速の詳細:陽子と電子の比、空間分布 2)同種のガンマ線SNRでの陽子起源の検証、:
Vela Jr.、RCW86、RX J1731etc. CTAによって十倍増を期待、加速における進化、加速モデルの検証、特にSSTに期待 3)NANTENによる完全な分子雲地図、HIはASKAP等による:CTAによるガンマと星間陽子の比較 4)超新星爆発以外の宇宙線加速天体の可能性: e.g., Wd2、Wd1、銀河系中心部、CTAによる系外銀河中心への拡張
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