Presentation is loading. Please wait.

Presentation is loading. Please wait.

植物系統分類学・第13回 木本植物の特徴と分類

Similar presentations


Presentation on theme: "植物系統分類学・第13回 木本植物の特徴と分類"— Presentation transcript:

1 植物系統分類学・第13回 木本植物の特徴と分類
植物系統分類学・第13回 木本植物の特徴と分類 2015年12月28日 植物バイオサイエンス課程 尾形 善之

2 これから3回の構成 第13回(今回):木本植物の特徴と分類 第14回:分子系統学の基礎と実践 第15回:比較ゲノミクスの基礎と実践
樹木の識別方法 樹木の分類 第14回:分子系統学の基礎と実践 遺伝子・DNAによる分類 公共データバンクの活用 第15回:比較ゲノミクスの基礎と実践 比較ゲノミクスとは ゲノム情報の取得

3 植物系統分類学と生物統計学 何か関係が? 特に関係ありません。 とは言っても、次回以降は統計学のような話をします。

4 ちょっと脱線…… 元々の専門は熱帯樹木の成長測定 パラゴムノキ 天然ゴムが取れる樹木 高さと太さを測る Wikipedia

5 ちょっと脱線……

6 樹木はどれでしょうか? 2 マツ 3 ケヤキ 1 ハイマツ 5 ココヤシ 6 タケ 4 ブドウ 7 リュウゼツラン 8 ソテツ 9 クスノキ
Wikipedia

7 木本植物とは…… 一般的には「樹木」のことです。 一般的な定義(やや曖昧……) 岩波生物学辞典 樹木学(築地書館) Wikipedia
茎および根において肥大成長により多量の木部を形成し、その細胞壁の多くが木化して強固になっている植物。草本と対する。 樹木学(築地書館) 多年生の木質の幹で自らを支えることのできる植物。 Wikipedia 硬い幹をもち、幾本もの枝があり、地面に根を張り、生長する。幹は木質化し、次第に太く成長する。枝の先には葉と芽を付け、花を咲かせ、主に種子をもって繁殖する。

8 樹木とは ここでの定義 茎および根において、肥大成長により多量の木質を形成する植物。木本。 「太る植物」

9 肥大成長とは ウィキペディア ここでは 高等植物の、太くなる方向への成長
幹の維管束形成層がリング状に繋がり、水平方向の内側に木部、外側に師部を形成して、幹の円周を増やしていく成長 Wikipedia

10 シロイヌナズナは肥大成長するか? シロイヌナズナ モデル植物(生物統計学でおなじみですね) もし肥大成長すれば、「樹木」ということになるが…

11 シロイヌナズナの維管束形成層 発芽後2か月 ほぼ開花して枯れる時期 根の組織 図の説明 二次木部組織が形成されている
nv: nonvascular sp: secondary phloam sx: secondary xylem pc: phloam-cambium x: xylem Zhaoら Plant Physiol 2005

12 シロイヌナズナは樹木か? 人工的に開花させずに育てると、維管束形成層は発達してくる。 しかし、はっきりした肥大成長はない。
自然の状態では維管束形成層は発達しない。 シロイヌナズナは樹木とは言わない。

13 ここでの樹木の条件 自然の状態で維管束形成層が発達し、二次肥大成長が十分に見られる。 Wikipedia Wikipedia

14 肥大成長の例外 キジカクシ科センネンボク属の植物 最大のものは、高さ20m、400~500歳といわれる。 根元の周囲は9mもある。
これだけ見れば、ほとんど樹木…… リュウゼツランの仲間です。 Wikipedia

15 リュウゼツラン(竜舌蘭)とは…… アオノリュウゼツラン 単子葉類、キジカクシ科リュウゼツラン属 50年ほど生きる 花茎の高さは5~10m
Wikipedia

16 葉による識別 (草本植物と同様) 常緑性:常緑樹、落葉樹 葉序(葉のつき方):互生、対生、輪生 葉の形:楕円形、円形、針形、卵形など
葉による識別 (草本植物と同様) 常緑性:常緑樹、落葉樹 葉序(葉のつき方):互生、対生、輪生 葉の形:楕円形、円形、針形、卵形など 葉縁:全縁、波形、鋸歯など 葉脈:羽状脈、網状脈、掌状脈、三行脈など 複葉性:単葉、羽状複葉、掌状複葉など

17 Wikipedia

18 その他の外観による識別 花 果実(種子) 樹形(幹、茎) 樹皮 花序、花弁、色 液果、乾果(マメ、団栗)、球果(マツ) 高木、低木、つる性
色、コルク組織 Wikipedia

19 針葉樹材の識別、広葉樹材の識別(海青社)
樹木組織による識別 IAWAリストに基づく 針葉樹 年輪構造 樹脂細胞の分布 広葉樹 道管の大きさと分布 柔組織の分布 放射組織の形状 Wikipedia 針葉樹材の識別、広葉樹材の識別(海青社)

20 針葉樹の分類の例 年輪構造 壁孔

21 広葉樹の分類の例 道管

22 チェックポイント・I 樹木とは? 肥大成長とは? 外観による識別は? 木部組織による識別は?

23 分類体系の話 ここでは…… 「植物分類表」初版第三刷(アボック社)を参照 大きくは、「The Plant-Book」第三版を参照
被子植物は、「APG体系(APG II)」を参照 本音を言えば、上の階層はあまり興味ない…… 実際にはNCBIのTaxonomyを利用しています 次回詳しく!

24 大きな分類 真葉植物門 ソテツ綱 イチョウ綱 マツ綱 モクレン綱 ソテツ目ソテツ科ソテツ属 イチョウ目イチョウ科イチョウ属 マツ目(針葉樹)
いわゆる被子植物(広葉樹) 大阪府 Wikipedia

25 大きな分類

26 針葉樹(マツ目) マツ科 ナンヨウスギ科 ナンヨウスギ属 マキ科 コウヤマキ科 コウヤマキ属 イチイ科 ヒノキ科 マキ属(イヌマキ)、ナギ属
ナンヨウスギ科 ナンヨウスギ属 マキ科 マキ属(イヌマキ)、ナギ属 コウヤマキ科 コウヤマキ属 イチイ科 イチイ属、カヤ属 ヒノキ科 熱帯の針葉樹 高野槙 将棋盤 Wikipedia

27 マツ科 モミ属 モミ、トドマツ、オオシラビソ ヒマラヤスギ属 カラマツ属 トウヒ属 エゾマツ、トウヒ、ドイツトウヒ
モミ属 モミ、トドマツ、オオシラビソ ヒマラヤスギ属 カラマツ属 トウヒ属 エゾマツ、トウヒ、ドイツトウヒ マツ属 アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツ、ハイマツ トガサワラ属 ツガ属 ツガ、コメツガ クリスマス! クリスマス!? 落葉針葉樹 五葉松 Natural hybrid Wikipedia

28 ヒノキ科 ヒノキ属 ヒノキ、サワラ スギ属 イトスギ属 ネズミサシ属 ビャクシン アケボノスギ属 メタセコイア ネズコ属、アスナロ属 Y X
ヒノキ属 ヒノキ、サワラ スギ属 イトスギ属 ネズミサシ属 ビャクシン アケボノスギ属 メタセコイア ネズコ属、アスナロ属 Y X 屋久杉 庭木 生きている化石 Wikipedia

29 針葉樹の例外 「針葉」というよりも「広葉」…… マキ科ナギ属ナギ 葉をよく見ると、葉脈が並行して走っている

30 広葉樹(モクレン綱) モクレン目 クスノキ目 ユキノシタ目 ブドウ目 フトモモ目 キントラノオ目 カタバミ目 マメ目 バラ目 ブナ目
アオイ目 ムクロジ目 ツツジ目 リンドウ目 シソ目 モチノキ目 セリ目 モクレン目 クスノキ目 ユキノシタ目 ブドウ目 フトモモ目 キントラノオ目 カタバミ目 マメ目

31 広葉樹・1 モクレン目 クスノキ目 モクレン科 クスノキ科 tulip tree ユリノキ属 モクレン属 モクレン、ホオノキ
モクレン属 モクレン、ホオノキ クスノキ目 クスノキ科 ニッケイ属 クスノキ ゲッケイジュ属 クロモジ属 タブノキ属 tulip tree 朴葉味噌 マグノリア 神社仏閣 オリンピック 高級爪楊枝 倒卵形 Wikipedia

32 広葉樹・2 ユキノシタ目 ブドウ目 カツラ科カツラ属 マンサク科 ブドウ科 環境に敏感
トサミズキ属、イスノキ属、マンサク属、フウ属(モミジバフウ) ブドウ目 ブドウ科 ツタ属 ブドウ属 環境に敏感 甲子園球場 楓、でもカエデ属ではない つる性 Wikipedia

33 広葉樹・3 フトモモ目 キントラノオ目 ミソハギ科 フトモモ科 ヤナギ科 トウダイグサ科 サルスベリ属、ザクロ属、(ミソハギ属)
ユーカリノキ属 キントラノオ目 ヤナギ科 ヤマナラシ属、ヤナギ属 トウダイグサ科 タイワンアブラギリ属、ナンキンハゼ属、パラゴムノキ属 金子みすゞ Wikipedia ユーカリオイル 堺市 ポプラ ヤトロファ 生協の街路樹 天然ゴム

34 みそはぎ 金子みすゞ ながれの岸のみそはぎは、 誰も知らない花でした。 ながれの水ははるばると、 とおくの海へゆきました。 大きな、大きな、大海で、 小さな、小さな、一しずく、 誰も、知らないみそはぎを、 いつもおもって居りました。 それは、さみしいみそはぎの、 花からこぼれた露でした。

35 広葉樹・4 カタバミ目 ホルトノキ科 ホルトノキ属 巨樹 Wikipedia

36 広葉樹・5 マメ目マメ科(「豆」を作る、丸い葉が特徴) アカシア属 Acacia mangium (偽葉) ネムノキ属
ツルサイカチ属 マルバシタン(紫檀、唐木三大銘木) シタン属 インドシタン(紫檀、唐木三大銘木) ハリエンジュ属 ニセアカシア センナ属 タガヤサン(鉄刀木、唐木三大銘木) フジ属 つる性 Wikipedia

37 広葉樹・6 バラ目 バラ科(花と果実が特徴) グミ科 グミ属 ニレ科 ニレ属、ケヤキ属 アサ科 ムクノキ属、エノキ属
モモ属、アンズ属(ウメ)、カナメモチ属、サクラ属、ビワ属、リンゴ属、スモモ属、ナシ属、ナナカマド属、バラ属 グミ科 グミ属 ニレ科 ニレ属、ケヤキ属 アサ科 ムクノキ属、エノキ属 クワ科 イチジク属、クワ属 Wikipedia

38 広葉樹・7 ブナ目 アオイ目 ブナ科 クリ属、シイ属、ブナ属、コナラ属(カシ類) カバノキ科 ハンノキ属、カバノキ属(シラカンバ) クルミ科
ブナ科 クリ属、シイ属、ブナ属、コナラ属(カシ類) カバノキ科 ハンノキ属、カバノキ属(シラカンバ) クルミ科 アオイ目 アオイ科 ドリアン属、ワタ属、シナノキ属(ボダイジュ) 白神山地(世界遺産) Wikipedia

39 広葉樹・8 ムクロジ目 ムクロジ科 カエデ属(モミジ)、トチノキ属 ウルシ科 カシューナット属、マンゴー属、ツタウルシ属
ムクロジ科 カエデ属(モミジ)、トチノキ属 ウルシ科 カシューナット属、マンゴー属、ツタウルシ属 センダン科 センダン属 ミカン科 ミカン属(柑橘系)、サンショウ属 Wikipedia

40 広葉樹・9 ツツジ目 ツバキ科 ツバキ属 サカキ科 サカキ属、ヒサカキ属 カキノキ科 カキノキ属 エゴノキ科 エゴノキ属 ツツジ科 ツツジ属
ツバキ科 ツバキ属 サカキ科 サカキ属、ヒサカキ属 カキノキ科 カキノキ属 エゴノキ科 エゴノキ属 ツツジ科 ツツジ属 Wikipedia

41 広葉樹・10 リンドウ目 シソ目 モチノキ目 セリ目 アカネ科 コーヒーノキ属(コーヒー)
アカネ科 コーヒーノキ属(コーヒー) シソ目 モクセイ科 トネリコ属(バット)、オリーブ属、モクセイ属 シソ科 ムラサキシキブ属(葉の手ざわり) モチノキ目 モチノキ科 モチノキ属 セリ目 ウコギ科 タラノキ属、ウコギ属(天ぷら) Wikipedia

42 広葉樹の例外 マメ科アカシアマンギウム マメ科の葉っぽくない…… 「偽葉」 葉柄が変形 Wikipedia

43 樹木はどれでしょうか? 2 マツ 3 ケヤキ 1 ハイマツ 5 ココヤシ 6 タケ 4 ブドウ 7 リュウゼツラン 8 ソテツ 9 クスノキ
Wikipedia

44 チェックポイント・II 針葉樹3種の特徴を書きなさい。 広葉樹3種の特徴を書きなさい。 前のスライドの9枚の写真から樹木を選んでください。

45 本日の課題 木本植物の分類について、以下の課題に答えなさい。 樹木(木本植物)とタケ類・ヤシ類との違いについて答えなさい。
木本植物の特徴や分類について印象を書いてください。


Download ppt "植物系統分類学・第13回 木本植物の特徴と分類"

Similar presentations


Ads by Google