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ユースケース図 FM12012 比嘉久登
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目次 ユースケース図とは? アクター ユースケース ユースケース記述 ユースケース図で使用する関係 練習問題
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ユースケース図とは? ユーザーのシステムに対する要求を表現するもの
システム自体はブラックボックスとして捉え、利 用するユーザがシステムに要求する機能について 表現 ユースケース図は、ユースケース、アクター、関 係で構成されます。
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アクター アクターとはシステムを起動したり、システム と情報のやり取りなど相互作用を行うシステム の外部の人
人以外にもシステムやハードウェアがアクター になる場合もある
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アクターの表記 アクターは人型アイコン(「スティックマ ン」)で表現
ステレオタイプ<<actor>>を持った長方形で表 現することもできる
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アクターの表記 アクターはユースケースを利用する実体を、代 理的に役割として表現
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アクターの表記 アクターは役割を表現するので、アクター名は固有名詞 ではなく、システムに対する人や物の役割を端的に表す 名称を選ぶ
主にアクターになるもの ユーザ 他システム ハードウェア
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ユーザ システムを直接操作するユーザ システムから結果を受け取るユーザ などが、一般的なアクターになる
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他システム 今回対象としているシステムとは別に既存のシ ステムが存在しており、今回のシステムと既存 のシステム間でデータのやり取り行われる場合、 既存のシステムをアクターとして考える
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ハードウェア 外部のハードウェアと直接データのやり取りを 行う場合は、このハードウェア自体をアクター として表現
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システムとの境界 アクターは、システムの外部からシステムを起動したり、 システムと情報のやり取りなど相互作用をしたりします
ここでアクター自体はシステムの範囲外なので、何がア クターになっているかによって、システムの境界を示す ことができます
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ユースケース システム内の機能を表現 システムの提供する機能(振る舞い)をシステム の内部構造ではなく、あくまでもシステムの外部 から見た機能に着目して表現 システム自体はブラックボックスとして捉え、そ のシステムの利用者の視点で考える システムに要求される機能はすべて複数のユース ケースで網羅して表現
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ユースケースの表記 ユースケースは楕円の中にユースケース名を書 いて表現 ユースケース名は楕円の下に書いてもよい
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適切なユースケースのサイズ ユースケースのサイズは、アクターが意識して いるシステムの機能の大きさを目安にする
ユースケースのサイズはどのくらいが適切か アクターから見たシステムの機能の大きさを尺度 とした場合 1つのユースケースの機能が終了したらその目的が 達成される 1つのユースケースの中で中断が発生しない この2つの条件に適合しているものが適切なサ イズといえる
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レンタルビデオ店の例 1つのユースケースの中で中断が発生しないという条件を満たさない レンタルビデオ店の業務 ビデオの貸し出し ビデオの返却
貸し出しと返却には中断が発生するのでまとめるべきではない 1つのユースケースの中で中断が発生しないという条件を満たさない
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1つのユースケースの機能が終了したらその目的が達成されるという条件を
ユースケースが細かすぎる例 1つのユースケースの機能が終了したらその目的が達成されるという条件を 満たさない
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適切なサイズのユースケース
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ユースケース記述 ユースケースだけだと詳細な記述ができない そこで、ユースケースの1つ1つに対して、 ユースケース記述を追加します
ユースケース記述は以下の3つを指します 概要 シナリオ イベントフロー
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概要 概要にはユースケースの役割、目的などを数行 で記述します
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シナリオ シナリオにはユースケースの具体的な流れの1 つを記述します
シナリオは1つのユースケースに複数存在する ことになりますが以下の2つに大別できます 基本的シナリオ ユースケースの目的が達成できたシナリオ 例外シナリオ ユースケースの目的が達成できなかったシナリオ
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イベントフロー ユースケースの流れのすべてを網羅するように 記述 具体的な名前や数字は用いず、汎用的に表現 ユースケースごとに記述
イベントフローで記述する項目 事前条件 事後条件 基本フロー 代替フロー 例外フロー
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ユースケース図で使用する関係 ユースケース図で使用する関係には、以下のもの がある アクターとユースケースの関係:関連を使用
包含 拡張 汎化 アクターとユースケースの関係:関連を使用 アクター同士の関係:汎化を使用 ユースケース同士の関係:包含、拡張、汎化を使 用
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関連 アクターとユースケースの関係には、「関連」 を使用 多重度をつけることも可能
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包含 包含を利用すると、イベントフローで共通だっ た部分を図示でき、複数のイベントフローの関 係を視覚的に理解することが可能
包含は、ステレオタイプ<<include>>をつけた 依存関係を、包含するユースケースから、包含 されるユースケースに対して引いて表現
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例えば
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Webショッピングシステムの例
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拡張 基になるユースケースに対して、新たな機能を 追加すること
拡張は、<<extend>>を付けた依存関係を、拡張 を提供するユースケースから拡張されるユース ケースに対して引くことで表現 拡張を提供するユースケースへ分岐するところ を拡張点という 拡張点は、ユースケース名の下に線を引いて、 その下の部分に記述する
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例えば
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Webショッピングシステムの例
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アクターの汎化 アクターAがいくつかのユー スケースと関連があり、別の アクターBがアクターAとす べての同じユースケースと関 連がある場合、アクターAと アクターBは汎化の関係で接 続することができる 汎化関係は、白い三角形のつ いた矢印で表現
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出退勤管理システムの例
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抽象アクター 下位のアクターをまとめる意味で作成 アクター名を斜体で表記
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ユースケースの汎化
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Webショッピングシステムの例
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抽象ユースケース あるユースケースA、B、Cがあった場合、A とBは、両方ともCの機能を使って、かつ追加 の機能があり、アクターは、AとBのどちらか の機能を使う場合、Cは、抽象ユースケースと 呼びます ユースケース名を斜体で表記
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Webショッピングシステムの例
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練習問題(問題1) 以下の説明文に対して、適切なモデル表記を選択しなさい。 「田中さんは、総務部に所属しています。従業員情報の変 更や新入社員の情報を登録する係です。田中さんの同僚で ある伊藤さんも同様の作業を行っています。」
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練習問題(問題2) アクターの候補にならないものを選択しなさい。 1.システムを利用するユーザ 2.既存のシステム 3.開発対象の機能
4.システムとの直接通信するハードウェア
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練習問題(問題3) 正しいアクター表記を選択しなさい。
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練習問題(問題4) 以下の図にあるすべての ユースケースを含むもの を選択しなさい。 1.「従業員」と「管理者」
2.「従業員情報を参照す る」と「従業員情報をメン テナンスする」 3.「従業員情報を参照す る」と「従業員情報をメン テナンスする」と「従業員 情報システム」 4.「従業員情報システム」
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練習問題(問題5) ユースケース図の特徴を選択しなさい。 1.システムの提供する機能とその利用者との関係 を明らかにする。
2.システムの内部構造を明らかにする。 3.システムのデータの流れを明らかにする。 4.システムで使用するコンピュータなどのシステ ム構成を明らかにする。 5.システムの状態の遷移を明らかにする。
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