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Published byしおり うづき Modified 約 7 年前
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くすりの正しい使い方 学校薬剤師 ○ ○ ○ ○ ただ今紹介されました○○中学校担当の学校薬剤師の○○です。ふだんは温度や湿度、照度や騒音など君たちの勉強に支障のない環境かどうかを調べています。例えばインフルエンザウィルスは湿度50%~60%ぐらいにすると生息できないことがわかっています。だから低ければ加湿して湿度を上げることが重要です。 今日は特別授業としてもう少しで流行りそうなインフルエンザの話とくすりの正しい使い方の話をスライドを使って25分くらい説明します。そして教科書を使ってさらに薬の説明書の勉強をします。みんなに答えてもらう問題もあるので、質問もしますから当てられた人は元気よく答えてください。 時間があればクイズをします。4時間目は薬の実験をします。残りは質問の時間とします。 さて薬の正しい使い方を学習することは君たちがこれから生きていくうえで重要なことです。実は大人も君たちのお父さんお母さんもよくわかっていません。君たちから逆に教えて下さい。医薬品を飲んで健康維持することはすごく重要な事です。これをセルフメディケーションといいます。体調の悪い時に病院に行ったりすることも同じです。(大麻や覚せい剤は違法薬物で健康を害するものです。わかるね。)でもちょっとしたことで何でもかんでも薬を飲むことは決していいことではありません。
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自然治癒(ちゆ)力 からだは本来病気を治そうとする力がある。 出血→血がとまる(血小板) 病原菌→菌をこわす(白血球) 風邪→休養で治る
からだは本来病気を治そうとする力がある。 まず君たちにいうことは 風邪をひいても、寝ていれば治るし、鼻血が出てもちり紙をいれておけば止まるし、体には病気やけがを治そうとする力があります。老人になるとこの力が弱くなってきます。特に君たちのような若くて元気のいいときはものすごいパワーを体に秘めています。このパワーのことを自然治癒力といいます。 出血→血がとまる(血小板) 病原菌→菌をこわす(白血球) 風邪→休養で治る
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くすりの役目は? 薬は「自然治癒力」を助け、病気やけがが早く治るようにしたり、重くならないようにしたり病気の原因を取り除いたりします。
元気な時 体が弱った時 薬は体が弱っているときや早く治そうとするときに飲んだり、使ったりします。シップを貼らなくても筋肉の腫れは取れるが、貼ると早く治ります。 ただ、何でもかんでも薬に頼る生活ではなくて、体を健康にしておくことが重要です。 ただし歯が痛い時や大怪我をしたときなどは自然治癒力だけでは治りません。必要なときに重症化する前に病院や歯医者に罹ることが健康を維持するために必要です。 自然治癒力 自然治癒力 薬の力 +
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開成太郎君の話① インフルエンザの予防 咳エチケット 手洗い・うがい励行 予防接種
インフルエンザウィルスはせき・くしゃみ・つば などのしぶきとともに飛び散ります。 では開成太郎君の話をしていきます。なかなかイケメンですよね。スポーツマンで元気で活発な中学生3年生です。来年受験があるので風邪やインフルエンザにかからないように帰宅したら、うがいや手洗いをまめにしていましたが、突然高熱と全身のだるさと筋肉痛がおこりました。どうやらインフルエンザらしい。そういえばインフルエンザワクチンの接種を忘れていた。くしゃみや咳で出された空気中のウィルスを口や鼻粘膜から吸って、肺で増殖して感染発症する飛沫感染ルートとくしゃみや咳をしたときに手を洗わないで、ドアノブやスイッチを触り他の人に移る接触感染ルートがあります。(インフルエンザウィルスは15分たつと不活性化)。 参考資料:潜伏期は通常1~2日長くて3~4日、ウイルス は、他の生物の細胞を利用して、自己を複製させることのできる微小な構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。 ノイラミニダーゼ:複製ウィルスの細胞からの遊離(切断)する機能 インフルエンザはインフルエンザウィルスが原因で発症する、風邪はライノウィルスやアデノウィルスや他の細菌が原因で感染します。 インフルエンザウイルスの表面にはHA、NAという2種類の突起(たんぱく質)がありますが、インフルエンザは毎年流行るのは、この抗原性がよく変わるためです。 インフルエンザウイルスは毎年少しずつ性質を変化(これを抗原変異といいます)させて流行します。 飛沫感染 接触感染
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開成太郎君はまず病院に行こうと思っています。それからもっと重要なことはクラスメートや友達や家族にうつさないようにしなくてはと思いました。
【注】セルフエスティームのことは必ず話す、自分を大事にする、友達も大事にする、インフルエンザをうつさない。 咳やくしゃみは2mくらい飛ぶし、その中にインフルエンザウィルスが混じっていて、友達にうつる可能性がある。マスクをしよう。これを咳エチケットといいます。マスクをする、くしゃみの場合はティッシューを使う。ティッシュー間に合わないときは手でふさぐ。手はきれいに洗う。友達やクラスメートを大事にしよう。 参考資料:飛沫感染:粒子径が5μm以上(5以下は空気感染)、1~2メートル以上が感染対象
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インフルエンザHAワクチン 接種したかどうか生徒に尋ねる。
インフルエンザワクチンはある程度の割合で効果があるので(ワクチン株と流行株が一致すれば70~90%有効)、または軽くすむのでちょっと痛いけど打ったほうが良いです。インフルエンザワクチンは何故インフルエンザを予防できるのでしょう。 参考資料:インフルエンザワクチンでインフルエンザの感染を100%阻止できない。重症化や死亡率を下げることができる。データ:健常な65歳以上の高齢者についてもしその人が接種していたら、45%の発病を阻止でき、約80%の死亡を阻止する効果がある。HA:ヘマグルチニン(赤血球凝集素)、インフルエンザワクチンはインフルエンザウィルスの表面上に存在する抗原性たんぱくHAを精製不活化して製造する。 参考資料:ワクチンはインフルエンザウィルスを鶏卵を使って増殖して作りますので、卵アレルギーのあるひとは注意が必要です。ワクチンの効果は70~80%程度、就学前の小児では発病(発熱)を阻止する効果は20~30%、老人の死亡率を下げます。効果は5ヶ月くらい。
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免疫 ワクチンはからだの中に抗体をつくり、 自然感染を予防しようとするもの ウイルス 抗体
ワクチンの接種で体の中に抗体を作る。 ウイルスの広がり を抑える。 抗体 ウイルス 免疫 ワクチンを打つと、もしインフルエンザウィルスが体の中に入ってきた場合、あらかじめウィルスを攻撃できるよう抗体といってウィルスを追い出す対抗物質を作っておきます。 これを免疫といいます。一度はしかにかかるともう罹らないのは、永久免疫ができるからです。インフルエンザウィルスは毎年形を変えてしまうので、一度罹ってもまた罹る可能性があり、流行します。 かぜはインフルエンザウィルスと異なるライノウィルス、アデノウィルスや細菌が原因です。 毎年毎年インフルエンザウィルスは変化します。Aソ連型やA香港型のように、一度もかかってないウイルスの型の場合は感染します。 もともとニワトリや渡り鳥や豚などの家畜に生存しています。 ★ 抗体:異物(ウィルスや細菌)が体の中に入り込んだ時、異物(抗原)に対抗し、 体から追い出すためにできる対抗物質のこと ★ インフルエンザワクチンでインフルエンザの感染を100%阻止できないが、 7割~8割の人に効果。発病しても軽くすむことがわかっています。
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インフルエンザウィルスと湿度 湿度50%以上で90%以上のインフルエンザウィルスが死滅する 10℃前後で最も活発に増殖する。 生存率(%)
空気中の湿度とインフルエンザウィルスの生存率について、相対湿度50%でウィルスの生存率が急速に低下(90%以上死滅)するというデータがあります。部屋を乾燥しないようにすることで感染を防ぐことができます。多湿状態になると大気中に水滴が多くなるので水滴にくっついて落ちてしまうと考えられています。温度についてはインフルエンザウィルスは低温を好み、10℃前後で最も活発に増殖するといわれています。 (1961年J.G.Haper論文引用) 10℃前後で最も活発に増殖する。
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開成太郎君の話② 開成太郎君の話② もし突然の高熱・全身のだるさなどが現れたらどうするか。
病院を受診する。そしてインフルエンザと診断されたら さあ開成太郎君は病院に行って検査をして、やはりインフルエンザと診断されました。家に帰って寝る、薬局から熱さましと吸入薬をもらいました。タミフルという飲み薬は副作用のため、処方されませんでした。 タミフルは副作用のため10代の生徒に使用禁止 学校保健安全法では出席停止期間の基準を「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあつては、3日)を経過するまで」と定めています。 インフルエンザは二峰性(にほうせい)の熱と言って、途中で1日だけ平熱に下がってから再び発熱することがよくあります。そのために熱が下がったと思って登校しても学校で発熱するかもしれません。また、インフルエンザウイルスは、患者さんの身体に7日間ほど存在しますので、熱が下がってからもしばらくは登校しないほうが良いでしょう。 自宅療養することや処方されたくすりで治すことが重要です。
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インフルエンザを治すくすりは、いろいろ種類があるよ!
くすりにはいろいろな種類や形があること、また、それらの種類や形には意味(理由)が あることを理解させる。 【講義例】 ○では次に、薬の種類や形にはどんなものがあるかを見ていきましょう。 ○皆さん、今までに病気や怪我になったことがあると思いますが、その時に、どんな薬を 使いました? ○皆さんが知っている薬には、どんなのがありますか?
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インフルエンザの治療薬 ウィルスの増殖を防止します 高熱1日短縮する
インフルエンザを治すくすりには飲み薬(粉薬やカプセル)や吸入薬や注射薬など3種類がある。患者さんの年齢や状態によって変わります。 タミフルの異常行動:突然立ち上がって部屋を出る。外に飛び出す。興奮する。意味のわからないことを言う。窓を開けてベランダに出ようとし、転落する。突然死もある。しかしタミフルとの因果関係をしめす結果は出ていない。10歳以上は親で止め切れないので服用禁止になった。 他の吸入薬についても、同じように注意は必要。 ※タミフルは平成19年から10代の青少年には副作用のため、服用禁止になった。
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くすりの 種類と形 くすりにはいろいろな種類や形があることは皆さんが知っていると思います。 【講義例】
種類と形 くすりにはいろいろな種類や形があることは皆さんが知っていると思います。 【講義例】 ○では次に、薬の種類や形にはどんなものがあるかを見ていきましょう。 ○皆さん、今までに病気や怪我になったことがあると思いますが、その時に、どんな薬を 使いました? ○皆さんが知っている薬には、どんなのがありますか?
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くすりの種類は大きく 3つに分類されます 外用剤 皮膚、目、鼻などの 粘膜に使用する薬 注射剤 皮膚や筋肉、 あるいは血管内に 直接入れる薬
くすりの種類は大きく 3つに分類されます 外用剤 皮膚、目、鼻などの 粘膜に使用する薬 注射剤 皮膚や筋肉、 あるいは血管内に 直接入れる薬 内服薬 口からのむ薬 あけない ちょうふ 吸入剤・ 軟膏・貼付剤 インスリン注射 錠剤 カプセル トローチ いろいろな薬の実物を出して生徒に見せる。大きなカプセル模型、錠剤模型を見せて説明する。 カプセルを開けて飲まないこと、錠剤は原則かんだりしないことも説明する。点眼点鼻点耳など形が似ていても使用する場所が異なる事。同じテープ剤でもモーラステープやフランドルテープなど使う目的が異なる事を説明する。自分で注射するインスリン製剤についても説明する。 ここでは、生徒の使用経験を聞いて興味を引き出す。 また様々な形の薬があることを理解させ、どうしてそんなに形が異なるのかを考えさせるきっかけとする。 散剤 (粉ぐすり) 点眼剤 シロップ剤 消毒薬 くすりの適正使用協議会
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くすりの作用はいろいろあるよ! 病気を予防するもの 例:インフルエンザを予防する (ワクチンなど) 原因に作用するもの(原因療法)
例:インフルエンザを予防する (ワクチンなど) 原因に作用するもの(原因療法) 細菌やがんなどをやっつける (抗生物質や抗ガン剤) 病気の症状を治すもの(対症療法) 熱を下げる(解熱剤など) 下痢を止める(下痢止め) かゆみを止める(抗アレルギー剤) くすりの作用について勉強しよう。大きく分けて3つに分類されます。ワクチンのように病気にならないように予防に役立つもの、抗生物質や抗ガン剤などのようにがん細胞や細菌を攻撃するものを原因療法といいます。それからかゆみ止めや熱さましや下痢止めなどのように不快な症状をとるのを対症療法といいます。
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くすりを飲んだり、使うときの決まり 正しく使う ■くすりを飲むとき、使うときのきまりやルールについて説明します。
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薬は、血液の中に溶けて体中を回ります。そして効果を発揮します。
薬が血液に溶けて体の中をどうめぐり、どう出て行くかを知ることで薬の決まりを理解できる。 まずここでは、薬は口からのむと吸収され、血液に入って全身をぐるぐると巡ることを理解させる。 体循環左心室→大動脈→毛細血管→組織→静脈→大動脈→右心房1周する時間は20秒、1分間に5Lの血液を心臓は押し出す。 <薬の旅> ・薬は、血液の中に入ってはじめて効果を発揮する。 ・例えばのみ薬は、口から入って、胃や腸で溶け出た成分が小腸で吸収され、血液の中に入る。 そして殆どの成分は、まず肝臓で分解、代謝などされた後に、心臓から血液と一緒に全身に送り出されて身体内 に分布し、患部まで運ばれて効果を発揮する。 ・更に、薬は効果を表し始める一方で徐々に身体外へ排泄される。 ・やがて薬の成分の多くは腎臓から小便の中や大腸から大便として排泄される。 (GIFアニメーションを組み込んであります。ワンテンポ遅れて動きますが、うまく動かない場合は、別途動画を立ち上げてください。)
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くすりが一番働くのは、「血中濃度」がちょうど良い範囲の時です。
薬の効き目は『血液の中の薬の量』できまります。 けっちゅうのうど 血液の中の薬の量のことを血中濃度といいます。 くすりが一番働くのは、「血中濃度」がちょうど良い範囲の時です。 薬の血中濃度 高い 朝のむ 昼のむ 夜のむ 副作用が現れて 危険な範囲 効き目が 現れる範囲 現れない範囲 時間 薬は血液に溶けて全身に回り、効果を発揮します。血液に溶けた量を血中濃度といいます。血中濃度が高いと副作用の危険性があり、低いと薬の量が少ないため効きません。飲み忘れたときに2回分を飲むと血中濃度が高くなり危険です。、薬はのむ量やのむ時間が決められています。 <薬の血中濃度> ・薬は、血液の中に入ってはじめて効果を発揮するが、更に効果を発揮する要因に重要な「薬の血中濃度」、つまり血液の中の薬の量がある。 ・グラフの縦軸が血中濃度である。3段に色分けしたうち、真ん中の青い部分が血中濃度が適正な「効き目が現れる範囲」、上段の赤い部分が血中濃度が濃すぎて「危険な範囲」、下段の白い部分は血中濃度が低すぎて「効き目が現れない」範囲である。 ・この、「薬の効き目が現れる範囲」を保つために、薬をのむ量とのむ回数が、薬ごとに決められている。 ・このため、薬をあやまって2倍のんだり、飲み忘れてしまうと「効き目が現れない範囲」や「危険な範囲」となってしまう。 「効かないからもう1錠」や「痛みが軽いから半分だけのむ」はダメ!!
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くすりは、決められた時間に正しく服用しましょう
食事をする前、30分から 1時間以内に服用する 食前 食後 食事が終わった後、30分 以内に服用する 食間 食事と食事の間 前の食事から2時間ぐらい後 <食事の最中に服用することではない> ■「食前」「食後」「食間」「寝る前」「頓服」等の意味を理解させる。 食前に飲ませる理由:胃の中に食べ物が入っているとき吸収が悪くなる薬や糖尿病の薬のように食事の前に効果を出す薬 食後が多い理由:薬が胃腸に刺激を与える、のみ忘れ防止 食間に飲ませる理由:食後2時間ぐらい、胃粘膜保護剤:胃の中が空になる。直接胃粘膜に付着することで保護する。吸収が悪い漢方薬 寝る前:便秘薬や睡眠薬 頓服:症状が出たときに飲むが、飲む間隔は指示に従う。 【講義例】 ○これは、決められた時間の、大体の目安です。朝ご飯を例に取ると、「食前」というのは、 朝ご飯を食べ始める1時間から30分くらい前に飲むことです。薬の中には食べ物の影響 を受けやすいものもありますから、そういう場合は、食べ物が胃の中にない時に飲むよう に決められているんですね。 ○次にある「食後」というのは、朝ご飯を食べ終わってから30分以内くらいに飲むことで、 薬の中では一番多い飲み方です。理由は二つあって、一つは、薬の中には胃を荒らす成分 を含んでいるものがありますから、食べ物が胃の中にある間に飲んで、胃が荒れるのを防 いでるんです。 ○もう一つは、飲み忘れを防ぐ意味で「食後」と決めている場合もあります。「ご飯を食べ たら薬を飲む」と覚えておけば、忘れ難いですよね。だから、「食後」って決められてい る薬の場合は、30分待たずに飲んでも大丈夫ですし、飲み忘れたら、気付いたときに飲 んでも大丈夫な薬も多いんです。 ○皆さんが一番間違いやすいのは、次に書いてある「食間」でしょうか。「食前」がご飯を 食べ始める30分くらい前、「食後」がご飯を食べ終わってから30分以内だとすると、 「食間」っていうのは、ご飯を食べ始めてから食べ終わるまでの間って思いますよね? ○でも、そうじゃないんですね。「食間」っていうのは、朝ご飯とお昼ご飯の間、あるいは お昼ご飯と晩ご飯の間といった意味なんです。大体、ご飯が終わってから2時間くらい後 に飲むようにしてくださいね。「食間」の意味、分かったでしょうか? ○それから、「寝る前」とか、熱や痛みなどの症状が出たときだけに飲む「頓服」といった 飲み方、あるいは6時間毎とか8時間毎といったように等間隔で飲む薬もあります。 寝る前 寝る30分から1時間前に服用する(就寝前) とんぷく 症状を一旦抑えるため、症状が出た時に服用する <例えば> 熱が出た時に服用する 痛みが出た時に服用する 頓服
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薬の使い方には決まりがある いつのむか 何回のむか のみ方は 何錠のむか 食事の30分前 食事が終わって から30分以内 食事と食事の間
用法(のみ方、のむ回数、のむ時間)・用量(のむ量や数)が決められています。 いつのむか 何回のむか のみ方は 何錠のむか 食前 コップ1杯程度の水またはぬるま湯でのみます。 例 食事の30分前 食事が終わって から30分以内 食事と食事の間 (食事が終わってから 約2時間後) ・1日3回毎食後 ・1日2回朝食後と夕食後 など・・・ 食後 薬の使い方には用法用量などの決まりがあることを、説明する。 食間 くすりの適正使用協議会
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A コップ1杯の水かぬるま湯で 服用しましょう
服用しましょう 水の量が少ないと、喉や食道の途中でくすりが張り付いてそこで溶けてしまい、潰瘍を起こすこともあります。 くすりは本来、十分な量の水やぬるま湯で胃まで送られて溶け、くすりの成分が血液中に入り効果が発揮されます。 喉や食道で溶けてしまったくすりは、効果が期待できません。 【講義例】 ○そう、薬を飲むときは、コップ一杯くらいの水かぬるま湯で飲むようにしましょうね。 ○何故かというと、水の量が少ないと飲んだ薬が喉や食道の途中にくっついて止まって しまうことがあるからなんです。 ○そうすると、薬が上手く胃の中に入っていかないばかりか、くっついた部分が腫れた り痛くなったりすることもあるんですね。 ○ですから、薬を上手く胃の中へ送るために、コップ一杯くらいの十分な量のお水で飲 むのがいいわけです。 ○それから、寝たままで薬を飲んだりすると、同じように薬が喉や食道で止まってしま うこともありますから、病気で寝ていても、薬を飲むときは上半身を起こして飲むよ うにしましょう。
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くすりには主作用と副作用がある ■くすりには主作用と副作用がある。
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開成太郎君の話③ 開成太郎君は花粉症です。毎日アレルギーの薬を服用しています。 主作用 副作用 くしゃみや鼻水が止まります。
ボーツとなったり眠くなります。 花粉症の話から服用経験の多い抗アレルギー剤を例にとり、説明する。 主作用 副作用
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全てのくすりには「主作用」と「副作用」があります。
諸刃の剣 主作用 病気を治したり 軽くしたりする働き 副作用 本来の目的以外の 好ましくない働き 熱が下がった! 解熱剤を飲んだら胃が痛い・・ 主作用と副作用は諸刃の剣(もろはのつるぎ)に例えられる。読める生徒がいるか聞いて、意味を問う。両辺に刃のついた剣は、相手を切ろうとして振り上げると、自分をも傷つける恐れのあることから 一方では非常に役に立つが、他方では大きな害を与える危険もあるもののたとえ。 アレルギーの薬を飲んだら眠い・・ かゆみがとれた くすりの適正使用協議会
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いつもと違ったらすぐ 医師・薬剤師に相談 たいていのくすりは「副作用」が出ないように作られているけど、人により強く出ることがあるんだ。
体がかゆくなる 眠くなる いつもと違ったらすぐ 医師・薬剤師に相談 胃がムカムカする 赤い発疹が出る お腹が痛くなる 副作用と思われる症状を、いくつか紹介し、医師・薬剤師に相談することを説明。正しく服用しても副作用の起こる事があることを説明する。 薬の副作用について説明する時、副作用のため、必要な時にも服用しない生徒が出てこないよう否定的な説明はしない。セルフメディケーションを念頭に進める。 ○皆さん、「風邪薬を飲んだら眠くなった」というような経験ないでしょうか? それも、 副作用の一種ですね。 ○それから、「胃がムカムカする」、「お腹が痛くなる」、あるいは「体がかゆくなる」 とか「体に赤いボツボツ(発疹)が出る」というのも、薬を飲んで出たとすれば、副作用 の一種ですね。
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教科書の学習 昨年から薬のことが教科書に載りました。 大修館の教科書使用(2014年2年生以下はこのスライド不要)
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くすりの説明書を見てみよう パブロンゴールドA錠
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服用後、乗り物または機械類の運転操作をしないでください。
咳を鎮める薬やアレルギー症状を抑える薬(抗ヒスタミン剤)は、眠くなったり、頭がボーとする作用があります。運転中や機械操作中に眠くなったり、集中力がなくなって大きな事故になる可能性があります。 説明書・教科書を使って服用後運転できない理由を説明し、してはいけないことの例を説明する。用法用量で11歳未満が何故使用できないか説明する。 抗ヒスタミン剤などを子供が服用すると、けいれんを誘発するとか、全然効かなくて神経過敏や興奮するおそれがあるため服用させない。 本剤又は鶏卵アレルギーの人は服用しない。 他の薬(風邪薬やアレルギーの薬など)は飲まない。 授乳中は服用しないか授乳を避ける。 用法・用量 11歳未満は服用しない。 服用時は飲酒をしない。 長期連用はしない。
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薬の手帳(お薬手帳)
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薬の手帳(薬局にある)に何が書いてあるの?
通っている病院や薬局そして自分の使っている薬の名前や量、使用方法、使用時期、日数、アレルギー歴、副作用歴などが全て書かれている。 いろいろな病院や薬局から薬をもらう時、飲み合わせの悪い薬や同じような薬や自分にあわない薬を防止できる。旅行や災害の時に便利。 お薬手帳の必要性、メリットを説明する。東日本大震災で有効であったことを話す。
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× 問題① 痛みがひどかったので、書いてあった使用量よりも少し多めに薬を飲んだ。 ○か×か
血中濃度から、用法用量厳守、副作用の可能性について言及
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× 問題② カプセルが飲みづらいので、中味だけを取り出して飲んだ。 ○か×か
○か×か いろんな成分が入っているのを飲み易くしている。味にこと:にがみや刺激臭、カプセルのしくみ:例えばすぐに溶けないで吸収遅らせるなど。
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× 問題③ 同じような症状だったので、以前に病院から処方された薬の残りを飲んだ。 ○か×か
薬には有効期限がある。同じ症状に思えても異なる事が多い。医師が診断し、処方する。
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× 問題④ 注意書きに「食間に飲むこと」と書かれていたので、食事の最中に飲んだ。 ○か×か しょっかん
しょっかん 注意書きに「食間に飲むこと」と書かれていたので、食事の最中に飲んだ。 ○か×か 食間とは食事と食事の間、おおむね食後2時間ぐらい(胃の中が空になっている時間帯)、例:胃粘膜保護剤(直接胃粘膜に付着することによって保護する)や漢方薬など、吸収の面からの影響を受けないので空腹時に飲むものです。 34
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○ 問題⑤ 自分が病院で処方された薬を、妹が欲しいといったが、断った。 ○か×か
○か×か 大原則:自分のくすりは他人でも家族でもやらない。人からくすりはもらわない。 薬はそれぞれの症状に合わせて、処方されている。まちがって飲んだらアレルギーや副作用が起こる可能性がある。
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華岡 青洲 (はなおか せいしゅう) 家族の協力で人体実験を行なったことで有名です。
江戸時代の外科医で、世界で初めて全身麻酔を用いた手術(乳がん手術)を成功させた。全身麻酔剤通仙散(つうせんさん)を完成した。 家族の協力で人体実験を行なったことで有名です。 陀羅華(まんだらげ)の実(チョウセンアサガオ)、草烏頭(そううず、トリカブト)を主成分とした6種類の薬草に麻酔効果があることを発見。 全身麻酔薬「通仙散」を完成(別名として、麻沸散-まふつさん とも)。家族が人体実験で失明したことで有名。 Wikipedia引用 ( )
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