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⑦ 農事組合法人 中園営農組合 法人の概要 法人設立の経緯 リーダーの確保 合意形成のポイント
なかその ⑦ 農事組合法人 中園営農組合 (大型農業機械導入による作業の効率化、低コスト化の実現) 法人の概要 ● 代表者:組合長 宇都宮 善次 さん ● 設立年月日:平成15年2月12日 ● 構成員数:17人(農家17戸) ● オペレーター:2人 経理担当:1人 ● 経営面積:18.5ha ● 作付面積:水稲5.9ha、麦18ha、大豆6ha、 WCS用稲5ha、里芋0.4ha、芋苗0.1ha ● 作業受託面積:水稲収穫・籾摺り作業6ha 大分県国東市 法人設立の経緯 ● 後継者不足、高齢化が進み、農地を荒らさないた めには、条件の悪い農道やほ場を整備しようと、 平成8年から県営担い手ほ場整備を実施。 ● ほ場整備後、個人で農業をやっていくのも難しい ため、集落営農を立ち上げることとしたが、集落 全員の合意は得られなく、個人訪問しながら合意 の得られた15名が集まり、平成15年2月に任意組 織を経ず「農事組合法人 中園営農組合」を設立。 宇都宮組合長(左)、オペレーターの宇都宮さん リーダーの確保 ● 現在の宇都宮組合長は兼業農家であり、サラ リーマンを退職した後、平成8年から区長をされて いた。ほ場整備の話合いや集落営農の立ち上げ にも尽力されたこともあり代表に選ばれた。 ● 法人を立ち上げた最初の経理については、県の 普及センター担当者に2~3年手伝っていただい た。 合意形成のポイント ● ほ場整備は換地にかかわるトラブルもあるので、慎重に話し合いを進め、集落の話し合いは 50~60回重ねている。 ● ほ場整備の実施期間には先進的な集落営農や加工に取り組む組織などの視察を行うとともに、 県普及センターの指導による説明会や先進法人の組合長を招いて意見交換を行うなど、集落 での話合い等を10回程積み重ねて集落営農への理解を深めていった。 1
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経営安定のための工夫 今後の課題と経営展開の方向 法人化によるメリットを伺いました
● 大型機械を導入し、農作業の低コスト化、効率化を実 現し、農業所得の確保を図っている。 ● 醤油用小麦の「ニシノカオリ」、味噌用のはだか麦「トヨ ノカゼ」を契約栽培している。 ● 弾丸暗渠や額縁排水による麦の排水対策や大豆の湿 害による出芽不良を改善する畦立て同時播種などの技 術を導入し、農作物の収量の向上・品質改善に取り組 んでいる。平成19年には全国麦作共励会で全国米麦 改良協会長賞を受賞するなど、高品質な麦づくりが行 われ、他の地域に比べて収量が高い。 ● 野菜の直売にも取り組みたいが、近隣のスーパーとの 競合など課題も多い。 大型機械が収まった整理整頓された格納庫 今後の課題と経営展開の方向 ● 農地の集積を20ha→25haに拡大を行い、作業の効率 化を図る。 ● 組合員の高齢化を考慮し、30歳前後の若い後継者の 確保を行いたい。 ● 野菜は労働力が必要であるが、周年栽培、販売を行 うためにも、低コスト化できる野菜をもう1種類導入を 行い、経営を安定させたい。 ● インターネットを活用した米や野菜の販売について興 味を持っている。 麦の防除作業 法人化を目指す組織へのアドバイス ・法人化するにあたり県や国の補助事業を活用 し、初期負担を軽減すること。 ・役員には責任感があり、法人のこと、地域のこ とを考える人を選ぶこと。 作業管理図 法人化によるメリットを伺いました ● 作業を賃金として得ることになり、雇用の創出に繋がった。特に女性の雇用者から喜ばれ、地 域や集落の活性化にも繋げている。 ● 農地が荒れない。10aの農地やほ場整備をしていないような条件が悪い農地であっても、依頼 があれば法人は受け入れている。 〔意見交換会開催日:平成24年11月15日〕 2
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