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米国ウイスコンシン州マーシュフィールドにおけるプレイリードッグから感染した サル痘の初発症例と家族内感染 ( 臨床像の写真 )

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1 米国ウイスコンシン州マーシュフィールドにおけるプレイリードッグから感染した サル痘の初発症例と家族内感染 ( 臨床像の写真 )
米国ウイスコンシン州マーシュフィールドにおけるプレイリードッグから感染した サル痘の初発症例と家族内感染 ( 臨床像の写真 ) Kurt Reed MD John Melski MD Erik Stratman MD マーシュフィールドクリニック(2003年5月~6月)

2 マーシュフィールドにおける初発症例児 プレイリードッグに噛まれて14日日後の右手示指原発接種部位(2003年5月25日, 発熱症状から11日 後, 第5病日).
© Marshfield Clinic

3 患児: 左手の初発接種部位の続発する病巣 (2003年5年27日)
© Marshfield Clinic © Marshfield Clinic © Marshfield Clinic

4 患児: 播種状の肢端部位(2003年5月27日) © Marshfield Clinic © Marshfield Clinic

5 2003年5月26日夜間より発汗・発熱と倦怠感が出現. 母親の猫に引っ掻かれた部位に水疱と発赤が出現した 翌日(2003年5月27日)の皮膚所見を示す. 咽頭痛を訴える.
© Marshfield Clinic

6 母親: 播種状で臍状に窪んだ水疱疹(2003年5月27日).発汗を繰り返すが子供ほど重症ではない. 咽頭痛を有する.
© Marshfield Clinic

7 母親(2003年5月29日), 生検(2003年5月27日)部位を超えての水疱疹の拡大. サテライトの水疱疹ではない.
© Marshfield Clinic

8 2003年5月29日の母親, 発赤疹の上の臍状の水疱疹. 全身状態良好. 患児が退院.
2003年5月29日の母親, 発赤疹の上の臍状の水疱疹. 全身状態良好. 患児が退院. © Marshfield Clinic

9 2003年6月3日:父親の皮膚所見(2003年5月31日~ 6月1日の発熱・発汗・全身倦怠感). 全身状態良好.
© Marshfield Clinic

10 2003年6月3日:父親の体幹部位 © Marshfield Clinic © Marshfield Clinic

11 2003年6月5日:父親の体幹部位 © Marshfield Clinic

12 2003年6月5日の患児と母親の皮膚所見, 初発接種部位の痂皮化. 両者とも全身状態改善.
2003年6月5日の患児と母親の皮膚所見, 初発接種部位の痂皮化. 両者とも全身状態改善. © Marshfield Clinic

13 2003年6月5日の患児の治癒過程の病変部位 © Marshfield Clinic

14 2003年のサル痘(monkeypox)の症例: 患児
5/11の母の日, ウッソー(Wausau)での開催されたペット交換会で得た 2匹のプレイリードッグがウイスコンシン州のドーチェスター(Dorchester) の母親に贈られた. 5/13プレイリードッグが3歳半の娘の右示指と左手の手背部を噛む. 5/15プレイリードッグは皮膚病変の絡みと鼻や目からの浸出液の漏出により獣医師に診察を受ける.プレイリードッグが獣看護師を噛む. 5/16 患児発熱, 受傷部位は発赤する. 5/20患児が家庭医を受診.患部は隆起し蒼白で患児は上気道炎様の兆候を示した. オーグメンチンとジスロマックの投与開始.プレイリードッグが死亡する. 獣医により頭部はマディソンに送られ狂犬病の検査を実施したが陰性だった. 肥大化した顎下リンパ節を摘出し、培養検査のためマーシュフィールドジョイントベンチャー検査所(Marshfield Joint Venture Laboratory)に送られた.

15 2003年のサル痘の症例 :患児 5/22 患児は創面の開創、発熱、発汗、右眼の浸出液漏出と眼周囲の腫脹(受傷した手で擦ったためか?)、肩甲骨・会陰部と四肢にあらたな皮疹が出現し入院となる. シプロフロキサシンを含む複数の抗菌薬の経静脈的な投与を開始. 5/25 持続する発熱と新規の皮疹の出現により皮膚科併. 初発部位である右手示指と左手の手背部の皮疹は膿疱性の辺縁部の中心が出血性に痂皮化した. 播種状の小水疱性丘疹と膿疱は 中央部の臍状の窪みを伴う紅斑性発疹 で出血性の痂皮を伴うか場合もある. 生検部位の好気性培養と病理検査を12時30分に実施. 同日21時には, 広範な表皮の壊死像と細胞間質内での封入体と恐らく多核細胞の存在が報告された. HSV I & II の特殊染色は陰性であった. 経静脈的にアシクロビルの投与を開始.

16 2003年のサル痘の症例 :母親 5/27 28歳の母親が右手手背部猫に引っ掻かれた部位に水疱形成が出現. ウイルス培養・電子顕微鏡検査・病理検査のため生検を施行. スワッブで好気培養を実施. 母親はびしょ濡れになるほどの発汗をし, 倦怠感, 咽頭痛があり気分を悪がる. 5/28 母親は播種状に皮膚病変が広がる. 発汗が激しくなるが気分は改善し、口腔内体温は正常化. 5/29 母の初発病巣部位を再度生検. 右手前腕の播種状の病変部位も生検を実施. 母親の気分はさらに改善したが咽頭痛は残り、扁桃は肥大.急性期の血清を採取. WBC 6,200(杆状核 23%, 分葉核 39%, リンパ球 24%, activated lymphs 5%, 単球8%), CRP=5.3, 一般生化学検査: 正常. 咽頭培養陰性でアシクロビル 1g/2回/日投与. 母親は就労を制限. 子供はシプロフロキサシンを処方し退院. 5/30 母親の初回生検部位からオルソポックスウイルス(Orthopox virus)を検出. バラシクロビル投与を中止.

17 2003年のサル痘の症例:父親 5/31~6/1 38歳の父親が発汗・倦怠感を訴える。多発性の皮膚病巣が出現.
6/2 初診医が父親の四肢・体幹・頭部の皮膚に12~15の播種状病変を報告. 気分は改善したが就労を控える. 6/5 家族が外来受診.全員症状改善.初発病巣は潰瘍部位が痂皮化.母親の扁桃は縮退しリンパ節肥大も消失していた。父親は水疱状態の部位が2箇所残存し腋窩リンパ節腫大が存在した.急性期の血清とウイルス分離用検体が父親から採取された.両親には就労禁止が言い渡された. 6/6 家族の飼育していた13匹の猫,20匹の犬,7頭の馬,4頭の山羊,3匹の猿と1匹のプレイリードッグが検疫の対象となる. オルソポックスウイルス(Orthopox virus)がプレイリードッグのリンパ節から分離された.

18 注意・免責事項 [提供] 本プレゼンテーション資料はKurt Reed, M.D. (Director of Clinical Research, Clinical Research Center, Marshfield Clinic Research Foundation: poxの教育用の資料の邦訳版を著者の了解を得た上で公開するものです。 [出典] [翻訳] 横浜市立大学医学部附属病院 臨床検査部講師 満田年宏 [免責] (1)本プレゼンテーション資料は原文に沿って可能な限り忠実に訳していますが、学会の特定の審査機構(委員会など)を経ている資料ではありません。スライドセットの内容に関しては原文と対比戴き、自己責任でご使用下さい。 (2)本資料や関連のホームページの内容を引用したり誌面で使用する場合は原著者に必ず掲載の許可を自らお取り下さい。


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