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筑波大学大学院 人間総合科学研究科 障害科学専攻 野田晃生
漫画・小説に描かれたインターセックス 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 障害科学専攻 野田晃生 インターセックスとは ・医学的に男女の区別がつけられない性 ・IS、半陰陽等とも呼ばれる ・男女両方の器官(精巣と卵巣等)を持つ、見かけの性別と実際の性別が違う等 ・性同一性障害とは異なる ・社会での認知が低く、理解されていない 本発表では ・インターセックスが漫画・小説において、どのように描かれているかを考察する ・インターセックスが描かれた作品 1.新井祥(2005) 性別が、ない! ぶんか社 2.帚木蓬生(2008) インターセックス 集英社 3.六花チヨ(2003) IS~男でも女でもない性~講談社 の3作品を分析・考察する。 1.新井祥(2005) 性別が、ない! ・半陰陽(インターセックス)当事者である、漫画 家・新井祥 ・かつては女性、現在は男性として生活 ・自らを「性のアウトロー」と自称する ・インターセックスの他に、ゲイ・レズビアンについても描写 ・セクシャリティーをテーマにしたコミカルな描写を特徴とする 2.帚木蓬生(2008) インターセックス ・性差治療(インターセックス・性同一性障害)の 治療をテーマとするサスペンス ・本作品で描かれる内容 ・インターセックスの症状、治療方法についての説明 ・インターセックスは治療するべきか? 2つの考え方 (1)早期に男女を決め、手術するべき =社会に適応するため (2)インターセックスとして生きる =「人は男女である前に人間である」 =本人の意思を尊重する ・本作品が訴えること ・世の中には男か女しかいないのか? =インターセックスも認めるべき 3.六花チヨ(2003) IS~男でも女でもない性~ ・インターセックスの主人公を描くストーリー ・インターセックスであることの苦悩 =「自分は男か?女か?インターセックスか?」 ・インターセックスとしての生き方 =周囲の無理解・偏見 =少しずつではあるが、周囲の理解 ・インターセックスの感情・恋愛 =男としての恋愛?女としての恋愛? 本発表から見えてくるもの 1.3つの作品によって、従来はあまり知られていなかった、インターセックスが解説されている。 2. インターセックスが、作品を通して理解されるきっかけとなっている。 3.インターセックスだけをテーマとするのではなく、コメディ、サスペンス、恋愛の要素も含まれている。
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