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在ニューヨーク日本国総領事館 医務官 仲本光一

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1 在ニューヨーク日本国総領事館 医務官 仲本光一 imukan@ny.cgj.org
海外生活におけるメンタルヘルス 在ニューヨーク日本国総領事館 医務官 仲本光一

2 海外在留邦人・海外渡航者の状況 2006年10月現在、在留邦人数は、1,063,695人 2005年の海外渡航者数は、17,403,565人
海外勤務健康管理センターデータ 海外赴任者の39%が神経症圏、20.9%が抑うつ状態圏 海外邦人援護統計2005年(外務省)19,503人 疾病が930人、精神障害が288人 精神障害の傾向 年齢別では20代〜30代 北米・アジア 女性>男性、短期滞在>在留邦人 自殺死リスク=交通事故死リスク (毎年50人前後)

3 メンタルヘルスケアを推進する根拠 健康の保持増進活動 心と体の相関 労働生活の質の向上と職場の活力の向上
  心と体の相関 労働生活の質の向上と職場の活力の向上   心の健康状態と経営成果との明確な相関関係 リスクマネジメント   事故、自殺の未然防止

4 仕事のストレスに関連する疾病 重傷度が高く、仕事のストレスと関連が強いもの
虚血性疾患 脳血管性疾患 自殺 仕事上の事故災害 交通事故 頻度が高く、仕事および生活の質への影響がおおきく、仕事のストレスと関連があるもの 高血圧 不整脈 肥満          所謂メタボリック 高脂血症 脂肪肝 胃・十二指腸潰瘍 アルコール関連障害 腰痛・頸肩腕痛 うつ病

5 海外生活、適応の過程 カルチャーショック 移住期(数週間から数ヶ月) 精神的な問題は少ない
移住期(数週間から数ヶ月)                   精神的な問題は少ない 不満期(数週間から数ヶ月以降)               心身の不調を来しやすい 諦観期(数ヶ月から1年以降)                 肯定的な認識 適応期(1年以降)                        生活をエンジョイ 望郷期(2〜3年以降)                      メランコリックな気分

6 海外派遣労働者の精神的健康と関連性の高い要因
風俗習慣の違いによる不自由さ 医師の指示理解能力のなさ 現地人上司との関係の悪さ 年休消化日数 運動習慣 喫煙習慣 家族交流のなさ 相談者の不在 単身派遣 現地交流のなさ 産業衛生学雑誌より引用

7 メンタルヘルスケアの進め方 労働者自身のストレスへの気づき、ストレスへの対処 管理監督者による職場環境の改善、個別の相談対応
セルフケア 労働者自身のストレスへの気づき、ストレスへの対処 ラインによるケア 管理監督者による職場環境の改善、個別の相談対応 事業内産業保険スタッフによるケア 産業医、衛生管理者などによる職場環境の改善、個別相談 事業外資源によるケア 事業所外の機関や専門家による直接、支援サービス

8 セルフケア 健康管理者自身のストレスも大きな問題である ストレスへの気づき ストレスチェック(職業ストレス評価HP)
  ストレスチェック(職業ストレス評価HP)    ストレスへの対処   運動、睡眠、休養、栄養、リラクセーション、 自律訓練法、認知療法 自発的な相談   積極的に専門家へ相談

9 問題があった場合の対応 重傷度 症状 対応方法 軽症 軽い不眠、軽度の体調不良、自己回復力あり 休暇を取らせる。必要に応じて現地での治療
中等症、重症 業務能力の著明な低下、顕著な体調不良、逃避願望、希死念慮、単身 一時帰国させる。精神的混乱が重篤な場合には、地元専門医療機関を至急受診させる

10 ラインによるケア・気づきのポイント 遅刻・早退が多い 休みの連絡がない ミスが目立つ 能率が悪くなる 施行、判断力の低下 会議で攻撃的になる
職場生活 日常生活 気分の変容が大きい 体重の増減が目立つ 服装が乱れ、不潔になる 元気がない、表情が乏しい 口数が少ない、多弁になる 浪費をする 飲酒量、タバコの増加 今までの趣味に興味がなくなる 遅刻・早退が多い 休みの連絡がない ミスが目立つ 能率が悪くなる 施行、判断力の低下 会議で攻撃的になる

11 ラインによるケア・定期的チェック項目 原因のはっきりしない体調不良はないか? 食べられているか? 眠れているか? 酒量が急に増えていないか?
気分や言動が不安定になっていないか? 仕事はある程度こなせているか?

12 夫人のメンタルヘルス上の問題 言葉の問題 子育ての問題 培ってきたキャリアの問題 赴任理由、アイデンティテイーの問題
使用人との問題(途上国) 現地邦人社会との問題(村社会) ストレス解消方法の問題 健康問題、更年期の問題 サポート体制の問題 夫との問題

13 事業外資源、心の相談可能な施設 現地のメンタルヘルスネットワーク NYの邦人医療支援ネットワーク
   日本国内 電子メールによる相談が可能な病院(24時間) 横浜労災病院 電話相談が可能な病院(平日、午後2時〜4時) 釧路労災病院、東北労災病院、福島労災病院、東京労災病院、関東労災病院、浜松労災病院、富山労災病院、旭労災病院、 大阪労災病院、関西労災病院、神戸労災病院、山陰労災病院、岡山労災病院、中国労災病院、山口労災病院、香川労災病院、九州労災病院、大牟田労災病院、長崎労災病院


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