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2006年問題に対するeコンテンツ開発と学習環境の整備
桑折範彦1,2),斉藤隆仁1),大橋眞1,2), 若泉誠一3),後藤寿夫3),吉永哲哉4),藤本憲市4) 1)総合科学部,2) 全学共通教育センター, 3)授業研究インテリジェント・ラボ,4) 医学部 徳島大学教育カンファレンス
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「2006年問題検討WG」により検討された事項に対する「eコンテンツによる初年次学生の学習支援」プロジェクトの報告をする。
授業研究インテリジェント・ラボ,学長裁量経費による。
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はじめに 教育改革の流れ 初等・中等教育:新学習指導要領の完結 大学にとっては、2006年問題 少子化: 全入時代(2007年問題)
初等・中等教育:新学習指導要領の完結 大学にとっては、2006年問題 少子化: 全入時代(2007年問題) 多様な学習歴 【ユニバーサル化】 徳島県:高校 総合選抜→特色ある高校 徳島大学:法人化→特色ある国立大学 特色GP:創成学習、現代GP:ユビキタスラーニング 世界の中での教育レベル: 【グローバル化】 アクレディテーション・認証評価 医学教育、工学教育
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「2006年問題検討WG」 (大学教育委員会への答申) 2005年度の答申の概要 6項目
「2006年問題検討WG」 (大学教育委員会への答申) 2005年度の答申の概要 6項目 ○入学前の学習喚起 <パンフ配布 ●高校で学んでいない科目への対応 (自然科学入門(物理学,生物学),eコンテンツ化,学習支援) ●共通教育基礎科目の課題のeコンテンツ化 ○基礎科目の学力レベルの確認 <実施 ●専門基礎科目における高大接続 ●eコンテンツの規格化 コース管理システム
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高校で未履修の科目(物理・生物)のeコンテンツ
自然科学入門(物理学) 自由選択科目 斉藤氏の授業に対応 テキスト「やりなおし 高校の物理-本当はこんなに面白い」 高校での物理のテーマはほぼカバー ・授業を受けながら学ぶ ・自分のペースで学ぶ ・必要度の高い項目を優先して学ぶ
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自己学習できる教材を目指している 予習:テキストを読み,問に答える。 復習:授業を受ければ解ける演習問題,更に応用問題が提示される
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自然科学入門(生物学) 「総合図説生物」などのトピックスごとにある説明図。生物学で重要な概念について取り上げている。大橋氏の授業に対応。
説明がビデオで行われる標準的なeコンテンツである。Ricoh MPMeisterIIで作成。
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自然科学入門(生物学) 後ほど実際の教材を見せる予定。
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学力の指標 新学習指導要領に基づく教育によって学力に変化があるか 2006年度学生の学力の指標 簡単な数学
2006年度学生の学力の指標 簡単な数学 2006年4月入学あまり変化していない? これまでの電気電子工学科のデータと比べて。 2007, 2008年度に徐々に変化する? データを蓄積する必要
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入学時 学力(数学)チェック 2006.4
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学力(数学)とTOEICの相関 川上による分析
「数学一斉テスト」は先に示した入学時の学力(数学)チェックの得点 z得点は得点分布を正規化した(平均が0となる)ときの偏差
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基礎科目(基礎物理学)のeコンテンツ 基礎的科目は演習によって力を付ける。演習が重要。 講義に付随する演習の時間が少ない。
コース管理システム(CMS)の機能カスタマイズする必要がある。 ヒントを示す。解答を見せるタイミング。どこまでやったか,他の人がどこまでいっているかなど,学習の過程をチェックできるようにする。 学生のインセンティブを喚起する方法 教員側は演習問題の共通化 質の保証
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基礎物理学のeコンテンツ表紙
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課題の提示 Moodleによる 課題の例示。1問づつ課題を示し,詳細な解答を手書きで示した。
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eコンテンツの学習環境の整備 コース管理システム(Course Management System) 普通の授業でも必要になる CMSとしてはWebCT, WebClass, BlackBoard, Moodle, ueラーニングセンターのシステムなど Moodleを採用する オープンソースソフトウェア
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コース管理システム(CMS)のトップページ
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Moodleの機能 フォーラム(BBS)を作り,ディスカッションなどができる。 チャットも同様に可能 Wiki型の入力ができる
レッスン,小テストを容易に作成できる 小テストで自動採点もできる テキストページ,ウェブページ,ファイルサイトにリンク 可能 三重大学では,大学としてMoodle上で様々な利用を可能にしている 英語の教員の間では,全国的に利用されている 【参考】井上博樹,奥村晴彦,中田平「Moodle入門」海文堂
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終りに 徳島大学における2006年問題に関する対応として「eコンテンツ開発と学習環境の整備」を行った。
コース管理システムMoodleの導入 自己学習促進>学習支援>個別指導が重要。 学ぶインセンティブ,モティベーションの醸成が大切
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高大接続 大学にはとって切実>グローバルな評価
高大接続 大学にはとって切実>グローバルな評価 卒業生の能力についての社会からの要請 (1)日本語による表現能力、(2)プレゼンテーション能力、 (3)コミュニケーション能力、(4)異文化理解能力、(5)情報処理能力 加えて、当然、専門領域の知識 (卒業生へのアンケートからも) 入学時のレベルと卒業時の社会からの要請との間 新指導要領に基づく教育の結果 その間が開く? 状況: 2006年問題 学習してくる内容が減る 厳しい入試の学部学科では、より多くの学習をしてくる? 一般の入学生は新指導要領に基づく学習のみ? >学生の学習履歴にバラエティが広がる ・補習、入学前教育の必要性 ・自主学習と個別指導の必要性 資源の限界
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高大接続の状況 理数科目の接続の必要性 ○未学習に対して(補習的講義・自己学習) ○学力不足に対して(高校・大学:学習支援)
徳大は医歯薬工理が主 これまで 高校での 学習内容 共通教育 学部学科専門科目 大学院教育 (未学習) 基礎科目の内容 (専門基礎部分が主体に) これから 全体としてレベルダウン?? 中学の内容復習も 高校での 学習内容 共通教育 学部学科専門科目 大学院教育 (不足) (未学習) 基礎科目の内容 (専門基礎部分が主体に) 接続的内容(自然科学入門)「やりなおし?」 ○未学習に対して(補習的講義・自己学習) 当面、大学入門科目群:自然科学入門(数学、物理学、生物学) ○学力不足に対して(高校・大学:学習支援)
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大学教員からみた高校教科科目学習必要度(2) 工学部の教員からみて:数学、物理学、外国語、国語
大学教員からみた高校教科科目学習必要度(2) 工学部の教員からみて:数学、物理学、外国語、国語
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学力低下対策(大学) 国立大教員の考え 大学で何をしたら良いか >平易な授業、カリキュラム改善、少人数授業>学習指導の密度増、問題解決型学習、レポートの添削
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徳島大学の検討課題 理系基礎科目の接続 「2006年問題検討WG」を設置,(2005.8~2006.3)。
徳島大学の検討課題 理系基礎科目の接続 「2006年問題検討WG」を設置,(2005.8~2006.3)。 ・理系基礎科目の接続 徳大は医歯薬工理が主 ・高校の教育内容への接続を考慮した、教育のシステム化 ・入学前の教育・指導の必要性 ・学習の基礎的情報の収集 高校の状況 ・入学者の状況を見ながら改善する 「自信力が学生を変える」河地 平凡社新書 自らしっかり勉学に時間を使った学生が自信を持つ。 「大学生の学力を診断する」戸瀬、西村 岩波新書 数学力で測る学力低下。 「予備校が教育を救う」丹羽 文春新書 大学教員の意識: ●大学の教員は高校でどこまで学習してくるか知らない。 ●大学の教員は自分と同じくらいは学生が出来るだろうと思っているが、 学生はそこまではできない。 ●科目毎のFD研究会の必要性
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自然科学入門(数学・物理学・生物学) 高校で学ばなかった科目を学ぶ。単位2単位。卒業単位には含まれない。
自然科学入門(数学・物理学・生物学) 高校で学ばなかった科目を学ぶ。単位2単位。卒業単位には含まれない。 H17年度から始めた。1クラスづつ。 数学 52人登録(51人履修)。テキストは「やさしく学べる微積分」。数学III,Cの内容(入試で課していない学科の学生中心)。 物理学 105人登録(77人履修)。テキストは「やりなおし 高校の物理-物理学は本当はこんなに面白い」。力学3回、熱2回、波3回、電磁気3回、原子2回、大体全体をカバーする。学ぶ意欲がある。 生物学 71人登録(42人履修)。高校で生物を学んでこなかった学生(医学科、歯学科など)中心に講義。 基礎科目(基礎数学、基礎物理学、[基礎化学、基礎生物学])に関する対応 >課題のeコンテンツ化を検討 次に述べる
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徳島大学の現状と試み1 共通教育カリキュラム改訂(H17) 青い円のところ 徳島大学での学びの過程 卒業 専門応用 専門基礎 学部基礎
*) この図は工学部「学びの技」にある図を共通教育 に関連づけて修正したものです。 卒業 (専門性の軸) 基盤形成科目群 外国語科目、情報科学、 ウェルネス総合演習 大学入門 専門応用 専門 教養 専門基礎 学部基礎 応用倫理など 総合教養 基礎科目群 基礎数学、基礎物理学、基礎化学、基礎生物学 入学 徳島大学での学びの過程 応用性の高い 専門科目 大学入門科目群 大学入門講座 自然科学入門 卒業研究 実験・実習・演習科目 創成科目、体験型科目 など 教養科目群 総合分野 学部開放分野 歴史と文化、人間と生命 生活と社会、自然と技術 <創成学習・ゼミナール> 卒業論文 プレゼンテーション 専門性のある 基礎的科目 (一般性・多様性の軸) ● 実践的な能力を 総合的に養う科目 群の流れ 専門分野の知識の 修得を主とする科 目群の流れ 幅広い学問分野 を学んで人間性や 教養を培う科目群 の流れ 社会人としての 自立 共通教育カリキュラム改訂(H17) 青い円のところ
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学力を高める工夫: 学力とは? 内容の定着 基本の型トレーニングが必要 現状に1を加える 授業 知識を獲得する手法を 示す 自分で獲得せよ
学力を高める工夫: 学力とは? 内容の定着 基本の型トレーニングが必要 「日本語力と英語力」から 齋藤・斎藤 中公新書ラクレ 現状に1を加える 授業 知識を獲得する手法を 示す 自分で獲得せよ 「初めから終りまで読んだ本」の冊数が大学で培った力 地道に1つ1つやる 結論に至れる 自信 考えることは、手を動かすことだ >授業の方法の問題点
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接続 実は問題は理数系科目だけではない と聞いている 新たな学習内容あり
接続 実は問題は理数系科目だけではない と聞いている 新たな学習内容あり 英語 会話の導入 センター試験ヒアリング導入 ボキャブラリの削減 情報 情報A、B、Cのいずれか学ぶ 85%位は情報Aを学んでくる ・でも大学に来たときには忘れている 大学での情報リテラシー科目は何をするか どんな状況か 大学で必要とするレベルか 総合学習 生きる力 >現在大学初年次の教育の一部と類似あり 総合学習で、学ぶ意欲が喚起され、また、学び方を身につければ、 大学はもう一度高度な専門性の高い教育を指向できるか? 社会科 学ぶ内容に偏り大きくなる >総合的な考え方をもてるか
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