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人間活動下の 生態系ネットワークの 崩壊と再生

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Presentation on theme: "人間活動下の 生態系ネットワークの 崩壊と再生"— Presentation transcript:

1 人間活動下の 生態系ネットワークの 崩壊と再生
山村 則男 京都大学生態学研究センター

2 生態系の崩壊が進んでいる・・・ でも、木がなくなった、草がなくなった、こと(だけ)が問題ととらえてよいのか?
熱帯林の減少と草原の砂漠化(赤:面積減少率>0.5%/年) でも、木がなくなった、草がなくなった、こと(だけ)が問題ととらえてよいのか?  見えないところで、その影響は広がっているのではないか?  森林を例に見てみると…

3 森林の維持には さまざまな相互作用が関与している:
鳥など 天敵 昆虫など 成木 植食者 分解者 菌や土壌動物 稚樹 ほ乳類・昆虫など 種子補食者 種子 送粉者 種子散布者 花粉の授受を媒介する 昆虫など 鳥など

4 影響は周辺の動植物におよび、 さらに植物にフィードバックされる可能性もある。
例)「伐採」の直接効果と間接効果は 稚樹 種子 成木 送粉者 種子散布者 種子補食者 分解者 伐採 大木=巣 場所の減少 成木と種子量の減少 種子量の減少 食い尽くし、 稚樹の減少 リターの減少 開花の減少 直接効果 間接効果、カスケード効果 鳥など 影響は周辺の動植物におよび、 さらに植物にフィードバックされる可能性もある。

5 例)「生息地の断片化」の間接効果 伐採 天敵 植食者 成木 稚樹 花 種子 種子散布者 断片化 直接効果 間接効果、カスケード効果
天敵の減少 断片化 伐採 天敵 成木 植食者 植物が食べられる量が増える 稚樹 種子散布者の減少 特定の樹種の減少 種子 種子散布者 直接効果 間接効果、カスケード効果

6 生態系ネットワーク 生態系ネットワーク=生物の相互作用網 間接効果、カスケード効果のため 食う食われる 花粉の媒介、種子の分散
物質の循環・エネルギーの流れ 間接効果、カスケード効果のため 変化の予測が難しい 小さな変化が大きな変化をもたらしうる

7 従来の生態学はなぜ 地球環境問題に力を発揮できなかったか
均一な空間(サブシステム)を対象とし、複雑な系を扱っていなかった 人間社会が明示的に生態系ネットワークに入っていなかった 生態系ネットワークの例 (ボルネオ熱帯林) 生物のネットワーク 焼き畑 種A 地域社会 原生林 種C 種B グローバルな社会 気候変動 種D 二次林 河川 従来の生態系ネットワーク研究 プランテーション このプロジェクトの研究

8 研究のプロセス 生態系ネットワークの把握 望ましい生態系ネットワークとはどのようなものか
生態系維持に重要な相互作用(キーストーン・リンク)はどれか 人間活動の影響を評価する(予測モデルの構築) 望ましい生態系ネットワークとはどのようなものか 持続的である 生態系サービスが十分である 崩壊・劣化した生態系ネットワークを回復させ、持続させるシナリオを構築する

9 対象とするフィールド モンゴル草原 ボルネオ熱帯林 共通点 陸上生態系 現在急速なネットワークの変化がみられる 研究の蓄積と成果がある
相違点 食物網構造 トップダウン構造 ボトムアップ構造 更新時間 短い(数年) 長い(数十〜数百年) 主なサブシステム 疎林、草原、農地 原生林、二次林、 プランテーション、焼き畑 モンゴル草原 ボルネオ熱帯林

10 長期的・広域的ネットワーク ネットワーク構造の把握 とくにサブシステム間では、生物の移動、物質循環、お金や商品の流れに注目 サブシステム間
食用植物 耐性植物 送粉者 オオカミ 植食昆虫 家畜 河川 農地 森林 遊牧民 飲用 涵養 競争 食用 間引き 生息 送粉 アルカリ土壌化 食害 定住 糞尿 モンゴル草原の生態系ネットワーク 菌根菌 バクテリア 土壌節足動物 養分 分解 有機物の供給 世界 都市 汚濁 輸出 商品 木材 サブシステム間 サブシステム内 放牧 草原 ネットワーク構造の把握 とくにサブシステム間では、生物の移動、物質循環、お金や商品の流れに注目

11 長期的・広域的ネットワーク ネットワーク構造の把握 キーストーン・リンクの同定 攪乱によるネットワークの崩壊プロセスの解明
モンゴル草原の生態系ネットワーク 輸出 世界 ネットワーク構造の把握 キーストーン・リンクの同定 攪乱によるネットワークの崩壊プロセスの解明 ネットワークの再生シナリオの提案 都市 サブシステム間 商品 河川 農地 森林 遊牧民 オオカミ 放牧 植食昆虫 サブシステム内 草原 家畜 定住 送粉者 食用 食用植物 耐性植物 土壌節足動物 菌根菌 バクテリア

12 ISでの研究目標 人間活動を含めた生態系ネットワークをどのように調べ評価できるのか、検討をおこなう 資料の収集、整理
利用可能な技術・設備の検討 調査地における研究・連絡体制の構築 適切な研究チームの構築 国際プログラムとの連携(ESSPなど) FSへの移行後すぐに予備調査や予備実験を行える状況を整備する。 1. ネットワーク理論、生態学の知見とともに、当該調査地に於ける先行研究(中静・市川プロ、和田・藤田プロ)など。 2. 設備:野外観測項目、大規模計算、安定同位体分析、リモートセンシング、統計メタアナリシス… 3. 基地(ランビル、ガチュールト)、現地窓口となる研究室・研究者 4. 現在の協力体制

13 このプロジェクトの特色 ネットワークの観点 複雑系科学、複雑適応系
生態系崩壊という地球環境問題に対して、人間活動の直接/間接的影響をより広域・長期的視野で評価することができるようになる。 複雑系科学、複雑適応系 社会学、経済学や生態学に重要な科学分野 本プロジェクトで得られる知見は、生態系以外のネットワークにも活かせる

14 研究協力者 理論・実験班 熱帯雨林班 モンゴル草原班 中丸麻由子(東工大大学院・社会理工学) 大串隆之(京大・生態研)
酒井章子(京大・生態研) 市川昌広(地球研) 中静透(東北大・理) サラワク森林研究所 モンゴル草原班 藤田昇(京大・生態研) 石井励一郎(地球環境フロンティア) モンゴル科学アカデミー地理生態学研究所

15 国際プログラムとの連携 Earth System Science Partnership (ESSP)
Joint initiative of four global change programmes (DIVERSITAS, IGBP, IHDP, WCRP) Global Land Project (GLP) Joint initiative of IGBP and IHDP ノード事務局:北大 Monsoon Asia Integrated Regional Studies (MAIRS) モンスーンアジアにおける持続的社会達成のためのプログラム 事務局:中国科学院


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