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平成28年12月から新しい洗濯表示(取扱い表示) が付けられた衣料品等の販売が始まります。

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0 新しい洗濯表示について (取扱い表示)

1 平成28年12月から新しい洗濯表示(取扱い表示) が付けられた衣料品等の販売が始まります。
 日本国内で販売する衣料品等の取扱い表示は、家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程(以下、「規程」という)で定められています。  平成27年3月31日にこの規程の一部を改正し、衣料品等の取扱い表示を変更することになりました。施行日は平成28年12月1日です。 この改正により、記号の種類が22種類から41種類に増え、繊維製品の取扱いに関するよりきめ細かい情報が提供されるようになります。また、国内外で洗濯表示が統一されることにより、海外で購入した繊維製品の取扱いなどを円滑に行えるようになると考えられます。  このように、新しい洗濯表示に変わることによって、一般消費者の利便性の向上が期待できます。 家庭用品品質表示法の目的 家庭用品の品質に関する表示の適正化を図り、一般消費者の利益を保護すること

2 改正の背景  洗濯表示に関する従来の国際規格(ISO3758)は、日本独自の洗濯習慣(※1)に合ったものではありませんでした。現在の洗濯表示を定めたJIS L 0217は日本独自のものです。 ※1 日本独自の洗濯習慣として、干して乾燥すること(自然乾燥)や縦型洗濯機の使用などがあります。  このため、日本から国際規格の改正提案(※2)を行い、平成24年4月にはその提案を反映した国際規格が発行され、平成26年10月には、改正された国際規格に整合したJIS L 0001が制定されました。  ※2 自然乾燥記号の追加等 現行JISは、1968年に(昭和43年)に制定され、その後、1976年(昭和51年)に繊維製品品質表示規程で現行JISを引用し、衣料品等へ取扱い絵表示(洗濯表示)が義務付けられました。

3 新しい洗濯表示の構造 5つの基本記号と付加記号及び数字で表します。 基本記号 表示例 洗濯 漂白 乾燥 アイロン クリーニング 付加記号
液温は40℃を限度とし、 洗濯機で弱い洗濯が できる 強度+温度 付加記号 底面温度200℃を限度 としてアイロン仕上げができる <強さ> <温度> <禁止> 温度 線なし 通常 弱い 非常に 弱い タンブル乾燥禁止 線は多い方が弱い、 点は多い方が高い と覚えましょう

4 新JISの洗濯表示の記号(JIS L 0001) 表1 洗濯処理 表6 ドライクリーニング -平成28年12月1日以降に表示する記号-
表1 洗濯処理 表6 ドライクリーニング 番号 記号 記号の意味 190 ・液温は95℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 170 ・液温は70℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 160 ・液温は60℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 161 ・液温は60℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 150 ・液温は50℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 151 ・液温は50℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 140 ・液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 141 ・液温は40℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 142 ・液温は40℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる 130 ・液温は30℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる 131 ・液温は30℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる 132 ・液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる 110 ・液温は40℃を限度とし、手洗いができる 100 ・家庭での洗濯禁止 表2 漂白処理 番号 記号 記号の意味 620 ・パークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングができる 621 ・パークロロエチレン及び石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる 610 ・石油系溶剤によるドライクリーニングができる 611 ・石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる 600 ・ドライクリーニング禁止 番号 記号 記号の意味 220 ・塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる 210 ・酸素系漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤は使用禁止 200 ・塩素系及び酸素系漂白剤の  使用禁止 表4 自然乾燥 番号 記号 記号の意味 440 ・つり干しがよい 445 ・日陰のつり干しがよい 430 ・ぬれつり干しがよい 435 ・日陰のぬれつり干しがよい 420 ・平干しがよい 425 ・日陰の平干しがよい 410 ・ぬれ平干しがよい 415 ・日陰のぬれ平干しがよい 表3 タンブル乾燥 番号 記号 記号の意味 320 ・タンブル乾燥ができる (排気温度上限80℃) 310 ・低い温度でのタンブル乾燥ができる(排気温度上限60℃) 300 ・タンブル乾燥禁止 表7 ウエットクリーニング※ 番号 記号 記号の意味 710 ・ウエットクリーニング ができる 711 ・弱い操作によるウエット クリーニングができる 712 ・非常に弱い操作によるウエットクリーニングができる 700 ・ウエットクリーニング禁止 表5 アイロン仕上げ 番号 記号 記号の意味 530 ・底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができる 520 ・底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる 510 ・底面温度110℃を限度としてスチームなしでアイロン仕上げができる 500 ・アイロン仕上げ禁止 ※ぬれ干しとは、洗濯機による脱水や、手で   ねじり絞りをしないで干すことです。 ※ウエットクリーニングとは、クリーニング店が   特殊な技術で行うプロの水洗いと仕上げ   まで含む洗濯です。

5 現行JISの洗濯表示の記号(JIS L 0217) -平成28年11月30日まで表示する記号- 表1 洗い方(水洗い)
表1 洗い方(水洗い) 番号 記号 記号の意味 101 液温は、95℃を限度とし、洗濯ができる。 102 液温は、60℃を限度とし、洗濯機による 洗濯ができる。 103 液温は、40℃を限度とし、洗濯機による 104 液温は、40℃を限度とし、洗濯機の弱水流又は弱い手洗い※がよい。 105 液温は、30℃を限度とし、洗濯機の弱水流又は弱い手洗い※がよい。 106 液温は、30℃を限度とし、弱い手洗い※がよい。(洗濯機は使用できない) 107 水洗いはできない。 表3 アイロンの掛け方 表5 絞り方 番号 記号 記号の意味 301 アイロンは210℃を限度とし、高い温度(180 から210℃まで)で掛けるのがよい。 302 アイロンは160℃を限度とし、中程度の温度 (140から160℃まで)で掛けるのがよい。 303 アイロンは120℃を限度とし、低い温度(80 から120℃まで)で掛けるのがよい。 304 アイロン掛けはできない。 番号 記号 記号の意味 501 手絞りの場合は弱く、遠心脱水の場合は、 短時間で絞るのがよい。 502 絞ってはいけない。 表6 干し方 番号 記号 記号の意味 601 つり干しがよい。 602 日陰のつり干しがよい。 603 平干しがよい。 604 日陰の平干しがよい。 表4 ドライクリーニング 番号 記号 記号の意味 401 ドライクリーニングができる。溶剤はパークロロエチレン又は石油系のものを使用する。 402 ドライクリーニングができる。溶剤は、石油系のものを使用する。 403 ドライクリーニングはできない。 ※弱い手洗いには振り洗い、押し洗い及びつかみ洗いがあります。 表2 塩素漂白の可否 番号 記号 記号の意味 201 塩素系漂白剤による漂白ができる。 202 塩素系漂白剤による漂白はできない。

6 現行表示と新表示の違い

7 変更点のポイント 内容 現行の洗濯表示 (JIS L 0217) 新しい洗濯表示 (JIS L 0001) 適用範囲
変更点のポイント  内容 現行の洗濯表示 (JIS L 0217) 新しい洗濯表示 (JIS L 0001) 適用範囲 家庭における洗濯などの取扱い方法を指示するために規定 家庭における取扱い方法と、商業クリーニング(ドライクリーニング及びウエットクリーニング)について規定 情報の適用目的 「家庭における洗濯などの取扱いはこの方法がよい」という指示を提供(指示(推奨)情報) 繊維製品の取扱いの過程で、「回復不可能な損傷を起こすことのない最も厳しい処理・操作」についての情報を提供(上限情報) (これ以上の強さで操作すると損傷につながります。) 漂白記号の追加 (酸素系漂白剤の追加) 塩素系漂白剤を使用できるかどうか 塩素系漂白剤と酸素系漂白剤を使用できるかどうか 商業クリーニング (ウエットクリーニング記号の追加) ドライクリーニングに出すか否か判断する意味合い(溶剤はパークロロエチレン、石油系) ・消費者には、クリーニングに出すか否か判断する意味合い ・クリーニング業者には、ドライクリーニングとウエットクリーニング、溶剤の種類、処理の強弱などを識別する目的

8 現行表示と新表示の違い ①洗濯 現行では洗濯機による洗いは「洗濯機」、手洗いは「たらい」と分かれていますが、新表示ではどちらも
現行表示と新表示の違い ①洗濯 現行では洗濯機による洗いは「洗濯機」、手洗いは「たらい」と分かれていますが、新表示ではどちらも 「たらい」に統一されます。たらいの中に人の手が描かれていれば、手洗いをするという意味です。 また、「非常に弱い処理」を表す付加記号(   )が追加されました。 現  行 新 表 示 洗  濯  機 手 洗 い 洗濯機で通常の洗濯ができる 190 170 160 150 140 130 101 102 103 洗濯機で弱い洗濯ができる 161 151 141 131 104 105 洗濯機で非常に弱い洗濯ができる 142 132 洗濯時の強さ 手洗い 強い(通常) 弱い 液温は、30℃ を限度とし、弱い 手洗いがよい 液温は、40℃を限度とし、 手洗いができる 106 110 水洗いは できない 家庭での洗濯禁止 107 100

9 現行表示と新表示の違い ②漂白 × × × × ○ ○ ○ ○ ○ 現行では「塩素系漂白可」と「塩素系漂白不可」の2種類ですが、
現行表示と新表示の違い ②漂白 現行では「塩素系漂白可」と「塩素系漂白不可」の2種類ですが、 新表示では酸素系漂白ができるかどうかの記号も加わります。 現  行 新 表 示 塩素系 酸素系 粉末 液体 主成分 次亜塩素酸ナトリウム 過炭酸 ナトリウム 過酸化水素 洗える もの 白物 色柄物 × ○(※) 毛、絹 漂白記号との適合 漂白剤の 種類 塩素系及び酸素系の漂白剤を使用して漂白ができる 塩素系漂白剤による漂白ができる 220 201 酸素系漂白剤の使用はできるが、塩素系漂白剤は使用禁止 210 × 塩素系漂白剤による漂白はできない 塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 × × × 202 200 (※)漂白力が強いので衣類の色が落ちやすいデメリットがあります。

10 現行表示と新表示の違い ③タンブル乾燥 80℃ 60℃ 現行にはなかった乾燥機による乾燥(タンブル乾燥(※))の記号も新たに加わりました。
現行表示と新表示の違い ③タンブル乾燥 現行にはなかった乾燥機による乾燥(タンブル乾燥(※))の記号も新たに加わりました。 なお、商業クリーニングにおけるタンブル乾燥処理には適用しません。 ※機械の中で洗濯物を回転させながら温風を当てて乾燥する方法です。 タンブル乾燥ができる (排気温度上限80℃) 付加 記号 上限 温度 乾 燥 ● ● 80℃ 「高」または「強」 60℃ 「低」または「弱」 320 低い温度でのタンブル乾燥ができる (排気温度上限60℃) 310 タンブル乾燥禁止 300

11 現行表示と新表示の違い ④自然乾燥 現行では無地がつるし干し、平が平干し、斜線が陰干しを示していますが、新表示では「縦棒」が
現行表示と新表示の違い ④自然乾燥 現行では無地がつるし干し、平が平干し、斜線が陰干しを示していますが、新表示では「縦棒」が つり干し、「横棒」が平干し、「斜線」が陰干しを示します。それぞれ1本線は[脱水後]を、2本線は [絞らないで濡れたまま干すこと]を表しています。 現  行 (つり干し・平干し) 新表示 (ぬれつり干し・ぬれ平干し) 干し方 絞り方 つり干しがよい ぬれつり干し がよい つり干しがよい 601 430 440 日陰のつり干しがよい 日陰のつり干しがよい 日陰のぬれ つり干しがよい 602 445 435 ぬれ平干し がよい 平干しがよい 平干しがよい ※ぬれ干しとは、洗濯機による脱水や、手で絞らないで干すことです。 603 420 410 日陰の平干しがよい 日陰のぬれ 平干しがよい 日陰の平干しがよい 604 425 415 手絞りの場合は弱く、遠心脱水の場合は、短時間で絞るのがよい 現行JISにある絞り方の      に相当する記号は新JISに無いため、新JIS表示では、必要に応じて「弱く絞る」などの付記用語で表示されることになります。また、     は、自然乾燥記号におけるぬれ干しの記号(       )に 含まれます。 501 絞ってはいけない 502

12 現行表示と新表示の違い ⑤アイロン仕上げ 現行では温度は「高」「中」「低」で表していましたが、新表示では点の数
現行表示と新表示の違い ⑤アイロン仕上げ 現行では温度は「高」「中」「低」で表していましたが、新表示では点の数 「●」 「● ●」 「● ● ●」 で表します。点の数が多いほど温度が高くなります。 現    行 新 表 示 アイロンは210℃を限度とし、 高い温度(180から210℃まで)で掛けるのがよい 底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができる 301 530 アイロンは160℃を限度とし、 中程度の温度(140から160℃まで)で掛けるのがよい 底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる 302 520 アイロンは120℃を限度とし、 低い温度(80から120℃まで)で掛けるのがよい 底面温度110℃を限度としてスチームなしでアイロン仕上げができる 303 510 アイロン掛けはできない アイロン仕上げ禁止 304 500

13 現行表示と新表示の違い ⑥ドライクリーニング
現行表示と新表示の違い ⑥ドライクリーニング ドライクリーニングは溶剤(※)によって「P」と「F」に分かれます。 (※)「P」はパークロロエチレンなど、「F」は石油系を示します。 新表示のドライクリーニング処理は、タンブル乾燥の処理が含むものとされています。 また、「弱い処理」を表す付加記号(   )が追加されました。 現行(ドライクリーニング) 新表示(ドライクリーニング) パークロロエチレン及び 石油系溶剤によるドライクリーニングができる パークロロエチレン及び 石油系溶剤による弱い ドライクリーニングができる ドライクリーニングができる。 溶剤はパークロロエチレン又は石油系のものを使用する 620 401 621 石油系溶剤によるドライクリーニングができる 石油系溶剤による弱い ドライクリーニングができる ドライクリーニングができる。 溶剤は、石油系のものを使用する 610 402 611 ドライクリーニング 禁止 ドライクリーニングは水の代わりに石油系溶剤やパークロロエチレンなどの(揮発性有機)溶剤で汚れを取り除く処理です。 ドライクリーニングはできない 403 600

14 現行表示と新表示の違い ⑦ウエットクリーニング
現行表示と新表示の違い ⑦ウエットクリーニング 新表示では、水を使ったウエットクリーニング「W」が加わりました。 新表示(ウエットクリーニング) ウエットクリーニングとは、クリーニング店がデリケートな衣類を特殊な技術を使って水洗いをし、専用の仕上げ設備やアイロンなどを使用して仕上げまでを行う処理です。  家庭での水洗いが難しいもの、夏物などの汗の汚れがついたものなどに向いています。 ウエットクリーニングができる 710 弱い操作によるウエット クリーニングができる 「ランドリー」と呼ばれるワイシャツなどの高温による水洗いは新表示の対象範囲外です。 711 非常に弱い操作によるウエットクリーニングができる 712 ウエットクリーニング禁止 700

15 付記用語について 現行は付記できる用語と記号(「中性」やアイロンのあて布の記号「   」など)の使用を定めていましたが、新表示ではなくなります。 記号で表せない取扱い情報は、必要に応じて記号の近くに用語や文章で付記されます(※)。  ※事業者の任意表示   廃止の例 付記用語の例 表示例 新しい表示は 記号と付記用語の組合せです ・「洗濯ネット使用」 ・「裏返しにして洗う」 ・「弱く絞る」 ・「あて布使用」 ・「引っ掛かりに注意」 など × × 中性 洗濯ネット使用 あて布使用 飾り部分アイロン禁止 × ネット使用 あて布 ネット使用 中性洗剤

16 表示記号の順番と省略 【例】 洗濯、漂白、乾燥(タンブル乾燥、自然乾燥)、アイロン仕上げ、商業クリーニング
(ドライクリーニング、ウエットクリーニング)の順番に表示がされます。 記号の記載がない場合、その記号の意味している全ての処理が可能です。 洗濯 漂白 乾燥 アイ ロン 商業クリーニング 【例】 乾燥について タンブル 自然乾燥 ドライ ウエット 省略 なし  タンブル乾燥禁止  日陰の平干しがよい 省略 あり  タンブル乾燥禁止  全ての自然乾燥可能 自然乾燥記号を省略


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