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熊本県事務職員協会 会長 中村知子 熊本県の校務情報化について
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はじめに 熊本県教育委員会では、平成19年度から平成21年度の3か年 文部科学省の校務情報化の委託事業実施
「新しい学校経営における熊本型Web統合校務支援システムの実践」 教員校務用PC整備率33.1% 100% 校務ICT活用能力59.2% 100%
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Ⅰ 調査研究の概要 ・情報化を前提に決裁権限等の見直し ・各種書類の電子化 ・事務の削減、簡素化
Ⅰ 調査研究の概要 ・情報化を前提に決裁権限等の見直し ・各種書類の電子化 ・事務の削減、簡素化 効率的で高度な学校経営の実践
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具体的内容
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1 校務の全体的見直し 校務分掌や役割分担の在り方を整理 校長から下位管理職への積極的な決裁権限の委譲
1 校務の全体的見直し 校務分掌や役割分担の在り方を整理 校長から下位管理職への積極的な決裁権限の委譲 校務の内容や処理過程を見直し、校務の削減と簡素化
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2 様式の統一と電子化 学校→各種書類の電子化(可能な限り) 県教育委員会→所要の制度的見直し 様式の簡素化、統一化 押印の廃止等
2 様式の統一と電子化 学校→各種書類の電子化(可能な限り) 県教育委員会→所要の制度的見直し 様式の簡素化、統一化 押印の廃止等 ・ 生徒指導情報の電子化
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3 校務支援システムの活用による校務 処理の高度化
3 校務支援システムの活用による校務 処理の高度化 (1) 「情報共有」 (2) 「教務支援」 (3) 「文書管理」 (4) 「授業支援」
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(1) 「情報共有」機能 スケジュール 生徒出欠情報 服務管理 旅行 アンケート集計 校内施設管理 等
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(2)教務支援機能 成績処理 関連業務処理 分析情報提供 等
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(3)文書管理機能 学校内の情報資産をセキュリティを高め管理 (4)授業支援機能 ・授業準備や諸教育情報の提供 等
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4 生徒の学習や生活面の指導充実 成績や生徒指導、保健等に関する生徒情報の一元管理
4 生徒の学習や生活面の指導充実 成績や生徒指導、保健等に関する生徒情報の一元管理 ベテラン教師のノウハウをデータ化し、アラート機能等により問題の早期発見 教員の生徒へのきめ細かい指導を支援
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5 さらなる校務の改善 <有識者の意見を踏まえ検討> 校務の情報化により生じる時間や人員の余剰を活用
5 さらなる校務の改善 <有識者の意見を踏まえ検討> 校務の情報化により生じる時間や人員の余剰を活用 学校本来の教育活動を効果的に行うための学校経営の在り方 事務の共同実施、一部業務のアウトソーシング 事務職員が学校運営に一層関わるための人的配置の在り方
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6 削減効果 <本調査研究の効果> ・教員1人あたり30分以上の校務時間の削 減(子どもと向き合う時間の増加)
6 削減効果 <本調査研究の効果> ・教員1人あたり30分以上の校務時間の削 減(子どもと向き合う時間の増加) ・1校あたり事務職員0.5人程度の事務量の 削減
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Ⅱ 校務支援システムの開発・運用 熊本県の「校務支援システム」 全てのサービスをWeb上で提供するWeb型 の校務支援
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(1) グループウェアの概要 平成19年度に教職員及び学校・教育委員会における情報共有化を促進し、併せて庶務業務と決裁処理の効率化のため、山梨県のGrupeWearをベースにグループウェアを開発 休暇、出張等の教職員の服務、旅行の電子申請と電子決裁機能を有し、各種報告書の自動作成や県で運用している旅費システム等へのデータの受け渡しを行い、庶務業務を大幅に削減
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(2)グループウェアの実施 グループウェア(愛称「ゆうnet」)のについては平成21年6月1日から全県立学校に導入
平成21年4月に全校導入のためのブロック別研修実施。 校内研修の実施 運用開始後の7月にシステムの不明点を解消するために、システムを実施ながらの研修
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(3)グループウェアの全校導入に関する事務職員の意識調査
調査概要 グループウェアの全県立学校への導入の効果を測定するため、教員調査と同様の調査を、事務職員にも実施した。なお、調査対象は以下のとおり。 ○ 調査対象 (1)対象校 県立学校72校(先導的教育情報化推進事業のモデル校5校を除く) (2)対象者 各学校1名(事務長、服務事務担当 旅費事務担当者から無作為抽出) 計 72人・・・15.6%(対象事務職員総数462人)
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回答者の属性 (有効回答72人) 回答者の職種、年齢構成は以下のとおり 1 職種 (主任)事務長 事務主査 主任事務職員 事務職員 事務職員(臨採) 27 10 16 14 5 37.5% 13.9% 22.2% 19.4% 6.9%
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2 年齢構成 25歳以下 26~30歳 31~35歳 36~40歳 41~45歳 46~50歳 51~55歳 56~60歳 61歳以上 10 5 8 11 6 14 13.9% 6.9% 11.1% 15.3% 8.3% 19.4% 0.0%
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調 査 結 果
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1 休暇(年休、特別休暇等)の電子申請について
1 休暇(年休、特別休暇等)の電子申請について (1)休暇申請に係る時間の変化 短くなった やや短くなった 変わらない やや長くなった 長くなった 24 23 20 3 2 33.3% 31.9% 27.8% 4.2% 2.8%
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(2)システムでの休暇申請に負担感じるか 感じない あまり感じない どちらともいえない 少し感じる 感じる 33 30 6 2 1
システムでの休暇申請に負担を感じる事務職員はほとんどいない(3.8%)。 感じない あまり感じない どちらともいえない 少し感じる 感じる 33 30 6 2 1 45.8% 41.7% 8.3% 2.8% 1.4%
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2 旅行(出張)の電子申請について (1)申請や復命にかかる時間の変化 約6割が旅行申請や復命に係る時間が短縮と回答 短くなった
2 旅行(出張)の電子申請について (1)申請や復命にかかる時間の変化 約6割が旅行申請や復命に係る時間が短縮と回答 短くなった やや短くなった 変わらない やや長くなった 長くなった 14 31 17 7 2 19.7% 43.7% 23.9% 9.9% 2.8%
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(2)システムでの旅行申請の負担 システムでの旅行申請に負担を感じる約1割 感じない あまり感じない どちらともいえない 少し感じる 感じる
システムでの旅行申請に負担を感じる約1割 感じない あまり感じない どちらともいえない 少し感じる 感じる 23 34 4 8 2 32.4% 47.9% 5.6% 11.3% 2.8%
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3グループウェア導入による学校内の情報共有化
約7割が、情報の共有化が進んだと回答 進んだ やや進んだ 変わらない 4 46 22 5.6% 63.9% 30.6%
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4グループウェア導入による業務の変化 ・全体的に事務処理時間が短縮された ・年休等の休暇請求や出張伺、復命書の取扱いが紙媒体から電子媒体となったため、書類の移動・整理・保管に要する時間が減った ・職員の出張状況報告等、全職員の動静が随時把握できるようになり、服務業務の処理に係る時間が短縮された ・出張・年休等の決裁印(押印)がなくなったので、負担軽減になった ・文書ではなく、電子データで出勤や出張の状況把握をできるようになったので、抽出や管理が楽になった ・また、特定の教員にのみ様式等を送れるようになったので、無駄な印刷等の軽減とデータの共有化が進んだ
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5グループウェア導入前と比べて改善された点
・日ごとの行事、服務、連絡事項などが一目でわかり便利になった ・出勤簿の押印、復命書の未提出に対する催促が不要になり、負担が減った ・紙の使用が減ったことにより、コストの削減と空きスペースが取れるようになった ・報告関係書類が自動作成になり、事務が削減された ・生徒の欠席・遅刻等の連絡が確実になった ・連絡事項を発信しやすくなった
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6グループウェア導入による問題点や改善要望
庶務事務システムと連携されれば、旅費業務もさらに効果的と思う 現在のパソコン環境では、グループウェア導入の効果は限定的だが、1人一台パソコンが整備されれば、グループウェアだけでなく教務支援システムなどを含めた活用により、教員の負担軽減につながると考える 庶務事務システムのように支払状態、旅行申請状態などでデータを抽出できるようになると支払事務が簡素化すると思う
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