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化学物質の管理.

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1 化学物質の管理

2 化学物質管理上の特性 可燃、引火性 反応性 人体に対する有害性 環境に対する有害性

3 可燃性・引火性 低引火点の液体は着火源により爆発を起こす 可燃性ガスは拡散しやすく爆発危険大 自己分解燃焼性のガスもある
アルコール、アセトン、トルエン、ガソリンなど 可燃性ガスは拡散しやすく爆発危険大 水素、プロパン、LPGなど 自己分解燃焼性のガスもある シラン、ジボランなど

4 主要物質の引火点(危険物第4類) 引火点 消防法第4類 主要物質 ー30℃未満 特殊引火物 ガソリン、エーテル 0℃未満 第一石油類
アセトン、ヘキサン 30℃未満 アルコール類 第二石油類 メタノール、エタノール トルエン、MEK、IPA 65℃未満 第三石油類 軽油、灯油 65℃以上 第四石油類 重油、潤滑油

5 着火源とはどんなもの? 電気スパーク 衝撃火花 工事にともなう火花 静電気 ハンマーによる打設など 電気溶接、ガス溶接 高速カッター
皆さんの身体も静電気発生源(数万ボルト)

6 可燃性固体(危険物第2類) 非常に着火しやすく燃焼が継続する 赤りん 硫黄 アルミニウム粉(粉じん爆発の可能性もある)
マグネシウム粉(同上))

7 発火性物質(危険物第3類) 水と反応し燃焼・爆発するもの 空気中で自然発火するもの 金属ナトリウム 炭化カルシウム(カーバイド) 黄りん
アルキルアルミニウム

8 爆発性物質(危険物第5類) 熱や衝撃などにより急激な反応をおこす ニトログリセリン ニトロセルロース 過酸化ベンゾイル カルボヒドラジド
アジ化銀

9 粉体も爆発する? 微粒子の粉体が空気と程よく混合することによりガスや溶剤蒸気と同じ状態になる
粉じん爆発という 粉体を電気掃除機で清掃中、粉じん爆発が発生し死亡した事例もある

10 反応性 化学物質は反応により発熱、爆発、有害ガス発生などの危険を生じる

11 酸・アルカリとは 酸性 中性 アルカリ性 pH0 pH7 pH14 H+ OH- 塩酸 硫酸 フッ酸 硝酸 酢酸 炭酸 アンモニア 消石灰
水酸化カリウム 水酸化ナトリウム

12 pHとは + pHとは、水素イオン濃度 [H+] のこと - Cl + Cl H H pH = log [H+] 1
もし、全体の10分の1が[H+]になっていればpH1 100分の1であればpH2、1000分の1ならpH3 水でpHを1上げるには10倍に希釈が必要

13 中和処理における危険性 発熱 有毒ガスの発生 亜硫酸ガス SO2 シアンガス HCN 塩素ガス Cl2 亜硝酸ガス NO2
亜硫酸ガス SO2 シアンガス HCN 塩素ガス Cl2 亜硝酸ガス NO2 アンモニアガス NH3

14 酸化性物質(危険物1類、6類) 加熱、衝撃などにより分解し、酸素を放出して他の物質を激しく燃焼・爆発させる 塩素酸カリウム,ナトリウム
過塩素酸ナトリウム 過酸化ナトリウム 硝酸カリウム,アンモニウム 硝酸、過塩素酸、過酸化水素(液体)

15 混触の危険 2種類以上の物質が接触・混合することにより発熱・発火・爆発を生じること 代表的事例 硝酸-アルコール類,アンモニア,酢酸
過酸化物-アルコール類,アンモニア,酢酸 過塩素酸類-強酸 強酸-強アルカリ

16 人体に対する有害性 火傷・薬傷 中毒・酸素欠乏 呼吸器障害 発ガン・遺伝子影響
アルカリは目などの粘膜を侵し失明の危険もある 中毒・酸素欠乏 呼吸器障害 発ガン・遺伝子影響 かつては無害で夢の化学物質と言われた塩素系有機溶剤も、後に発がん性が認められた、というケースもある

17 環境に対する有害性 大気放出 水質汚染 土壌・地下水汚染 地球規模での温暖化、オゾン層破壊
規制値はppm(100万分の1)からppb(10億分の1)、ダイオキシン類ではppt(1兆分の1)のレベルに至っている。「ほんの僅か」では済まされない。

18 ほんの僅かが高額な対策費用へ トリクロロエチレンによる土壌汚染対策事例 電気工場(熊本) 4億5千万円
電気工場(熊本) 4億5千万円 レンズ工場(栃木) 100億円(全社) 電気会社(愛知) 75億円 工業団地(神奈川) 4億7千万円

19 化学物質に関連する主要法令 労働安全衛生法 有機溶剤 特定化学物質 消防法 危険物 毒物劇物取締法 高圧ガス保安法 特殊高圧ガス

20 化学物質に関連する主要法令 PRTR法 大気汚染防止法 水質汚濁防止法 土壌汚染対策法 ダイオキシン類特別措置法
特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律 大気汚染防止法 水質汚濁防止法 土壌汚染対策法 ダイオキシン類特別措置法 廃棄物の処理及び清掃に関する法律

21 管理:導入、受入れ 受入れ前に危険性、関係法令をチェックし、事前に社内の審査を受け許可を得る サンプルや無料試供品も例外ではない
事前にMSDSを入手する 法令の届出、許可が必要な場合は、関係部門と協力し、適法化を図る 受入時には容器、荷姿を確認し、ラベル表示を確実にする

22 管理:保管 法規制を受ける場合は、遵法を維持する 混触を考慮して保管場所を決定する 地震対策を講じる 漏洩対策を講じる
数量 消火設備 表示(最大保管数量、責任者、注意事項) 混触を考慮して保管場所を決定する 地震対策を講じる 漏洩対策を講じる 遮光、遮熱対策を講じる

23 管理:保管 必要により施錠する 責任者を明確にする MSDSを備え付ける

24 管理:取扱い 法規制を受ける場合は、適法化を守る 全体換気/局所排気装置を備え、使用時に稼動する フタなど密閉化する
数量 消火設備 表示(責任者、注意事項、職務) 全体換気/局所排気装置を備え、使用時に稼動する フタなど密閉化する 洗眼装置、安全シャワーを備え付ける

25 管理:取扱い 配管には品名、流れ方向を表示する 着用すべき個人用保護具を決定し、必要数を備え、着用する スピルキット(漏洩対応用品)を備える
緊急時の対応方法を掲示する MSDSを備え付ける

26 管理:廃棄 廃棄容器は漏洩防止を考慮して選定する 廃棄容器に表示をする(内容物、排出月日、排出者など)
廃棄置場は法令に従い次の要件を具備する 表示 漏洩防止 混触防止 新規の廃棄物は環境安全部門に相談する

27 MSDSの活用 MSDSとは化学物質安全データシート 記載内容 名称 成分及びその含有量 物理的及び化学的性質 人体に及ぼす作用
貯蔵又は取扱い上の注意 流出その他の事故が発生した場合において講ずべき応急の措置

28 一人ひとりが守ること マニュアル・手順書を守ること 個人用保護具を正しく着用すること 設備を適切に保守管理し、正常に機能させること
不明なことがあったらMSDSを確認するか、上司に確認すること 異常があったら直ちに上司に連絡すること


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