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Published byあかり こうじょう Modified 約 7 年前
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訓 練 コ ン セ プ ト 災害医療はトリアージ(Triage)、治療(Treatment)、搬送(Transport)の3Tと称されるが、3Tを行うにはそれ以前に体制構築、具体的には指揮命令系統のある組織作り(Command)と組織内あるいは連携他機関との情報伝達・共有手段の確認(Commun ication)を行わなくてはならない。 一昨年の震災をはじめ、過去の局地多数傷病者事案等における災害医療活動において「失敗事例」として挙げられるものは、ほとんどが事前の組織化と連絡調整機能の確立なしに医療行為を開始してしまったことが原因とされている。 医療者にとり、3Tは通常業務の延長線であるため、比較的練度も高く有事の際も臨機応変に実施しやすいが、組織化と連絡調整機能確立の重要性をいかに意識づけ、実災害時に実現させるかが災害医療における最大の課題であり、DMAT研修においてもその点が重要視されている。 今回の訓練は上記を鑑み、DMAT内部はもちろん、行政や消防,ヘリ運行調整部門,海上保安庁,自衛隊,NEXCOといった連携機関との間で,できるだけ実災害時をイメージした具体的な連絡調整の手順を確認、構築することを目的としたい。 従来のシナリオをなぞるだけの訓練では決められた時刻にヘリがDMATを迎えに来て,DMATはSCUで3Tのみ行い(予定時刻までに傷病者搬送準備が整うように),予め決められた病院へ搬送することになるが、それでは3Tの訓練にしかならない。 今回の訓練を機に自衛隊など連携機関にはDMAT派遣要請の連絡先や手続きを確認してもらうとともに、DMATも傷病者搬送をゼロから計画する際に必要な連絡調整の手順を確認したい。 また、新たな試みとして,東北地方ではじめて高速道路サービスエリアを訓練会場として設定した。仙台空港(自衛隊岩沼訓練場)においては、一度訓練で使用しているもののまだ実用に耐えうる準備ができているとはいえない。SCUにおける必要物品の準備も含めて検討したい。 文責 統括DMAT 山内 聡 ( 東 北 大 学 病 院 )
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