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移動型ネットワーク基盤システム furu (M2)

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Presentation on theme: "移動型ネットワーク基盤システム furu (M2) "— Presentation transcript:

1 furu (M2) <furu@ht.sfc.keio.ac.jp>
移動型ネットワーク基盤システム furu (M2) 政策・メディア研究科修士2年の古坂です。本日は、「移動型ネットワーク基盤システムに関する設計および実装」というテーマで発表させていただきます。

2 はじめに コンピューティングパラダイムの変化 無線ネットワーク利用者増加により引き起こされる問題 可搬性の高いデバイスの出現
無線ネットワークの爆発的な普及 移動型コンピューティング環境の変化 無線ネットワーク利用者増加により引き起こされる問題 無線媒体の脆弱性 無線通信における不具合 50年代より電子計算機が出現し、人々は、様々な情報を迅速に処理できるようになりました。この環境をいつでもどこでも利用するために計算機を軽量化し可搬性を高めてきました。その一方で、情報の共有・交換をするためにネットワーク技術が発達し出し、近年、携帯電話をはじめ、無線LANなど様々な無線ネットワーク技術が爆発的に普及してきています。このように、コンピューティング・パラダイムの変化とそれに伴った新しい移動型コンピューティング環境が出現しています。特に、無線ネットワークの利用状況の変化は、劇的なものであり、この状況の変化に無線ネットワーク技術は新たな問題を抱えているのが現状です。まず、無線特性として、その脆弱性があります。有線と異なり電波干渉や障害物などの影響による通信切断。また、通信周波数帯の確保。電波到達距離。などなど。これらの問題を如何に解決していくか、また、いかに改善していくかが重要となってきます。

3 無線ネットワークとは 無線 (赤外線なども含む)を用いた通信 有線通信と無線通信の比較
ケーブリングなどの物理的制約がなく、電波が届く範囲で通信可能  移動通信 2種類の無線ネットワーク形態 基盤型無線ネットワーク 独立型無線ネットワーク 有線通信と無線通信の比較 項目 有線通信 無線通信 移動性 容量 信頼性 経済性 場合による 無線ネットワークは、文字通り、ケーブルなどを利用せずに電波を利用して通信するネットワーク形態です。有線ネットワークと比較して、ネットワーク基盤の構築を低コストで行うことができ、かつケーブルの物理的制約がないことにより場所を問わず利用可能です。現在大きく分けて、2種類の無線ネットワーク形態があります。ひとつは、基盤型無線ネットワーク、もうひとつが、独立型無線ネットワークです。基盤型では、有線基盤もしくは無線バックボーンなどを必要とします。このタイプのネットワークは、セルと呼ばれる通信領域を重ね並べて広域の通信領域を形成します。セルの大きさは無線の種類で異なり、衛星無線のようなマクロセルラーから、携帯電話のようなセルラー、無線LANのようなマイクロセルラー、Bluetoothのようなピコセルラーまであります。通常、基盤型では、基地局やアクセスポイントなどを配置し、そこまでのシングルホップアクセスという形で無線ネットワークを利用します。それに対して、独立型は、基盤ネットワークを全く必要とせずに、その場、その場で集まった無線局が独立でネットワークを構築します。一般的にアドホック・ネットワークと呼ばれています。アドホック・ネットワークでは、ネットワーク・トポロジーも動的に生成・再構築されます。通信先までマルチホップホップアクセスになることが発生します。それぞれの形態には、メリット・デメリットが存在します。

4 基盤型無線ネットワーク 有線ネットワーク基盤もしくは無線バックボーンを必要とする。 シングルホップ無線 Internet
マクロからマイクロまでのセルラーネットワーク Satellite, Cellular, IEEE , Bluetooth Internet

5 独立型無線ネットワーク 基盤ネットワークを全く必要としない。 マルチホップ無線 アドホック・ネットワーク Internet

6 無線ネットワークの研究分野 これまでの無線ネットワークの研究 より利便性の高いネットワークシステムの必要性
基盤型無線網もしくは独立型無線網どちらかのみのシステムに対する研究 基盤型  MACプロトコル・ページング方式 独立型  アドホック・ルーティング 両形態を融合させたネットワークシステムの研究が不十分 より利便性の高いネットワークシステムの必要性 これまでの無線ネットワークの研究は、基盤型もしくは独立型の無線ネットワークどちらかに対するシステムの構築方法や技術開発・改善を行ってきています。基盤型では、MACプロトコルの研究やページング方式などがあり、独立型では、MANETのようなマルチホップルーティングの研究が盛んです。しかし、両形態を融合させたネットワークシステムの研究については、まだあまり提案されていないのが現状です。それでは、両形態を融合させたネットワーク形態とは何か?簡単に言うと、より高いコネクティビティとアクセシビリティを実現するネットワークシステムを提案していくことです。

7 両形態を融合した新しい無線ネットワークシステム  Mobile Network Infrastructure (MoNI) System
融合型無線ネットワーク形態 基盤型無線網 シングルホップアクセス  安定した接続 基盤構築に対するコストが大きい 基盤のない地域では利用不可 独立型無線網 低コストでネットワーク構築可能 基盤がない地域でも利用可能 マルチホップアクセス  不安定な接続 両形態を融合する利点を考える前に、両形態が持つ長所・短所を考えてみます。 両形態を融合した新しい無線ネットワークシステム  Mobile Network Infrastructure (MoNI) System

8 MoNI 目的および概要 ネットワーク基盤の存在しない地域へのネットワーク機能の提供 基盤型および独立型の融合無線網
低コストなネットワーク構築 広域ネットワークへの接続性の提供 統合的な無線ネットワーク管理機構 基盤型および独立型の融合無線網 マルチホップ無線基盤 無線ブリッジによるフレーム転送 シングルホップアクセス MAC層での通信制御 トポロジの動的構築 動的チャネル割当 モビリティ管理

9 MoNI 応用分野 災害時の被災地へのネットワーク提供 イベントや会議など一時的利用の ネットワーク提供
ネットワークを利用した遠隔医療 被災者救出活動 イベントや会議など一時的利用の ネットワーク提供 低コストの設備構築 非先進国地域での情報ネットワーク提供 先進国水準の知識情報の提供

10 応用例 (1)

11 応用例 (1)

12 応用例 (2)

13 応用例 (2)

14 MoNI システム構成 MoNI ノード・クラス CORE/EDGE BSは、COREをルートとする木構造 BACKBONE
既存基盤ネットワーク CORE BASESTATION 固定型有線/無線ブリッジ BACKBONEとの接続性 EDGE BASESTATION 通常、移動型無線/無線ブリッジ CORE BSとの接続性 ENDSTATION MoNI を利用するエンドホスト CORE/EDGE BSは、COREをルートとする木構造 Infrastructure Non-Infrastructure

15 MoNI システム構築手順 Non-Infrastructure Infrastructure

16 トポロジー制御 リンク層経路制御 NOT L3 (IP) 経路制御 L2 (MAC) データ転送 ENDSTATIONコスト大
MANET – DSR,AODV.. L2 (MAC) データ転送 ブリッジ・フィルタリング フレーム・ヘッダ DST ADDRフィールド SRC ADDRフィールド 3 SCHEMES

17 トポロジー制御 (2) SCHEME A: SHORTEST PATH SCHEME B: BEST SNR
SCHEME C: SMALLEST # OF NODES #2 #2 #1 #1 #1 #1 #1 #1 #1 EDGE CORE #0 #0 #0 #0 #0 #0 (A) (B) (C)

18 ネットワーク層における 経路制御問題 MoNIは、リンク層の経路制御を行う Connected to Network B
IP層は、MoNIシステム内では処理しない 予期せぬトポロジー変化 解決案 プライベート・アドレス空間 + アドレス変換 NAT IP移動透過性 MobileIP Connected to Network B ES1 Connected to Network A

19 動的チャネル割当 「チャネル」とは? チャネル毎に通信隔離 14チャネル利用可能 (IEEE 802.11) 広義では、通信路
無線では、通常ある特定の周波数 2つのノード間のデータ・ストリーム チャネル毎に通信隔離 14チャネル利用可能 (IEEE ) 国毎の規制に依存する

20 Normal Channel Allocation
NODE C NODE D NODE A NODE B

21 Exclusive Channel Allocation
NODE C NODE D NODE A NODE B

22 IEEE 802.11 (DSSS) チャネル表 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 Freq. (MHz)
Channel Number 2412 2417 2422 2427 2432 2437 2442 2447 2452 2457 2462 2467 2472 2484

23 モビリティ管理 IEEE IEEE g (IAPP)

24 MoNI 実装 Operating System Wireless Networks FreeBSD4.1-RELEASE
IEEE WLAN std. MELCO AirConnect IBSS mode (Pseudo BSS mode) Software MAC control

25 MoNI 評価方針 広域ネットワークへの接続性を提供する他システムとの性能評価 評価項目 システム・スループット 通信領域構築コスト
基盤型無線網  IEEE BS/ES 独立型無線網  MANET (DSR) 評価項目 システム・スループット 通信領域構築コスト Internet

26 まとめ 無線ネットワークを利用した新しいネットワーク・アーキテクチャ「MoNI」の提唱
基盤型および独立型の無線網の融合 低コストで既存の基盤ネットワークへの接続性を提供する MoNIシステムを利用することにより、これまでネットワークサービスの提供不可能だった地域に、低コストで提供可能となる。

27 役立つ資料 Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) specifications IEEE Working Group, ISO/IEC Wireless LAN technology overview IEEE P802.11, The Working Group for Wireless LANs IEEE Working Group for Wireless Personal Area Networks (WPANs) HIPERLAN Page at INRIA Rocquencourt


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