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少子高齢化と選挙制度 ードメイン投票法等を題材にー
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目次 1. 少子高齢化、何か問題か? 2.選挙制度へのアプローチ 3.他の投票制度 4.解決策③他の政策的アプローチ 3.検討①価値判断編
4.検討②憲法編 5.WCの説明
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1. 少子高齢化、何か問題か
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少子高齢化? そもそも少子高齢化てなに? 65歳以上が7%超→高齢化社会 14%超→高齢社会 21%超→超高齢社会
14%超→高齢社会 21%超→超高齢社会 日本は2007年に高齢化率が21.5%に達し、超高齢社会に突入している 。現在では26.7% 高齢化は先進国にはある程度共通の課題ではあるが、日本は際立って 高い! ⑤ そもそも少子高齢化とはなんでしょうか。みなさんには釈迦に説法とは思いますが、国連が出している定義があります。 それによれば65歳以上の方が7%で高齢化社会。14%超で高齢社会。21%で超高齢社会 日本はすでに10年前に超高齢社会に突入しています。 先進国にとって高齢化は共通の課題ですが日本は際立って高いです。
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合計特殊出生率 →人の女性が一生に産む子供数の平均値。
人口が安定する出生率→人口置換水準。死亡率等の影響も 受けるので現在の日本の人口置換水準は2.07 合計特殊出生率 少子化を図る基準としては合計特殊出生率というものがあります。ひとりの女性が一生に産む子供の平均値です。この合計特殊出生率がどのくらいの水準になればいいのか。人口置換水準といわれるこの数字単純に二ではありません。死亡率など勘案すると2.07になります。 では実際の現在日本の出生率を見ていきましょう。 はい。年間の推移をしめしたグラフでございます。これを見ると近年ちょろっと上がった以外、ほとんど下がり続けています。実際に政府が本腰を入れ始めたのは1.57ショックといわれる90年ですが、実際のは昭和49年あたりから少子化率は危険な水準になっていました。
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人口ピラミッド 横軸に人数、縦軸に年齢をとったグラフ。 若い人が多く高齢者が少ない場合は綺麗なピラ ミッド型三角形になる。
国立社会保障人口問研究所のホームページから 人口ピラミッドです。これをみると年齢や人口がわかりやすいです。比較をするために三つの時代を見たいと思います。
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人口ピラミッド 2015年 2060年 少子高齢化は人口減少のステージに入っている!
国立社会保障人口問題研究所のホームページより。 この二つ比較していただくとわかりやすいと思うんですが、 高齢化自体はある程度で止まるんですが 少子高齢化は人口減少のステージに入っている!
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人口減少社会日本 日本の人口は2008年をピークに減少に転じている。 2008年人口1億2769万2千人→2016年1億26,99万5千人
2060年の日本の人口は8,674 万人、65 歳以上人口割合は 39.9% 2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上 現役世代1.3人で1人の高齢者を支える社会の到来 今後30年で896もの自治体が消滅する!? 国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計によれば・・・ 究極的には3030年に日本人がいなくなる! ⑤
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行われている少子化対策 ずいぶんいろいろ少子化対策をやっているが・・・ 2004 少子化社会対策大綱 2005 こども・子育て応援プラン
2008 新待機児童ゼロ作戦 2010 待機児童解消「先取り」プロジェクト 2013 待機児童解消加速プラン 2015 「希望出生率1.8」の実現に向けた「爪を紡ぐ子育て支援」 2016 待機児童解消に向けて緊急に対応する施策について ⑤ ずいぶんいろいろ少子化対策をやっているが・・・
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出生動向基本調査:理想も現実も 子の数最低
出生動向基本調査:理想も現実も 子の数最低 国立社会保障・人口問題研究所は15日、結婚や出産に関する 意識などを調べる「出生動向基本調査」(2015年)を発表した。 それによると、夫婦が望む理想の子ども数の平均は2.32人(前 回10年2.42人)、現実に予定している子ども数は2.01人 (同2.07人)となった。質問が始まった1977年調査以来、 いずれも最低。ほぼ子どもを産み終えた夫婦の平均出生数を示す 「完結出生児数」も1.94人と最低を更新した。 政府は、「1億総活躍社会」の実現に向け少子化対策を最重要課 題の一つに位置づけているが、子どもを持つ意欲の回復はみられて いない。 予定子ども数が理想より少ない理由は「子育てや教育にお金がか かりすぎる」(56・3%)や「高年齢で産むのはいやだ」(3 9・8%)が多かった。未婚者も夫婦と同様の傾向で、希望する平 均の子ども数は、男性は1・91人(前回2・04人)と初めて2 人を下回った。女性は2・02人(同2・12人)だった。 政府は、出産の希望がかなった場合の出生率を「希望出生率」と している。前回調査に基づいて算出した1・83を踏まえ、「希望 出生率1・8」を目標に掲げている。しかし、今回の結果では1・ 75と低くなった。 東京朝刊 政治面
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50年後も人口1億人目標 政府有識者委 出産支援「倍増を」
50年後も人口1億人目標 政府有識者委 出産支援「倍増を」 経済の中長期の課題を話し合う政府の有識者委員会「選択する未来」は13日、 「人口減少の解決が急務だ」と提言する中間報告書をまとめた。このままでは 50年後に8000万人台に落ち込む日本の人口を、1億人で維持するよう目標の設 定を求めた。高齢者対策が中心だった政府予算も「子どもへ大胆に移すべきだ」 と指摘。出産や子育て支援の財政支出を倍増するよう促した。・・ 政府が人口維持の明確な目標を打ち出すのは初めてとなる・・ 報告書では現在進む人口減少を放置すると、国内市場が縮小し、投資先として の魅力が低下し、経済規模の縮小がさらなる縮小を招く負の連鎖に陥ると警鐘を 鳴らした。高齢化で社会保障給付費が増えて財政が破綻するリスクも高まると強 調した。 ・・人口1億人を維持するために、女性が生涯で産む子どもの数である合計特殊 出生率を、現在の1.41から2程度に引き上げる必要がある。提言では、第3子以 降に手厚い出産・教育・育児の支援を進め、少子化社会からの脱却を進めるよう 求めた。・・ ・・ 人口減少や高齢化、東京圏への人口流出で、地方自治体の4分の1が消滅 する可能性があるとも指摘した。 日経 2014/5/13付
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高齢化の弊害 シルバー民主主義。 選挙において、高齢者の意見が通り やすくなること。
高齢化によって有権者総数に占める 高齢者の割合が増加し、高齢層の意 見が政治に反映されやすくなる。 結果的に高齢者優遇の施策ばかりが 行われる たとえば、平成26年の参議院選挙 前に高齢者に配られた謎の三万円 「臨時給付金」 選択的夫婦別姓制度のような家族に 関する問題は保守的な政策が打ち出 されやすくなる。 高齢者は優遇されているデータ。 世代間格差をマシマシにする。 年金の世代間格差がなぜ生じるのかを書く。 ⑤ なぞの給付金。104ページ。一億総活躍社会の実現
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世代間格差はこんなに 世代会計 各世代当たりが年金や医療・介護など公共サービス として得る「受益」と、税金や保険料など支払う 「負担」との差額。 消費増税の時期によって若干変わるが・・60歳以上 の世代は負担したよりも4000万円多い受益を得、将 来世代は支払い負担の方がおよそ8000万円多くなる。 つまり1億2000万円差!。 年金 2015年に70歳の人は、保険料1000万円を支払い 5200万円の年金が受け取れるのに対し・・20歳の人 になると、3400万円を支払い、受け取る額が7900 万円となった。 会保障 社会保障関係費に病院整備費を加えた社会支出 116.8兆円のうち、高齢者向けが47%。家族向けは 5.6%。 厚生労働省は9月28日、納めた年金の保険料に対して、どれだけ年金の給付が受けられるかを世代ごとに試算した結果を公表した。厚生年金に加入するサラリーマンの夫と専業主婦の場合、2015年に70歳になる世代は、負担した保険料の5.2倍の年金を受け取れる見込みなのに対し、30歳になる世代以降では2.3倍にとどまった。 ⑤ 年金に関しては積み立て方式から賦課方式への移行それ自体が、高齢者に対して高い年金額を保障するためのシルバー民主主義的な政策だといわれています。その後も平均寿命の延びなどで受給者の受給期間が延びても支給水準の引き下げ有効な対策が打ち出されずに来ました。 諸外国だと年金支給開始年齢は引き揚げられたりしています。平均寿命が日本と近いオーストラリアなどは引き揚げた結果70歳だそうです。94p いわゆる103万の壁。女性の就労を妨げるといわれる制度ですが、これも、恩恵よりも負担の方が大きくなる高齢専業主婦世帯に配慮した結果ともいわれる。 それと年功序列型賃金や定年の延長なども企業内で高齢従業員の力が強くなっている、シルバー民主主義的な状況にあるから、といわれることもあります。 社会保障関係費 国の財政だとだいたい30兆円くらいですが、 投稿日: 2015年09月29日 08時39分 JST 更新: 2015年09月29日 08時39分 JST
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若者の低い投票率 平成26年第47回衆議院議員総選挙 20代の投票率32.58% 60代の投票率68.28% なぜか
20代の有権者数は1288万人 60代の有権者数は1813万人 平成26年第47回衆議院議員総選挙 20代の投票率32.58% 60代の投票率68.28% 2倍の差 勝負になってない! なぜか ①高齢者は暇だから選挙に行きやすい。 ②サービスの受益者である高齢者の方が影響を受けやすい ⑤ 2014年度の社会支出を政策分野別にみると、「高齢」が最も多く(47.0%)、次いで「保健」 (33.8%)、「遺族」(5.7%)、「家族」(5.6%)、「障害、業務災害、傷病」(4.4%)、 「他の政策分野」(1.5%)、「失業」(0.8%)、「積極的労働市場政策」(0.7%)、「住 宅」(0.5%)の順となっている。 社会保障給付費は税と社会保険料などを財源にした費用の合計。内訳は医療が36.3兆円で2.0%増、年金は54.3兆円で0.5%減、介護など「福祉その他」は21.4兆円で4.6%増だった。 病院の施設整備費などを加えた「社会支出」の総額は116.8兆円だった。国内総生産(GDP)に対する比率は23.87%だ。13年度の主要国と比較すると、日本は米国(19.02%)や英国(23.12%)を上回る一方、フランス(31.73%)やドイツ(26.26%)より低い。 40歳未満の有権者数は3029万人 65歳以上の有権者数は3468万人 1288万人 1813万 一票の格差問題→高齢化と相まって、さらに高齢者の意見が反映されやすくなる。 一票の価値が最大の高知県は有権者の46%が60歳以上。最小の東京都は33%。
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2.選挙制度へのアプローチ 担当:真島 少子高齢化の進む現状への対策手段として、選挙制度へのアプローチがある。
以下、その意義や、具体的手段としてのドメイン投票法、また、他の手段についても紹介をしていく。 担当:真島
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現行の選挙制度の問題点 将来世代の意思の反映がなされない シルバー民主主義による1票の世代間格差 将来世代への投資がなされない
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ドメイン投票法とは? 投票権を与えられていない投票年齢未満の子供に投票権を 与える 子供のために親が一票を投じる 具体的な案
①男の子の投票権を父親が、女の子の投票権を母親が有する ②1人の子どもの票を0.5ずつ両親が有する ドメイン投票法とは、ポール・ドメインが1986年に書いた論文のなかで提唱したもので、「親が子供の数だけ余分の票を持つ」という投票方法。 投票年齢未満の未成年の子どものために、親が子どもに代わり1票を投じる、ということで実現される。 具体的な方法としては、男の子の投票権を父親が、女の子の投票権を母親が有するという方法や、子どもの投票権を0.5ずつ両親が有するといった案がある。 このドメイン投票法は、「子供に投票権を与える」、「親が子供の代わりに投票する」とも解釈できる。 では、このドメイン投票法が導入されることにより、どのような効果があり、どのような変化が生じるのか。
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ドメイン投票法の効果 将来世代の意思の反映を強化
スライドの図は、2007年の人口構成比から計算された、現行の投票方式による投票数の構成と、前記②の1人の子どもにつき0.5票ずつ両親が子どもの投票権を得るドメイン投票方式による投票数の構成である。 現行の投票方式では、55歳以上の投票数が4割以上を占め、親の投票数を上回っており、シルバー民主主義がみられる。ここで、ドメイン投票方式が導入されると、この構成比が逆転し、55歳以上の投票数を親の投票数が上回ることとなる。 この点で、現行の選挙制度によるシルバー民主主義の現状よりも、将来世代の意思の反映の強化がされると考えられ、世代間の政策決定における意思反映の公平性が確保されると考えられる。
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ドメイン投票法の効果 「ただ乗り」を防止する 子どもを産むインセンティブになり、少子化の改善につな がる 家族と民主主義の共存につながる
「ただ乗り」とは、悪意を持った行為をさすわけではなく、費用を負担す る者と便益を受ける者が一致しない場合、その便益を受ける者は「ただ乗 り」をしたこととなる 子どもを産むインセンティブになり、少子化の改善につな がる 家族と民主主義の共存につながる
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3.ドメイン投票法以外の投票制度 次に投票制度へのアプローチとして、ドメイン投票の他にどのようなものが考えられるか、見ていきたいと思います。
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将来的に高齢者が有権者の大きな割合を占める
現状・将来推計 -有権者数・投票率- 若年層の投票率が低調 ここでは、現状の課題として、特に ① 若年層の投票率が低いこと ② 有権者全体に占める高齢者の割合が将来さらに大きく拡大すること の2点を念頭において、考えていきます。 国立社会保障・人口問題研究所「性,年齢(5歳階級)別将来推計人口:2035,2060年」 総務省「第47回衆議院議員総選挙における年齢別投票状況」 より作成
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若年層の影響力拡大に向けた手段 ドメイン投票法 年代別選挙区 制度的是正 余命投票制度 若年層の影響力拡大 選挙権年齢引き下げ
若年層の投票率向上 インターネット投票 投票の義務化 将来世代への投資を高めていくうえで、政治に対する若年層の影響力を高めていくことが求められます。 そのための手段として、一つに選挙制度の在り方そのものを見直すことからのアプローチがあり、ドメイン投票法もそのうちの一つに数えられます。 ドメイン投票法のほかにはどのような選挙制度が考えられるか、ここで簡単にご紹介します。
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・全国の有権者を世代階層別に分け、それ ぞれの年代区から有権者数に比例した定数 の議員を選ぶ方式
世代別選挙区 ・全国の有権者を世代階層別に分け、それ ぞれの年代区から有権者数に比例した定数 の議員を選ぶ方式 まず、世代別選挙区という制度が考えられます。 これは全国の有権者を年齢階層別に振り分け、それぞれの階層を選挙区として選挙を実施する方法です。 議員定数の配分は各年代区の有権者数に応じて決定されます。
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世代別選挙区 ―2014衆院選の仮定― 若:老 =1:1.24 選出議員数 137人 選出議員数 168人 選出議員数 170人
世代別選挙区 ―2014衆院選の仮定― 若年区(20~39歳) 有権者 112,349人 (比率1) 中年区(40~64歳) 有権者 136,389人 (比率1.23) 老年区(65~歳) 有権者 138,958人 (比率1.24) 選出議員数 137人 選出議員数 168人 選出議員数 170人 若:老 =1:1.24 仮に、2014年の衆院選をこの方式で行ったと仮定すると、 20~39歳の若年区の有権者数と65歳以上の老年区の有権者数の比は、1:1.24となります。 そして、この世代別選挙区方式の強みは、若年層の投票率の低さが問題とならないことにあります。 若年区からはその投票率にかかわらず一定の議員数、ここでは137人が必ず選出されます。 有権者数の比1:1.24がそのまま政治に与える影響力の比であり、これは投票率に左右されません。 衆議院総議員数 475人
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世代別選挙区 ―2014年衆院選の結果― 若:老 =1:2.04 20~39歳:15%(比率1) 40~64歳:44%(比率2.34)
世代別選挙区 ―2014年衆院選の結果― 若:老 =1:2.04 20~39歳:15%(比率1) 40~64歳:44%(比率2.34) 65歳以上:41%(比率2.04) 一方、現在の選挙制度では、有権者数に加え投票率も世代間の影響力の差を生む原因となります。 この衆議院選挙で実際に投票を行った有権者のうち、20~39歳の割合は15%、65歳以上の割合は41%。 比率で表すと、1:2.04。 世代別選挙区で仮定した1:1.24という比率より大きい格差が世代間で生じています。
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世代別選挙区 ・特長:投票率の差異に関わらず、年齢・年代ごとの有権者 数に応じた政治的バランスが確保できる ・棄権しても同年代の有権者に実質的に権利が委ねられ ることになるので、若年層の棄権率の高さも問題となら ない ・懸念・課題:有権者数の差異の問題はクリアされない ・そもそもの有権者が高齢者ばかりとなることが将来的 には予想される。投票率の問題をクリアしても、あくま で一時的な解決にしかならないのでは? 投票率の影響を受けないのがメリットである世代別選挙区ですが、有権者数そのものの差異は反映されるので、 高齢有権者数が大きく増加する将来においては、その効果が薄れてしまうことが考えられます。
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世代別選挙区 ―2035年の推計を基に― 若:老 =1:1.84 選出議員数 103人 選出議員数 181人 選出議員数 191人
世代別選挙区 ―2035年の推計を基に― 若年区(20~39歳) 有権者 86,304人 (比率1) 中年区(40~64歳) 有権者 150,806人 (比率1.75) 老年区(65~歳) 有権者 158,840人 (比率1.84) 選出議員数 103人 選出議員数 181人 選出議員数 191人 若:老 =1:1.84 2035年における世代別選挙区方式の実施を仮定すると、若年区と老年区の有権者数の比は1:1.84。 1:1.24であった2014年に比べ、格差が拡大することになります。 有権者数のアンバランスまでは解決できないのが、世代別選挙区の限界といえます。 衆議院総議員数 475人
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余命投票方式 ・各年齢ごとの平均余命(=平均寿命-年齢)の長さ に比例して、1票の価値を高める方式 ・例)平均寿命=85歳(全年齢) 25歳:平均余命=60歳 55歳:平均余命=30歳 ・有権者を年齢階層別に分け、それぞれの区ご と に、平均余命に応じて議席を配分する 次に、また新たな選挙方式として、余命投票方式を紹介します。 これは、各有権者がそれぞれ持っている一票の価値を、その有権者の年齢、具体的には平均寿命から年齢を差し引いた「平均余命」の長さに応じて変化させるというものです。 たとえば、全年齢において平均寿命を85歳と仮定したとき、25歳の人の平均余命は60歳、55歳の人の平均余命は30歳となるので、25歳の人の1票は55歳の人の2票と同じものと評価されます。 この評価方法に先ほど述べた世代別選挙区の枠組みを組み合わせることで、新たな選挙方式を作ることができます。
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余命投票方式 ―2014衆院選の仮定― 若:老 =1:0.23 選出議員数 219人 選出議員数 205人 選出議員数 51人
余命投票方式 ―2014衆院選の仮定― 若年区(20~39歳) 有権者数×平均余命 6,154,867 (比率1) 中年区(40~64歳) 有権者数×平均余命 5,760,502 (比率0.94) 老年区(65~歳) 有権者数×平均余命 1,444,399 (比率0.23) 選出議員数 219人 選出議員数 205人 選出議員数 51人 若:老 =1:0.23 先ほどと同じく、2014年衆院選での実施を仮定してみます。 先ほどの単純な世代別選挙区方式と異なる点は、各年代区のもつ影響力の評価方法です。 先ほどは各年代区の有権者数がそのままその年代区の影響力として評価されましたが、 今回は有権者数に加え、各年齢の平均余命を掛け合わせたものが政治的影響力となります。 すると、若年区と老年区の政治的影響力の比率は、1:0.23。 若年区が大きく上回る結果となります。 衆議院総議員数 475人 平均寿命は全年齢85歳で固定
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余命投票方式 ・長所:若年層による長期的な視野に基づいた政治的意 思決定につながる ・高齢者の目先の利益として社会保障(高齢者福 祉)に資源投資が集中することを防ぐ ・懸念・課題: ・投票価値を制度的に操作することについて、ドメイ ン 投 票法と同様に憲法上の問題が生じる ・若年層に政治的影響力が集中しすぎる恐れ 高齢者が多数派の有権者として強い影響力を持つシルバー民主主義の状況の中では、高齢者の目先の利益を実現する方向にばかり政治が動いてしまうことが懸念されますが、 余命投票方式によって若年層の影響力が制度として担保されることで、長期的な視野に基づいた政治につながることが期待されます。 他方、この方法を実施する上では2点懸念されることがあります。 一つは、追って話しますが、1票の価値を制度的に操作することについて、投票価値の平等をめぐる憲法上の問題が生じます。 これは、ドメイン投票法についても同様です。 二つ目に、若年層の影響力が高まりすぎることによって、現在とは逆の形で世代間格差が生じる恐れがあります。 先ほどの仮定では、若年区が老年区の4倍以上の影響力を持つことになりました。これは非常に大きな格差であるといえます。
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選挙権年齢の引き下げ 日本国憲法第十五条 ○3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
日本国憲法第十五条 ○3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。 ・ここでいう「成年者」は必ずしも民法上の成年と一致しなくても良い(通説) ・憲法上は無制限に引き下げることが可能? ・ただし、主権者としての責務を担うことができる年齢であるべき? ・18歳引き下げの主な理由: ・世界的な趨勢 ・18歳、19歳であれば就労し、所得税等を納めている者は多い 第三の制度的なアプローチとして、選挙権年齢を引き下げることが考えられます。 憲法15条は、有権者は成年者であることを想定していますが、ここでいう成年者は民法上の成年年齢と一致していなくてもよいと通説として解釈されています。 実際に2016年、成年年齢は20歳に維持したまま、投票年齢は18歳に引き下げられました。 憲法15条の解釈としては、さらに選挙権年齢を引き下げることも可能であるように考えられますが、 有権者として政治的な意思決定をできる年齢とは言えないような、たとえば6歳や8歳のようなレベルまで引き下げることが本当に許されるのかといえば、そこには疑問が生じます。 選挙権年齢をさらに引き下げるという選択をするのであれば、どの年齢まで引き下げるのが妥当か、どの年齢であれば有権者としての判断ができるのかということを考える必要があります。 参考に、18歳引き下げの理由の一部を紹介すれば、国際的な流れという理由に加え、18歳、19歳であれば仕事を持ち相応の税金を納めている人も多いというものがあります。 選挙権年齢の問題は、突き詰めれば国民とはなにか、有権者とはなにかということが根本的に問われる論点だといえます。
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若年層の影響力拡大に向けた手段 ドメイン投票法 年代別選挙区 制度的是正 余命投票制度 若年層の影響力拡大 選挙権年齢引き下げ
若年層の投票率向上 インターネット投票 投票の義務化 次に、選挙制度そのものの話を離れ、現在の制度の中で若年層の投票率を上げるにはどのようなアプローチが考えられるかということについて考えていきます。 ここでは、具体案として、インターネット投票と投票の義務化という二つの方法について考えてみます。
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インターネット投票 ・特長: ・学業や就労により期日における投票所での投票が 難しい人でも投票がしやすくなる ・懸念・課題:主として技術的問題 ・秘匿性の確保 ・個人の認証、特定の困難 ・得票数の操作、票の売買等の不正への懸念 ・システム攻撃への対処などセキュリティ上の課題 インターネット投票のメリットは、投票に係る負担が軽くなることにあります。 現在、若年層の投票率が低く、高齢者の投票率が高い原因のひとつには、そもそも投票所に行く時間的余裕が高齢者の方が多いということが考えられます。 この状況を変えるための一手として、インターネット投票は有効な手段です。 インターネット投票実現のハードルとしては様々な課題が指摘されますが、主に技術的な問題が大きくあります。 個人の特定など公正な選挙を実現するために求められる水準に、ネットワーク技術の開発が追い付いていないのが現状です。
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投票の義務化(義務投票制度) ・特長: ・法的義務を課すことにより政治に関心の無い若年層も投票に向か わせることができる ・罰則を付すことでより効果は高まる ・懸念・課題: ・「投票しない自由」(自由選挙原則)との衝突 ・棄権もまた意思表明のひとつ? ・投票に法的な義務はない ・政治的無関心層を無理やり投票に連れ出すことで、タレント議員へ の得票集中のようなポピュリズムにつながる恐れ 若年層の投票率を高める方法として、第二に投票の義務化を考えてみます。 投票を法律上の義務と定めることで、政治に関心のない若年層を投票に向かわせることができます。 海外でも義務投票制度をとる国は少なくありません。
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参考:海外の義務投票制度 国名 罰則 投票率 オーストラリア 20豪ドルの罰金。 91.0%(2016) シンガポール
91.0%(2016) シンガポール 選挙人名簿からの抹消。罰金の支払いで再登録可能に。 93.6%(2015) ギリシャ 一月以下の入獄など。71歳以上の者等は任意投票。 63.6%(2015) イタリア 罰則なし。 75.2% (2013) タイ 次回選挙の被選挙権剥奪。 75.0% (2011) ルクセンブルク 99~991ユーロの罰金。 91.2%(2013) (参考)日本 全有権者で任意投票 54.7% (2016) 投票義務に反した者に対し、どのような罰則を科すかは国によって異なりますが、罰金、選挙権停止、入獄などが行われています。 罰則は行わない国もあります。 投票率にはバラつきがありますが、総じて日本より高い水準にあります。
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投票の義務化(義務投票制度) ・特長: ・法的義務を課すことにより政治に関心の無い若年層も投票に向か わせることができる ・罰則を付すことでより効果は高まる ・懸念・課題: ・「投票しない自由」(自由選挙原則)との衝突 ・棄権もまた意思表明(選挙権行使)のひとつ ・政治的無関心層を無理やり投票に連れ出すことで、タレント議員へ の得票集中のようなポピュリズムにつながる恐れ ただし、日本での義務投票制度採用を考える場合、憲法の保障する自由選挙原則、つまり投票の自由の裏返しとして認められる「投票しない自由」と衝突すると考えられます。 また法的問題以外にも、政治に関心を持たない層を無理やり投票に連れ出すことで、タレント議員への得票が集中するなどのポピュリズムが生じるということも懸念されます。
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4.他の政策的アプローチ
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現行制度内での政策 中学生までの児童がいる家庭に対して手当を支給する制度 児童手当 結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設
両親や祖父母の資産を早期に移転することを通じて、子や孫の結婚・出産・育児を後押しすることが目的 平成27年度税制改正 子どもの将来に向けた資産運用のため、少額の投資から得られる利益を非課税にする制度 ジュニアNISA
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他の抜本的改革 将来世代に影響を及ぼ意思決定をするとき、将来世代のことだけを考える集団を構築し、現世代とその集団が交渉して、物事を決めていくような枠組み 具体的な政策として国・地方自治体・企業などに「将来省」や「将来課」といった部署の設置 フューチャー・デザイン構想 国の財政面での世代間公平確保の責務を明確化 将来世代の利益を代表する組織を設置等 世代間公平確保基本法構想
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3.検討①法哲学編
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資源などを将来世代(もしくは次世代)に対してなぜ分配しなければならないか?
ドメイン投票法の価値判断 ドメイン投票法は将来世代への資源分配・将来世代への利害考慮が主な目的 ドメイン投票法の導入により、現世代のフリーライディングを克服し、持続可能な社会保障等の システムの構築が可能だとされている 現役世代が幸せならそれでよくない? 資源などを将来世代(もしくは次世代)に対してなぜ分配しなければならないか? 雑な話をすれば、「最大多数の最大幸福」という言葉から言えば、多くの高齢者が現状十分な富を得られているとする状況は最大多数の最大幸福だよね?って話にもなりかねません そこらへんの価値判断に十分な理由付けがなされないとそれは、単に独りよがりなものになってしまいます
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異なる世代の間の利害の分配的正義(distributive justice)や将来世代への配慮の規範的根拠を問題とする、時間軸を入れた正義論
世代間正義論 異なる世代の間の利害の分配的正義(distributive justice)や将来世代への配慮の規範的根拠を問題とする、時間軸を入れた正義論 原発問題 環境問題
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将来世代の「権利」論 将来世代には良好な環境を享受するという「権利」があり、 現在世代にはそれに対応する配慮「義務」が存在するとい う主張
シンプルでかつ一見したとこと直感適合的
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問題点①非同一性の問題 将来世代の個々の権利に対応して現在世代が義務を果たしたならば、 その行為自体が将来世代の構成を変えてしまう、そしてそもそもの権 利主体が消滅してしまう
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問題点②将来世代の選好の不可知性 現在世代は将来世代がどのようなことに快楽を感 じ、どのようなことに不快を感じるか正確に予測 することができないこと 現在世代が将来世代のために身を削って配慮した ところで、将来世代のためになるかは分からない
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問題点③相互性の不在 相互性・・・人々は互いの利益の増進となる限りにおいて、自らの自由を幾分 か譲り渡すこと(相手が何かしてくれたらそのお返しをする関係) 現在世代が将来世代のために何らかの配慮を行ったところで、そこから返礼が 期待できないため、相互性が成り立たない
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問題点④世代内の分配的正義とのバランス 将来世代への配慮は世代間正義を盾にとっ た世代内分配正義の抑圧につながる危険を 内包
つまり、将来世代のために現在存在してい る世代の中の弱者が抑圧される可能性
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法哲学まとめ 将来世代への配慮義務を認めるには様々な問題が ある そして中にはドメイン投票法に対して直接問題と なりえるものがある
将来世代や次世代への配慮には、世代内分配正義 との均衡が求められる 将来世代や次世代への配慮を行う上で、どの程度 までの制度改革を行うべきか
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4.検討②憲法編
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憲法の構造 憲法 権利宣言 法の下の平等(14条) 参政権(15条) 統治機構 国会(41条~64条)
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ドメイン投票法(などの選挙制度改革)に関する憲法上の論点
①ドメイン投票法は親などに子の投票権を与え行使させる 親の持つ票の価値が子のいない人のもつ票の価値より重い。これは憲法違反に ならないかなぁ? ②ドメイン投票法は世代に着目し、将来世代(特定の世代)のための利益配分 を実現するために考え出された方法 (例えば)高齢者の中にも自分の孫世代の将来を考えて投票する人はいるかも しれない。世代に着目した選挙制度改革について憲法は許容するのであろう か?
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43条(国会) 四十三条1項 両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。 「全国民の代表」ってどういう意味?
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財政健全化の観点から診療報酬は下げるべき~
①政治的代表 議会を構成する議員は、選挙区ないし後援団体など特定の選挙母体の代表では なく、全国民の代表であるとする。したがって、選挙民と国会議員との関係は 自由委任。 憲法上は国会議員が特定の集団の利益を代表して行動する ことを前提にしていない 診療報酬上げろ~! 財政健全化の観点から診療報酬は下げるべき~ 選挙 後援団体の皆様 国会議員
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②社会学的代表 全国民の代表 選挙により表明される国民の多元的な意思、社会の実勢力が国会にできるだけ 忠実に反映されること重視する見解
国民の多様な意思をできるかぎり公正かつ忠実に国会に反映する選挙制度が要 請される 政治的代表 社会学的代表 全国民の代表
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14条(法の下の平等) 第14条1項 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 法を執行し適用することの平等のみならず、法内容の平等も含む 「法の下に平等」って? 各人の種々の事実的・実質的差異を前提として、同一事情・条件の下では均等に取り扱う(相対的平等) 「平等」って? 前段の例示。そのため、人種・年齢・性別・社会的身分・門地以外の不平等も、それが「不合理な差別」であれば含まれる 後段列挙事由は?
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15条(参政権) 第15条 1項 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
第15条 1項 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。 2項 すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。 3項 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。 4項 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。 人権の保障と国民主権を「人類普遍の原理」とする日本国憲法において、参 政権は民主政治を実現する上で不可欠な基本的人権 選挙とは、有権者団が公務員(代表)を選任する行為をいい、選挙権とは、 有権者団の構成員となって選任することが出来る権利
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最高裁の判断枠組み(最大判昭和51年4月14日) ①.(憲法上の)各規定は、文言上は選挙人資格における差別の禁止を定 めるにとどまるが、(国民主権の理念などを鑑みると、)選挙権の内容 (投票価値)の平等まで要求していると解される。 ②.しかし、投票価値は選挙制度の仕組みと密接に関連するものであり、 そこにある程度の差異が生じることは免れないため、数字上完全に平等に なることまでは要求されない。 ③.憲法は、議員の定数、選挙区、投票の方法その他選挙に関する事項は 法律で定めるべきものとし(43条2項、47条)、選挙制度の仕組みの具体 的決定を原則として国会の裁量にゆだねている。 ④.投票価値の平等は、選挙制度を決定する上で絶対的な基準となるもの ではなく、「(中略)原則として、国会が正当に考慮することのできる他 の政策的目的ないしは理由との関連において調和的に実現されるべきも の 」である。 ⑤.国会が具体的に決定した選挙制度の下で生じる投票価値の不平等が、 他の諸般の要素を考慮してもなお合理性を欠くと認められる場合に、国会 の裁量を逸脱したものとして当該選挙制度は違憲となる 1.平等原則(憲法14条1項)を、政治領域において具体化したのが15条1項・3項、44条但書 2.上記各規定は、文言上は選挙人資格における差別の禁止を定めるにとどまるが、(国民主権の理念などを鑑みると、)選挙権の内容(投票価値)の平等まで要求していると解される。 3.しかし、投票価値は選挙制度の仕組みと密接に関連するものであり、そこにある程度の差異が生じることは免れないため、数字上完全に平等になることまでは要求されない。 4.憲法は、議員の定数、選挙区、投票の方法その他選挙に関する事項は法律で定めるべきものとし(43条2項、47条)、選挙制度の仕組みの具体的決定を原則として国会の裁量にゆだねている。 5.投票価値の平等は、選挙制度を決定する上で絶対的な基準となるものではなく、「憲法上正当な理由となりえないことが明らかな人種、信条、性別等による差別を除いては、原則として、国会が正当に考慮することのできる他の政策的目的ないしは理由との関連において調和的に実現されるべきもの 」である。 6.国会が具体的に決定した選挙制度の下で生じる投票価値の不平等が、他の諸般の要素を考慮してもなお合理性を欠くと認められる場合に、国会の裁量を逸脱したものとして当該選挙制度は違憲となる
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違憲判決が出た具体的な事案 一人別枠方式とは?
小選挙区選出議員数300人(当時)のうち、47議席を各都道府県に1議席ずつ分配し、残り253議席を人口に比例して各都道府県に分配する方式 300議席全てを人口に比例して分配するよりも、 人口の少ない県に分配される議席数が多くなる 第45回衆院選(2009)で最大較差2.30倍の違憲 状態をもたらした方式(最大判平成25年11月20 日) 1.平等原則(憲法14条1項)を、政治領域において具体化したのが15条1項・3項、44条但書 2.上記各規定は、文言上は選挙人資格における差別の禁止を定めるにとどまるが、(国民主権の理念などを鑑みると、)選挙権の内容(投票価値)の平等まで要求していると解される。 3.しかし、投票価値は選挙制度の仕組みと密接に関連するものであり、そこにある程度の差異が生じることは免れないため、数字上完全に平等になることまでは要求されない。 4.憲法は、議員の定数、選挙区、投票の方法その他選挙に関する事項は法律で定めるべきものとし(43条2項、47条)、選挙制度の仕組みの具体的決定を原則として国会の裁量にゆだねている。 5.投票価値の平等は、選挙制度を決定する上で絶対的な基準となるものではなく、「憲法上正当な理由となりえないことが明らかな人種、信条、性別等による差別を除いては、原則として、国会が正当に考慮することのできる他の政策的目的ないしは理由との関連において調和的に実現されるべきもの 」である。 6.国会が具体的に決定した選挙制度の下で生じる投票価値の不平等が、他の諸般の要素を考慮してもなお合理性を欠くと認められる場合に、国会の裁量を逸脱したものとして当該選挙制度は違憲となる
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最高裁の判断(最大判平成23年3月23日) 「この選挙制度(一人別枠方式)によって選出される議員は,いずれの地域の選挙区から選出されたかを問わず,全国民を代表して国政に関与することが要請されているのであり,・・・地域性に係る問題のために,殊更にある地域(都道府県)の選挙人と他の地域(都道府県)の選挙人との間に投票価値の不平等(いわゆる一票の格差)を生じさせるだけの合理性があるとはいい難い。」
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考察 一人別枠方式の判例=過疎地の利益を特に国政に反映させるために投 票価値の平等から離れることは正当化できない。
また、国会議員は憲法上、特定の集団の利益を代弁するものではなく 「全国民の代表」としての役割を期待されている。(有権者について も同様…) ドメイン投票法(他の選挙制度改革にも同様にいえる)は世代に着目 し、将来世代(特定の世代)のための利益配分を実現するために考え 出された方法 ドメイン投票法は違憲である可能性が高い
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ワールドカフェ1回目の座席表 教 卓 慶応 早稲田 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
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2回目机に一人残してほかの机に移動し話す。 この時は主に机に残った人が移動してきてた人に元の話し合いの内容を説明してあげてください。
3回話し合う時間があります。 1回目座った机の人と話す 2回目机に一人残してほかの机に移動し話す。 この時は主に机に残った人が移動してきてた人に元の話し合いの内容を説明してあげてください。 3回目元の机に戻って話す。 3回目終了後各机で代表者一人が2分くらいで発表。 注意! 前提に反する結論は出さないで!(少子高齢化が問題ではない、とかはダ メ!!) 設定したブロックの通りに話してくれると整理しやすいよ!自分たちがどの ブロックの話をしてるか意識しよう!!
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1回目 時 分まで 質問がある方は随時手を挙げてく ださい。マイクが行きます。 先に2回目の時に机に残る人を決 めてください。
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ワールドカフェ2回目の座席表 教 卓 慶応 早稲田 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
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2回目 時 分まで 質問がある方は随時手を挙げてくださ い。マイクが行きます。 元々同じ机の人が違う机になるように 移動してください。
2回目 時 分まで 質問がある方は随時手を挙げてくださ い。マイクが行きます。 元々同じ机の人が違う机になるように 移動してください。 最初は机に残っていた人が、自分たち の話し合いを説明してあげてください。
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3回目 時 分まで 質問がある方は随時手を挙げてくださ い。マイクが行きます。 最初の机に戻ってください。 最初に発表者を決めてください。
3回目 時 分まで 質問がある方は随時手を挙げてくださ い。マイクが行きます。 最初の机に戻ってください。 最初に発表者を決めてください。 この後、1分強で発表できるようにま とめてください。 前提に反する結論はご勘弁ください。
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前提 :少子高齢化によって様々な問題(シルバー民主主義・世代間格差など)が起きている
前提 :少子高齢化によって様々な問題(シルバー民主主義・世代間格差など)が起きている 問い:これらを解決するにはどのようなアプローチが良いか考えてみよう! 優遇税制・主権者教育など政策手段(現状修正) 新アイデア 選挙制度 ドメイン投票? 余命投票? 世代別選挙区? その他ドラスティックな抜本改革) 下に行くほど大改革
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