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道づくりフォーラム 地域住民からの国土形成計画への提言を目指して 地域の問題を考える前に、もう一度グローバルな視点に戻ってみよう

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Presentation on theme: "道づくりフォーラム 地域住民からの国土形成計画への提言を目指して 地域の問題を考える前に、もう一度グローバルな視点に戻ってみよう"— Presentation transcript:

1 道づくりフォーラム 地域住民からの国土形成計画への提言を目指して 地域の問題を考える前に、もう一度グローバルな視点に戻ってみよう
道づくりフォーラム 地域住民からの国土形成計画への提言を目指して 地域の問題を考える前に、もう一度グローバルな視点に戻ってみよう  『成長の限界・人類の選択』 (メドウズのシミュレーションをどう読むか)   (皆さんは信じますか?       それとも、無視しますか?) 特定非営利活動法人 地球の未来        理事長 駒宮博男

2 このまま放置したシナリオ (警告のシナリオ)
このままの状態を続けるというシナリオ (現在の状況はこのシナリオに近い) 1970年代に行った第1回目のシミュレーション上に人類はぴったり乗っている。 このシミュレーションを見てしまったあなたは、持続可能社会に向けて何かをしなければならない責務を負うだろう。 それでも、『見ざる聞かざる言わざる』の態度をとりつづけられるだろうか?    (特に経済界の人々)

3 新たな資源が見つかるシナリオ(1) 「石油は無くなりかけると誰かが見つけてくれる」と思っている人のシナリオ
新たな化石燃料など、再生不可能資源が倍あっても、人類は破局に向かってしまいます。 「石油の次は天然ガス、それが無くなっても石炭がある」などという考えが如何に危険か、分かりますか??

4 技術導入シナリオ1 (2) (1)+ 「そんなに人間バカじゃない!汚染さえ解決すれば大丈夫」と考える人のシナリオ
技術導入シナリオ1 (2) 「そんなに人間バカじゃない!汚染さえ解決すれば大丈夫」と考える人のシナリオ シナリオ2より多少マシになっただけで、行き着く先は破局です! なぜって、食糧が枯渇するからです!

5 技術導入シナリオ2(3) (1)+(2)+ 「じゃー農業にてこ入れして、収穫率を改善すれば持続可能になるのでは」と考える人のシナリオ
残念ながら、集約度が高すぎる農業は、土壌の喪失を招きます(既にアメリカでは化石水の過剰灌漑による塩害が広がりを見せています。)。 技術の高度化が我々の寿命を縮める一つの例かもしれません。

6 技術導入シナリオ3(4) (1)+(2)+(3)+ 「なら、土地の浸食軽減技術を開発すれば持続可能になる!」と考える人のシナリオ
まあ、シナリオ4よりは少しマシですが、所詮、集約的土地利用は土地の寿命を短くすることに変わりなく、持続不能。 物質的豊かさを追求すればするほど、人類の寿命は短くなります。 このシナリオでは2050年に工業生産がピークを迎えますが、その後、資源の枯渇と平行して急激に減少します。 我々の孫の世代に!!!

7 技術導入シナリオ4(5) (1)+(2)+(3)+(4)+
「では、3R運動を徹底させ、資源の有効利用を促進すれば、持続可能になる!」と考える人のシナリオ ようやく少しマシな考えが登場しましたね。 しかしながら、依然として人間の物欲はそのままで、技術に依存しているため、投資コストの肥大化に伴い、豊かさは徐々に低下します。 また、このシミュレーションでは、人口爆発については、いじっていません。

8 無為に放置するシナリオ(シナリオ1)で分かること 資源豊富・技術導入シナリオ(シナリオ2~6)で分かること
これまでのシナリオのまとめ 無為に放置するシナリオ(シナリオ1)で分かること このままの状態を続けると、10~15年後に破局をむかえる 資源豊富・技術導入シナリオ(シナリオ2~6)で分かること シナリオの前提 : 再生不可能資源は現在の2倍と設定                  導入技術は大きな副作用を起さず有効に働く                  市場は完全に、しかも俊敏に機能する                  政治も完全に、しかも俊敏に機能する                   戦争は無し (極めて楽観的!) 教訓  ①複雑で有限な世界では、一つの限界を取り除いたり引き上げたりして成    長を続けようとしても、また別の限界に突き当たる  ②社会が経済的・技術的能力を発揮し限界を先送りするのに成功すれば   するほど、幾つもの限界に同時にぶつかる可能性が高くなる

9 人口抑制シナリオ(A) さて、次のシナリオは、方向を変えて、「人口爆発が持続不能の最大の原因!人口抑制で持続可能になる」と考える人のシナリオ
当然ですが、汚染は指数関数的に広がり、急激に持続不能となります。 一つの要素だけをいじっても、何ら解決しないという好事例でしょう。 尚、人口爆発地域での人口抑制問題は避妊知識の不足ではなく、社会経済的問題であるという指摘があります。 避妊具のバラマキだけでは人口爆発は止まりません!!

10 物欲抑制シナリオ(B) (A)+ ようやく登場! 「物欲を抑制することこそが、持続可能社会に繋がる!!」と考える人のシナリオ
性欲と物欲を脱した仏教的社会? このシミュレーションは、単純に一人当たりの工業生産量を固定した場合のものです。 これって、計画経済?! 確かに今までのシナリオよりはマシですが、次第に広がる汚染のため食糧生産が低下し、結局は人口減少に陥ります。 単純な『清貧思想』だけでは、もはや持続可能にはなりません。気持ちの問題だけでなく、やはり適切な技術が必要となります。

11 持続可能シナリオ1 (1)+(2)+(3)+(4)+(A)+(B)
ようやく、持続可能なシナリオにたどり着きました。 「人口抑制、工業生産抑制、汚染除去、3R、土壌浸食軽減技術その他考え得る全ての方策を全て着実に実行すれば、何とか破局を迎えずに持続可能になる!」と考える人のシナリオです。 しかし、表題にあるように、2002年からシナリオどおりに実行した場合のシミュレーションです!! 人類は、果たして、このシナリオを採用できるのでしょうか??? 現状の社会経済システムのままでは、不可能では?? 悲しいかな、今の中部経済の潤いは、所詮トヨタが元気だから????

12 持続可能シナリオ2 (1)+(2)+(3)+(4)+(A)+(B)
こんなことは言いたくないけど、 「もっと早く対処していれば、楽に持続可能になるチャンスがあったのに!」と考える人(真っ当な『持続性学者』)の回顧的シナリオ 1982年に全ての手段を講じておけば、今(2006年)既に優雅な持続可能社会になっていたはずです!! とにかく、1日も早くシナリオ9が実行可能な社会を構築しないと、どんどん状況は悪くなるばかり!! みんな一緒に滝壷に落ちますか? でも、私達は、実は滝壷に落ちません! 滝壷に落ちるのは、私たちの子や孫の世代からです!!!!!

13 抑制+技術導入シナリオ(シナリオ9~10)で分かること
これまでのシナリオのまとめ 抑制シナリオ(シナリオ7~8)で分かること シナリオの前提 : 人口抑制は完璧に行われる                  一人当たり工業生産は2000年の+10%で固定                 (比較的豊かだが、それ以上は許さない)   教訓  ①物欲を抑制することは極めて重要であるが、もやはそれだけで は持続可能社会にはならない 抑制+技術導入シナリオ(シナリオ9~10)で分かること 教訓  ①物欲の抑制だけでなく、適切な技術を導入することで、初めて持 続可能社会が実現する  ②決断・行動は早ければ早いほど効果がある (1982年に行動開始していれば、人口は60憶人でストップ) (2022年に行動を開始したのでは、最早遅すぎる!)  ③ただし、このシミュレーションは、かなり楽観的な予測の基に作 られているため、持続可能シナリオといえども実現は厳しい

14 終わりに 私の仮説的方針 いかがでしたか? この話、信じますか?
    もし、メドウズのシミュレーションが正しいとして、            これがグローバルな将来の状況だとして、         日本は、岐阜県は、そして、長良川流域はどうなるのでしょうか? 私の仮説的方針 メドウズのシミュレーションはかなりの確度で当たるでしょう。 ただ、持続可能社会構築は、グローバルスタンダードを決めて一斉に世界中で進めるものではありません。 そんなこと、誰が出来ますか? 国連の事務総長ですか?? 現実的で、実現可能性の高い答えは、『地域から!』しか無い様な気がします。人間がコントロールできるのは、所詮目の前に見える範囲だけです。当然ながら、国土形成計画も、このラインで考えるべきでしょう。 持続可能な小地域の集積こそが、持続可能社会なのでは!!

15 種本紹介 『成長の限界・人類の選択』(ドネラ・H・メドウズ他、ダイアモンド社、2005年3月) 著者紹介
Donella H.Meadows  カールトン大学で化学、ハーバード大学で生物学を修める。  1972年、ローマクラブの『成長の限界プロジェクト』に加わる。   2002年他界。 Dennis L.Meadows  カールトン大学で化学、MITで経営学を修める。  1970年、ローマクラブより、『成長の限界プロジェクト』ディレクターを委嘱される。  国際システム・ダイナミクス協会会長他。 Jorgen Randers  オスロ大学で物理学、数学、MITで経営学を修める。  MIT時代(システムダイナミクス)に『成長の限界』(1972)執筆に参加


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