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ESMO 2017年会議 2017年9月8日~12日 スペイン、マドリード
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Rolf Stahel教授からの書簡 会員各位 今回、このETOPスライドセットをご紹介できることを大変光栄に思います。このスライドセットは、2017年に 開催された主要な学会で発表された、胸部癌に関する重要な所見に焦点を合わせて概要を示すことを目 的としています。このスライドセットは、特にESMO 2017年会議に焦点を合わせたものとなっており、英語、 フランス語、中国語、および日本語の4ヵ国語でご利用いただけます。 腫瘍学における臨床研究の分野は、絶えず変化し続ける、厳しい環境下にあります。そうした環境下にお いて、我々は皆、科学者、臨床医および教育者としての役割において、知識の深化を促進し、さらなる進 歩の契機をもたらしてくれる、科学的なデータや研究所見の入手の機会を貴重なものであると考えています。 胸部癌の領域における最新情報に関する今回のレビューが、皆さまの臨床診療にとって有益なものとなるこ とを期待しています。本件につきましてご意見・ご感想などございましたら、是非お聞かせ下さい。ご意見ご ETOP会員のSolange PetersおよびMartin Reck両博士には編集者として、抄録の優先順位決定、ス ライド内容のレビューに大変ご尽力いただいたことにお礼を申し上げます。このスライドセットは彼等の取り組 みと努力なしには実現不可能でした。 最後に、このような複雑であるがやりがいのある活動の実現に際し、資金、運営管理および物流管理の面 においてご支援いただいたLilly Oncology社様に心より御礼申し上げます。 敬具 ETOP基金評議会会長 Rolf Stahel
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ETOP腫瘍内科研究スライドデッキ編集者(2017年)
重点分野:進行NSCLC(根治治療不能のステージIII & ステージIV) Solange Peters博士 スイス、ローザンヌ、ローザンヌがんセンター、集学的腫瘍学センター 重点分野:他の悪性腫瘍、SCLC、中皮腫、まれな腫瘍 Martin Reck博士 ドイツ、グロスハンスドルフ、グロスハンスドルフ病院、胸部腫瘍学部
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目次 バイオマーカーとスクリーニング 早期および局所進行NSCLC - 病期I、II、III
進行NSCLC - 根治治療不能の病期III & 病期IV 第一選択 第二選択以降 他の悪性腫瘍 SCLCおよび中皮腫
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バイオマーカー
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POPLAR試験から得られた標本273個中211個およびOAK試験から得られた標本797 個中583個で、バイオマーカーの評価が可能であった
1295O: がん免疫療法のための血液ベースのバイオマーカー:血中tumor mutational burden(bTMB)は2L+ NSCLCにおけるアテゾリズマブ(atezo)の有効性改善と関連(POPLAR試験、OAK試験)– Gandara DR ら 研究の目的 血中tumour mutational burden(bTMB)を測定するための新しい解析法を検証し、 bTMBとアテゾリズマブの有効性との関連性について評価すること 方法 394の遺伝子ベースの次世代シーケンシング(NGS)アッセイを用い、bTMBについて、第II 相POPLAR試験および第III相OAK試験から得られた血漿標本を後ろ向きに評価した POPLAR試験から得られた標本273個中211個およびOAK試験から得られた標本797 個中583個で、バイオマーカーの評価が可能であった bTMBとアテゾリズマブの有効性との関連性について解析し、カットオフポイントにはPOPLAR 試験に基づいてbTMB≧16を選択し、OAK試験で検証した Gandara DR et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1295O
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bTMB別サブグループにおけるアテゾリズマブのPFS上の恩恵:OAK試験
1295O: がん免疫療法のための血液ベースのバイオマーカー:血中tumor mutational burden(bTMB)は2L+ NSCLCにおけるアテゾリズマブ(atezo)の有効性改善と関連(POPLAR試験、OAK試験)– Gandara DR ら 主な結果 bTMB別サブグループにおけるアテゾリズマブのPFS上の恩恵:OAK試験 bTMB ≧16 bTMB <16 100 アテゾリズマブ(n=77) ドセタキセル(n=81) 100 アテゾリズマブ(n=216) ドセタキセル(n=209) 90 90 80 80 70 70 対象集団 bTMB ≧16 bTMB <16 BEP ITT PFS HR (95%CI) 0.65 (0.47, 0.92) 0.98 (0.80, 1.20) 0.87 (0.73, 1.04) 0.95 (0.82, 1.10) n (%) 158 (27) 425 (73) 583 (100) 850 60 60 PFS、% 50 PFS、% 50 40 40 30 30 20 20 10 10 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 0.2 1.0 1.5 HR 経過期間、カ月 経過期間、カ月 アテゾリズマブにおけるリスクが小 ドセタキセルにおけるリスクが小 相互作用検定 p=0.036 BEP:バイオマーカー評価可能集団 Gandara DR et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1295O
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bTMB16とPD-L1発現には限定的な重複あり OAK試験
1295O: がん免疫療法のための血液ベースのバイオマーカー:血中tumor mutational burden(bTMB)は2L+ NSCLCにおけるアテゾリズマブ(atezo)の有効性改善と関連(POPLAR試験、OAK試験)– Gandara DR ら 主要な結果(続き) bTMB16とPD-L1発現には限定的な重複あり OAK試験 結論 本探索的解析により、TMBは血液中で測定可能であることが示された カットオフポイントについては、POPLAR試験でbTMB≧16と特定され、PFS上の恩恵の予 測能について、OAK試験における独立的な検証が実施された bTMBによる患者集団の特定は一意的であり、PD-L1の発現状況との有意な関連性は示 されなかった bTMB ≧16 TC3またはIC3 n=126 n=73 n=30 n=156 n=103 バイオマーカー評価可能集団(n=229) PFS HR (95%CI) OS HR (95%CI) bTMB ≧16 0.64 (0.46, 0.91) (0.44, 0.93) TC3またはIC3 0.62 (0.41, 0.93) 0.44 (0.27, 0.71) bTMB ≧16およびTC3またはIC3 0.38 (0.17, 0.85) 0.23 (0.09, 0.58) Gandara DR et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1295O
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PD-L1発現率測定に関する染色およびスコアリングについては、各アッセイのプロトコールに 従い、中央検査室で独立的に評価が実施された
1296O: 2L+ NSCLCにおいてSP142および22C3 IHCアッセイにより定義されたPD-L1発現状況別サブグループにおけるアテゾリズマブの臨床的有効性:OAK無作為化試験の結果 – Gadgeel S ら 研究の目的 PD-L1発現およびOS間の相関性が、PD-L1 IHCアッセイ(SP142[Ventana]、22C3 [Agilent/Dako])において一貫して認められるか否かを明らかにすること 方法 OAK試験(n=400)から得られた標本では、PD-L1発現について、全患者から得た保存腫 瘍標本または新鮮腫瘍標本を用いてSP142 IHCアッセイで前向きに、また22C3 IHCアッ セイで後ろ向きに評価した 22C3アッセイについては、切除部分の安定性が限られていたため、組織ブロックが提出さ れた患者のみを対象とした(バイオマーカー評価可能集団[BEP]) PD-L1発現率測定に関する染色およびスコアリングについては、各アッセイのプロトコールに 従い、中央検査室で独立的に評価が実施された Gadgeel S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1296O
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いずれかのアッセイによりPD-L1陰性と定義された集団において、OS上の恩恵が認められた
1296O: 2L+ NSCLCにおいてSP142および22C3 IHCアッセイにより定義されたPD-L1発現状況別サブグループにおけるアテゾリズマブの臨床的有効性:OAK無作為化試験の結果 – Gadgeel S ら 主な結果 アテゾリズマブ群およびドセタキセル群におけるmOSは、ITT集団ではそれぞれ13.6カ月および 9.6カ月(HR 0.73; 95%CI 0.62, 0.87)であり、BEP集団ではそれぞれ14.1カ月および7.7カ 月(HR 0.56; 95%CI 0.44, 0.71)であった いずれかのアッセイによりPD-L1陰性と定義された集団において、OS上の恩恵が認められた OS, % 経過期間、カ月 100 80 60 40 20 4 8 12 16 24 SP142 TC0およびIC0 アテゾリズマブ ドセタキセル OS, % 経過期間、カ月 100 80 60 40 20 4 8 12 16 24 22C3 TPS <1% アテゾリズマブ ドセタキセル SP142 TC0およびIC0 22C3 TPS <1% アテゾリズマブ mOS、カ月(95%CI) 7.3 (5.2, 8.8) (5.8, 8.8) ドセタキセル mOS、カ月 (95%CI) 11.2 (7.1, 16.3) 12.1 (8.3, 16.0) SP142 Dx– (n=150) 22C3 Dx– (n=218) OS HR (95%CI) 0.55 (0.37, 0.80) 0.61 (0.45, 0.84) SP142アッセイ:TC0およびIC0、TCおよびICでのPD-L1発現が1%未満 22C3アッセイ:TPSが1%未満、TCでのPD-L1発現が1%未満 Dx–、PD-L1低発現または発現なし Gadgeel S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1296O
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SP142アッセイによりPD-L1陰性であった患者の大部分(77%)が22C3アッセイでも陰性で あった
1296O: 2L+ NSCLCにおいてSP142および22C3 IHCアッセイにより定義されたPD-L1発現状況別サブグループにおけるアテゾリズマブの臨床的有効性:OAK無作為化試験の結果 – Gadgeel S ら 主要な結果(続き) 両IHCアッセイによりPD-L1発現なしとされた患者(n = 115)では、アテゾリズマブの投与によ り、ドセタキセルと比較して生存率が改善した(OS中央値 9.9カ月 vs 7.7カ月、HR 0.63 [95%CI 0.41, 0.97]; p=0.0347) 結論 SP142アッセイによりPD-L1陰性であった患者の大部分(77%)が22C3アッセイでも陰性で あった いずれかのアッセイまたは両アッセイによりPD-L1陰性と判定された患者では、アテゾリズマブ の投与により、ドセタキセルと比較してOSの持続的な改善を示す 使用するアッセイ法に関わらず、PD-L1陰性腫瘍を有する患者では、アテゾリズマブの投 与により生存率が改善する また、これらの結果は、アテゾリズマブの投与によって、PD-L1の発現状況を問わず、全 NSCLC患者において生存上の恩恵が得られることが示されたOAK試験の結果を裏付ける ものである Gadgeel S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1296O
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フランスの5施設で抗PD-1/PD-L1療法を実施したNSCLC患者242例を対象とする後ろ向 き評価
1306PD: 抗PD1/PD-L1モノクローナル抗体(IO)を投与した非小細胞肺癌(NSCLC)患者では急速な腫瘍増大(HPD)が高率に発生する – Ferrara R ら 研究の目的 抗PD-1/PD-L1療法を実施した進行NSCLC患者において、急速な腫瘍増大(HPD)の 予後予測能、ならびに、臨床特性との相関性を評価すること 方法 フランスの5施設で抗PD-1/PD-L1療法を実施したNSCLC患者242例を対象とする後ろ向 き評価 HPDは、腫瘍増殖速度の変化率が50%を超える状態(ベースラインから治療後にかけての、 CTスキャンでの腫瘍体積の増加率が50%を超える状態)と定義した 主な結果 患者242例中40例(16%)にHPDが認められた 全集団でのOSは13.4カ月であった(95%CI 9.6, 42) HPDを認めた患者のOSは3.3カ月(95%CI 1.8, 5.8)であったのに比し、PDとなったが HPDを認めなかった患者では5.7カ月(95%CI 4, 8.6)であった 結論 抗PD-1/PD-L1療法を実施した患者の16%にHPDが認められた HPDには、IO投与前の転移部位数との正の相関がみられた HPDの場合にはOSが低下した Ferrara R et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1306PD
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NSCLC患者での軟膜髄膜転移(LM)において、変異の診断および検出方法を評価する こと 方法
1307PD: NSCLC患者での軟膜髄膜転移における、髄液循環腫瘍細胞の次世代シーケンシングを用いたドライバー変異および耐性変異の検出 – Li Y ら 研究の目的 NSCLC患者での軟膜髄膜転移(LM)において、変異の診断および検出方法を評価する こと 方法 CellSearch Assay™、Thinprep細胞学的検査(TCT)、脳MRIによるLMの診断につい て、患者21例において比較した 患者19例の髄液循環腫瘍細胞(CSFCTC)を用いて、癌関連遺伝子416個の次世代 シーケンシングを実施した 主な結果 CSFCTCを用いたLM診断の感度はCellSearchで最も高く(95.2%)、これに比し、TCT、 MRI、MRI + TCTではそれぞれ57.1%、47.6%、90.5%であった CSFCTCの遺伝子プロファイルは、原発巣で確認された分子変異と高い一致率を示した (17/19、89.5%) 結論 LMを認めるNSCLC患者におけるLMの診断には、CSFCTCがより有効であり、遺伝子プロ ファイルのためのリキッドバイオプシーに用いることができると考えられる Li J et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1307PD
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1148PD: 固形臓器移植、HIV、B型・C型肝炎患者における免疫療法 – Tio M ら
研究の目的 固形臓器移植歴、HIV、もしくはB/C型肝炎を有する患者において、PD-1/PD-L1免疫療 法の安全性と有効性を評価すること 方法 16施設において、固形臓器移植歴、HIV、もしくはB/C型肝炎歴を有し、PD-1/PD-L1免 疫療法が実施された患者を対象とした 患者および腫瘍の特性、毒性、奏効、生存に関するデータを収集した 主な結果 患者41例を対象とした 固形臓器移植:n=5(肝臓 n=1、腎臓 n=4) HIV:n=10 B型肝炎:n=12 C型肝炎:n=14 Tio M et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1148PD
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1148PD: 固形臓器移植、HIV、B型・C型肝炎患者における免疫療法 – Tio M ら
主要な結果(続き) 群 転帰 固形臓器移植(n=5) 肝臓(n=1):ペムブロリズマブを1サイクル実施後にグレード5の急性拒絶反応 肝臓(n=4):PR 1例、PD 3例、グレード2の肺炎(n=1) HIV (n=10) CR 1例、PR 1例、SD 4例、PD 4例 ウイルス学的奏効 2例、ウイルス学的無効 0例 免疫関連AE:グレード2の右顔面まひ、グレード2の甲状腺機能低下症、グレード2の腎炎、グレード1の下痢(それぞれn=1) B型肝炎(n=12) CR 1例、PR 1例、SD 8例、PD 2例 ウイルス学的奏効 2例、ウイルス学的無効 1例(抗ウイルス療法非実施例) 免疫関連AE:グレード2の肺臓炎、グレード2の発疹、グレード1の発疹、グレード1の白斑(それぞれn=1) C型肝炎(n=14) CR 2例、PR 1例、SD 8例、PD 3例 ウイルス学的奏効 0例、ウイルス学的無効 0例 免疫関連AE:グレード4の大腸炎/十二指腸炎、グレード3の自己免疫性肝炎、グレード3の副腎不全、グレード1の発疹、グレード1の関節痛(それぞれn=1) Tio M et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1148PD
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1148PD: 固形臓器移植、HIV、B型・C型肝炎患者における免疫療法 – Tio M ら
結論 データから、腎移植を受ける患者、ならびにHIVまたはB/C型肝炎を有する患者にはPD- 1/PD-L1免疫療法が有益であり、忍容可能であることが示唆されている 肝移植患者での急性拒絶反応および死亡は他の症例報告と一致するものであり、肝移 植がPD-1/PD-L1免疫療法の禁忌である可能性が示唆される 腎移植では拒絶反応に関する症例報告が示されているものの、本評価では4例において PD-1/PD-L1免疫療法による拒絶反応を認めなかった PD-1/PD-L1免疫療法は、HIVまたはB/C型肝炎患者のウイルス制御を悪化させるとは 考えられなかった ただし、この治療法は選択肢としてなおリスクが高く、実施には適切かつ徹底的な患者情報、 ならびに潜在的AEの慎重なモニタリングを要する。本患者集団における免疫療法については、 潜在的AEの発生時に迅速な対応できる経験豊富な集学的チームのみが検討すべきもので ある Tio M et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1148PD
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早期・局所進行NSCLC 病期I、II、III
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1273O: 完全切除された非小細胞肺癌(NSCLC)に対する最小限の経過観察とCTスキャンを利用した経過観察とを比較評価する第III相IFCT-0302試験の結果 – Westeel V ら
研究の目的 NSCLC患者を対象に、外科的完全切除後の追跡調査プログラム2種について検討するこ と 最小限の経過観察:病歴 + 理学的検査、胸部X線*(対照) (n=888) 主要な患者選択基準 完全に切除された病期I、II、IIIAおよびT4 N0~N2のNSCLC 解剖学的完全切除後(8週以内) 周術期治療はいずれも容認された (n=1775) 層別化 治験実施施設 病期(ステージ) 組織像 周術期治療 R 最大限の経過観察:病歴 + 理学的検査、胸部X線、 CTスキャン + 造影剤、気管支鏡検査 (n=887) 主要エンドポイント OS 副次的エンドポイント DFS、再発または二次性原発腫瘍からの生存、HRQoL、費用対効果 * CTスキャンの実施は、症状がある場合またはX線で異常があった場合にのみ容認された Westeel V et al. Ann Oncol 2017; 28(suppl 5):Abstr 1273O
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1273O: 完全切除された非小細胞肺癌(NSCLC)に対する最小限の経過観察とCTスキャンを利用した経過観察とを比較評価する第III相IFCT-0302試験の結果 – Westeel V ら
主な結果 生存率、% (95%CI) 3年 5年 8年 最小限 77.3 (74.5, 80) 66.7 (63.6, 69.9) 51.7 (47.8, 55.5) 最大限 76.1 (73.3, 78.9) 65.8 (62.6, 68.9) 54.6 (50.9, 58.3) OSの確率 経過期間、カ月 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 887 888 24 735 737 48 614 613 72 360 370 96 175 179 120 51 54 生存期間の中央値(95%CI) 123.6カ月(100.9, NR) 99.7カ月(89.1, 115.5) p=0.37 HRMax 0.94 (95%CI 0.81, 1.08) HRMax 調整後 0.95 (95%CI 0.82, 1.09) リスクにさらされていた患者数 最大限の経過観察 最小限の経過観察 Westeel V et al. Ann Oncol 2017; 28(suppl 5):Abstr 1273O
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本試験は、NSCLCを対象として術後の経過観察を評価した初の大規模無作為化試験で ある
1273O: 完全切除された非小細胞肺癌(NSCLC)に対する最小限の経過観察とCTスキャンを利用した経過観察とを比較評価する第III相IFCT-0302試験の結果 – Westeel V ら 主要な結果(続き) 5年時点でのDFSには、最小限と最大限の経過観察群間での 有意差を認めなかった(54.1% vs 49.7%)。HRMax調整後 1.14(95%CI 0.99, 1.31) 結論 本試験は、NSCLCを対象として術後の経過観察を評価した初の大規模無作為化試験で ある 本結果からは最大限の経過観察による生存への恩恵は示されず、6カ月ごとのCTスキャン については、最初の2年間は有用でない可能性が高いことが示唆される Westeel V et al. Ann Oncol 2017; 28(suppl 5):Abstr 1273O
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病理学的に証明された切除可能なIIIB NSCLC PS 0~1 十分な臓器機能の保持 (n=69) 手術
1287PD: 病期IIIBのNSCLCにおけるセツキシマブ併用下での術前化学療法・放射線療法:第II相多施設共同SAKK試験 – Curioni-Fontecedro A ら 研究の目的 セツキシマブをネオアジュバント化学放射線療法(CRT)に追加投与後、ネオアジュバント加 速放射線療法を施行したときの有効性と安全性を評価すること シスプラチン 50 mg/m2 D1, 2 + ドセタキセル 85 mg/m2 D1 q3wを3サイクル施行後、加速放射線療法 (44 Gyを22分割で3週間)を実施 セツキシマブ併用投与 400 mg/m2 x 1 投与後、250 mg/m2を週1回投与 主要な患者選択基準 病理学的に証明された切除可能なIIIB NSCLC PS 0~1 十分な臓器機能の保持 (n=69) 手術 主要エンドポイント 1年時点でのPFS Curioni-Fontecedro A et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1287PD
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1287PD: 病期IIIBのNSCLCにおけるセツキシマブ併用下での術前化学療法・放射線療法:第II相多施設共同SAKK試験 – Curioni-Fontecedro A ら
主な結果 1年PFS 50% (95%CI 37, 62) PFS中央値:12.0カ月(95%CI 9.0, 15.6) 無増悪生存率 経過期間、カ月 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 68 12 30 24 11 36 6 48 5 60 72 リスクに晒されていた患者数 Curioni-Fontecedro A et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1287PD
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化学・免疫療法後の奏効率は57%(95%CI 44, 68)であり、CRT・免疫療法後の奏効率 は64%(95%CI 51, 75)であった
1287PD: 病期IIIBのNSCLCにおけるセツキシマブ併用下での術前化学療法・放射線療法:第II相多施設共同SAKK試験 – Curioni-Fontecedro A ら 主要な結果(続き) 化学・免疫療法後の奏効率は57%(95%CI 44, 68)であり、CRT・免疫療法後の奏効率 は64%(95%CI 51, 75)であった OS中央値は21カ月であった(95%CI 14, 25) 2年および3年生存率はそれぞれ41%と30%であった 結論 治験実施計画書へのアドヒアランスのほか、有望な奏効率、OS、PFSが得られたことから明 らかなように、本結果からは本治療レジメンが実施可能であることが示唆されている 本結果は、厳密に選択された病期IIIBのNSCLC患者における手術を含んだ積極的なアプ ローチを支持するものである Curioni-Fontecedro A et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1287PD
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デュルバルマブ 10 mg/kg q2wを最長12カ月間
LBA1: PACIFIC:病期IIIの切除不能局所進行NSCLC患者を対象に化学放射線療法(CRT)後のデュルバルマブ投与を評価する第III相二重盲検プラセボ対照試験 – Paz-Ares L ら 研究の目的 病期IIIの切除不能局所進行NSCLC患者におけるデュルバルマブ(抗PD-L1抗体)の投与 を評価すること デュルバルマブ 10 mg/kg q2wを最長12カ月間 (n=476) 主要な患者選択基準 病期IIIの切除不能局所進行NSCLC プラチナ製剤ベースの併用化学放射線療法(2サイクル以上)後の進行がないこと WHO PSスコア 0~1 推定平均余命が12週以上 (n=713) R 2:1 層別化 年齢、性別、喫煙歴 プラセボ を最長12カ月間 (n=237) 複数主要エンドポイント PFS(BICR、RECIST v1.1)、OS 副次的エンドポイント ORR(BICR)、DoR(BICR)、安全性、PRO Paz-Ares L et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA1
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LBA1: PACIFIC:病期IIIの切除不能局所進行NSCLC患者を対象に化学放射線療法(CRT)後のデュルバルマブ投与を評価する第III相二重盲検プラセボ対照試験 – Paz-Ares L ら
主な結果 PFS(BICR) デュルバルマブ (n=476) プラセボ (n=237) PFS(中央値)(95%CI)、カ月 16.8 (13.0, 18.1) 5.6 (4.6, 7.8) 1.0 12カ月PFS率、% (95%CI) 55.9 (51.0, 60.4) 35.3 (29.0, 41.7) 0.9 18カ月PFS率、% (95%CI) 44.2 (37.7, 50.5) 27.0 (19.9, 34.5) 0.8 層別化HR 0.52 (95%CI 0.42, 0.65) 0.7 両側 p<0.0001 0.6 PFS率 0.5 デュルバルマブ 0.4 0.3 0.2 プラセボ 0.1 0.0 リスクに晒されていた 患者数 3 6 9 12 15 18 21 24 27 無作為化からの経過期間、カ月 デュルバルマブ 476 377 301 264 159 86 44 21 4 1 プラセボ 237 163 106 87 52 28 15 4 3 Paz-Ares L et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA1
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LBA1: PACIFIC:病期IIIの切除不能局所進行NSCLC患者を対象に化学放射線療法(CRT)後のデュルバルマブ投与を評価する第III相二重盲検プラセボ対照試験 – Paz-Ares L ら
主要な結果(続き) デュルバルマブ (n=443) プラセボ (n=213) 治療効果、HR (95%CI) 最良総合効果、n(%) CR PR SD PD 評価不能 6 (1.4) 120 (27.1) 233 (52.6) 73 (16.5) 10 (2.3) 1 (0.5) 33 (15.5) 119 (55.9) 59 (27.7) DoRの中央値、カ月(95%CI) NR 13.8 (6.0, NR) 0.43 (0.22, 0.84) データカットオフ時に奏効持続、% 12カ月時 18カ月時 72.8 56.1 46.8 Paz-Ares L et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA1
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LBA1: PACIFIC:病期IIIの切除不能局所進行NSCLC患者を対象に化学放射線療法(CRT)後のデュルバルマブ投与を評価する第III相二重盲検プラセボ対照試験 – Paz-Ares L ら
主要な結果(続き) AE、n (%) デュルバルマブ (n=475) プラセボ (n=234) 治療との因果関係を問わない全てのグレードのAE グレード 3/4 グレード5 投与中止につながったAE 460 (96.8) 142 (29.9) 21 (4.4) 73 (15.4) 222 (94.9) 61 (26.1) 13 (5.6) 23 (9.8) 全てのグレードのTRAE 322 (67.8) 125 (53.4) SAE 136 (28.6) 53 (22.6) 全てのグレードの免疫媒介AE 115 (24.2) 16 (3.4) 19 (8.1) 6 (2.6) 肺臓炎(グループ語)または放射線肺臓炎、n (%) デュルバルマブ (n=475) プラセボ (n=234) 全てのグレード 161 (33.9) 58 (24.8) グレード 3/4 16 (3.4) 6 (2.6) グレード5 5 (1.1) 4 (1.7) 投与中止につながったAE 30 (6.3) 10 (4.3) Paz-Ares L et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA1
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デュルバルマブを投与したときには、予め計画された中間解析において、統計的に有意かつ 安定したPFSの改善がみられた
LBA1: PACIFIC:病期IIIの切除不能局所進行NSCLC患者を対象に化学放射線療法(CRT)後のデュルバルマブ投与を評価する第III相二重盲検プラセボ対照試験 – Paz-Ares L ら 結論 デュルバルマブを投与したときには、予め計画された中間解析において、統計的に有意かつ 安定したPFSの改善がみられた 事前に設定された全サブグループでPFSの改善が認められた デュルバルマブはプラセボと比較して、ORRに対する臨床的に有意な有益性を示し、持続 的奏効をもたらした 新たな安全性シグナルは確認されなかった。デュルバルマブの安全性プロファイルは、より進行 した疾患を有する患者における単剤療法で示された既知の安全性プロファイルと一致してい た 本結果から、併用化学放射線療法を施行済みの病期IIIの切除不能局所進行NSCLC 患者においては、デュルバルマブが新しい治療選択肢として期待できるものであることが示唆 される Paz-Ares L et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA1
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進行NSCLC 根治治療不能の病期IIIおよびIV
第一選択治療
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ORRはペムブロリズマブ群で対照群よりも有意に高かった(56.7% vs 31.7%、p=0.0029)
LBA49: KEYNOTE-021試験コホートGでの最新結果:進行非扁平上皮NSCLCに対する第一選択治療として、ペムブロリズマブの併用/非併用下でのペメトレキセドとカルボプラチン(PC)の投与を検討する第II相無作為化試験– Borghaei H ら 研究の目的 KEYNOTE-021試験コホートGにおいて、5カ月間の追加追跡調査後に、カルボプラチン + ペメトレキセドの第一選択治療にペムブロリズマブを併用投与したときの有効性と安全性を 評価すること 方法 未治療の病期IIIB/IV NSCLC患者123例を、ペムブロリズマブ + ペメトレキセド + カルボプ ラチンを投与する群またはペメトレキセド + カルボプラチンを投与する群に無作為化した。ま た、維持療法としてペメトレキセド投与も選択可とされた 追跡調査期間の中央値は18.7カ月間であった 主な結果 ORRはペムブロリズマブ群で対照群よりも有意に高かった(56.7% vs 31.7%、p=0.0029) PFS中央値はペムブロリズマブ群で対照群よりも有意に高かった(19.0カ月[95%CI 8.5, NR]vs 8.9カ月[95%CI 6.2, 11.8]、p=0.0067) OS中央値はペムブロリズマブ群では到達せず、対照群では20.9カ月であった(HR 0.59 [95%CI 0.34, 1.05]、p=0.03) 結論 以前に示されたOS、PFS、ORRの改善は維持され、継続的な改善がみられた Borghaei H et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA49
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SoC EGFR-TKI* ゲフィチニブ 250 mg またはエルロチニブ 150 mg
LBA2_PR: EGFR変異型進行NSCLC患者における第一選択治療としてのオシメルチニブ vs SoCのEGFR-TKI(FLAURA)– Ramalingam S ら 研究の目的 EGFR変異型進行NSCLC患者における第一選択治療として、オシメルチニブと標準治療 (SoC)であるEGFR-TKIの有効性と安全性を比較評価すること オシメルチニブ 80 mg/日 (n=279) 主要な患者選択基準 局所進行または転移NSCLC Ex19del/L858R EGFR-TKI/全身抗がん療法歴なし 安定したCNS転移は容認された WHO PSスコア 0~1 (n=556) PD 層別化 変異のステータス(Ex19del/L858R)、人 種(アジア系/非アジア系) R 1:1 SoC EGFR-TKI* ゲフィチニブ 250 mg またはエルロチニブ 150 mg (n=277) PD 主要エンドポイント PFS(RECIST v1.1に基づく、治験責任医師によ る評価) 副次的エンドポイント ORR、DoR、DCR、効果の深さ、OS PRO、安 全性 *進行およびT790M陽性が中央で確認された場合、 オシメルチニブへのクロスオーバーが容認された Ramalingam S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA2_PR
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LBA2_PR: EGFR変異型進行NSCLC患者における第一選択治療としてのオシメルチニブ vs SoCのEGFR-TKI(FLAURA)– Ramalingam S ら
主な結果 治験医師の評価によるPFS 1.0 PFS中央値、カ月(95%CI) 0.8 オシメルチニブ 18.9 (15.2, 21.4) SoC 10.2 (9.6, 11.1) 0.6 HR 0.46 (95%CI 0.37, 0.57) p<0.0001 無増悪生存率(%) 0.4 0.2 0.0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 リスクに晒されていた患者数 無作為化からの経過期間、カ月 オシメルチニブ 279 262 233 210 178 139 71 26 4 SoC 277 239 197 152 107 78 37 10 2 Ramalingam S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA2_PR
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‡現在の最終時点で有意差ありとするには、p値<0.0015
LBA2_PR: EGFR変異型進行NSCLC患者における第一選択治療としてのオシメルチニブ vs SoCのEGFR-TKI(FLAURA)– Ramalingam S ら 主要な結果(続き) OS(中間解析) 1.0 0.8 0.6 全生存率 0.4 全生存(中央値) HR 0.63 ‡現在の最終時点で有意差ありとするには、p値<0.0015 であることが求められた オシメルチニブ 未到達 (95%CI 0.45, 0.88) p=0.0068‡ 0.2 SoC 未到達 0.0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 無作為化からの経過期間、カ月 リスクに晒されていた患者数 オシメルチニブ 279 276 269 253 243 232 154 87 29 4 SoC 277 263 252 237 218 200 126 64 24 1 Ramalingam S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA2_PR
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LBA2_PR: EGFR変異型進行NSCLC患者における第一選択治療としてのオシメルチニブ vs SoCのEGFR-TKI(FLAURA)– Ramalingam S ら
主要な結果(続き) 患者の15%以上に発生した、治療との因果関係を問わないAE、% オシメルチニブ (n=279) SoC (n=277) 全てのグレード グレード3 グレード4 下痢 161 (58) 6 (2) 159 (57) 皮膚乾燥 88 (32) 1 (<1) 90 (32) 3 (1) 爪囲炎 81 (29) 80 (29) 2 (1) 口内炎 56 (20) ざ瘡様皮膚炎 71 (25) 134 (48) 13 (5) 食欲低下 7 (3) 51 (18) 5 (2) 掻痒 48 (17) 43 (16) 咳 46 (16) 42 (15) 便秘 35 (13) AST増加 26 (9) 68 (25) 12 (4) ALT増加 18 (6) 75 (27) 21 (8) 4 (1) Ramalingam S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA2_PR
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オシメルチニブはSoCよりも有意な改善を示した PFSのカプランマイヤー曲線は早期段階で分離し、進行または死亡のリスクが54%減少 した
LBA2_PR: EGFR変異型進行NSCLC患者における第一選択治療としてのオシメルチニブ vs SoCのEGFR-TKI(FLAURA)– Ramalingam S ら 結論 オシメルチニブはSoCよりも有意な改善を示した PFSのカプランマイヤー曲線は早期段階で分離し、進行または死亡のリスクが54%減少 した 試験登録時のCNS転移の有無を問わず、一貫した恩恵がみられた オシメルチニブの投与下ではSoCと比較してDoRが倍増した OSの中間解析では、SoCとの比較において、オシメルチニブ投与下での生命予後の改善 が認められた(p=0.0068)。この場合の群間差は、p<0.0015という有意水準の下では、 統計学的な有意差ではなかった。 グレード3以上のAEおよび投与中止の発生率は低かったものの、オシメルチニブの安全性プ ロファイルはSoCと同等であった Ramalingam S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA2_PR
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1298O_PR: 治療歴のないALK陽性NSCLCでのアレクチニブとクリゾチニブの比較評価:ALEX試験のCNSに対する有効性の結果 – Gadgeel S ら
研究の目的 進行/転移性ALK陽性NSCLC患者を対象に、第一選択治療としてアレクチニブとクリゾチ ニブを投与したときの全身およびCNSに対する有効性を比較評価すること アレクチニブ 600mg bid (n=152) 主要な患者選択基準 病期IIIB/IVのALK陽性NSCLC 治療歴なし ECOGのPSスコアが0~2 脳転移は許容とした(無症候性の場合) (n=303) PD/毒性/中止 R 1:1 層別化 ECOG PSスコア、民族性、ベースライン時の CNS転移 クリゾチニブ 250mg bid (n=151) PD/毒性/中止 主要エンドポイント PFS(治験責任医師による評価) 副次的エンドポイント CNS進行までの期間、CNS ORR、CNS DoR Gadgeel S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1298O_PR
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ベースライン時にCNS転移を認めた患者*
1298O_PR: 治療歴のないALK陽性NSCLCでのアレクチニブとクリゾチニブの比較評価:ALEX試験のCNSに対する有効性の結果 – Gadgeel S ら 主な結果 無増悪生存率、% PFSの期間、カ月 100 80 60 40 20 1 58 64 3 48 54 12 17 36 18 6 24 4 30 66 41 9 22 39 15 31 21 10 27 ベースライン時にCNS転移を認めた患者* リスクに晒され ていた患者数 クリゾチニブ アレクチニブ 7.4カ月 (6.6, 9.6) NR (9.2, NR) ベースライン時にCNS転移を認めなかった患者 クリゾチニブ(n=58) アレクチニブ(n=64) HR 0.40 (95%CI 0.25, 0.64) p<0.0001 クリゾチニブ(n=93) アレクチニブ(n=88) HR 0.40 (95%CI 0.33, 0.80) p<0.0024 100 80 60 無増悪生存率、% NR 40 20 14.8カ月 (6.6, 9.6) リスクに晒され ていた患者数 クリゾチニブ アレクチニブ 1 93 88 3 84 81 6 71 72 9 62 70 12 48 61 15 37 50 18 29 43 21 13 25 24 4 11 27 2 30 PFSの期間、カ月 *放射線療法歴を問わず、CNS転移を有する全患者 Gadgeel S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1298O_PR
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アレクチニブの投与ではクリゾチニブと比較して優れた有効性が得られた:
1298O_PR: 治療歴のないALK陽性NSCLCでのアレクチニブとクリゾチニブの比較評価:ALEX試験のCNSに対する有効性の結果 – Gadgeel S ら 主要な結果(続き) アレクチニブの投与ではクリゾチニブと比較して優れた有効性が得られた: 頭蓋内ORRはクリゾチニブと比較して、RT歴のある患者(85.7% vs 71.4%)、RT歴の ない患者(78.6% vs 40.0%)ともに改善 アレクチニブ投与時には、全サブグループでCNSにおける奏効期間がより長かった 初回進行時のCNS転移の発生率がより低かった(4.6% vs 31.5%、HR 0.14[95%CI 0.06, 0.33]、p<0.0001) 結論 治療歴のない進行ALK陽性NSCLC患者においては、CNSに疾患を認める場合、CNSで の放射線療法歴の有無を問わず、アレクチニブではCNSでの活性がクリゾチニブと比較して 有意に優れていた アレクチニブを投与した患者では初回進行時のCNS転移が有意により少なく、アレクチニブ がCNSでの進行を予防することが示唆される 全体として、これら結果は、治療歴のない進行ALK陽性NSCLC患者に対するアレクチニブ の投与を支持するものである Gadgeel S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1298O_PR
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ダブラフェニブ 150 mg bid + トラメチニブ 2mg qd
LBA51: 治療歴のないBRAF V600E変異型転移性非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるダブラフェニブ + トラメチニブの投与を評価する第II相試験(BRF 11328)– Planchard D ら 研究の目的 BRAF V600E変異型転移性NSCLC患者(BRF113928試験コホートC)を対象に、第 一選択治療としてダブラフェニブ + トラメチニブを投与したときの有効性と安全性を評価する こと 主要な患者選択基準 病期 IV NSCLC BRAF V600E ECOGのPSスコアが0~2 治療歴なし (n=36) ダブラフェニブ 150 mg bid + トラメチニブ 2mg qd 主要エンドポイント ORR(治験責任医師による評価) 副次的エンドポイント DoR、PFS、OS、安全性、PK Planchard D et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA51
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治験責任医師による評価 IRCによる評価 23 (64) [46, 79]
LBA51: 治療歴のないBRAF V600E変異型転移性非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるダブラフェニブ + トラメチニブの投与を評価する第II相試験(BRF 11328)– Planchard D ら 主な結果 治験責任医師による評価 IRCによる評価 CR、n (%) 2 (6) PR、n (%) 21 (58) SD、n (%) 4 (11) 3 (8) PD、n (%) 5 (14) 7 (19) NE、n (%) ORR、n (%) [95%CI] 23 (64) [46, 79] DCR、n (%) [95%CI] 27 (75) [55, 88] 26 (72) [55, 86] DoRの中央値、カ月(95%CI) 10.4 (8.3, 17.9) 15.2 (7.8, 23.5) mPFS、カ月(95%CI) 10.9 (7.0, 16.6) 14.6 (7.0, 22.1) mOS、カ月(95%CI) 24.6 (12.3, NE) Planchard D et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA51
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新たな安全性シグナルは検出されなかった。併用投与の安全性プロファイルは管理可能で、先行試験で示されたものと一致していた
LBA51: 治療歴のないBRAF V600E変異型転移性非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるダブラフェニブ + トラメチニブの投与を評価する第II相試験(BRF 11328)– Planchard D ら 主要な結果(続き) 結論 BRAF V600E変異型転移性NSCLC患者を対象に第一選択治療としてのBRAF阻害剤とMEK阻害剤の併用投与を評価した初の試験において、ダブラフェニブとトラメチニブの併用投与は高い抗腫瘍活性および持続的奏効を示した 新たな安全性シグナルは検出されなかった。併用投与の安全性プロファイルは管理可能で、先行試験で示されたものと一致していた 有効性は治療歴のある患者において報告されたものと同様であった これらの結果に基づき、治療歴の有無を問わず、本変異を認める転移性NSCLC患者に対する本併用療法が、欧州委員会および米国FDAによって承認された 全てのグレード、n(%) グレード3/4、n(%) 投薬関連のAE 32 (89) 13 (36) 投薬関連の重篤なAE 16 (44) 10 (28) 投与中止につながったAE 7 (19) 3 (8) 投与中断/延期を要したAE 25 (69) 15 (42) Planchard D et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA51
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進行NSCLC 根治治療不能の病期IIIおよびIV
第二選択以降
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1297O: 進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるニボルマブの固定期間(1年)投与と継続投与を比較評価する無作為化試験の結果 – Spigel DR ら
研究の目的 治療歴のある進行NSCLC患者におけるニボルマブの固定期間(1年間)投与と継続投与に ついて、選択された高グレードのTRAEの発生率および臨床的有用性を比較評価すること 有効性解析 主要な患者選択基準 進行/転移性NSCLC 1種類の全身療法の施行歴 ECOGのPSスコアが0~2 (n=1245) ニボルマブ 3 mg/kg継続投与 無作為化時に奏効またはSD (n=76) ニボルマブ 3 mg/kg q2w x 1年間投与 (n=220) R 1:1 投与中止 無作為化時に奏効またはSD (n=87) 主要エンドポイント 選択された高グレードのTRAE 探索的エンドポイント 継続投与と1年間の投与による安全性/有効性の比較、バイオマーカー、PK Spigel DR et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1297O
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1297O: 進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるニボルマブの固定期間(1年)投与と継続投与を比較評価する無作為化試験の結果 – Spigel DR ら
主な結果 無作為化からのPFS(治験責任医師の評価による奏効) 中央値、カ月 (95%CI) PFS率、% 6カ月 1年 継続投与 NR (NR) 80 65 1年間の投与 10.3 (6.4, 15.2) 69 40 HR 0.42 (95%CI 0.25, 0.71) リスクに晒されていた患者数 50 43 1年 継続 87 33 21 16 5 1 76 60 53 49 35 22 10 3 無作為化後の経過期間、カ月 PFS、% 20 40 80 100 6 9 12 15 18 24 Spigel DR et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1297O
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1297O: 進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるニボルマブの固定期間(1年)投与と継続投与を比較評価する無作為化試験の結果 – Spigel DR ら
主要な結果(続き) 結論 治療関連AEの発生頻度は継続投与の方が固定期間(1年間)投与よりも高かったが、最初の一年経 過後は新規発生事象はほとんど認められなかった 1年時点でニボルマブが投与されていた患者のうち奏効例においては、継続投与した場合、投与を中止 した場合と比較してPFSが有意に高かった CheckMate 153試験の結果は、PDを認めるまで投与を継続することが有用であることを示唆するもの である 無作為化後のAE、% 継続投与 (n=107) 1年間投与 (n=113) 全てのグレード グレード 3/4 治療関連AE 39 8 25 4 治療関連SAE 5 2 1 選択された治療関連AE 33 17 投与中止につながった治療関連AE 7 3 Spigel DR et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1297O
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NSCLC患者を対象に、ニボルマブの有効性と安全性を3年経過後に 評価すること
1301PD: CheckMate 017/057試験での3年間の追跡調査の結果:治療歴のある進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるニボルマブとドセタキセルの比較評価 – Felip E ら 研究の目的 NSCLC患者を対象に、ニボルマブの有効性と安全性を3年経過後に 評価すること ニボルマブ 3 mg/kg* q2w (n=135) 主要な患者選択基準 病期IIIB/IV扁平上皮NSCLC ECOGのPSスコアが0~1 1種以上のプラチナ製剤ベースの化学療法 (n=272) PD/毒性 CheckMate 017試験 R 1:1 ドセタキセル 75 mg/m2 q3w (n=137) PD/毒性 主要な患者選択基準 病期IIIB/IB非扁平上皮NSCLC ECOGのPSスコアが0~1 1種以上のプラチナ製剤ベースの化学療法 維持療法の施行歴は容認された TKI療法の施行歴は容認された (n=582) ニボルマブ 3 mg/kg* q2w (n=292) PD/毒性 CheckMate 057試験 R 1:1 ドセタキセル 75 mg/m2 q3w (n=290) PD/毒性 主要エンドポイント OS 副次的エンドポイント PFS、ORR、PD-L1の発現状況別有効性、安全性、QoL *ニボルマブ 480 mg q4w(一律用量)への切り替えが選択可 Felip E et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1301PD
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3年間の追跡調査後、ニボルマブは扁平上皮および非扁平上皮ともに進行NSCLC患者 において、OSおよびPFS上の恩恵を継続して示した
1301PD: CheckMate 017/057試験での3年間の追跡調査の結果:治療歴のある進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるニボルマブとドセタキセルの比較評価 – Felip E ら 主な結果 結論 3年間の追跡調査後、ニボルマブは扁平上皮および非扁平上皮ともに進行NSCLC患者 において、OSおよびPFS上の恩恵を継続して示した CheckMate 017試験 (扁平上皮) CheckMate 057試験 (非扁平上皮) ニボルマブ (n=135) ドセタキセル(n=137) (n=292) ドセタキセル(n=290) 3年OS率、% 16 6 18 9 HR (95%CI) 0.62 (0.48, 0.80) 0.73 (0.62, 0.88) 3年PFS率、% 12 NC 10 <1 0.63 (0.48, 0.82) 0.89 (0.74, 1.06) ORR、% (95%CI) 20 (14, 28) 9 (5, 15) 19 (15, 24) 12 (9, 17) DoRの中央値、カ月(95%CI) 25.2 (9.8, NE) 8.4 (3.6, 14.0) 18.3 (8.4, NE) 5.6 (4.4, 6.9) 持続的な奏効、n/N (%) 7/27 (26) 0/12 (0) 13/56 (23) 0/36 (0) Felip E et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1301PD
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プラチナ製剤ベースの化学療法での進行後にニボルマブ単剤療法を実施したときの有効性 と安全性を評価すること
1303PD: 治療歴のある転移性扁平上皮NSCLC患者におけるニボルマブ投与:70歳の患者および全身状態不良な患者を対象とした欧州第II相単群試験(CheckMate 171)の結果 – Popat S ら 研究の目的 プラチナ製剤ベースの化学療法での進行後にニボルマブ単剤療法を実施したときの有効性 と安全性を評価すること 主要な患者選択基準 進行/転移性扁平上皮NSCLC 1種類のプラチナ製剤ベースの全身療法の施行歴 未治療のCNS転移がないこと (n=809) ニボルマブ 3mg/kg IV q2w PDまたは毒性 主要エンドポイント 選択されたグレード3~4のTRAEの発生率 安全性エンドポイント 安全性、OS、ORR(治験責任医師による評価) Popat S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1303PD
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全患者 (n=809) 70歳 (n=279) ECOGのPSスコアが2 (n=98)
1303PD: 治療歴のある転移性扁平上皮NSCLC患者におけるニボルマブ投与:70歳の患者および全身状態不良な患者を対象とした欧州第II相単群試験(CheckMate 171)の結果 – Popat S ら 主な結果 1%以上に発生した、選択されたTRAE、n (%) 全患者 (n=809) 70歳 (n=279) ECOGのPSスコアが2 (n=98) 全てのAE グレード3~4 皮膚 98 (12) 5 (1) 40 (14) 1 (<1) 13 (13) 内分泌腺 70 (9) 6 (1) 23 (8) 2 (1) 4 (4) 胃腸 63 (8) 7 (1) 28 (10) 3 (1) 9 (9) 肝臓 33 (4) 8 (1) 11 (4) 7 (7) 1 (1) 肺 30 (4) 10 (4) 2 (2) 過敏症/注射関連 13 (2) 4 (1) 3 (3) 腎臓 12 (1) 3 (<1) Popat S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1303PD
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全患者 (n=809) 70歳 (n=279) ECOGのPSスコアが2 (n=98)
1303PD: 治療歴のある転移性扁平上皮NSCLC患者におけるニボルマブ投与:70歳の患者および全身状態不良な患者を対象とした欧州第II相単群試験(CheckMate 171)の結果 – Popat S ら 主要な結果(続き) 結論 治療歴のある扁平上皮NSCLC患者においてニボルマブを投与したときには、良好な忍容 性と有効性を示す 70歳の患者、またはECOGのPSスコアが2であった患者においてニボルマブを投与したとき には、全集団と比較して同様の忍容性を示した 本結果は、70歳以上の患者およびECOGのPSスコアが2である患者を含め、進行扁平 上皮NSCLC患者におけるニボルマブの投与を支持するものである 全患者 (n=809) 70歳 (n=279) ECOGのPSスコアが2 (n=98) OS中央値、カ月(95%CI) 9.9 (8.7, 13.1) 11.2 (7.6, NA) 5.4 (3.9, 8.3) 3カ月OS率、% (95%CI) 81 (78, 83) 78 (73, 83) 65 (54, 74) 6カ月OS率、% (95%CI) 67 (63, 70) 66 (59, 71) 46 (34, 57) Popat S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1303PD
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ROS1陽性のNSCLC患者を対象に、ロルラチ二ブを投与したときの有効性と安全性を評 価すること
1308PD: ROS1陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるロルラチニブ投与を評価する予備試験からの有効性と安全性の結果 – Besse B ら 研究の目的 ROS1陽性のNSCLC患者を対象に、ロルラチ二ブを投与したときの有効性と安全性を評 価すること 主要な患者選択基準 ROS1変異を認める局所進行/転移性NSCLC CNS転移(症状の有無、治療歴の有無を問わない) 治療歴に対する制約なし (n=47) ロルラチニブ 100 mg/日 (21日サイクル) PD* 主要エンドポイント ORR(RECIST v1.1)、頭蓋内ORR 副次的エンドポイント DoR、PFS、安全性 *PD後もなお臨床的恩恵が示された場合には 治療の継続が許可された Besse B et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1308PD
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ベースラインからの腫瘍サイズの最良変化:全体
1308PD: ROS1陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるロルラチニブ投与を評価する予備試験からの有効性と安全性の結果 – Besse B ら 主な結果 ベースラインからの腫瘍サイズの最良変化:全体 70 クリゾチニブの投与歴なし クリゾチニブ ± 化学療法歴 クリゾチニブ + セリチニブの投与歴 休薬またはPDの発生 50 30 10 –10 ベースラインからの最良変化率、% –30 –50 –70 –90 –100 Besse B et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1308PD
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評価対象となった患者の53%にCNS転移を認め、66%にクリゾチニブの投与歴があった 奏効率
1308PD: ROS1陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるロルラチニブ投与を評価する予備試験からの有効性と安全性の結果 – Besse B ら 主要な結果(続き) 評価対象となった患者の53%にCNS転移を認め、66%にクリゾチニブの投与歴があった 奏効率 ROS1陽性患者のORRは36.2%(95%CI 22.7, 51.5)であり、47例中22例(46.8%)で最良効果としてSDを得た 頭蓋内ORRは56.0%(95%CI 30.2, 59.9)であった。9例がCRを得た DoR中央値は9.9カ月(95%CI 6.9, 12.5)であった 安全性 TRAEはほとんどがグレード1または2であった。グレード4~5の事象は認められなかった 最もよくみられたTRAEは高コレステロール血症(83%)および高トリグリセリド血症(55%)であった 結論 CNS転移を有する患者およびクリゾチニブの投与歴を有する患者を含め、ROS1陽性NSCLC患者においてロルラチニブを投与したときには臨床的活性が示された 投与の忍容性は概して良好であり、TRAEとして最もよくみられた脂質の上昇は脂質低下薬を用いて管理可能であった Besse B et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1308PD
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ペメトレキセド 500 mg/m2 q3wまたはドセタキセル 75 mg/m2 q3w
1299O_PR: 治療歴のあるALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)においてアレクチニブと化学療法を比較評価する第III相ALUR試験の主な結果 – Novello S ら 研究の目的 クリゾチニブ無効後の進行/転移性ALK陽性NSCLC患者を対象に、アレクチニブの投与と 標準化学療法の施行とを比較評価すること アレクチニブ 600mg bid (n=72) 主要な患者選択基準 進行/転移性ALK陽性NSCLC 1種類のプラチナ製剤ベースのCT歴 クリゾチニブが無効 ECOGのPSスコアが0~2 (n=107) PDa 層別化 ECOG PSスコア、CNS転移、脳RT施行歴(CNS転 移を有する患者の場合) R 2:1 ペメトレキセド 500 mg/m2 q3wまたはドセタキセル 75 mg/m2 q3w (n=35) PDb 主要エンドポイント PFS(治験責任医師による評価) 副次的エンドポイント CNS ORR、PFS(IRCによる評価)、ORR、DCR、DoR、OS、安全性 a臨床的恩恵を認める場合にはアレクチニブの継続投与が選択可 bアレクチニブへのクロスオーバーが容認された Novello S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1299O_PR
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データカットオフ時点(2017年1月26日)での追跡調査期間の中央値は、アレクチニブ群で 6.5カ月、化学療法群で5.8カ月であった
1299O_PR: 治療歴のあるALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)においてアレクチニブと化学療法を比較評価する第III相ALUR試験の主な結果 – Novello S ら 主な結果 データカットオフ時点(2017年1月26日)での追跡調査期間の中央値は、アレクチニブ群で 6.5カ月、化学療法群で5.8カ月であった 治療期間の中央値は、アレクチニブ群で20週間(0.4~62.1週間)、化学療法群で6週間 (1.9~47.1週間)であった アレクチニブ 中央値9.6カ月 (95%CI 6.9, 12.2) 化学療法 中央値1.4カ月 (95%CI 1.3, 1.6) 1.00 HR 0.15 (95%CI 0.08, 0.29); p<0.001 0.75 PFS率 0.50 0.25 0.0 1 72 35 3 45 7 6 25 3 9 12 2 12 3 15 リスクに晒されていた患者数 アレクチニブ 化学療法 PFSの期間、カ月 Novello S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1299O_PR
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ベースライン時に測定可能なCNS病変を有していた患者におけるCNSでの奏効
1299O_PR: 治療歴のあるALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)においてアレクチニブと化学療法を比較評価する第III相ALUR試験の主な結果 – Novello S ら 主要な結果(続き) 全サブグループ(年齢、性別、人種、ECOG PSスコア、ベースライン時のCNS転移、放射 線療法歴)でPFSが改善 ベースライン時に測定可能なCNS病変を有していた患者におけるCNSでの奏効 アレクチニブ(n=24) 化学療法(n=16) IRCによるCNS ORR、% (95%CI) 54.2 (33, 74)* 0 (0, 21) CNSでの最良総合効果、n(%) CR 1 (4.2) PR 12 (50) SD 6 (25) 5 (31.3) PD 3 (12.5) 8 (50.0) 評価不能 2 (8.3) 3 (18.8) *化学療法との比較でp<0.001 Novello S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1299O_PR
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1299O_PR: 治療歴のあるALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)においてアレクチニブと化学療法を比較評価する第III相ALUR試験の主な結果 – Novello S ら
主要な結果(続き) 事象、n (%) アレクチニブ(n=70) 化学療法(n=34) AE(全グレード) 54 (77.1) 29 (85.3) 重篤なAE 13 (18.6) 5 (14.7) グレード3~5のAE 19 (27.1) 14 (41.2) 投与中止につながったAE 4 (5.7) 3 (8.8) 用量減量につながったAE 3 (4.3) 4 (11.8) 投与中断につながったAE 最もよくみられたAE (10%)、n (%) 全てのグレード グレード3 疲労 9 (26.5) 便秘 1 (2.9) 悪心 1 (1.4) 6 (17.6) 好中球減少症 2 (2.9) 貧血 10 (14.3) 2 (5.9) Novello S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1299O_PR
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クリゾチニブ投与歴のあるALK陽性NSCLC患者においてアレクチニブを投与したときには、 化学療法と比較してPFSが有意に改善された
1299O_PR: 治療歴のあるALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)においてアレクチニブと化学療法を比較評価する第III相ALUR試験の主な結果 – Novello S ら 結論 クリゾチニブ投与歴のあるALK陽性NSCLC患者においてアレクチニブを投与したときには、 化学療法と比較してPFSが有意に改善された アレクチニブはCNS転移に対して有望な有効性を示した(ORRは化学療法との比較で 54.2% vs 0%) アレクチニブによる治療期間は化学療法と比較して長期間にわたった(20週間 vs 6週間) ものの、安全性および忍容性のプロファイルは化学療法と比較して好ましいものであった 全体として、これら結果は、本患者集団において以前に示されたアレクチニブの有益性を裏 付けるものである Novello S et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1299O_PR
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他の悪性腫瘍 SCLCおよび中皮腫
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1531PD: 小細胞肺癌(SCLC)に転換するEGFR変異腺癌(AC)の臨床転帰 – Marcoux N ら
研究の目的 耐性獲得時点でEGFR変異型肺腺癌がSCLCに転換する患者での臨床経過を特性化 すること 方法 単一施設でのEGFR変異型SCLC患者16例に関する記録の後ろ向き評価 人口統計学的特性、疾患の特徴、臨床転帰を要約した 主な結果 遺伝子型解析の対象となった全患者にEFGFの創始者変異を認めた。全例がT790M陰 性であった 形質転換後の初期治療でのmPFSは3.3カ月であった(95%CI 1.2, 5.6) mOSは、初期診断後は38カ月(95%CI 22.1,44.1)、またSCLC転換時からは8.8カ月 (95%CI 4.9, 14.7)であった SCLCへの転換後の治療には、プラチナ製剤とエトポシドの併用投与(n=9)が最もよく実施 されていた 結論 最適な治療レジメンを特定するには、これらの患者を対象にして、さらなる評価を実施するこ とが必要である Marcoux N et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1531PD
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プラチナ製剤ベースのCTの5/6サイクル目を実施後、各施設での通常の診療(n=41)
1527O: 小細胞肺癌(SCLC)における第II相無作為化IMPULSE試験の主要データ:Lefitolimodを用いた維持療法としての免疫療法 – Thomas M ら 研究の目的 SCLCを対象に、lefitolimodの有効性と安全性を評価すること 主要な患者選択基準 プラチナ製剤ベースの導入療法を第一選択治療として4サイクル実施後のPRまたはCR ECOGのPSスコアが0~1 SCLC関連の腫瘍随伴性症候群に対し、治療歴がないこと/治療中でないこと 全身ステロイド療法を受けていないこと (n=102) Leftolimod 60 mg biw + プラチナ製剤ベースのCTの5/6サイクル目を実施後、Leftolimodによる維持療法(n=61) PD 層別化 免疫学的マーカー(活性化B細胞など)、適応症固有 のパラメータ(COPDなど) R 3:2 プラチナ製剤ベースのCTの5/6サイクル目を実施後、各施設での通常の診療(n=41) PD 主要エンドポイント OS(ITT解析対象集団) 副次的エンドポイント PFS、ORR、PD、安全性、OS(サブグループ) Thomas M et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1527O
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1527O: 小細胞肺癌(SCLC)における第II相無作為化IMPULSE試験の主要データ:Lefitolimodを用いた維持療法としての免疫療法 – Thomas M ら
主な結果 OS(ITT解析対象集団) Lefitolimod (n=61) 対照 (n=41) OS中央値、日(95%CI) 279.0 (233.0, 320.0) 272.0 (231.0, 434.0) HR (95%CI) 1.27 (0.80, 2.01); p=0.53 1.0 0.8 0.6 全生存 0.4 Lefitolimod 0.2 対照 90 183 270 365 455 548 638 730 820 リスクに晒されていた患者数 イベント未発生下生存期間、日 Lefitolimod 61 55 44 32 17 9 3 3 1 対照 41 36 27 19 15 8 5 2 1 Thomas M et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1527O
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ベースライン時に低活性化B細胞を認めた患者(n=38)におけるOSシグナル
1527O: 小細胞肺癌(SCLC)における第II相無作為化IMPULSE試験の主要データ:Lefitolimodを用いた維持療法としての免疫療法 – Thomas M ら 主要な結果(続き) グレード4または5のAEは報告されなかった。グレード3の頭痛がlefitolimodを投与した患者2 例(3.3%)で報告され、グレード3の咳嗽、無力症、悪心、背部痛、呼吸困難が lefitolimodを投与した患者で1例(1.7%)ずつ報告された ベースライン時に低活性化B細胞を認めた患者(n=38)におけるOSシグナル OS中央値は、lefitolimodと対照とを比較して、284日と232日であった(HR 0.59 [95%CI 0.29,1.21]) 結論 ITT集団全体ではOSに群間差を認めなかった 事前に定義された低活性化B細胞を有するサブグループにおいて、OSの強力なシグナルが みられた PDマーカーの評価により、lefitolimodの作用機序が確認された lefitolimodの安全性プロファイルは好ましいものであった Thomas M et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1527O
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シスプラチン 75 mg/m2または カルボプラチン AUC 5 mg/ml·分 D1 + エトポシド 100 mg/m2 D1~3
1530PD: 治療歴のない進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)患者において、エトポシドとプラチナ製剤(EP)の併用下でのtarextumab(抗Notch2/3)の投与を評価する第II相無作為化プラセボ対照試験の結果 – Daniel DB ら 研究の目的 治療歴のないSCLC患者を対象に、tarextumab(抗Notch 2/3抗体)とエトポシドを併用 投与したときの有効性を検討すること Tarextumab 15 mg/kg D1 + シスプラチン 75 mg/m2または カルボプラチン AUC 5 mg/ml·分 D1 + エトポシド 100 mg/m2 D1~3 Tarextumab 15 mg/kg PD 主要な患者選択基準 進展期のSCLC (n=145) R 1:1 プラセボ + シスプラチン 75 mg/m2または カルボプラチン AUC 5 mg/ml·分 D1 + エトポシド 100 mg/m2 D1~3 プラセボ PD 主要エンドポイント PFS(ITT) 副次的エンドポイント バイオマーカー集団におけるPK、免疫原性、OS、ORR、安全性、有効性 Daniel DB et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1530PD
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1530PD: 治療歴のない進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)患者において、エトポシドとプラチナ製剤(EP)の併用下でのtarextumab(抗Notch2/3)の投与を評価する第II相無作為化プラセボ対照試験の結果 – Daniel DB ら 主な結果 PFS 1.0 プラセボ (n=72) Tarextumab (n=73) 総追跡調査期間、 人-年 27.474 25.867 病勢進行または死亡、n (%) 49 (68.1) 48 (65.8) mPFS、日(95%CI) 169.0 (165.0, 175.0) 168.0 (141.0, 176.0) HR (95%CI) 0.97 (0.64, 1.46) P値 0.95 0.8 0.6 生存分布関数 0.4 0.2 プラセボ Tarextumab 72 73 30 67 63 60 58 55 90 50 47 120 47 42 150 38 33 180 16 15 210 8 7 240 7 6 270 5 4 300 2 330 1 360 1 390 1 420 1 450 1 480 リスクに晒されていた 患者数 プラセボ Tarextumab 無増悪生存期間、日 Daniel DB et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1530PD
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バイオマーカー解析では、治療の有効性に対する予測マーカーは特定されなかった
1530PD: 治療歴のない進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)患者において、エトポシドとプラチナ製剤(EP)の併用下でのtarextumab(抗Notch2/3)の投与を評価する第II相無作為化プラセボ対照試験の結果 – Daniel DB ら 主要な結果(続き) Tarextumabを投与した患者とプラセボを投与した患者では、中央値での生存期間 (284.0日 vs 314.0日、HR 1.01[95%CI 0.68, 1.51]、p=0.95)およびORR(50% vs 51%、OR 0.924[95%CI 0.452, 1.887]、p=0.8275)に有意差を認めなかった 有害事象はtarextumabを投与した患者でプラセボを投与した患者よりも多くみられ (91.3% vs 76.5%)、これには下痢(63.8% vs 20.6%)および血小板減少症(42.0% vs 10.3%)を含んだ 結論 治療歴のないSCLCにおいて、tarextumabとプラチナ製剤による併用療法を実施したときに は転帰(PFS、OS、ORR)の改善に至らなかった バイオマーカー解析では、治療の有効性に対する予測マーカーは特定されなかった Tarextumabを投与したときにはプラセボと比較して毒性が増強された Daniel DB et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr 1530PD
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ニボルマブ3 mg/kg q2w +イピリムマブ1 mg/kg IV q6w
LBA58_PR: 悪性胸膜中皮腫(MPM)患者における第二または第三選択治療としてのニボルマブとニボルマブ+イピリムマブとの比較評価:第II相無作為化IFCT-1501 MAPS2試験の最新結果 – Zalcman G ら 研究の目的 悪性胸膜中皮腫患者を対象に、第二または第三選択治療としてのニボルマブの単剤療法 とニボルバブとイピリムマブの併用療法の有効性と安全性を比較評価する ニボルマブ 3mg/kg IV q2w (n=63) 主要な患者選択基準 MPMの組織学的診断 1または2ラインの化学療法(ペメトレキセド/プラチナ製剤の2剤併用を含む)実施後に進行が記録された切除不能な癌 ECOGのPSスコアが0~1 (n=125) PD/毒性 R 1:1 ニボルマブ3 mg/kg q2w +イピリムマブ1 mg/kg IV q6w (n=62) PD/毒性 主要エンドポイント 各群に登録された最初から54例目までの患者に おける12週時点でのDCR 副次的エンドポイント 毒性、PFS、OS、QoL Zalcman G et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA58_PR
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LBA58_PR: 悪性胸膜中皮腫(MPM)患者における第二または第三選択治療としてのニボルマブとニボルマブ+イピリムマブとの比較評価:第II相無作為化IFCT-1501 MAPS2試験の最新結果 – Zalcman G ら 主な結果 ORは、PD-L1発現が1%の患者でPD-L1陰性であった患者よりも高かった(39.0% vs %、p=0.003[両群を合わせて]) QoLデータでは、全般、疼痛、食欲不振、支障の項目については単剤療法群が支持され、 全般、症状苦痛尺度については併用投与群が支持されたが、有意差は認められなかった 最初の適格患者108例 ITT解析対象集団 Nivo (n=54) Nivo + Ipi (n=54) (n=63) Nivo + Ipi (n=61) OR、% (95%CI) 18.5 (8.2, 28.9) 27.8 (15.8, 39.7) 17.5 (8.1, 26.8) 25.8 (14.9, 36.7) SD、% (95%CI) 25.9 (14.2, 37.6) 22.2 (11.1, 33.3) 22.2 (12.0, 32.5) DCR、% (95%CI) 44.4 (31.2, 57.7) 50.0 (36.7, 63.3) 39.7 (27.6, 51.8) 51.6 (39.2, 64.1) グレード3のTRAE、% 12.7 22.9 グレード4のTRAE、% 3.3 グレード5のTRAE、% 4.9a a劇症肝炎、脳炎、急性腎不全(それぞれn=1) Zalcman G et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA58_PR
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mOSはニボルマブ群およびニボルマブ + イピリムマブ群でそれぞれ13.6カ月(95%CI 6.7, NR)とNRであった。 結論
LBA58_PR: 悪性胸膜中皮腫(MPM)患者における第二または第三選択治療としてのニボルマブとニボルマブ+イピリムマブとの比較評価:第II相無作為化IFCT-1501 MAPS2試験の最新結果 – Zalcman G ら 主要な結果(続き) mPFSはニボルマブ群およびニボルマブ + イピリムマブ群でそれぞれ4.0カ月(95%CI 2.8, 5.7)と5.6カ月(95%CI 3.2, 8.4)であった。 mOSはニボルマブ群およびニボルマブ + イピリムマブ群でそれぞれ13.6カ月(95%CI 6.7, NR)とNRであった。 結論 ニボルマブ単剤療法とニボルマブとイピリムマブの併用療法はともに、 歴史的対照群または 過去の非免疫療法臨床試験と比較して、12週時点でのDCRを有意に増加させた 併用療法群では毒性死亡と考えられた事象が3件認められたものの、毒性は管理可能で あった QoLには一部の項目で有意ではない差を認めたが、長期結果および長期データが必要で ある Zalcman G et al. Ann Oncol 2017;28(suppl 5):Abstr LBA58_PR
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