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1DS05185P 切原有一 1DS05188G 佐藤聡栄 1DS05203K 稗大輔
日本映画産業の現況に関する批判的研究 1DS05185P 切原有一 1DS05188G 佐藤聡栄 1DS05203K 稗大輔
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映画ビジネスの特徴 ライフサイクルが極端に短い ハイリスク・ハイリターン である ・莫大な宣伝コストをかける
・宣伝コストに見合った収益を上げる ・短期に集中放映の方が効率が良い ライフサイクルが極端に短い ・製作には大量の経営資源が投入される ・収益が約束されているわけではない ハイリスク・ハイリターン である
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日本の映画産業の仕組み 製作者 メジャー製作会社 成功している独立プロ その他の独立プロ ・テレビ放送局 ・大手出版社 ・大手広告代理店
例 ・テレビ放送局 ・大手出版社 ・大手広告代理店 ・オフィス北野 ・伊丹プロダクション ・アルタミラピクチャーズ 若手もしくは大手製作 会社に所属していない 独立プロデューサー 数量 少数 大多数 志向 企画志向 信頼志向 優位性 ・メディア力 ・流行への対応力 ・莫大な製作費用 ・優秀なスタッフ ・特色のある製作 ・人材育成 特になし (下請けの場合が多い) リスク 小さい 適度 大きい リターン 企画思考 : 企画が先にあり、それに従って計画的にスピーディーに進められる。 信頼思考 : 資源となる人材を育てながら継続的に事業を進めていく。
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現在製作されている映画の分布 成功している独立プロ メディア戦略≒収益 メジャー製作会社 その他の独立プロ
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日本の映画産業において改善すべき点 ファイナンスの手法 人材育成 発表の機会 (資金調達)
若手や大手製作会社に所属していない独立プロデューサーは 資金集めがなかなかできない 人材育成 メジャー製作会社は企画思考であり、一部の成功している 独立プロダクション以外では若手の人材育成が行われていない 発表の機会 多くの映画館ではメジャーで収益性のある映画しか放映しない という現状があり、若手や著名でない製作者の作品を発表する 機会が少ない
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主なファイナンスの種類 民間の計画 ファイナンス 文化政策 ・製作委員会方式 ・証券化 ・ネガティブピックアップ (→ハリウッド ) 補助金
(→ハリウッド ) 民間の計画 (プライベートファイナンシング) ファイナンス 文化政策 (パブリックファイナンシング) 補助金 ・ 日本 ・フランス ・ ドイツ ・イギリス : 12億 8900万円 : 826憶 5130万円 : 320億 50万円 : 124億 5740万円 政府からの補助金
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製作委員会方式(日本) 利点 問題点 ・製作資金の分担が可能で ある ・資金回収リスクが分散で きる ・著作権などの権利関係が 複雑である
・製作資金の分担が可能で ある ・資金回収リスクが分散で きる 問題点 ・著作権などの権利関係が 複雑である ・映画コンテンツ関連業界 以外、または一般の投資 家からの資金調達が困 難である
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ネガティブピックアップ方式 利点 ・完成保証によって完成 リスクを回避できる ・MGによって興行リスク を回避できる ① ④ 配給会社
保証料(制作費の2~5%) ① ④ 配給会社 (国内・海外) プロデューサー 完成保証会社 利点 ② 配給権のプリセールス ・完成保証によって完成 リスクを回避できる ・MGによって興行リスク を回避できる ⑥製作費の融資 ③ ⑤ MG支払の保証 映画が完成することの保証 *2 銀行 興行リスクの軽減 完成リスクの軽減 *1:MG=Minimum Guarantee(最低保証金) *2:映画が完成しないときは完成保証会社の責任で、プロデューサーや 監督の交代、資金提供などを行い、映画を完成させる。
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まとめ ・ 今後の課題 ・日米の大きな違い完成保証制度の有無 ・現在の映画産業は、大手によるマスメディアを使った強力な
日本では導入されていないネガティブピックアップ方式による 資金調達や完成保証制度の検討は急務 ・現在の映画産業は、大手によるマスメディアを使った強力な 宣伝によって評価が水増しされている部分がある 大きな資本を持たない大多数の独立プロデューサーは 依然として構造弱者のままである 日本における特定の企業による閉塞的な資金調達の手法だけ ではなく、広く資金を取り込める資金調達の環境づくりをしていく ことで日本の映画ビジネスを活性化させていけるだろう
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人材育成 現在映画に関する教育を行っている大学(学部・大学院)は約90校 その中で代表的な3つの大学・大学院について調査しました
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東京芸術大学大学院 映像研究科 映画専攻 国際的に流通しうる物語を基礎とした映像作品を創造するクリエーター、および高度な専門知識と芸術性を併せもつ映画製作技術者を育成することが目的 教授陣に黒沢 清監督、北野 武監督らを迎えている
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映画専門職大学院大学 プロデューサーに求められる、企業開発、マーケティングマネジメント、財務、会計、著作権、契約などの先進的映画ビジネスの才能育成を目的としている 映画プロデューサー 映像コンテンツプロデューサー 作品の買い付け・販売・配給・宣伝プロデューサー 映画・映像公共政策プロデューサー の育成を目指している
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デジタルハリウッド大学・大学院 放送、新聞、出版、音楽、ゲーム、クロスメディアなどを自在に操り、すべての産業界を巻き込んでプロジェクトを遂行するような新しい力を持つプロデューサー、ディレクター、企業家を育成する教育機関 最近では、リュック・ベッソン監督の特別授業を開催
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実写 東京芸術大学大学院 映画専門職大学院 プロデューサー 監督 デジタルハリウッド大学・大学院 アニメ・CG
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東映の現状 昔は映画の企画は全て社内で行っていたが、現在は持ち込みも増えてきている 社員監督はほとんど存在しない
東映株式会社九州支社 映画営業室 宣伝担当 係長 西野亜紀子さん 昔は映画の企画は全て社内で行っていたが、現在は持ち込みも増えてきている 社員監督はほとんど存在しない 現在社内の映画制作チームは小規模。新卒の場合10人採用されたら2人が行く程度 社内だけに頼っていたら競争に勝てないため映画制作スタッフの多くは社外から集めてくる
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東映の現状 競争に勝つために社外から 優秀な人材を集めて映画を作る 若い人材が育たない
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映画館 地方都市と映画の関係から消えゆく映画館の問題に着目 消えゆく映画館 地方都市問題 対策 コミュニティシネマ活動
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地方都市が抱える問題 国土構造の二極化 中心商店街の空洞化 三位一体改革の停滞 多くの地方自治体が財政破綻
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消えゆく映画館 2000年末から2006年までの6年間 シネコンのスクリーン数 シネコン以外のスクリーン数 1123 2230 1401
832 9割増 4割減 現在全国のスクリーンの7割以上はシネコンが占めていてシネコンの進出をひとつの契機に地元映画館が消滅するという現象がおきている
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コミュニティシネマ活動 「消えゆく映画館問題」に直面した地方都市の住民が、地域における豊かな映画環境を創造することを目指して、地域に根ざした上映活動や上映に関わる事業を展開する行動 具体例として 埼玉県深谷市の映画館 「深谷シネマ」
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今後、持続可能性を担保し続けるために 市民が「消えゆく映画館」問題に自覚すること
コミュニティシネマの設立・運営をNPO支援条例・指針などを活用しながら金銭的又は非金銭的に支援する地方自治体の存在 コミュニティシネマの設立・運営を社会的責任の一環としてサポートする映画会社の存在
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アジアフォーカス福岡国際映画祭 毎年9月に福岡で行われるアジア各地の映画を集めた映画祭 1991年から開催されている
若手の発表の場として どの程度機能しているのか?
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アジアフォーカス福岡国際映画祭 福岡市市民局文化振興課 北田義徳さん 開催の目的 音楽、文学などを総括したメディアである映画を通して市民のアジア文化に対する理解を深めるため アジアに最も近いと思われる福岡の都市戦略のひとつ 運営主体および予算 運営は行政主体の実行委員会形式 予算は約1億円
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アジアフォーカス福岡国際映画祭 放映する映画について ディレクターが実際に現地に赴き選んでいる 一般公募はしていない 映画は基本的に映画祭のみでの上映 (約半数は福岡市総合図書館に収蔵され、館内上映という形で鑑賞が可能)
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アジアフォーカス福岡国際映画祭 受賞者について 観客投票による受賞が始まったのが2006年から 受賞者には次回作品のためのフィルムを贈呈
今後の展望 今年からディレクターも変わり、大きくリニューアルする予定。現在の方針を保ちつつ、宣伝や周知に力を入れていく予定
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感想 16年の歴史があり、予算に1億を充てている割には知名度が低い 優秀な若手の発掘・発表の場としては映画祭はあまり機能していない
行政主体では受賞者や優秀な人材への待遇に限界がある
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