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2006年7月23日 埼玉大学 木下信行 All Rights Reserved Personally.

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1 2006年7月23日 埼玉大学 木下信行 All Rights Reserved Personally.
法と経済学からみた 銀行の自己資本比率 2006年7月23日 埼玉大学 木下信行 All Rights Reserved Personally.

2 目 次 Ⅰ 銀行規制における自己資本比率 (1) 銀行監督の客観基準 (2) 預金保険財政の保護 (3) 監督当局に対する規律付け
             目  次 Ⅰ  銀行規制における自己資本比率  (1) 銀行監督の客観基準  (2) 預金保険財政の保護  (3) 監督当局に対する規律付け Ⅱ  金融市場における自己資本比率  (1) 銀行の流動性リスク  (2) 銀行の情報生産機能と企業価値  (3) セーフティネットとモラルハザード Ⅲ  銀行経営と自己資本比率  (1) 銀行経営に対する規律付け  (2) 銀行経営の決定権の移動  (3) 銀行の倒産と自己資本比率 Ⅳ  自己資本比率規制の設計  (1) 自己資本比率の基準値  (2) リスクアセットの構成  (3) 資本政策に対する規制 参考文献

3 銀行規制における自己資本比率 銀行監督の客観基準
                                 銀行規制における自己資本比率       銀行監督の客観基準      [ 監督上の自己資本比率の意義 ]   預金の安全性確保                      監督上の措置を検討するにあたっての指標    銀行経営の自主性       [ 監督における自己資本比率の相対性 ]     ○ 規制上の基準とモニタリング      <日本> 最低資本金(銀行法導入時)、財務諸比率指導(金利自由化時)             早期警戒制度、検査評定制度(現在)      <米国> 銀行券発行準備(国法銀行制度導入時)             Canary System、 CAMEL(現在)        ○ バーゼル委員会における「3本の柱」            最低自己資本比率  監督上の対応 ディスクロージャー        銀行経営の健全性に対する自己資本比率の機能 

4 銀行規制における自己資本比率 預金保険財政の保護
                                   銀行規制における自己資本比率                          預金保険財政の保護    [ 潜在的な無担保債権者としての預金保険 ]      銀行の自己資本による保全    [ 低い保全割合 ]      破綻金融機関は高率の債務超過       <日本>25%(預金保険の金銭贈与実施先178先の平均)        <米国>13%(1986年~2003年におけるFDICの処理先1351先の平均)    [ 他の保全手段 ]         銀行経営のインセンティブ形成        (可変保険料率、経営責任の追及)       財政資金の投入 保険制度の運営からみた自己資本比率の機能

5 銀行規制における自己資本比率 監督当局に対する規律付け
                             銀行規制における自己資本比率                        監督当局に対する規律付け   [ 監督当局のエージェンシー問題  ]    早期是正措置:自己資本比率により監督上の措置を義務付け       (注)欧州諸国においては、早期是正措置は存在せず [ 低い実効性 ]  ○ 早期是正措置の対象金融機関の相当数が破綻    <日本>早期是正措置時点における準備状況により明暗     <米国>FDICに対する監査対象11先中8先が破綻   ○ 監督上の措置の実効性    <日本>業務改善命令     <米国>業務停止命令、行政契約、etc        銀行経営と金融市場に対する自己資本比率の機能

6 金融市場における自己資本比率 銀行の流動性リスク
                                 金融市場における自己資本比率                  銀行の流動性リスク               [ 決済手段としての預金 ]    要求払い    無担保    銀行の共通商品                       流動性の不安定均衡                             (安定と取り付け) [ 情報の非対称性 ]                   資産評価の主観性    (私的情報、賦存効果)   多数の小口預金者 自己資本によるシグナリング

7 金融市場における自己資本比率 銀行の情報生産機能と企業価値
                           金融市場における自己資本比率         銀行の情報生産機能と企業価値 [ 銀行の情報生産機能 ]  私的情報に基づく金融仲介  期間転換による流動性の供給 [ 流動性危機に伴う企業価値の下落 ]  レモン費用 (米国における貸出の減価 30%)  取引費用  (米国における貸出の売却費用 10%) [ 流動性危機の防止 ]  自己資本によるバッファー   銀行間市場及び中央銀行   銀行経営のセーフティネット(銀行監督、預金保険)

8 金融市場における自己資本比率 セーフティネットとモラルハザード
                                金融市場における自己資本比率           セーフティネットとモラルハザード [ 金融市場のモラルハザード ]   債権者  :セーフティネットへの依存   株主    :過少資本時における過大なリスクテイク [ 銀行経営のモラルハザード ]   株主のインセンティブの反映   決算操作と先送りのインセンティブ [ 銀行間市場と株式市場の相互作用 ]  自己資本比率と市場利回り  資金調達の取引費用

9 銀行経営と自己資本比率 銀行経営に対する規律付け
                                    銀行経営と自己資本比率      銀行経営に対する規律付け [ 銀行経営の歪み ]   ○ モラルハザード    ○ エージェンシー問題     経営者のインセンティブと情報の非対称性 [ 株主による規律付けの限界 ]    ○  監督当局と株主のインセンティブの抵触    ○  株主に関する規制(大口株主規制、業務範囲) [ 債権者による規律付けの限界 ]    ○  倒産制度の適用の限界     レモン費用と取引費用      ブランドバリュー      支払い停止と融資先の連鎖倒産    ○  早期の流動性リスク

10 銀行経営と自己資本比率 銀行経営の決定権の移動
                                        銀行経営と自己資本比率              銀行経営の決定権の移動 [ 銀行経営の決定権の序列 ]   ○ 議決権と市場による決定       株主と投資家 ⇒ 経常時の経営規律   ○ 残余請求権による決定       スポンサー・預金保険・監督当局  ⇒ 企業再建 ○ 流動性による決定       預金者と銀行間市場 ⇒ 企業清算 [ 監督当局と経営者のチキンゲーム ]     損失の自己実現     連鎖倒産の懸念  

11 銀行経営と自己資本比率 銀行の倒産と自己資本比率
                                   銀行経営と自己資本比率     銀行の倒産と自己資本比率    [ 銀行の倒産の特性 ]   ○ 再建型倒産手続の困難    処理期間中の資金繰り    レモン費用  ○ 特別の倒産制度    監督当局による申立て    預金保険機関による管理 [ 自己資本比率の機能 ]    ○ 企業再建開始のスターティングガン      ○ 私的整理     事業の再構築    資本政策の実施    監督当局による経営介入 

12 自己資本比率規制の設計 自己資本比率の基準値
                                         自己資本比率規制の設計                自己資本比率の基準値 [ 市場から求められる自己資本比率 ]   企業の倒産制度   レモン費用と債権の譲渡性   ブランドイメージと情報開示の信頼性   銀行間市場及び中央銀行の機能 [ 規制上の自己資本比率の基準 ]   ○ 監督当局からみた自己資本比率    監督当局の私的情報    監督上の措置の実効性   ○ 預金保険からみた自己資本比率    預金保険の保護範囲    預金保険財政に対する政府保証    [ 自己資本比率規制の拘束力 ]   市場から求められる比率より高い基準値→銀行のリスクテイクの拡大                        低い基準値→企業再建の困難     ⇒ 実効的な基準値は中長期的に収束  

13 自己資本比率規制の設計 リスクアセットの構成
                                          自己資本比率規制の設計 リスクアセットの構成   [ バーゼルⅡ ]  ○ 最低自己資本比率    市場に対する情報開示の方法の変更      リスクウェイトの計算方法の緻密化      自己資本の構成と基準については変化なし  ○ 監督当局による検証   ○ 自己資本に関するディスクロージャー        経常時の経営規律への働きかけ

14 自己資本比率規制の設計 資本政策に対する規制
                                       自己資本比率規制の設計              資本政策に対する規制 [ 私的整理による銀行の再建 ]   問題点の解明と情報開示   経営責任の明確化   事業再構築計画 [ 資本政策 ]           [ 資本と負債の相対化 ]   シグナリング                  ハイブリッド商品   再建に要する資本の確保          募集方法   再建過程の経営規律             株主構成     [ 資本政策に対する規制 ]        ○ 自己資本の構成         情報開示における比較可能性          残余請求権とオプションプレミアム         ○ 資本政策の実施方法         募集方法と対象         情報開示のタイムスケジュール

15 参考文献 木下信行「銀行の機能と法制度の研究」(東洋経済新報社、2005年12月) 木下信行「改正銀行法」(日本経済新聞社、1999年7月)
金融監督庁「リスク管理モデルに関する研究会報告書」(1999年6月) 預金保険機構「平成金融危機の研究」(預金保険研究、2005年9月) 川村義則「負債と資本の区分問題の諸相」(日本銀行金融研究所、DiscussionPaper No.2004ーj11) R&I「ハイブリッド証券などで複雑さ増す自己資本評価」(レーティング情報特別レポート、2005年12月) Macey,Jonathan R.& Miller, Geoffery R.& Carnell, Richard S. ‘Banking Law and Regulation ’( Aspen Publishers,2001)  FDIC ‘Failed Bank Cost Analysis 1986-2003’(Federal Deposit Insurance Corporation, Division of Finance, 2004) FDIC, Office of Inspector General ‘The Role of Prompt Corrective Action as Part of Enforcement Process’(Federal Deposit Insurance Corporation, Audit Report,2203, No ) Berger,Allen N. & Herring Richard J. & Szegoe Giorgiob P. ‘The Role of Capital in Financial Institutions’(Journal of Banking and Finance, June1995) Bernauer, Thomas & Koubi Valley ‘Regulating Bank Capiital: Can Market Discipline Facilitate or Replace Capital Adequacy Rules?( Eidgenoessische Technische Hochshule Zuerich, Working Paper ) Calomiris, Charles W. & Kahn Charles M. ’ The Role of Demandable Debt in Structuring Optimal Banking Arrangements (NBER Working Paper, Vol ) Calomiris, Charles W. ‘Blue Print for a New Global Financial Architecyure7 (American Enterprise Institute Short Publication, 1998) Macey, Jonathan R. & Miller, Geoffrey R. ‘ The Corporate Governance of Banks ‘ (Economic Policy Review , April 2000)


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