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複数の言語情報を用いたCRFによる音声認識誤りの検出
神戸大学工学研究科情報知能学専攻 CS17 有木研究室 松本智彦
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研究の背景 音声認識結果を用いたサービスを行う場合,音声認識誤りが性能に悪影響を与える 例:音声検索
発話文書A:民主党 は 野球 に 解散 する よう ・・・ 認識誤り Hit 検索結果 野球 ・・・
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研究の目的 入力音声:”民主党 は 早急 に 解散 する よう ・・・” 認識結果:民主党 は 野球 に 解散 する よう ・・・
誤り検出: 正 正 誤 正 正 正 正 ・・・ 誤り検出ができると 誤り部分を除外⇒音声検索などに利用 誤り訂正へ 音声認識 各単語が正解か誤りかラベリング
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誤り検出に関する従来研究 音声認識スコアを用いた手法 誤り傾向を示す言語情報の学習 意味情報を用いた手法 音声認識器の出力する情報
誤り部分で出現しやすい言語特徴 意味情報を用いた手法 周辺単語との類似度
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誤り検出に関する従来研究 音声認識スコアを用いた手法 誤り傾向を示す言語情報の学習 意味情報を用いた手法 音声認識器の出力する情報
誤り部分で出現しやすい言語特徴 意味情報を用いた手法 周辺単語との類似度
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音声認識スコアを用いた誤り検出 音声認識器の出力する などから各単語の信頼度を算出 ⇒信頼度が閾値以下のものを誤りとする
音響スコア:はっきりと発話されているかなど 言語スコア:出現しやすいn-gramかどうか 競合情報:競合候補単語の数など 周辺のスコア:誤りの伝搬 などから各単語の信頼度を算出 ⇒信頼度が閾値以下のものを誤りとする
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誤り検出に関する従来研究 音声認識スコアを用いた手法 誤り傾向を示す言語情報の学習 意味情報を用いた手法 音声認識器の出力する情報
誤り部分で出現しやすい言語特徴 意味情報を用いた手法 周辺単語との類似度
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誤り傾向を示す言語情報の学習 正解部分,誤り部分で出現しやすい特徴を学習する 例 学習には音声認識結果と対応する正解文書が必要
不自然なn-gram :「と-いう-ます」「し-き-まし」 不自然な接続 :「未然形-名詞」 音素数の多い単語は正解の可能性が高い 学習には音声認識結果と対応する正解文書が必要 ⇒出現頻度の低いn-gramについては適切に学習されない
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誤り検出に関する従来研究 音声認識スコアを用いた手法 誤り傾向を示す言語情報の学習 意味情報を用いた手法 音声認識器の出力する情報
誤り部分で出現しやすい言語特徴 意味情報を用いた手法 周辺単語との類似度
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意味情報を用いた誤り検出 周辺の認識結果を参照したときに,識別対象単語の出現が自然かどうか 例:
周辺の認識結果に「裁判」に関する単語が多い中で 「大根」の出現は不自然⇒誤りである可能性が高い 自然さを意味スコアとして算出する 犯罪 大根 弁護士 裁判 無罪
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意味スコアの算出(1/2) wi w 周辺の内容語との類似度の平均: SC(w) 文脈窓:N単語 犯罪 裁判 大根 無罪 弁護士
単語共起を用いた類似度(LSA)
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意味スコアの算出(2/2) wi w SC(w)を窓内のSC(wi)の平均で正規化:SS(w) 犯罪 裁判 大根 無罪 弁護士 ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・
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意味スコア LSA:正しく書かれた文書のみから学習 どの単語と共起しても不自然でない「は」「です」のような機能語に対しては効果がない
⇒内容語として,名詞,動詞,形容詞のみを対象
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従来手法 CRFに よる検出 閾値に よる検出 音声認識スコアを用いた手法 誤り傾向を示す言語情報の学習 意味情報を用いた手法
音声認識器の出力する情報 誤り傾向を示す言語情報の学習 誤り部分で出現しやすい言語特徴 意味情報を用いた手法 周辺単語との類似度 CRFに よる検出 閾値に よる検出
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提案手法 CRFに よる検出 音声認識スコアを用いた手法 誤り傾向を示す言語情報の学習 意味情報を用いた手法
音声認識器の出力する情報 誤り傾向を示す言語情報の学習 誤り部分で出現しやすい言語特徴 意味情報を用いた手法 周辺単語との類似度+単語重み 内容語に対する誤り検出性能を向上させることはできないか CRFに よる検出
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意味スコアとidfとの組み合わせ(1/2) 内容語の中にも「こと」「する」のような頻出単語が含まれる ⇒意味スコアがあまり意味をなさない
特定の文書でのみ出現する単語⇒大
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意味スコアとidfとの組み合わせ(2/2) 意味スコアと誤り単語の割合(誤り率)の関係 idfが大きな単語ほど意味スコアの効果が大きい
全体の誤り率
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Conditional Random Fieldによる誤り検出
素性関数:素性が存在するかしないか 素性:特徴とラベルのペア (信頼度0=“0.1”,”誤”) (表層-1=“基本” && 表層0=“周波” ,”正”) (SS0=“-0.1” && idf0=“8”,”誤”) 各素性の重みを学習 ⇒ 0.315 ⇒ 0.119 ⇒ 0.359 表層単語 所望 の 基本 周波 で おば ラッパー ・・・ 信頼度 0.7 0.2 0.8 0.0 0.1 品詞 名詞 助詞 SS * 0.05 -0.1 idf 9 3 6 8 正解ラベル 正 誤
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実験条件(1/2) コーパス:日本語話し言葉コーパス(CSJ) LSA 意味スコアの算出
2,672講演の書き起こし文書(評価データを含まない) 文書:内容語が30語程度出現するごとに区切ったもの 文書数:76,767 語彙数:48,371 次元数:100 意味スコアの算出 文脈窓:前10個,後ろ10個,対象単語の21個
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実験条件(2/2) 音声認識器:Julius(HMM+trigram) 誤り検出モデル:CRF++ 学習 評価 講演数 150 10 発話数
52,692 2,667 単語数 484,405 22,522 語彙数 10,418 2,348 内容語数 187,154 8,782 機能語数 297,251 13,740 誤り率 23.6% 25.8%
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用いた素性 音声認識スコア 言語情報 意味情報 信頼度(前後2単語のものを含む) 表層単語1-gram,2-gram,3-gram
活用形-表層単語,活用形-品詞 読み 音素数1-gram,2-gram 意味情報 SC(w),SS(w)をidfと組み合わせたもの
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評価方法 検出の正確性 適合率=(正解誤り検出数)/(全誤り検出数) 検出の網羅性 再現率=(正解誤り検出数)/(全誤り数)
適合率と再現率の調和平均 F値=(2*適合率*再現率)/(適合率+再現率) 全単語,内容語のみ,機能語のみ,それぞれで評価
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実験結果 誤り検出性能 素性 全単語 内容語 機能語 CM 言語 意味 idf 適合率 再現率 F値 ○ × 0.661 0.507
0.574 0.650 0.459 0.538 0.667 0.531 0.592 0.726 0.571 0.640 0.682 0.546 0.607 0.750 0.585 0.657 0.694 0.076 0.138 0.221 0.336 - 0.736 0.679 0.706 0.701 0.671 0.686 0.754 0.683 0.717 0.684 0.745 0.690 0.758 0.680 0.753 0.687 0.718 0.748 0.700 0.723 0.756 0.716
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改善した具体例 周辺に「接尾」「活用」「語彙」「助詞」 ⇒「丹後(単語)」「イチゴ(一語)」に誤りのラベル 周辺に「対話」「発話」「時間」
⇒「包帯(おー対話)」「冗談(上段)」に誤りのラベル 周辺に「音楽」「歌っ」「弾い」 ⇒「ギター」に正解のラベル
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考察 意味をもった単語の割合が少ないため,全単語での評価では改善率は低い 周辺に頻出単語や認識誤りが多いと意味スコアの性能が落ちる
⇒参照する単語の単語重みや認識スコアなども考慮
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まとめと今後の予定 まとめ 今後の予定 従来用いられていた情報に意味スコアを追加することで,特に内容語の誤り検出性能が向上した
単語重みと組み合わせることで,意味スコアを有効に活用できた 今後の予定 他に誤り検出に有効な素性がないか検討 CRF以外の識別器を用いたときとの比較 誤り検出から誤り訂正へ
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ご清聴ありがとうございました
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Latent Semantic Analysis (LSA)
単語文書行列を特異値分解 学習データになかった共起関係も予測できる c1・・・ cj・・・ cN v1T・・・ vjT・・・ vNT r1 ・ ri rM W u1 ・ ui uM U S V T = R×R R×N M×N M×R
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条件付き確率場(Conditional Random Field)
以下の条件付確率の尤度が最大になるように学習 fa:素性関数 λa:重み 時系列を入力 ⇒グローバルな最適解 学習では全てのラベル列を考慮 ⇒精度が安定
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学習 正解文書 ラベリング 素性の生成 音声認識 意味スコア 算出 認識結果 入力音声 誤り検出モデル (CRF)
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検出 検出結果 音声認識 意味スコア 算出 認識結果 入力音声 誤り検出モデル (CRF)
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実験結果 正解検出性能 素性 全単語 内容語 機能語 CM 言語 意味 idf 適合率 再現率 F値 ○ × 0.841 0.910
0.874 0.853 0.925 0.888 0.833 0.898 0.864 0.861 0.892 0.873 0.754 0.988 0.856 0.808 0.971 0.882 - 0.891 0.915 0.903 0.904 0.883 0.893 0.922 0.908 0.916 0.899 0.894 0.913 0.930
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誤り訂正へ 誤り情報を音声認識器にフィードバック⇒再認識 複数仮設へのラベリング⇒誤りの少ないパスを選択 正 正 正 正 誤 誤 誤 誤 誤
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実験結果(1/2) 誤り検出 素性 全単語 内容語 機能語 CM 言語 意味 idf 適合率 再現率 F値 ○ × 0.661 0.507
0.574 0.650 0.459 0.538 0.667 0.531 0.592 0.726 0.571 0.640 0.682 0.546 0.607 0.750 0.585 0.657 0.642 0.076 0.136 0.220 0.328 - 0.736 0.679 0.706 0.701 0.671 0.686 0.754 0.683 0.717 0.748 0.684 0.714 0.729 0.681 0.704 0.758 0.685 0.719 0.749 0.688 0.738 0.694 0.716 0.718
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実験結果(2/2) 正解検出 素性 全単語 内容語 機能語 CM 言語 意味 idf 適合率 再現率 F値 ○ × 0.841 0.910
0.874 0.853 0.925 0.888 0.833 0.898 0.864 0.861 0.892 0.873 0.754 0.985 0.854 0.807 0.964 0.878 - 0.891 0.915 0.903 0.904 0.883 0.893 0.920 0.906 0.908 0.916 0.899 0.894 0.907 0.911 0.927 0.919 0.914
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