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アクティブフィルタによるW-CDMA受信機の歪抑制に関する検討

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Presentation on theme: "アクティブフィルタによるW-CDMA受信機の歪抑制に関する検討"— Presentation transcript:

1 アクティブフィルタによるW-CDMA受信機の歪抑制に関する検討
◎金丸正樹,Dong Ta Ngoc Huy,岡田健一,松澤 昭 ご紹介ありがとうございます。 それでは、アクティブフィルタによるW-CDMA受信機の歪抑制に関する検討と題しまして、東京工業大学の金丸が発表いたします。 東京工業大学 大学院理工学研究科電子物理工学専攻

2 発表内容 背景 ノッチフィルタによる歪の抑制 シミュレーション結果 まとめ 2008/09/19
こちらが、本日の発表内容になります。 まずはじめに、研究背景を述べます。次に、ノッチフィルタによる歪の抑制に関してその効果及び歪の改善する条件について考察いたします。続いて、シミュレーションにより検証した結果を述べ、最後に発表内容をまとめます。 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

3 背景 無線通信の普及⇒複数の規格に対応した端末 マルチバンドRFフロントエンドの開発
single-band ・LNA,Mixerのマルチバンド化 ・LNA-Mixer段間フィルタ除去 SAW filter BPF LNA Mixer SAW filter 妨害波 multi-band Multi-band LNA 帯域外妨害波の影響が増大 高い線形性が要求される Multi-band Mixer 近年の無線通信技術の普及に伴い、複数の無線規格に対応した端末が必要とされています。それに向け、RFフロントエンドのマルチバンド化が必須となっています。 マルチバンド化の課題といたしまして、LNAやMixerといった各コンポーネントのマルチバンド化と共に、従来の受信機で用いられていたLNA-Mixer間の段間SAWフィルタの除去が挙げられます。この際、従来SAWフィルタで除去されていた帯域外妨害波の影響が大きくなり、LNAやMixerには高い線形性が求められます。 特に、W-CDMAにおいては送信波リークによる歪の影響が非常に大きいことが知れれています。 妨害波 SAW filter W-CDMAではTx(送信波)リークにより大きな歪が発生する 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

4 ノッチフィルタによるTxリーク除去 ノッチフィルタ カスコードLNAの接続点にノッチフィルタを付加しTxリークを除去
ノッチ周波数で 低インピーダンス ノッチフィルタ これに対する策として、オンチップフィルタによる送信波除去が提案されています。こちらはその一例の回路です。 カスコードLNAの接続点にノッチフィルタを挿入することでTxリークを除去しています。 また、一般的にオンチップのインダクタはQ値が低いため、急峻なフィルタ特性が得られません。 そこで、このようにQエンハンス回路を設けることで、フィルタのQ値を高めています。 ですが、このようにアクティブ素子によるQエンハンスメントを行う場合、フィルタ自体の線形性に注意が必要です。 [1] B. Tenbroek, et al., ISSCC2008 カスコードLNAの接続点にノッチフィルタを付加しTxリークを除去 アクティブQエンハンス回路によりフィルタ特性向上 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

5 Q値を良くするほどvxが増大(gp-gn→0 ⇒ vx→∞)
フィルタの非線形性 Qエンハンス回路の 入力ノード電圧vx vinに対して増幅される アクティブQエンハンスを用いているため歪の発生要因となる こちらは、先ほどの回路のノッチフィルタ部分を抜き出したものです。 Qエンハンス回路の入力に注目しますと、共振周波数におきまして電圧振幅はフィルタ入力に対してこのような式で表すことができます。 Q値を良くするにはgp-gnを0に近づける必要があるので、それに伴いvxが増幅されることがわかります。 したがって、Qエンハンス回路の非線形性によりノッチフィルタにおいて大きな歪が発生する可能性があるといえます。 Q値を良くするほどvxが増大(gp-gn→0 ⇒ vx→∞) 歪増大 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

6 フィルタによる歪の影響 ノッチフィルタ挿入時のMixer出力での3次歪の解析 Txリーク除去により3次歪が改善する条件を求める (A)
BPF LNA notch Mixer (A) (B) (C) (A) (B) (C) IM3 IM3 IM3 IM3 f f f CW Tx Rx CW Tx Rx CW Tx Rx ノッチフィルタにおいて発生する3次歪が大きいとTx抑圧による3次歪抑制の効果が十分に得られない では、ノッチフィルタで歪が発生した際の影響を考えます。 Aのようにノッチフィルタに送信リークおよびCWブロッカが入力されます。このとき赤の矢印であらわされるような3次歪成分が生じます。またこれらの妨害波がMixerに入力されますと、先ほど発生した歪に加えて、青の矢印で表されるミキサでの3次歪成分が発生します。このとき、青で表される成分は送信リーク除去により抑制することが可能ですが、赤で表される成分は逆に増加してしまいます。したがって、ノッチフィルタで発生する3次歪が支配的となり送信リーク除去の効果が得られない状況が生まれます。 そこで、ノッチフィルタ挿入時の3次歪の解析を行い、送信リーク除去により3次歪が改善する条件を考えます。 ノッチフィルタ挿入時のMixer出力での3次歪の解析 Txリーク除去により3次歪が改善する条件を求める 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

7 Txリーク抑圧の効果 Txリーク抑圧量Gsup[dB]に対しIM3は2Gsup[dB]抑圧される G IIP3 非線形ブロック
IM3out = (Pblocker+G)-2(IIP3in-Pblocker) = 3Pblocker+G-2IIP3 = 2PTx+PCW+G-2IIP3 Pblocker=(2PTx+PCW)/3 まずは、送信リーク除去によって理想的に得られる歪抑制の効果を考えます。 ある非線形ブロック対し、送信リークが受信帯域により近いような形で妨害波が入力されるとします。このとき、非線形ブロック通過後の3次歪出力IM3outはこちらの式で表すことができます。式は、こちらのような基本波と3次歪出力のグラフから求めることができます。から等式を立てることで求めることができます。したがって、Ptxには係数2がかかっていますので、送信リーク除去によりGsupだけ抑圧された場合に3次歪は2Gsupだけ抑圧されることになります。 ノッチフィルタによるTxリーク抑圧により後段で発生する歪を抑制 Txリーク抑圧量Gsup[dB]に対しIM3は2Gsup[dB]抑圧される 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

8 Txリーク抑圧による3次歪改善の条件 ノッチフィルタ:IM3n_out= 2PTx+PCW -2IIP3n+Gsup
notch filter Mixer Gsup IIP3n GMix IIP3Mix BPF LNA Pblocker=(2PTx+PCW)/3 Pblocker’=[2(PTx+Gsup)+PCW]/3 ノッチフィルタ:IM3n_out= 2PTx+PCW -2IIP3n+Gsup Mixer:IM3Mix_out= 2(PTx+Gsup)+PCW -2IIP3Mix+GMix IM3n_out+GMix<IM3Mix_out IIP3n>IIP3Mix-Gsup/2 続いて、ノッチフィルタで歪が発生する場合に、Tx抑圧により3次歪特性が改善される条件を考えます。 ノッチフィルタにおけるtx抑圧量をGsupとし、ノッチフィルタにおけるTx周波数以外のゲインは0とします。ミキサでのゲインをGmixとし、フィルタ、ミキサそれぞれのIIP3をIIP3n,IIP3mixとおきます。このときそれぞれで発生する3次歪はこちらのように求めることができます。ミキサで発生する歪よりフィルタで発生する歪のほうが小さくなっていることが必要となりますので、IM3nout+Gsup小なりIM3mixoutの条件式が成り立ち、これを解くとこちらの条件式が求まります。ノッチのIIP3がミキサのIIP3およびTx抑圧量により制限されることがわかります。 ノッチフィルタで発生する3次歪を ミキサで発生する3次歪より小さくしたい 後段(Mixer)のIIP3とTx抑圧量によりフィルタのIIP3の下限が決定する 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

9 シミュレーションによる検証 IM3テスト Txリークレベルを掃引 Rx帯域に発生するIM3を観測 45dBm L[nH] 1 ℓ[mm]
0.18 Q 10 wM1[mm] 60 C1[pF] 0.98 wM2[mm] 180 C2[pF] 5.6 GainMixer[dB] fnotch[GHz] 1.92 IIP3Mixer[dB] 5 Txリークレベルを掃引 Rx帯域に発生するIM3を観測 以上の考察についてシミュレーションを行った結果を示します。 回路モデルとしては、こちらのようにノッチフィルタの後段に理想のミキサをつないだ状態を想定しています。各パラメータは表のとおりです。 また、周波数帯は2GHz帯を想定し、こちらのような妨害波が入力されることを考えます。CWブロッカのパワーは45dBmで固定とし、Txリークをスウィープしたときの3次歪成分を評価します。 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

10 ノッチフィルタの特性 Gsup=-15,-20dBにおいてIIP3notch<IIP3Mix-Gsup/2
⇒ノッチフィルタで発生する3次歪が支配的になる 2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.

11 IM3抑圧特性 Gsup>-10dB以上では抑圧量を 増やしてもIM3抑圧量は増加しない 2008/09/19
M. Kanemaru, Tokyo Tech.

12 まとめ マルチバンド受信機には段間フィルタの除去が必要 →線形性の要求が増大、設計が困難 →オンチップフィルタによる妨害波除去が必要
ノッチフィルタのQエンハンスによりフィルタの線形性が劣化する ⇒フィルタで発生する歪が支配的となる Txリーク除去により歪が改善する条件 IIP3n>IIP3Mix-Gsup/2 条件を満たさない範囲ではTxリーク抑圧量を増やしてもそれ以上のIM3の改善はされない    2008/09/19 M. Kanemaru, Tokyo Tech.


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