学術ポータルシステムMetaLib/SFXの管理と運用 － 札医大における電子ジャーナル運用例を中心に－

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1 学術ポータルシステムMetaLib/SFXの管理と運用 － 札医大における電子ジャーナル運用例を中心に－
札幌医科大学附属図書館 図書館システム係 今 野　 穂

2 「MetaLib/Ｓ・Ｆ・Ｘ」とは イスラエルの図書館システムベンダーEx Libris社の学術ポータルシステム
Webリソース管理の「本棚」として位置付け られているMetaLibとOpenURLベースの学 術リンキングシステムS・F・Xの２システムで 構成

3 導入経過 2002年４月の図書館システム・リプレース 地域医療従事者からMEDLINE/OPAC/ILL 連携の公開要望
2003年度における電子ジャーナルの対応 旧図書館システム（Point to Point）の課題

4 One Stop ShopとSemantic gap
「人間とコンピュータとの間に存在する理解可能な概念の 　ギャップ」 　 －　「ユーザのためのUNIX」 鬼頭繁治著　サイエンス社, 1993年 Computer System Users MetaLib/SFX Software Hardware Gap

5 Point to Point（従来型）モデル
医学中央雑誌 OPAC OPAC参照と複写申込 電子ジャーナル・リスト 提供サイト 提供サイトへの誘導 ※ リンク元に起因する誘導先の制約と独自開発の負担

6 MetaLib 「汎用の情報検索エンジンを搭載したWebリソース管理のための本棚」 ■ 特 徴 － Resource Store
■ 特　徴 　－ Resource Store 　－ Personalization 　－ Universal Gateway 　－ Administration

7 MetaLib ■ 運用状況 － 全てのリソースはKnowledgeBaseで管理 － リソース総数は688種
　－ リソース総数は688種 　－ 当館利用リソースは137種 　－ 当館独自作成リソースはOPAC、WebCatの２種 　－ KnowledgeBaseのUpdateでは電子ジャーナル検 　　　索エンジンの追加（Wiley InterScience等）が顕著 　－ NDL-OPAC（雑誌記事索引）の提供を予定

8 Ｓ・Ｆ・Ｘ ・「Special Effect」の意味 ・「Context-Sensitive Link を作り出す，OpenURL
　を実装したResolver」 　増田豊．学術リンキング： SFXとOpenURL．情報　 　管理　2002;45(9):613-20

9 Resolver（リゾルバ）モデル SFX（Resolver） Server Links@Ovid SFX Menu OpenURL
PubMed SFX Menu SFX（Resolver） Server OpenURL Parser KnowledgeBase （threshold Check） Target Parser Object Source Target Source Parser OpenURL E-Journal SID（PMID） metadata（fetch） URL

10 OpenURLデータ構文 １　PubMed Base URL Description & Global-Identifier-Zone Base URL Description & Object-Metadata-Zone

11 Ｓ・Ｆ・Ｘ ■ 主な機能 － Context-Sensitive Link形成機能
　　　　ex. Moving Wall, アカウントの表示/非表示 　－ CrossRef DOI Resolverに対する補完機能 　－ 検索ツール「Citation Linker」 　－ 電子ジャーナルリスト

12 Citation LinkerとE-Journals List

13 リンク元（ORIGIN）と提供サービス ORIGIN 提供サービス ■現 状 MetaLib, PubMed, Ovid
　Annual Reviews, ProQuest, 　 ■予 定 　HP電子ジャーナルリスト 　業務用ILL, 目録作成 　OPAC 　医学中央雑誌 ・OPAC参照と文献複写申込 ・Webcat参照 　（所蔵館のフィルタリング　　 　と文献複写申込も可能だ　 　が、著作権上、提供してい 　ない） ・電子ジャーナルリンク ・EndNote等へのデータ・エキ 　スポート ・Yahoo, Google検索

14 SFXのメンテナンス ■ ORIGINの管理 SFX OpenURL Resolverアドレスの記述のみ ■ Targetの管理
設定 － Service（取得したいサービス種別） の設定 － Object（電子ジャーナルタイトル個々の情 　　　　報）の設定

15 Admin Center（SFX編集ツール）
（例）Objectの設定

16 電子ジャーナル・カバー率とリンキング・レベル
Linking Level KB Set (A) Subscribe (B) Cover (B÷A) Article-level linking（①） 23,728 2,283 2,175 (105.0%) 　比率（①÷④） 96.0% Issue-level linking（②） 100 19 20 （95.0%） 　比率（②÷④） 0.8% Journal-level linking（③） 1,578 77 87 （88.5%） 　比率（③÷④） 3.2% Others（④） 1,055 787 16 （25.0%） 比率分母（⑤=①+②+③） 2,379 合 計（①+②+③+④） 26,461 3,166 2,298 （91.8%）

17 考 察 ・ カバー率は約92%は良好な結果であるも、リンク先（Target）によって偏りがあるため要調査
考　　察 ・　カバー率は約92%は良好な結果であるも、リンク先（Target）によって偏りがあるため要調査 ・　リンキング・レベルで当該論文までの誘導率（Article-level linking）が96%を示したことはMoving Wallへの対応も含め、大いに評価できる ・　HighWire, DOAJ等のフリー・ジャーナル資源が無条件で保守され、提供できることは当館の地域医療支援推進の点において効果が大きい

18 ま と め ・ One Stop Shopを目的とする当館においてSFXは非常に有意である ・ 当館学術リンキングを検討する際の起点
ま　と　め ・　One Stop Shopを目的とする当館においてSFXは非常に有意である ・　当館学術リンキングを検討する際の起点 ・　ORIGIN, Targetを選ばないSFXの特性を活かした学術リンキングの形成が望まれる ・ 業務量の点では学術雑誌購読の安定的な維持と電子コンテンツの収集整備にむけた業務体制の整備が不可欠