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Structure and Dynamics of the Lunar Ionized Exosphere

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Presentation on theme: "Structure and Dynamics of the Lunar Ionized Exosphere"— Presentation transcript:

1 Structure and Dynamics of the Lunar Ionized Exosphere
ISAS/JAXA Y. Saito laboratory Takaaki Tanaka

2 Contents 1 General introduction
1.1 Classification of the Moon by the ambient plasma environment 1.2 Surface-bounded exosphere 1.3 Ground-based observation of the surface-bounded exosphere 1.4 Generation mechanism of the surface-bounded exosphere 1.4.1 Photon-stimulated desorption and Electron stimulated desorption 1.4.2 Ambient plasma sputtering 1.4.3 Thermal desorption 1.4.4 Micrometeoroid vaporization 1.5 Plasma environment around the Moon 1.5.1 Wake 1.5.2 Surface potential 1.5.3 lunar magnetic anomaly 1.5.4 Lunar pick up ion 1.6 Motivation of this study 1.7 Organization of this dissertation 2 Development and calibration of the IMA (Ion Mass Analyzer) on SELENE 2.1 Instrumentation analyzer 2.1.1 introduction 2.1.2 Setup of the experiment 2.1.3 Conclusion 2.2 Numerical simulation for the reproduction of TOF profile 2.2.1 introduction 2.2.2 Angular scattering and energy degradation at the Carbon foil 2.2.3 Summary 3 Overview of SELENE observation and the method of analysis 3.1 Typical plasma observation by SELENE 3.2 Mass analysis 4 The measurement of Moon-originating ion in the Earth’s magnetosphere 4.1 Introduction 4.2 Observation 4.3 Summary and Discussion 5 Solar zenith angle dependence of lunar pick up ion 5.1 Introduction 5.2 Observation 5.3 Comparison with the previous estimation 5.4 Summary and Discussion 6 Dawn-dusk asymmetry of the lunar exospheric ion 6.1 Introduction 6.2 Observation and data analysis 6.3 Summary and Discussion 7 Concluding remarks

3 固体表面を底とする外気圏 (Surface-bounded exosphere)
False color images of sodium emission from mercury exosphere [Potter et al., 2005] False color images of sodium d2 emission from lunar exosphere observed by Evans coronagraph [Potter and Morgan, 1998]

4 Na希薄大気の構造 Vertical column density atoms/cm2 Latitude degree 基本的に鉛直構造は
N×exp(-mgh/kT) Smyth and Marconi, 1995 によるモンテカルロシミュレーション。 月面では粒子がエネルギーを失って反射されるように設定されている。 Potter and Morgan, 1998 緯度方向はcos^3に依存して減衰。観測によってはcos^2に依存して減衰するものもある。

5 希薄大気生成の素過程 SiO2などの表面に弱く結合した、 NaやKなどを脱離する。
PSD(photon-stimulated desorption) 入射粒子の運動エネルギーによって月面付近の元素を反跳させる。 スパッタリング、流星物質による蒸発 太陽紫外線 入射物質 Na Na K 熱脱離 O O O Si O Si O Si O O O 過去の研究から、月のNa大気を生成している主要なプロセスはPSDでスパッタリングによる寄与はほとんど無いと言われている。熱脱離に関しては、太陽直下点付近で生成されるとされるが、その寄与をきちんと議論している研究は少ない。

6 太陽風スパッタリングによる ガーデニング効果
磁気圏内 磁気圏外 ○月が磁気圏に入るとき ●月が磁気圏から出るとき ↑Lunar Phase Angle(LPA)の定義 LPAが約30°以下で磁気圏内 Potter et al.,2000 月が磁気圏に入るときと出るときとで、Na大気の発光強度に差が見られる事から太陽風のスパッタリングが、Na大気の生成に二次的に影響を及ぼしている(PSDのソースとなるアルカリ元素を表面付近に補充している)と考えられている。

7 月Ar大気の朝夕非対称性 Apollo 17 LACE観測器による月面でのArガスの観測データ(夜側のみ)[Stern 1999]
昼面の破線はHodges[1975]によるモンテカルロシミュレーションによる予測。 Arガスが夜面で吸着する事により朝夕非対称が生じている。

8 月食時の月Na大気観測 左図が月食時のNa D2線の発光2次元イメージを平均したもの、
Wilson et al. 2006

9 Motivation of this study
比較惑星科学という観点から、固体表面を底とする外気圏(SBE)の基本的な構造や生成素過程の寄与について、知見を得たい。 月は身近な観測対象であり、SBEの基本構造や素過程を知るのにうってつけである。(月で知りえた知見は、固有磁場を有し、複雑な大気構造をしているであろう、水星大気などを議論する上での試金石と成り得る。) 現在までに、地上からの様々な光学観測は行われているが、人工衛星による直接観測によって、SBEを議論した研究はこれまで存在しない。 本研究ではかぐや衛星搭載のイオン質量分析器を用いた、イオンの直接観測によって、SBEに関する知見を補完し、また今まで得られなかった新たな知見を得ることを目的に掲げている。

10 月希薄大気とそれに由来するイオン観測 Esw=-Vsw×Bsw Lamor radius ~104km Bsw:IMF neutrals
Solar Wind (Vsw) UV 100km Escape orbit ions Photoionization False color images of sodium d2 emission from lunar exosphere observed by Evans coronagraph [Potter and Morgan, 1998] Sputtering Photo desorption Lunar surface

11 かぐや搭載用プラズマセンサー <エネルギー分析部>
装置の開口部に設置された角度掃引用電極に既定の電圧を数段階に分けて掛ける事によって、粒子の飛来方向を決め、内部の球殻上の電極に同様に電圧を掛けることにより、入射イオンのE/q(エネルギー/電荷)を求める。 <質量分析部> 基本的には飛行時間を計って質量分解(m/q:質量/電荷の同定)を行う。 エネルギー分析部を通過してきた粒子を開口部の、カーボンフォイルに衝突させることにより、入射タイミングを測定する二次電子を射出させ、その後、装置内部を飛行する粒子がストップ信号を出すことにより、粒子の飛行時間を測定する。 一つのイオンが質量分析部に入射すると、カーボンフォイルでの電荷交換によって、中性粒子、正イオン、負イオンの三種類のどれかの信号を測定する事になる。それぞれの比率は入射イオン種(イオン化傾向等)によって異なる。

12 Least chi-square fitting
質量分析データの解析手法 Least chi-square fitting O- O++O0 C0 <左、かぐやの観測で実際に得られたTOFデータ> <右、彗星探査機、Deep Space1 のプラズマセンサーで得られたTOFデータ> 様々な核種のイオンが混ざった、TOFプロファイルが得られる→混合プロファイルを、単体イオンのピークの重ね合わせとして表現し、各イオン核種へとデコンボルブする。 単体イオン信号、それぞれの較正用応答関数を用意する必要があった。 全ての核種及び、エネルギー帯に渡って実験データを取得する事は不可能。

13 計算機による数値 シミュレーションの利用 定電場中で粒子の運動方程式を解いて、飛跡を求める(ray tracing)
C-foilでのエネルギー散逸及び、角度散乱はTRIM(the Transport of Ions in Matter)と呼ばれる、モンテカルロ法によりイオン注入過程のシュミレーションを行う、パッケージソフトを利用して導出した。 電子阻止、核阻止、エネルギー損失、衝突の際の原子の変位・反兆・スパッタリングなど、重要な課程が考慮されており、イオンビームと物質との相互作用を記述する標準的なソフトウェアとして広く利用されている。

14 TRIMの計算によるC-foil(50Å)での エネルギー揺らぎ
TRIMによる計算で求めたカーボンフォイル透過後のエネルギー揺らぎ、図はそれぞれ10keV,15keV,20keVのNa+とHe+がカーボンフォイルを透過した後のエネルギーの変化を示している。 軽いHe+があまりエネルギー変化を伴わないのに対して、Na+は大きくエネルギーを変化させている。 それぞれの変化は、ガウス関数や独自の関数でfittingし、粒子軌道計算のシミュレーションにフィードバックさせた。 F(x)=-b/(x-a) G(x)=-cx-d 関数でfitting Energy [keV]

15 実験と数値シミュレーションの TOFプロファイルの比較

16 Na+の各エネルギー毎の 応答関数

17 Summery TOFプロファイルの各元素の応答関数を使って、取得データをデコンボルブするための応答関数を、数値シミュレーションと実験データを比較しながら、作成した。 応答関数の作成にあたり、数値シミュレーションにおいて、カーボンフォイルでの、エネルギー分散、及び角度分散を決めるためにTRIMを利用し、膜厚50Åでの相互作用を各粒子、様々なエネルギーにおいて算出した。 TRIMの結果をシミュレーションでのカーボンフォイルでのエネルギー分散及び、角度分散にフィードバックさせ、実験ではデータ取得が困難な低いエネルギーにおける応答関数を作成した。

18 かぐやによる太陽風中のイオン観測 (模式図)
Yokota et al. 2009 かぐや衛星は極軌道の周回衛星であり、その位置により観測対象が異なる。 反月方向のセンサー(IEA)が太陽風(SW)を主に観測し、月面方向のセンサー(IMA)が月面からの反射粒子や、月大気や月面由来のイオンを観測する。

19 IMAによる太陽風中のイオン観測 ( Energy-time spectrogram )
月面で生成されたイオンは、太陽風のモーショナル電場(VxB)によって加速され、その加速距離が長さに応じて加速されていく。

20 Reflected solar wind H+ and He++ The Moon-originating ions
質量分析データ(1ヶ月積算) Reflected solar wind H+ and He++ Energy (keV) The Moon-originating ions Time of Flight (nsec)

21 Na+,K+ ionの観測データに関する 詳細な解析
yokota et al. 2005のシミュレーションで見積もられていた、太陽風電場で輸送される大気由来のフラックスと、月面由来(PSDやSputteringなどで放出されると思われるもの)のフラックスの観測との比較 観測データから、月面起源のイオンを分離 シミュレーションから予測されるSolar Zenith Angle依存と観測のSZA依存の比較

22 大気構造と電離するイオンの設定 観測を元に大気から電離するのNa・Kイオンの生成量を見積もる 中性大気の数密度 高度による重力変化の効果
観測で求められた効果を考慮 Sub solar pointでの Apparent scale height 中性粒子のライフタイム Yokota,2005

23 Surface-originated ions
シミュレーションとデータ比較の概要 Exospheric ions Surface-originated ions Esw=-Vsw×Bsw Bsw:IMF Solar Wind (Vsw) UV 10月01~08日までの約8日間のデータを積算 (太陽直下点付近を通る軌道) シミュレーションでの太陽風の速度は500km/sec 惑星間空間磁場(IMF)は5nTを設定

24 SZA dependence of the Na+ flux
表面密度を35/cm^3 Apparent Scale Heightを510km PSD flux 3.5x10^3 Sputtering flux 2.4x10^3 Simulationはyokota et al. 2005で為された物と同等

25 SZA dependence of the K+ flux
表面密度 600/cm^3 60倍の大気密度 大気密度のSZA依存を cos^2 cos^1 cos^0(一様) と変化させた 表面密度を10/cm^3 Apparent Scale Heightを85km PSD flux 1.2x10^3 Sputtering flux 9.5x10^2

26 見積もりと観測の比較についての考察 K+イオンのfluxが見積もりよりも高い。
シミュレーションのセットアップの元となった観測が低高度の情報が考えられておらず、低高度ではK大気密度がもっと濃いのではないか? SZA依存に関して高いSZAと、低いSZAでシミュレーションのモデルと傾向が異なる(高緯度側のfluxが高い、或いは低緯度側のfluxが低い)。 低緯度側で観測のfluxが低いと仮定すると、熱脱離による月面付近のソースの枯渇により太陽直下点直近では見積もりよりも、放出量が少なくなりその近傍では逆に放出量が増える事に寄るのではないか? 或いは、月の地理座標による依存?

27 磁気圏中での月起源イオン観測 地球磁気圏内での月起源イオンの観測
白矢印で示したIMAのEnergy-time spectrogram上に見えるfluxの増大が月からのイオンを観測したもの。 太陽直下点付近で顕著なfluxの増加が見える。

28 磁気圏ローブ中での月起源イオンの 輸送原理
月面と衛星との電位差によって輸送されると考えられる。 月面日照側と衛星は共に、光電子を放出する事で正に帯電するが、電子の捕集効率の違いから月面がより強く正に帯電するものと考えられる。 光電子のエネルギーがおよそ30eVほどであるので、デバイ長は数100m程と考えられる。

29 磁気圏ローブ中とプラズマシート中 でのイオンfluxの比較
地上観測で予測されていた、アルカリ大気生成への、プラズマシート中の高エネルギーイオンによるスパッタリングの寄与は否定される結果となった。

30 K+ fluxの日変化 太陽風中(SW)と磁気圏中(magnetosphere)を分け、K+ fluxの日変化をプロットした。
日変化の基本的なトレンドはかぐやの軌道が、太陽直下点に近づくほどに増大し、離れるほどに減少している。 2009年3月以降ではかぐやの高度が低くなっている。 流星群の極大期との相関は、日変動を超える量では見られなかった。

31 SSE longitude dependence of K+ flux
データをかぐやのselenocentric solar ecliptic (SSE)座標に従った軌道の経度でプロットしたところ、各データ点にばらつきは見られるものの、朝夕の非対称がはっきりと見えた。(Na+ fluxにはこの傾向は見られなかった) 太陽光による大気の生成と、表面のソースの枯渇を仮定して、観測データを(a×sinx+b)cosxの関数でfittingを行った。 a×sinx < 0がソースの枯渇を表し、太陽光fluxのcosxとの積で表現される。 顕著な朝夕非対称 F(x)=(a×sinx+b)cosx a=-70751 b=137581

32 磁気圏中と太陽風中のK+ fluxの比較 磁気圏中 F(x)=(a×sinx+b)cosx a= b= 太陽風中(月面付近から) F(x)=(a×sinx+b)cosx a= b= 25368 磁気圏中と太陽風中でのK+ fluxをF(x)=(a×sinx+b)cosxの分布を仮定しfittingを行う事でパラメータの比較を試みた。fluxの全体量を規定するbのパラメータに差がない事(fitting errorの範囲内)から、太陽風中と磁気圏中で、K大気の生成に差異はない、すなわち太陽風スパッタリングの影響は無いという事が分かる。

33 General Discussion & Conclusion
<K大気に関して> 地上観測の測定よりも、一桁以上多い密度の大気が観測された。これは、月面付近、低高度の情報を観測できるためと考えられ、プラズマ観測機によるその場観測の有用性を示すものと考えられる <アルカリ希薄大気の生成過程に関して> 地球磁気圏プラズマシート中のイオンによるスパッタリングの影響は見られず、太陽風スパッタリングによる影響も見られなかった事から、大気生成にスパッタリングの影響は無いと結論付けられる。 K+ fluxのSSE経度依存がsin×cos関数の形で表現できた事から、アルカリ大気生成に関して大部分は太陽光が担っているものと考えられる。 流星物質の衝突による影響は、流星群との関係上は見られなかった。 Na+及びK+ fluxのSZA依存から、太陽直下点直近での熱脱離による放出が示唆された。 <希薄大気の構造に関して> SZA依存に関しては基本的に、太陽光fluxに依存(cos関数)して変化していると考えられるが、また経度方向に関して朝夕の非対称性が見られるが、これは太陽光によるソースの枯渇が原因と考えられる。(朝側でソースが潤沢な理由は、昼面で生成され夜面まで移動した粒子が吸着され、日の出まで蓄えられるためと考えられる)


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