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光ファイバー通信入門 通信システム工学B 山田 博仁 Communication Systems Engineering B

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1 光ファイバー通信入門 通信システム工学B 山田 博仁 Communication Systems Engineering B
通信コース6セメ開講 光ファイバー通信入門 山田 博仁

2 1/15、1/22 2回分の講義内容 1. 講義の目的: 光ファイバー通信システムの基礎を習得する
1/15、1/22 2回分の講義内容 1. 講義の目的: 光ファイバー通信システムの基礎を習得する 2. 達成目標: 以下について簡単に述べられるようになること   ・ 光ファイバー通信システムのしくみ、特徴、応用   ・ 光通信の要素デバイスの役割、構造、動作原理   ・ 光導波路(光ファイバー)の中を光が伝わるしくみ 3. 講義内容  1日目   光ファイバー通信とは。その歴史。現代の通信技術の中での位置付け   光通信の要素デバイス(光ファイバー、LD、PD、光増幅器など)  2日目   光伝送路(光ファイバー)中での光伝搬。モードの概念   光伝送方式(分散管理、中継技術、多重化技術) 4. 成績評価   出席 5点×2回、レポート 10点 5. 参考書   末松安晴、伊賀健一共著、光ファイバ通信入門、オーム社

3 質 問 単一モード光ファイバーと多モード光ファイバーでは、どちらがより多くの情報を短時間に送れるか? それは何故?
質 問 単一モード光ファイバーと多モード光ファイバーでは、どちらがより多くの情報を短時間に送れるか? それは何故? 光通信には何故レーザが必要? 白熱電球やLEDではダメ? 現在の電気通信における伝送方式と、光通信における伝送方式の根本的な違いは何? 光ファイバー通信における信号多重化の特徴は? 光3Rとは何か? その内で光増幅器ではできないものは何?

4 通信とは 情報を送り手から受け手に伝えること 情報の送り手 情報の受け手 Alice Bob 情報の搬送媒体 便箋、はがき 電流、電波
手紙を書く 手紙を読む 情報を搬送媒体に載せる 搬送媒体から情報を取り出す 搬送媒体を送る 郵便システム 電話 搬送媒体 送る手段 マイクロフォン イヤフォン、スピーカ

5 通信の分類 情報搬送媒体 (carrier) 導波機構の有無 通信方式 用途 音波 伝令管 船内、潜水艦内通信 機械振動 糸電話 教材 有線
電流(電磁波) 電気通信 電話、インターフォン 光(電磁波) 光ファイバー通信 FTTH (導波機構有) デジタルAV機器 海底光ケーブル 音波 会話 携帯電話 航空・船舶無線 電波(電磁波) 無線通信 アマチュア無線 衛星通信 無線 狼煙 腕木通信 手旗信号 光(電磁波) 光通信 衛星間光通信 (導波機構無、 自由空間伝搬) 重力波 重力波通信 腕木通信塔 テレパシー ?

6 衛星間光通信 ガウスビーム波 r 強度分布 w0: ビームウエストサイズ ガウスビーム波の広がり角 2w0 2Dq l: 光の波長
Ex.) 波長1mmの光を、直径1mのビームにして月に送った場合、    月面でのビームスポットサイズはどのくらいになるか?    ただし、月までの距離は約38万km 答 直径約120m

7 レンズの開口数 (Numerical Aperture: NA)
レンズ焦点でのビーム径 レンズの開口数 (Numerical Aperture: NA) qf 2w0 2wf qf < q a q f n f : 焦点距離 a : レンズの有効半径 n : 媒質の屈折率 (空気中の場合は1) 焦点でのビーム径 Ex.) 波長1mmの光を、NA=0.5のレンズの有効径をフルに    活用して絞った場合、どの程度まで絞れるか? 答 直径約1.3mm

8 身近になった光ファイバー通信 AV機器のデジタル入出力ケーブル
FTTH(Fiber To The Home): Bフレッツ(NTT), TEPCOひかり(東京電力)などがサービス 出展: 光回線終端装置とルーター AV機器のデジタル入出力ケーブル AV機器のデジタル入出力ケーブルとコネクタ

9 ブロードバンド加入者数の推移 私の予想では、 2008 2007 2006 国内におけるブロードバンド インターネット契約者数の推移

10 出展 http://www.alcatel.com/submarine/refs/index.htm
海底光ケーブル網 出展 

11 電気通信のしくみ 搬送波: 情報搬送の担い手 電気信号 搬送波を作る 搬送波に情報を載せる 搬送波から情報を取り出す 伝送路 発信器 変調
復調 電線 同軸ケーブル 情報の送り手 情報の受け手

12 光ファイバー通信の構成 xxxx 電気信号 光デバイス 光信号 xxxx 電子デバイス /回路 伝送路 LN変調器 EA変調器
フォトダイオード(PD) APD 搬送波は光 光源 光変調 光検出器 復調 電子回路 光ファイバー レーザー LED、電球 情報の送り手 情報の受け手

13 電磁波の波長 光通信には、波長1 mm前後の近赤外域を使用

14 光ファイバー通信の特長 1.広帯域 (高速、大容量通信が可能)
   シリカ光ファイバーの伝送帯域 >100 THz (THz = 1012Hz)    1本の光ファイバーで、10Tbps(Tbpsは1012bit/secのこと)以上の    伝送が可能。ごく最近、14Tbps, 160kmの光伝送に成功 (NTT)    (同軸ケーブルの帯域:最大でも10GHz程度) 2.長距離伝送が可能    中継間隔     同軸ケーブル:数km~10km     光ファイバー:100 km以上も可能 3.漏話が少ない、電磁誘導の影響を受けない    光ファイバーは非導電性であるため、外部からの電磁誘導ノイズ    の影響を受けない。また、ファイバー自体からの電磁波の放射も    無いので、ファイバー間の信号干渉が少ない。 4.多重化が容易    光ファイバーが細く軽量のため、多芯化、長尺化が可能

15 光ファイバー通信の歴史 年 代 人または機関 事 項 1930年代 Lamb(独)、関(日本) 石英ファイバー(ロッド)による光伝送
年 代 人または機関 事  項 1930年代 Lamb(独)、関(日本) 石英ファイバー(ロッド)による光伝送 Townes(米), Schawlow (米), Basov(ソ)ら 光メーザーの着想 1955年 1957年 渡辺, 西澤(東北大) 半導体による超短波増幅・発振のアイデア 1960年 Maiman(米), Javan(米) ルビーレーザ, He-Neの発振 1962年 IBM, GE, MIT(米) 半導体レーザの発振 1968年 川上,西澤(東北大) Graded-index型光ファイバーの発明 1970年 林, Panishら(米) AlGaAs半導体レーザ室温連続発振 NEC, 電電公社, 日立, 三菱(日), Bell研(米), STL(英) 1970年代 半導体レーザの長寿命化、発振安定化 1976~79年 電電公社, 藤倉電線(日) シリカ光ファイバー伝送損失が0.2dB/kmに 1980年代 東工大 末松研究室他 半導体レーザの高性能化 1990年代 Southampton大(英), NTT(日) 光ファイバー増幅器の発明と実用化

16 光ファイバー通信の要素デバイス デバイス 役 割 イメージ 光ファイバー 伝送路として光を導く
役 割 イメージ 光ファイバー 伝送路として光を導く 搬送波としてのコヒーレントな光を発生させる。さらに、搬送波に情報を載せるための光変調も行う 半導体レーザー 搬送波に載っている情報を電気信号として取り出す 光検出器(PD, APD) 伝送中に減衰などで弱くなった光信号を光のまま増幅する 光増幅器 光合分波器 光スイッチなど 光信号を分配したり、光の経路を切り換える

17 光ファイバー 通信用シリカ光ファイバー 伝搬損失 < 0.2dB/km @l=1.55 mm 光ファイバーの伝送損失
光ファイバー低損失化の歴史 住友電工

18 レーザーとコヒーレント光 光になるべく多くの情報を乗せるためには、コヒーレントな光が必要
コヒーレントとは、波の位相が揃った状態。高スペクトル純度、良好な収束性を有する インコヒーレント光 (コヒーレントでない) t 光の電界 f 又は l 光の強度 コヒーレント光 t 光の電界 f 又は l 光の強度 自然界に存在する光は全てインコヒーレント光  例: 太陽光、炎から出る光、蛍の光、白熱電球、蛍光灯、LED コヒーレントな光を人工的に発生させる装置がレーザー

19 何故コヒーレント光が必要か インコヒーレントな電磁波を用いた初期の通信 電磁ノイズによる通信
1887年ヘルツは誘導コイルによる火花放電式電磁波発生器を発明 1896年マルコーニ(Marconi)は、ヘルツの電磁波発生器にアンテナとアースを付けて2.5kmの無線電信に成功 出展: 1905年日本海海戦において、ロシア・バルチック艦隊の発見が「敵艦見ユ」と無線電信で通報され、日露戦争の勝利を導く糸口となった 軍艦三笠に搭載の三六式無線電信機は明治36年(1903)旧制二高の木村駿吉教授が開発。送信機は火花放電、受信機はコヒラー検波器を使ってコイル駆動で記録紙に出力するもので、80海里以上の通信到達距離を達成 出展: その後真空管が発明されて、コヒーレントで強力な電磁波が発生できるようになり、通信距離が比較的に延びることとなる

20 何故コヒーレント光が必要か コヒーレントな電磁波を用いる利点
スペクトル純度が高い(単一周波数)ので、受信側で周波数同調(選択)や増幅を行うことにより、微弱な電波でも受信できる。(長距離伝送が可能) スペクトル純度が高い(単一周波数)ので、アンテナなどを用いて、特定の方向にのみ強く信号を送れる。つまり、伝送の指向性が高い。(長距離伝送が可能) スペクトル純度が高く搬送波の位相が揃っているので、より早い速度で光の強弱や位相を変調することができる。(送れる情報量が多い) スペクトル純度が高く、占有スペクトル幅が不必要に広がらないので、同一周波数帯を多くのチャンネルで共用できる。(周波数利用効率が高い) このように、コヒーレントな電磁波を用いる通信は、インコヒーレントな電磁波を用いる場合に比べて多くの利点を有している。従って、白熱電球やLEDのようなインコヒーレント光を用いるよりも、レーザのようにコヒーレントな光を用いる方が望ましい。

21 レーザー レーザとは、光の発振器 Amp. 電気の発振器 正帰還回路 + 光増幅媒体 光の正帰還回路 鏡 レーザー 光増幅媒体とは何か?
光の吸収 自然放出 誘導放出 減衰 増幅 入射光 出射光 発光 物質(原子系)と光との相互作用 以下の3つの課程が同時に起きている 二準位系 (原子など) E1 E2 電子など

22 熱平衡状態 E1 E2 Maxwell-Boltzmann分布 P(E) E 熱平衡状態では、励起準位の原子数は基底準位の原子数よりも少ない
k: ボルツマン定数 T: 媒質の温度 n1>n2 吸収 誘導放出 n2: 励起状態の原子数 n1: 基底状態の原子数 正味では減衰 誘導放出の起きる確率 = Bn2 I 吸収の起きる確率 = Bn1 I I: 入射光の強度 B: アインシュタインのB係数 自然放出の起きる確率 = An2 A: アインシュタインのA係数 Bn1 I > Bn2 I 熱平衡状態では、吸収の確率>誘導放出の確率となり、入射光は減衰して出てくる

23 反転分布 反転分布 E1 E2 P(E) E 励起準位の原子数が基底準位の原子数よりも多い状態を反転分布という Tが負(負温度状態)
n1<n2 誘導放出 吸収 n2: 励起状態の原子数 n1: 基底状態の原子数 正味では増幅 Bn1 I < Bn2 I 反転分布では、誘導放出の確率>吸収の確率となり、入射光は増幅されて出てくる レーザーとは、何らかの方法で反転分布を作り出し、放射の誘導放出(Stimulated emission)を用いて光を増幅する装置

24 出展: www.phlab.ecl.ntt.co.jp/master/04_module/002.html
半導体レーザー 半導体レーザー (Laser Diode: LD) 光を増幅する媒体が半導体からなり、 pn接合への電流注入により、電子の反転分布状態を作り出せる 特徴: ・ コンパクト (チップ本体は0.3mm角程度)     ・ 取り扱い容易 (乾電池2本程度で動作可能)     ・ 直接変調で数Gbpsの高速変調が可能     ・ 高信頼性 (通信用のInGaAsPレーザは100万時間以上の寿命に)     ・ 安価 (FTTH用LDはチップコストで数百円、CD用LDは数十円に) 電子 ホール p型 n型 へき開面(鏡面) チップの構造 出展:

25 Fabry-Perot (FP)共振器レーザー
半導体レーザの発振モード へき開面(鏡面) Fabry-Perot (FP)共振器レーザー 2枚の平行に向き合った鏡によるFP型光共振器によって正帰還が得られ発振するレーザー 発振波長 縦多モード発振 q: モード番号 1,2 ‥‥ neff: 実効屈折率 l 発振スペクトル FPレーザーの構造 単一縦モード発振 分布帰還(DFB)型レーザー 出展: 回折格子によるBragg反射により、光の分布帰還が得られ、 Bragg波長近傍の単一波長で発振 l 発振スペクトル DFBレーザーの構造 発振波長 L: 回折格子の周期 neff: 実効屈折率

26 光検出器 PINフォトダイオード 逆バイアスされたpn接合に光が照射されると強度に比例した光電流が取り出せる p+ 光 光 電子 i ホール
電極 逆バイアス状態の半導体pin接合 アバランシェ フォトダイオード(APD) 基本的にはPINフォトダイオードと同じであるが、アバランシェ効果により、光電流を増倍するしくみを有している (高感度)

27 光増幅器 半導体光増幅器 半導体レーザーチップ 無反射加工 半導体レーザーの両端面に無反射膜を形成するなどして、光共振器をなくしたもの (光の正帰還がかからなくなるのでレーザー発振しない) 光ファイバー増幅器 Er添加光ファイバー増幅器 コアに、エルビウム(Er3+)などの希土類を添加 Er3+の準位 光増幅器の構成 波長980nmなどの光で励起すると波長1.54 mm付近に光利得発生 ラマン増幅器 光ファイバに非常に強い励起光を入射すると、石英ガラスの分子振動エネルギーに対応して、励起光波長より100 nm程度長い波長域に光利得が得られる

28 光合分波器 光を波長によって分ける (分光器あるいは分波器)/多波長の光を束ねる(合波器)
コア クラッド Si 基板 0.5 mm Arrayed Waveguide Grating この一本一本がこのような光導波路からなる l1 l2 lN 石英光導波路 スラブ導波路 50 mm Arrayed Waveguide Grating (AWG) AWGの動作原理

29 光スイッチ 電気制御-光スイッチ (光の経路を切り換えるが、ON-OFFの制御は電気で行う) スイッチング機構 特 徴 メカニカル
特 徴 出力ファイバー メカニカル (MEMS) Port1 mSオーダーの遅い切換え速度 安価 Port2 入力ファイバー 入力1 出力1 mS~mSオーダーの切換え速度比較的安価 熱光学(T-O)効果 ヒーター 入力2 出力2 + nSオーダーの高速切換え高価 - 電気光学(E-O)効果 電界印加 その他に、磁気光学(M-O)型、音響光学(A-O)型などもある 光制御-光スイッチ (光-光スイッチ or All光スイッチ) ON-OFF制御も光でやる 現在研究開発中 将来の全光信号処理システムに使われるかも?


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