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アジア都市圏における水問題解決のための適応策に関する研究
平成23年度成果報告 2012年7月30日(月) 都市環境科学研究科 代 表:教 授 河村 明 分担者:教 授 小泉 明 教 授 梅山 元彦 教 授 松本 淳 教 授 稲員 とよの 准教授 横山 勝英 准教授 荒井 康裕 助 教 山崎 公子 助 教 新谷 哲也 助 教 天口 英雄 特任准教授 中川直子
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水循環系の激変による甚大な水問題の発生 特に,アジアの諸都市 激甚な水災害の発生 水問題の解決が都市存続 に関わる最重要課題
森林伐採や人口集中による 急激な都市化の進展 産業の発展と高度化 温室効果ガスの増加による 気候変動の影響を強く受け 激甚な水災害の発生 ・都市水害 ・著しい水域の汚染 ・安全な飲料水へのアクセス不足 ・厳しい水不足 ・地下水障害 ・激しい海岸侵食 などなど 水問題の解決が都市存続 に関わる最重要課題
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アジア都市圏における水問題解決のための適応策に関する研究
アジア都市圏における様々な水問題の内 2 安全な飲料水の配水問題 3 貯水池や河川の水質汚濁問題 1 アジア都市圏の水資源問題 水環境問題 5 都市豪雨洪水災害問題 4 海岸侵食問題 水災害問題 ☆実践的で応用性の高い適応策や政策シナリオを提示する
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平成23年度研究成果一覧 査読付き学術論文:34編 (+8編) 国際会議論文: 34編 (-2編) 講演論文: 52編 (-9編) 総説など: 13編 (-13編)
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平成23年度研究費使用 総額:35,000千円 設備備品費: 12,221千円 研究消耗品費: 7,618千円 研究調査・成果発表旅費,招聘旅費: ,932千円 研究支援者雇用経費: 5,532千円 その他(学会参加費,英文校正費,論文掲載料など): 2,697千円
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地下水資源データの収集とGISデータベース化
テーマ1 アジア都市圏の水資源問題 ベトナム・紅河デルタの 地下水資源問題 紅河デルタの時空間 地下水資源データの収集とGISデータベース化 = 現状の課題 = 生活用水のほとんどを 地下水に頼っている 地下水過剰汲み上げ等による ・急激な地下水位低下 ・井戸枯れ ・地盤沈下 ・地下水汚染 地下帯水層の空間分布同定 地下水位データの時空間解析 地下水汲み上げ量による 地下水流動シミュレーション 総合的な地下水資源管理 技術の構築・提案 ハノイ市地下水低下の空間分布図
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テーマ1 アジア都市圏の水資源問題 1.紅河デルタにおける地下帯水層の空間的な水文地質構造を初めて明らかにした.
テーマ1 アジア都市圏の水資源問題 1.紅河デルタにおける地下帯水層の空間的な水文地質構造を初めて明らかにした. 2.紅河デルタの過去15年間分の地下水位データを抽出し,更新世被圧帯水層および完新世不圧帯水層の地下水位低下・上昇トレンドを量的に評価した. 3.紅河デルタの被圧・不圧帯水層の地下水位変動の空間分布を明らかにした. 紅河デルタ被圧地下水位の 低下・上昇トレンドの空間分布
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過去の運転記録等の統計的なデータに基づいた運転管理
テーマ2 安全な飲料水の配水問題 ◆ 中小規模浄水場の維持管理 PAC 水道事業に従事する職員数は30年間で約3割減少している。 凝集沈殿プロセス 効率的、効果的な 技術継承が必要 従来の浄水場の運転管理 職員が経験によって得た知識を基にした薬品注入量等の調節 今後の浄水場の運転管理 過去の運転記録等の統計的なデータに基づいた運転管理 ・1年間の運転管理データから,原水水質とPAC注入率の設定方法の関係を検討・類型化を行った. ・類型ごとにPAC注入率を算定する式を作成し,注入率を推定した. 原水水質からPAC注入率設定の違いを判別可能なモデルを構築できた.
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テーマ2 安全な飲料水の配水問題 ◆ 管路ネットワークの維持管理
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テーマ3 貯水池や河川の水質汚濁問題 = 現状の課題 = 水域の富栄養化と植物 プランクトンの異常増殖, 濁水長期化 水域の生態系の変化,
テーマ3 貯水池や河川の水質汚濁問題 = 現状の課題 = 水域の富栄養化と植物 プランクトンの異常増殖, 濁水長期化 水域の生態系の変化, 浄水場における濾過障害 貯水池や河川の富栄養化に関わる水質・流動の調査 富栄養化現象の解析 シミュレーション技術の開発 水質制御施設(選択取水・ 分画フェンス)の効果検証 総合的な貯水池・河川管理技術の構築・提案
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テーマ3 貯水池や河川の水質汚濁問題 1.貯水池上流部の堆砂面を対象にして渇水前後の測量を実施し,一次元河床変動計算により再現した.浸食土砂のうちの1%が浮上してSSとなるが,これが濁水長期化に大きな影響を及ぼすことを明らかにした. 河川SSに関する計算結果(1月~6月) 50 100(mg/l) 貯水池SSに関する計算結果(3月16日) 2.貯水池本体については水温,流速,SSに関する三次元流動シミュレーションを適用し,濁水の分布状況を良好に再現できた.冬期は濁水が湖底に沿って底層密度流として移動し,春期は表層密度流に切り替わることを示した. 縦断距離(m) 貯水池SSに関する計算結果(4月24日) 50 100(mg/l) 3.流れの弱い場所にもSSは存在する.植物プランクトンに栄養塩を供給する可能性があるため,水質管理を行う上では3次元的な挙動を考慮する必要がある.
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河口・沿岸域の塩水や土砂等の 輸送及び混合機構の解明
テーマ4 海岸侵食問題 = 現在の研究課題 = ■ ベトナム・ホン河の河口域での 混合現象の把握 ■ 内部波の伝播と砕波に伴う 質量輸送の解明 観測データの収集・分析 学術文献調査 解析的予測手法の開発 室内実験の実施 解析と実験結果の比較・検証 河口・沿岸域の塩水や土砂等の 輸送及び混合機構の解明 エスチュアリー循環機構の把握 染料による混合現象の 可視化実験の例 ベトナム沿岸域を 伝播する内部波 From Wells et al. (2011) and Patterson and Valentine (2011)
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テーマ4 海岸侵食問題 ホン河の河口域における分散係数の推定
テーマ4 海岸侵食問題 ホン河の河口域における分散係数の推定 1.河口域における物質の輸送・混合現象を定量的に把握するために必要不可欠な分散係数の推定を可能にする解析モデルを開発した. 2.解析結果は既往の観測結果と整合性を示した.また,潮汐変動に伴う分散係数の変化特性を明らかにした. 内部波の伝播と砕波に伴って発生する質量輸送現象の定量的評価 1.可視化画像解析を用いた室内 実験によって内部波の質量輸送現象を明らかにした. 2.解析解の誘導と2次元数値計算を行い,実験結果の再現性を確認するとともに,沿岸に近づく内部波の質量輸送現象を空間的に評価した. 速度場(数値計算)と水粒子軌道(実験と数値計算) 質量輸送速度分布(数値計算)と内部波波速の変化(実験と数値計算)
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豪雨発生の原因となる台風活動の季節変化・長期変化解明
テーマ5 都市豪雨洪水災害問題 降水量他長期気候資料の 整備 平均的季節変化の解明 豪雨発生の原因となる台風活動の季節変化・長期変化解明 都市型豪雨・洪水災害の発生状況の解明 都市型豪雨の発生予測手法の構築・提案 = 現状の課題 = 気候変動および都市化の進行に伴う豪雨洪水災害の激化・都市型洪水の頻発 未曾有の大洪水被害を受けた世界遺産フエ 1999年11月3日 水没した首都ハノイ 2008年10月31日
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ベトナム北部と南部とで台風以外の原因での豪雨の逆の長期変化傾向 フィリピン中部では降雨強度が増加し、連続した少雨期間は減少
テーマ5 都市豪雨洪水災害問題 1.ベトナムにおける長期間の日単位での降水量観測データを利用して、日降水量50mm以上の豪雨発生日数の長期変化と、台風が600km以内に存在した台風による豪雨日とそれ以外の原因による豪雨日とに分類してそれぞれの長期変化傾向を調査した。中部ベトナムでは台風による豪雨が若干増え、他地域では台風以外の原因での豪雨発生が北部で減少、南部で増加する長期的変化をしたことが判明した。 2.フィリピンにおいても長期間の日単位での降 水量の長期的変化を解析し、7-9月の夏のモ ンスーン期に中部地域で降雨強度が強まる傾 向と1980年頃に降雨特性が大きく変化したこと が見出された。 ベトナム北部と南部とで台風以外の原因での豪雨の逆の長期変化傾向 ベトナム北部(右上)、中部(右下)、南部(左)における台風による豪雨日(上)と台風以外による豪雨日(中)、豪雨日(下)の長期的変化 フィリピン中部では降雨強度が増加し、連続した少雨期間は減少 フィリピンにおける7-9月の降雨強度(左:青が増加)と中東部の イロイロにおける降雨が連続して少ない期間(右)の長期変化傾向
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アジアからの留学生の受入実績 平成20年度実績 0.ベトナム・ハノイ水利大学 Duong Du Bui (ジュン・ジュ・ブイ)
「ベトナム紅河デルタにおける帯水層構造および地下水位トレンドの特性評価」 平成21年度実績 1.ベトナム・ハノイ水利大学 Nguyen Hoang Duc(グゥエン・ホァン・ドゥック) 「ベトナム・ホン河における塩水遡上距離と淡水流入量の予測」 2.韓国・ソウル市立大學校 Min Byung-dae(ミン・ビョン・ディ) 「浄水プロセス,水質管理,下水汚泥処理に関する研究」 平成22年度実績 3.フィリピン・Woodfields Consultants, Inc. 研究員,フィリピン大学社会人ドクター Romeo L. Gilbuena, Jr. (ロメオ・ヒルブエナ) 「フィリピン・メトロマニラ市における洪水減災対策の評価」 4.韓国・ソウル市立大學校 Kim Min Cheol(キム・ミン・チェル) 「安定給水のための配水管網における最適維持管理計画に関する研究」 5.ベトナム・ベトナム国家大学 Nguyen Kim Cuong(グエン・キム・クゥン) 「ベトナム・ハイフォン沿岸域の土砂輸送に関する数値解析」 6.ベトナム・ハノイ大学 Nguyen Thi Hoang Ahn (グエン・チ・ホアンアン) 「ベトナムにおける豪雨の気候変動に関する研究」
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アジアからの留学生の受入実績 平成23年度 7.ベトナム・ハノイ水利大学 Nguyen Thanh Thuy(グエン・タン・トッイ)
「ベトナム・ハノイ市の地下水資源問題に関する研究」 8.インドネシア・ハサヌディン大学 Bambang Bakri(バムバン・バクリ) 「水道管路ネットワークの整備計画に関する研究」 9.フィリピン・フィリピン気象庁 Marcelino Q. Villafuerte(マーセリノ・ヴィラフェルテ) 「フィリピンにおける豪雨発生の長期変化に関する研究 」 10.インド・インド工科大学 Gubash Azhikodan(グバッシュ・アジコダン) 「河川感潮域における高濁度水塊と植物プランクトンの挙動特性」
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水没したタイ・バンコクのDon Mueang 空港
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