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蜂窩織炎として加療されていた両側ベーカー嚢腫破裂の一例   沖縄県立南部医療センター・こども医療センター総合診療内科 殿城秀斗、仲里信彦、山城俊樹、稲田誠 背景  ベーカー嚢腫の破裂により下肢の腫脹や疼痛を伴う偽性血栓性静脈炎(Pseudothrombophlebitis)は蜂窩織炎や下肢静脈血栓症の鑑別として挙げられる。

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1 蜂窩織炎として加療されていた両側ベーカー嚢腫破裂の一例   沖縄県立南部医療センター・こども医療センター総合診療内科 殿城秀斗、仲里信彦、山城俊樹、稲田誠
背景  ベーカー嚢腫の破裂により下肢の腫脹や疼痛を伴う偽性血栓性静脈炎(Pseudothrombophlebitis)は蜂窩織炎や下肢静脈血栓症の鑑別として挙げられる。  通常の診療において偽性血栓性静脈炎と診断することは非常に稀である。今回、蜂窩織炎や皮下膿瘍として加療されていた両側ベーカー嚢腫の破裂の一例を経験したので報告する。 症例 83歳女性  主訴:両下肢痛 現病歴: 受診3週間前:左膝窩の腫脹あり近医受診。セファクロル        750mg/dayを処方された。発熱と疼痛なかった        下記既往でリハビリは継続していた。 受診3日前: 左膝窩に違和感程度の疼痛あり 受診前日:  右膝窩にも疼痛あり、左膝窩は寝られないほど        に 痛みが増悪していた 受診当日:  前医再診するも時間的に受診できず我慢でき        ないほどの疼痛であり当院救急外来受診した ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初療     下肢静脈血栓疑いで造影CT撮影。嚢胞あり 疼痛、発赤も認めたため蜂窩織炎、皮下膿瘍        の診断でアンピシリン・スルバクタム        開始されており入院加療目的で当科コンサルト 既往歴:右腎臓癌(50代の頃摘出後)、左足関節骨折     変形性膝関節症、骨粗鬆症、緑内障 内服薬:ロゼレム(8)/日、アレドロン酸(35)/週 カロナール(500)頓用 アレルギー:なし 生活歴:ADL全て自立。次男と同居している     喫煙、飲酒なし 診察時現症 バイタル:血圧 148/70mmHg、心拍数 100回/分、    呼吸数 20回/分、体温 37.1℃, SpO2 98%(室内気) 頭頸部:貧血なし 黄染なし 頸部リンパ節腫脹なし     甲状腺腫大なし 咽頭発赤なし 胸部:呼吸音 清  心音 整 心雑音なし 腹部:平坦軟 右肋骨弓下手術痕あり 四肢:鼠径リンパ節の触知なし、下肢全体に静脈瘤あり    0脚変形あり 両膝窩に弾性硬の腫瘤触知    両大腿〜腓腹筋(右<左) 発赤、熱感あり 把握痛あり Fig1 両下肢全体 Fig2 右腓腹筋〜膝窩 Fig3 左腓腹筋〜膝窩 血液検査 左膝窩 <生化学> Na 138 (mEq/l) K 4.1 Cl 103 BUN 15 (mg/dl) Cre 1.19 AST 24 (IU/l) ALT ALP 206 LDH 186 γ-GTP 26 T-bil 0.4 CK 158 BS 119 CRP 19.98 Fig4 弾性硬の腫瘤 穿刺液 <血算> WBC 9700 (/µl) RBC 328 (10*4/μl) Hb 10.3 (g/dl) Hct 30.9 (%) MCV 94 (fl) Plt 24. (10*4/µl) Fig5 2ml Fig6 7ml 診断 ベーカー嚢腫の破裂 による 偽性血栓性静脈炎 Fig7 axial断面 両膝窩 Fig8 coronal断面 両下肢 ベーカー嚢腫 嚢腫破裂し波及した部分 Fig9  sagital断面 左下肢 初期治療:NSAID(200mg/day)で鎮痛を行い、穿刺液培養陰性確認できるまで抗菌薬(CEZ4g/day)とした 入院後経過:入院当日の夕方には疼痛改善       入院2日目で退院となった。培養は陰性 穿刺液のスメアは?→多核白血球2+ 細菌(-) 考察 ベーカー嚢腫/偽性血栓性静脈炎 今回の症例 ・一般に、変性関節炎または炎症性関節炎(RAなど)または関節損傷などの基礎的な関節疾患と関連して半膜様筋腱と腓腹筋内側頭の間に生じる ・ほとんど無症候性であり偶発的に見つかる ・合併症もほとんど起こさないが、稀にコンパートメント症候群や破裂し偽性血栓性静脈炎や皮下出血、偽性偽性血栓性静脈炎 を引き起こす ・治療としては無症状であれば経過観察。有症状であれば穿刺、吸引を行う。再発を繰り返すものなどは手術を考慮する ・破裂した場合、安静と鎮痛薬で改善することが多い下肢深部静脈血栓症と間違えて抗凝固療法行うと出血を助長して悪化させてしまうリスクがある ・運動など外的要因で破裂することが多い ・偽性血栓性静脈炎は症状・徴候が蜂窩織炎や下肢深部静脈 血栓症に類似している。診断には、超音波検査、CT、MRIなど 用いられる。今回の症例では感染症にのみ注目されており初療 ではベーカー嚢腫の破裂は想起されていなかった。 ・同時期の両側のベーカー嚢腫が破裂し、両側偽性血栓性静脈炎を発症したことはとても稀であり、破裂の原因としてはリハビリが強く疑われる 参考画像  MRI T2強調 →腓腹筋に破裂した 内容物が流入し 高信号を示している 結語 ベーカー嚢腫破裂の診断は容易くはないが、診断に至るために注意深い診察、問診で疑うことは重要である。 とても稀な両側ベーカー嚢腫の同時期の破裂を経験した。 参考文献 Up to date ”Baker’s cyst” The Diagnosis and Treatment of Ruptured Baker’s Cyst  Harunobu Matsumotoら Jpn J Phlebol 2012; 23 (3):


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