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2. 地球を作る物質と化学組成 1)宇宙存在度と隕石 2)原始太陽系星雲でのプロセス:蒸発と凝縮

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1 2. 地球を作る物質と化学組成 1)宇宙存在度と隕石 2)原始太陽系星雲でのプロセス:蒸発と凝縮 3)初期地球の諸過程:冷たい太陽のパラドックス 4)地殻、マントル、核の組成: ニッケルのパラドックス 5)マントルと核の運動:プレートテクトニクスとプルーム

2 宇宙存在度

3 H + H → He (太陽での核融合) 核融合で生成するのは鉄まで 鉄より重い元素は超新星爆発に伴い生成 - 宇宙の元素存在度の特徴 - ・Oddo-Harkins(オド‐ハーキンス)の規則 偶数番号の元素(O, Mg, Si, S, Ca, Ti, Fe): 多い 原子核が安定 奇数番号の元素(Na, Al): 少ない 

4 太陽系の物質構成性

5 太陽系の惑星 海王星 土星 天王星 火星 木星 金星 地球 水星

6 太陽系外の惑星 恒星フォーマルハウト(25光年) 系外惑星  質量: 木星の3倍以下  公転周期: 872年 5

7 液体の水が存在? 生命の可能性? 地球型 炭素惑星 地球型の超巨大天体(スーパーアース) 現在までに発見された系外惑星の数: 1,200以上 (殆どが地球型或いはスーパーアース)

8 隕石

9 元素の宇宙存在度を隕石で規格化したもの 鉄を1と仮定 C1コンドライト(隕石)で規格化: Oddo-Harkinsの規則による変化(凸凹)を除く。 ・コンドライト存在度は、揮発性元素に枯渇 ・それでもほぼ太陽系の元素存在度に等しい → 隕石は太陽系の物質や成り立ちを知るには最適 6

10 日本の第10次南極観測隊がやまと山脈付近で隕石発見(1969年)
隕石学者はいない!

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12 南極隕石集積のベルトコンベアモデル 日本の隕石保有数は世界一(約1万6千個!) ここまで 12/10

13 隕石の大分類 コンドライト コンドルール パラサイト

14 図9 未分化(始原的) 分化 (始原的)

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16 図10 酸化鉄/シリコン

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18 NEO(Near Earth Object)とは,,,
地球に接近する小惑星 イトカワの軌道 小惑星帯

19 Rubble pile天体(破砕岩集合体,重力によって天体の形を保つ)
はやぶさによるイトカワ探査 S型小惑星 密度: 約1.90g/cm3 Rubble pile天体(破砕岩集合体,重力によって天体の形を保つ)

20 はやぶさの帰還 試料回収 試料分析

21 10/6 06:39 (GMT): 小惑星2008 TC3 発見 2008TC3 小惑星2008TC3を発見したカタリナ天文台(米国)

22 10/6 07:30 (GMT): 2008 TC3 は地球への衝突コース
予想衝突地点: スーダン北方のヌビア砂漠 予想衝突時刻: 2008/10/7 02:46 (GMT) 小惑星の予想規模(直径): 2-5 m

23 2008 TC3 がスーダン北方のヌビア砂漠上空の大気圏に突入. 2008/10/7 02:45:45 (GMT):
爆発の瞬間を捉えた赤外像 爆発後に上空を撮影

24 ・小惑星2008 TC3 の破片の回収に成功(人類史上初!) →隕石として“Almahatta Sitta 2008 TC3”と命名
Bischoff et al (2010) ・小惑星2008 TC3 の破片の回収に成功(人類史上初!) →隕石として“Almahatta Sitta 2008 TC3”と命名 ・小惑星2008 TC3 →ユレイライト,H,Eタイプコンドライトからなる不均質惑星. →空隙率が非常に高い(25-37 %).一般的には9 %程度 ユレイライト

25 ツングースカ大爆発(1908年6月30日) ・半径約30 kmにわたって森林が消失 ・爆発の規模は10~15メガトン

26 分化隕石 ー小惑星ベスタ(月になれなかった)ー 直径約530 km 小惑星帯で3番目に大きい天体, コアとマントルをもつ HED隕石の母天体
表層・マントル(石質隕石) コア・マントル境界(パラサイト) ー小惑星ベスタ(月になれなかった)ー  直径約530 km 小惑星帯で3番目に大きい天体, コアとマントルをもつ HED隕石の母天体 コア(鉄隕石)

27 火星と月起源の隕石(分化隕石) 火星起源隕石: SNC隕石 S: シャーゴッタイト(Shergottites)
N: ナクライト(Nakhlites) C: シャシナイト(Chassingnites)

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29 火星隕石の分布 C N S

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31 火星起源隕石 Allan Hills (ALH) 84001
南極で1984年に発見された

32 101個(2011年現在)

33 火星 ・多数のクレーター ・表面に隕石(?) ・北極付近の超巨大盆地 →惑星の衝突が原因? 火星の地形図
ボレアリス盆地(直径 = 8,500 Km) 火星の地形図 メガインパクト説 ・多数のクレーター ・表面に隕石(?) ・北極付近の超巨大盆地 →惑星の衝突が原因?

34 火星起源隕石からの意外な発見 Ol Ol オリビン分解反応(?) Pv + Mw 地震波不連続面

35 オリビンが高圧で分解した証拠を世界で初めて発見
Ol Ol Pyx Shock-melt vein DaG 735 (火星起源隕石)

36 火星と月起源の隕石(分化隕石) 月起源隕石: 月の海起源 月の高地

37 高地 (38~46億年) (32~38億年) 高地由来の隕石(斜長岩) 海由来の隕石(玄武岩) 月のマグマオーシャンと結晶化過程

38 月起源隕石 146個(2011年現在)

39 太陽系物質の放射年代は何故か38‐41億年に大きなピークを持つ
隕石重爆撃の痕跡?

40 Asuka 881757 (月起源隕石) No. 9 Grain 2 No. 7 Fd No. 11 Grain 3 Grain 1

41 隕石重爆撃の証拠(シリカ高圧相の発見) 100 μm コーサイト+スティショバイト Fd SiO2 glass Melt (?)
Asuka (月起源隕石)

42 地球 ・地球は生きている星 →風化やプレート運動で衝突履歴が消失 (地球最古のクレーターは約20億年前のフレデフォート・ドーム)
隕石の落下 クレーター ・地球は生きている星 →風化やプレート運動で衝突履歴が消失 (地球最古のクレーターは約20億年前のフレデフォート・ドーム) それでも,衝突現象は現在進行形,,,

43 サンプルリターンへの期待 月表層で生じている現象 → 特に月・地球系の理解 ・衝突・攪拌 ・レゴリス形成 ・太陽風の影響
月表層で生じている現象 → 特に月・地球系の理解 ・衝突・攪拌 ・レゴリス形成 ・太陽風の影響 ・月の希薄大気(Na大気) 特にレゴリスは情報の宝庫 隕石重爆撃の情報 → 地球への隕石重爆撃の記録 ・どのような物質が、どのような規模で衝突したのかの記録を保持。


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