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セラミックス 第6回目 5月23日(水)
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ニュ-セラミックスの製造法 ニュ-セラミックスの製造法[:図3.1参照] (1)一般的製造法
ニュ-セラミックスの製造法[:図3.1参照] (1)一般的製造法 ・・・多結晶・焼結法(:原料調整→成形→焼結:通常の工程) (2)特殊製造法 ①繊維製造法:複合材料へ利用(FRP、FRM) ②単結晶製造法[:図3.2,図3.3参照] ③結晶化ガラス製造法,④非晶質体製造法 ⑤薄膜製造法,⑥表面コ-ティング法 ガラス、すなわち アモルファスを利用 →ナノテク、 ナノマテリアルへ移行 薄膜プロセス
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図3.1 ニュ-セラミックスの製造法
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※単結晶製造法[CZ法:チョクラルスキ-(Czochralski)法]
単結晶の種子結晶を高周波溶解や抵抗加熱法によって加熱・溶融し、 下部に設置された溶融体と接触し、上部に引上げ種子結晶と同じ方位 を有する単結晶を成長させる ・・・半導体Si製造用装置(8インチ・ウエハ-作製用) 図3.3 CZ法で作製したBi12SiO20単結晶 図3.2 単結晶製造装置(チョクラルスキ-法)
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物質創製・科学研究 現状の材料のプロセスと既存核生成機構 ○ 材料(物質)の製造(現状の材料プロセス)
(ex. 金属合金,半導体,無機,有機(含 医薬品及び タンパク質結晶)材料) 結晶成長(Crystal Growth) 気相プロセス(ex. 半導体,薄膜材料など) 液相プロセス(ex. 単結晶材料のMelt Growth) 固相プロセス(ex. メカニカルアロイング,粉末焼結)
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核生成(Nucleation) ※ 全ての材料の結晶成長の前駆段階としての 統一的現象および理論 (固相法の場合は,界面 growth 、界面成長が支配) 既存・核生成理論(核生成機構) 1. 均一核生成(Homogeneous Necleation) ・・・理想状態下で生じる本来の核生成現象 2. 不均一核生成(Heterogeneous Necleation) ・・・通常の材料製造・作製時における核生成現象 (ex. 基板上への薄膜作製,液相からの結晶作製(←溶融・凝固) ※ 核生成理論の推移 1926年:Volmer, Weber (Z. Phys. Chem, 119 (1926) 277. 1950年:D. Turnbull (J. Chem. Phys., 18 (1950)198.
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ΔG(T, r) : 核生成に伴う系の自由エネルギー変化 r : 核の半径 σLS : 固-液間における界面エネルギー
既存核生成理論 核生成に対する駆動力 表面自由エネルギー項 体積自由エネルギー項 均一核生成 ・・・ 不均一核生成・・・ ΔG(T, r) : 核生成に伴う系の自由エネルギー変化 r : 核の半径 σLS : 固-液間における界面エネルギー ΔGv : 温度 T における単位面積当たりの固-液間における 自由エネルギーの差 θ : 異種固相上に形成された凝固相(結晶化する液相) のなす角・・・異種固相(不均一核生成サイト)と液相 (核生成する凝固相)との接触角(濡れ角)
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θ: 異種固相上に形成された凝固相(これから結晶化する液相)のなす角
・・・異種固相(不均一核生成サイト)と液相(核生成する凝固相)との接触角(濡れ角) 異種固相に対してθ≒ 180°ならば,均一核生成として扱える.
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既存「核生成理論」(Nucleation Theory)
均一核生成,不均一核生成ともに; 安定(平衡)結晶の成長のみを仮定した統一的理論 21世紀の材料科学(物質科学:Materials Science) における新たな展開 従来の安定平衡物質(製造,材料物性)の延長でよいか? 既存概念にない新たな構造と物性を発現する. ⇒ 新物質創製(≡非平衡相,非平衡物質)の探索 既存核生成理論に変わる 新たな『非平衡相の核生成理論』構築の必要性
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ニュ-セラミックスの焼結法 焼結:粉末成形体が融点以下の温度に加熱されることによって粉末粒 子が互いに凝着して、多結晶体に変化する現象
焼結:粉末成形体が融点以下の温度に加熱されることによって粉末粒 子が互いに凝着して、多結晶体に変化する現象 多結晶焼結体の分類 ①多孔質体 ②普通焼結体 ③緻密体(気孔のない焼結体)・・・ニュ-セラミックス 焼結過程 ①焼結初期(低温):焼成前の粉末成形体 (粉末粒子間に大小の空隙があり、気孔率は30~50%) ②焼結中期(中温):収縮に伴う気孔の減少が顕著に現れる ③焼結終期(高温):気孔が消滅し、結晶粒が成長する ・・・例)Al2O3の焼結過程に伴う外観変化,内部変化および微細構造 [:図3.4,図3.5,図3.6参照]
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図3.4 Al2O3セラミックスの焼成温度と 図3.5 Al2O3セラミックスの
外観変化(左から1000,1200, 焼成温度と(a)密度と 1400,1500,1600℃) (b)収縮率
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図3.6 Al2O3セラミックスの焼成温度と 内部微細構造の変化
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セラミックス 第7回目 6月6日(水)
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[2]セラミックスの種々の焼結法 (1)ホットプレス法(Hot Pressing:HP法)[:図 参照] :カ-ボン製の型に原料粉末を入れ、
(1)ホットプレス法(Hot Pressing:HP法)[:図 参照] :カ-ボン製の型に原料粉末を入れ、 高周波加熱によりカ-ボン型を加熱し ながら加圧して焼結する方法 圧力:200~400kg/cm2 SiC :2000~2200℃ Si3N4:1700~1800℃ 特徴:高温,短時間焼結が可能 (高純度,高密度の焼結体製造法 図 ホットプレス法
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(2)反応焼結法(Reaction Sintering:RS法)
:固相の原料成形体に気相あるいは液相を化学反応させ、セラミックスの合成と 緻密化を同時に行い、焼結体を得る方法 ex.1)Si3N4の反応焼結:Si微粉末成形体を窒素雰囲気中で加熱・化学反応 3Si+2N2→Si3N4 ex.2)SiCの反応焼結:SiCの成形体とC粉末からなる成形体をSiの気相あるい は液相と高温で反応させ、SiC+Siの焼結体を得る (焼結体の気孔にSiが充填→緻密変化を促進) (3)常圧焼結法(Pressureless Sintering:PLS法) :大気圧下の各種雰囲気中で、焼結助剤(バインダ-)を用いて緻密に焼結させる 方法・・・一般的なセラミックスの焼結手法 特徴:複雑形状の焼結が可能で、生産性に優れる
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(4)HIP法(Hot Isostatic Pressing)
:熱間静水圧焼結法と呼ばれ、不活性ガス雰囲気を圧力媒体として、周囲から等方 的に加圧しながら高温で焼結する方法 Si3N4のHIP法・・・圧力:2000気圧 温度:2000℃ (5)GPS法(Gass Pressure Sintering) :ガス圧焼結法と呼ばれ、Si3N4の成形体を50~120気圧のN2雰囲気下で 1800~2000℃の温度で焼結する方法 (6)PS法(Post Sintering) :2段焼結法と呼ばれる新しい焼結法で、反応焼結法と常圧焼結法を組み合せた Si3N4の焼結法[・・・Si3N4の緻密化焼結法]
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(7)化学気相析出法 (CVD:Chemical Vapor Deposition) :加熱領域に原料ガスを導入して化学反応により非揮発性物質を基板上に析出させ る方法[:図3.7参照] 特徴:①材料の融点より低い温度で合成できる ②高純度,高密度のものが合成できる ③2元素以上で構成される材料の組成制御が可能 ④結晶構造を制御でき、特定の結晶面を配向可能 ⑤粉体の粒径を制御できる ⑥焼結に必要な粘結剤や焼結助剤が不要 ⑦複雑な形状の焼結体に被覆できる ⑧準安定状態の物質の合成が可能 ⑨多層被覆が容易にできる
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図3.7 CVD法による工程概念図 図3.8 各種セラミックスの焼結法の比較
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セラミックスの製造工程 セラミックスの製造工程[:図3.9参照] (1)原料調整 (2)成形 (3)焼成(焼結)
(1)原料調整 (2)成形 (3)焼成(焼結) セラミックス原料粉末の製造工程 最終製品となる 「セラミックス焼結体 の特性支配因子」 * *沈殿方法 ①金属イオンを含む水溶液 +アンモニア水と混合 ↓ ②金属水酸化物を生成 ex)Al2O3の場合 Al2(OH)3:が水酸化アルミが出発原料 ③分解・仮焼させ原料酸化物を作製 (ex.Al2O3人工原料粉末) 図3.9 セラミックスの製造工程と特性の関係 (各製造工程における諸因子が、 焼結体(最終製品)の特性を支配する)
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セラミックスの焼結性 焼結・・・成形体を加熱熱処理によって粒子同士を融着すること →融着の促進や緻密な焼結体を得るために焼結助剤の添加
焼結・・・成形体を加熱熱処理によって粒子同士を融着すること →融着の促進や緻密な焼結体を得るために焼結助剤の添加 ex.Si3N4の焼結・・・焼結助剤:MgO,Y2O3の添加 ※焼結法によるファインセラミックスの製造プロセス[:図3.10参照] ① ② ③ ④ [重要] 「ニューセラミックス の製造工程」 ①人工原料粉末の 成分調整・混合工程 ↓ ②成形体の作製 (焼結前工程) ↓ ③焼結(焼成)工程 ④最終製品化 (仕上げ工程) * (有機物系 バインダー) * *成形、焼結 促進用添加剤 図3.10 焼結法によるファインセラミックスの製造プロセス (IC基板の製造工程)
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