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ロボットの協調動作の研究: マップ作成とマップ情報を利用した行動計画

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Presentation on theme: "ロボットの協調動作の研究: マップ作成とマップ情報を利用した行動計画"— Presentation transcript:

1 ロボットの協調動作の研究: マップ作成とマップ情報を利用した行動計画
2013/02/12 H21104M 認知科学専攻 中谷聡太郎

2 発表の構成 先行研究 研究背景 研究目的 研究概要 マップの作成とその用途 実験 結果 まとめ 今後の課題

3 先行研究 1/2 Akerら(2011)はロボットによる片づけシステムを提案し、シミュレーションによりその有用性を示した

4 先行研究 2/2 Akerらの提案するシステムでは、3つに区切られた部屋のそれぞれにロボットが配置され、各ロボットはそれぞれ担当となった部屋を片付ける 各ロボットはそれぞれ担当の部屋に関するマップやオブジェクトなどの情報を持つ ロボット間では適時通信が行われており、必要時に他のロボットと協力することで片づけを達成する

5 研究背景 Akerらの研究では、複数のロボットによる協調についてその詳細が省かれていた
また、複数のロボットによってできることが他にもあるのではないかと考えた 我々は複数のロボットによる協調に焦点を当て、ロボットが協調的に片づけを行う片づけシステムを開発し、実世界において実現したいと考えた

6 研究目的 目的 複数のロボットを協調的に動かす 最終目標 複数のロボットによって片づけを行う「片づけシステム」の実現

7 研究概要 1/2 複数のロボットによって、一般的な家屋の部屋におけるモノが本来あるべき場所以外にあったときに、それを決められた場所まで運ぶ「片づけ」を行う片づけシステムを開発した また、片づけシステムに必要だと考えられるロボットの移動や片づけシステムのアルゴリズムについて検討・開発した

8 研究概要 2/2 共同研究によって作業領域を分担することで実現へと近付けた 可知:ロボット実機の作成
中谷:片づけシステムのアルゴリズムやロボットの移動アルゴリズムを検討・開発

9 片づけ ロボットが片づけ対象のオブジェクトを、その片づけ場所まで押して運ぶことを指す Storage robot object

10 システム構成 1/2 コントロールセンター ロボット(シミュレータ) ロボット(実機)

11 システム構成 2/2 片づけを行う複数のロボットと、ロボットと通信を行うコントロールセンターによって構成される
コントロールセンターは最初ロボットに環境情報を入力し、以降ロボットから報告や要求に応じてのタスク調整やマップ情報の管理を行う ロボットにはシミュレータ上での仮想機と実世界での実機が存在する シミュレータを用いて仮想機による動作の確認を行い、それが実機に反映される

12 想定するロボット 機能 前後進・回転による移動 センサによる障害物との距離計測 カメラによるオブジェクトのID情報の確認
ロボットはモノを押すことによって片づけを行う

13 片づけシステム概要 各ロボットはそれぞれ担当の領域を割り振られ、基本的に担当の領域内を片づける
各ロボットは、単体で片づけができないオブジェクトがあった時に、コントロールセンターを介して他のロボットと協調することで片づけを達成する

14 協調 複数のロボットによる片づけ 複数のロボットによる情報の共有
片づけ対象を単体で片づけできない場合、他のロボットと協力することで片づけを行う 複数のロボットによる情報の共有 マップ情報 片づけ対象の位置・ID情報 他領域の探索 自身のタスクが終了しているときに、他のロボットが担当している領域の未探索場所を探索する

15 検討・開発を行ったアルゴリズム 片づけ ロボットの移動 システム全体としてのアルゴリズム ロボット単体による片づけのアルゴリズム
移動アルゴリズム (未知の空間におけるルート決定) マップ情報の生成・更新 (既知の空間におけるルート決定・スタック回避)

16 片づけシステム 単体 協調 単体片づけ 情報共有 複数片づけ 探索 移動アルゴリズム マップ

17 想定する空間 ロボット R1,R2 片づけ場所(A/B)・単体で片づけ可能か否か(S/P) AS,AP,BS,BP ?となっているものは不明

18 Storage Area Object Robot Exchange Area

19 片づけシステムのアルゴリズム コントロールセンター 通信 ロボット 環境情報  タスク生成 担当領域へ移動 ↓移動後
タスク別でパターンを変え行動 タスク調整 状況報告 マップ管理 マップ要求 ↓全タスク終了後 待機場所へ移動

20 環境情報 ロボットが担当する領域に関する情報 不完全なマップ情報 領域内の片づけ場所 他領域とのオブジェクト交換場所
領域の形状 障害物 領域内の片づけ場所 他領域とのオブジェクト交換場所 片づけるオブジェクト情報 ID情報(片づけ場所、単体で片づけ可能か否か) 位置情報

21 状況報告 ロボットからコントロールセンターに対して「どのオブジェクトに対して」「どのような働きかけをしたか/結果を得られたか」を報告する
「座標(30,30)にある”単体で片づけ可能な”オブジェクトに対して」「片づけを行った」 「座標(100,100)にある”単体で片づけ可能な”オブジェクトに対して」「発見できなかった」

22 タスク調整 新規タスクの追加 協調タスクの開始タイミングを管理 新たなタスクが発生した場合に、そのタスクをロボットへ追加する
領域間のオブジェクト交換場所にオブジェクトが置かれた 新たにオブジェクトを発見した 協調タスクの開始タイミングを管理 各ロボットの片づけ状況からタイミングを調整して各ロボットに協調タスクを開始させる

23 マップ要求 ロボットは基本的に担当領域外の領域に関してロボットは未知である
複数のロボットによる協調時、ロボットは他領域へ移動する際に必要な他領域のマップ情報をコントロールセンターに要求する また、ロボットはコントロールセンターに対して自身の持つマップ情報を伝える 他のロボットが自身の領域に関するマップ情報を求めた際に利用できるようにするため

24 マップ管理 各ロボットからのマップ要求に対し、コントロールセンターは必要なマップ情報をそれぞれのロボットに与える
コントロールセンターがもともと保持しているマップ情報と、各ロボットから得たマップ情報を統合し、保持する マップ要求をしてきたロボットが他領域へ移動する際に必要なマップ情報を与える

25 タスク別でパターンを変え行動 ロボット単体で片づけ 複数のロボットで片づけ 探索 オブジェクトを片づけ場所もしくは交換場所へ運ぶ
オブジェクトを片づけ場所へ運ぶ 探索 担当領域もしくは他領域のマップ情報における未探索場所が無くなるように探索を行う

26 ロボット単体で片づけ

27 複数のロボットで片づけ

28 探索

29 移動アルゴリズム タンジェントバグアルゴリズムを採用
未知の空間において、ロボットの位置とゴールの位置、不完全なマップ情報を入力すればゴールまで移動を行うことのできるアルゴリズム ゴールに向かって直進する直進モード、進行方向にフリースペースがない時にフリースペースを探して進む回避モードがあり、状況に応じてモードを切り替えることでゴールへ辿りつくことが可能である

30 タンジェントバグアルゴリズム

31 マップの作成とその用途 1/2 ロボットは以下の理由でマップを作成し、利用する 片づけを行う領域の空間情報を把握するため
フリースペースであるか障害物が存在する場所か 片づけるオブジェクトの有無を確認するため 入力されたオブジェクト以外の片づけ対象となるオブジェクトが存在するか 移動の際に無用な探索を避け、適切な経路を選択するため 探索が終わっている場所を再度探索することを避ける 既知の空間において適切な経路を選択して移動する

32 マップの作成とその用途 2/2 自己位置の推定を行うため
ロボットの移動やセンサ情報には少なからず誤差が発生するため、ロボットのもつ位置情報には不確実性が伴う ロボットは誤差情報を含んだマップを作成し、それを利用することで自己位置の推定を行う

33 マップ 領域をマスに分割し、それぞれのマスごとに障害物の有無や情報の更新回数といった情報が確率分布としてマップに保持・更新される
マップ情報は、ロボットの移動やセンシングが行われる度に更新される ロボットはこの情報をもとに障害物の有無を判断し、自己位置推定や経路の決定などを行う

34 片づけシステムのアルゴリズム(再度) コントロールセンター 通信 ロボット 環境情報  タスク生成 担当領域へ移動 ↓移動後
タスク別でパターンを変え行動 タスク調整 状況報告 マップ管理 マップ要求 ↓全タスク終了後 待機場所へ移動

35 実験 シミュレータを用いて、以下の実験を行った ロボット単体による移動実験 ロボット単体による片づけ実験 複数のロボットによる片づけ実験
ロボットが目的地まで移動を行うことができるか ロボット単体による片づけ実験 ロボット単体でオブジェクトを押し運ぶことができるか 複数のロボットによる片づけ実験 複数のロボットによってオブジェクトを押し運ぶことができるか

36 シミュレータ 1/2 シミュレータを以下の用途で使用した 移動アルゴリズムによるロボットの動作やマップ情報の確認
2次元シミュレータ (Processing) 片づけアルゴリズムによるロボットの動作確認 3次元シミュレータ(ODE)

37 シミュレータ 2/2 試作の容易さ リスク軽減 作業の効率化 ロボットの仕様変更が容易である 実際にロボットを作る際の手間が省ける
実機を動かした場合の故障などを気にすることなく実験することができる 作業の効率化 共同研究者と作業領域をハード(実機)とソフト(制御)で分担することにより効率化を図っているため

38 実験結果 ロボット単体による移動実験 ロボット単体による片づけ実験 複数のロボットによる片づけ実験
ロボットが単体で目的場所まで移動することができた ロボット単体による片づけ実験 各ロボットがそれぞれ担当の領域内において片づけを行うことができた 複数のロボットによる片づけ実験

39 ロボット単体による片づけ実験

40 複数のロボットによる片づけ実験

41 まとめ 本研究ではAkerらの研究を参考に、ロボットの協調に焦点を当て、複数のロボットによって部屋の片づけを行う片づけシステムを開発した
しかし、いまだシステムとして完成していない部分が多いため、プログラムの作成・改良や動作の確認実験が必要であると考えられる また、実機においても同様の実験を行う必要があると考えられる

42 今後の課題 取り組む問題の簡単化のために省略したロボットの機能やシステムのアルゴリズムについて、再度検討する


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