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Published byこうしょ うるしはた Modified 約 5 年前
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⑤ 農事組合法人 アグリつぶくろ 法人の概要 法人設立の経緯 リーダーの確保 合意形成のポイント (自分たちの農地は、自分たちで守る)
⑤ 農事組合法人 アグリつぶくろ (自分たちの農地は、自分たちで守る) 法人の概要 ● 代表者:代表理事 工藤 秋博 さん ● 設立年月日:平成21年1月5日 ● 構成員数:11人(農家11戸) ● オペレーター:10人 経理担当:1人 ● 経営面積:26ha ● 作付面積:水稲13.4ha、麦12ha、大豆0.5ha、 イタリアンライグラス2.3ha、 WCS用稲10.7ha ● 加工品名:もち 熊本県山鹿市 法人設立の経緯 ● 農家の高齢化が進み、農地の荒廃が懸念される中、平成11年に旧鹿本町農業委員会が中心 となって、各集落ごとに「農地の継承を考える会」立ち上げの呼びかけがあった。 ● 耕作放棄地は5~6年経てば、木が生い茂り、耕地に戻すのが困難になる。当時「自分たちの 農地は、自分たちで守っていこう」という機運も集落内で高まり、10年後、15年後を見据えたア ンケート調査や話合いを行いながら、平成13年から転作による団地化に取り組むことを契機と して、平成12年11月に津袋営農組織を設立。 ● 1次産業だけではなく、6次産業化にも取り組みた いとし、平成21年1月に法人化。 リーダーの確保 ● 集落のリーダーが、組織のリーダーとして担ってき ている。また、他産業を退職した有能な人材が数 多く存在し、そのような人材を組織の役員として迎 え入れている。 合意形成のポイント 意見交換に参加いただいた構成員の皆さん。工藤代表理事(一番左)、富田総括(中央) ● 以前から住民どおしのつながりが強い地域であっ た。前向きの議論を行う地域柄のなかで、農家小 組合を単位に話し合いを行い、欠席者にも田や畑 に出向いて話し合いを試みるなど、「1枚の耕作放 棄地も出さない」、「どんな小さな田畑も例外なく、 100%合意の下に営農組織をつくる」という目標を掲 げ、1件のタバコ農家(認定農業者)を除き、自分た ち自身の責任において津袋の農地を継承していく ことで合意に至った。 ● 強い発進力、強いリーダー、市やJAの高いアンテ ナは必要。 1
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経営安定のための工夫 今後の課題と経営展開の方向 法人化によるメリットを伺いました
● 話し合いの中で、特に農家ごとに何百万円もの農業機械費を払える力は無いことを説明する ことで、特に大きな障害も無く、組織設立の合意が形成された。また、高齢化が進む中で省力 化ニーズは大きく、個々に40kgのモミ袋を抱えなくてすむようになることも説得材料になった。 経営安定のための工夫 ● 耕作放棄地の発生は入作の発生に直結し、その結 果、農地の集積が困難になる。2a未満の小さな圃場 でも請け負い、信頼ある組織となることで農地集積 を進め、経営の安定に繋げている。 ● 経営継続のために農業機械の整備等が必要なの で、準備金等を積み立てている。 今後の課題と経営展開の方向 ● 米・麦・大豆以外の経営多角化を進める。農産加工 への女性の参画を進めるとともに、評判のいい餅、 醤油、味噌などが地域の宝として眠っており、それら の商品化や、栗等の果樹栽培や豊富な山菜の活用 を行いたい。福岡方面からの立ち寄り客も多い公園 があることから、公園を利用した農産物・加工品販 売も目指している。 ● 今後は、高齢者が多く後継者のいないような近隣の 他集落についても、賃借なり作業受託して拡げてい きたいと考えており、5人の若手オペレーターを確保 している。 ● 水系での農地の集約が望ましいと考え、既に他集 落との話し合いも始めているところ。所有者に農地 管理をお願いする前提であれば、50haまで集積可 能と考えている。 ● 農産物の売り先等を検討して儲かる農業を実現す ることで、就職先としてアグリつぶくろに若手がきて くれるような経営を行いたい。 農地集積図 ● 意見交換の様子 法人化によるメリットを伺いました ● 法人化により余剰金の内部の留保ができるようになり、また農業経営基盤強化準備金制度も 利用できることから、組織の経営安定が図れるようになった。 ● 農地の利用権を組織としてもつことができるようになったことも安定経営につながっている。 ● 個々で議論していると後ろ向きな方向になってしまうこともあるが、法人として、会社を運営する という立場から、前向きな議論を行い、国の施策に当初から乗ることも可能となった。 ● 米・麦・大豆を法人に任せることで、個人経営として、良質なアスパラやイチゴ、花、メロン等を 出荷している者も多い。 〔意見交換会開催日:平成24年11月16日〕 2
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