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課題別研修 -不登校の対応と未然防止- 【60分研修】
研修のねらい 『不登校への対応と,不登校を生まない取り組みについて考える』 岡山県総合教育センター 生徒指導部 監修 兵庫教育大学大学院 教授 新井 肇 ≪スライド1~6で4分≫ それでは,校内研修を始めます。 本日は,『不登校への対応と,不登校を生まない取り組みについて考える』ことをねらいとして研修していきたいと思います。 不登校は,質的にも多様化が進んでおり,いじめや発達障害,保護者による虐待などが背景にあるケースなどもあります。こうした事態を受け,不登校はもはや特別な状況下で起こるのではなく,「どの子にも起こり得る」と捉える必要があります。 そこで,今日は,不登校に関する研修を全教職員(または,○年団,○○課,教職○年以下,希望)で行い,新たな不登校を生まないための取り組みや,不登校になりそうな子どもたちへの関わりについて考えていきたいと思います。★
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研修の進め方 1 2 3 4 生徒指導を進めるポイントを確認する 事例を検討する 今後に向けた取り組みを協議する まとめ
≪スライド1~6で4分≫ こちらが本日の研修の内容です。 (1~4を読む) では早速,★「生徒指導を進めるポイントを確認する」から始めましょう。★ まとめ 4
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生徒指導を進めるポイント ・『自己指導能力(自分自身をよりよい方向へ導くことのできる力)』 を育成する生徒指導!
1 生徒指導を進めるポイントを確認する 生徒指導を進めるポイント ・『自己指導能力(自分自身をよりよい方向へ導くことのできる力)』 を育成する生徒指導! ・『Research(見立て)Vision(目指す姿) Plan(計画)Do(具体的な指導)Check(見直し) Action(改善策)サイクル』を意識した生徒指導! ・『Organization(組織・チーム)』で当たる生徒指導! ≪スライド1~6で4分≫ 生徒指導を進めるポイントは三つあります。 (吹き出し内を読む) 一つ目の自己指導能力についてですが,★
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1 生徒指導を進めるポイントを確認する 自己指導能力 の育成のために (自分自身をよりよい方向に導く力) 自己指導能力を育てる三つのポイント ① 自己存在感を与える ② 共感的人間関係を育成する ③ 自己決定の場を与え,自己の可 能性の開発を援助する (「生徒指導提要」 平成22年 3月文部科学省) ≪スライド1~6で4分≫ 生徒指導の目指すところは,児童生徒の自己指導能力の育成です。自己指導能力とは「その時,その場でどのような行動が適切であるか,自分で判断し,決定して実行する能力」言い換えると「自分自身をよりよい方向に導くことのできる力」と言うことができます。 平成22年3月に文部科学省から示された「生徒指導提要」には,自己指導能力を育てる三つのポイントが示されています。(三つのポイントを読む)これらのことは,★児童生徒が信頼できる教師や大人との関係の中で育まれたり,よりよいつながりのある集団の中で育まれたりするものです。ですので,私たち教職員は,学校の教育活動の全てが自己指導能力の育成に大きな影響を与えているということを意識しながら日々の指導にあたっていかなくてはなりません。★ こういった指導は,信頼できる教師や大人との関係の中で育まれたり,よりよいつながりのある集団の中で育まれたりする力なんだよ。 だから,学校は大きな影響を与える場だと言えますね。
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1 生徒指導を進めるポイントを確認する ≪スライド1~6で4分≫ 次に,生徒指導を進めるポイントの二つ目の『「 RV-PDCAサイクル」を意識した生徒指導』,三つ目の『「組織やチーム」であたる生徒指導』についてです。 生徒指導でも学習指導等でも学校における指導においては,『一人一人の児童生徒や集団の状態を見立てる「R(Research)」』現状分析を的確に行い,教育目標に沿って『どのような姿を目指すのかの目標「V(Vision)」』を立てます。この二つを押さえて,計画「P(Plan)」し,具体的な指導・支援「D(Do)」を行い,見直し「C(Check)」 ,改善「A(Action)」するといった,PDCAサイクルを回すことが有効です。 そして,生徒指導においては特に,このRV- PDCAのサイクルを一人で回すのではなく『組織(チーム)「O(Organization) 」で取り組む』ことが大切です。 また,突発的に発生する問題行動に対しても,必要に応じて『支援チーム』を組んで,教育目標から外れないよう問題解決に向けて組織で指導・支援することにより,最大の効果が発揮されます。★ 【以下,参考】 不登校を未然に防止する(新たな不登校を生まないようにする)取り組みにおいても,既に不登校の状態になってしまった子どもへの支援でも的確な現状把握Rと,明確な目標Vを元に組織OでPDCAのサイクルを回すことにより,指導や支援が効果的に機能することを意識しながら生徒指導を進めることが大切です。★
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生徒指導を進めるポイント ・『自己指導能力(自分自身をよりよい方向へ導くことのできる力)』 を育成する生徒指導!
1 生徒指導を進めるポイントを確認する 生徒指導を進めるポイント ・『自己指導能力(自分自身をよりよい方向へ導くことのできる力)』 を育成する生徒指導! ・『Research(見立て)Vision(目指す姿) Plan(計画)Do(具体的な指導)Check(見直し) Action(改善策)サイクル』を意識した生徒指導! ・『Organization(組織・チーム)』で当たる生徒指導! 今日は,不登校児童生徒の理解を深めたり,新たな不登校や長期欠席者を生まないための取り組みについて考えたりしましょう! ≪スライド1~6で4分≫ それでは,★不登校に関する研修を通して,不登校への対応や不登校児童生徒の理解を深めたり,新たな不登校や長期欠席者を生まない学校・学級での取り組みを考えたりしましょう!★
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研修の進め方 1 2 3 4 生徒指導を進めるポイントを確認する 事例を検討する 今後に向けた取り組みを協議する まとめ
≪スライド7,8の説明で2分,事例の読み取りで9分≫ では,★そのことを事例を通して検討しましょう。★ まとめ 4
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2 事例を検討する 1 事例を読み取る -9分- -留意事項- ①事例を,【組織】【見立て】【目指す姿】【計画】【具体的な指導】【見直し】【改善策】のポイントに当てはまる取り組みを抜き出してワークシートに記入する (緑枠) ②事例から読み取れる問題点を考えて記入する(赤枠) ☆ワークシートに記入できない欄があるが,空欄のままで構わない 管理職への報告,連絡,相談 生徒指導部 学年団 ≪スライド7,8の説明で2分,事例の読み取りと記入で9分≫ [事例読み取りシート] 配付をしております事例と「事例読み取りシート」を用意してください。事例の内容を,先ほどのスライドで示したORV‐PDCA(読み取りシート参考)に整理することから始めます。事例から,それぞれの分類のポイントに当てはまる取り組みを★こちら(緑色)に,このように抜き出してください。 次に,★事例の中の取り組みでは,不十分だと感じること,つまり『問題点』だと思われることについて,こちらに(赤色)このように書いてください。★ この活動は個人作業で,時間は9分です。では,事例を読みながら,シートの緑,赤の部分への記入を始めてください。中には当てはまる分類のポイントがないと思われる場合があるかもしれません。★その場合は空けておいてください。 (9分経過 ★)
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2 事例を検討する 2 意見を交流する -6分- -留意事項- 1で各自が読み取ったワークシートを基に【組織】【見立て】【目指す姿】【計画】【具体的な指導】【見直し】【改善策】 の取り組みについて,意見を交流する。 ≪このスライドの説明で1分,意見の交流で6分≫ はい,それでは時間になりましたので,読み取りの時間を終了します。 これからの時間は,緑,赤の枠に書いた内容について,グループ内で互いに確認してください。時間は6分です。それでは,グループ内で司会を決めて始めてください。 (6分経過 ★)
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2 事例を検討する 3 事例を基に考える -9分- -留意事項- 意見の交流を基に【組織】【見立て】【目指す姿】【計画】【具体的な指導】【見直し】【改善策】 のサイクルで「他に考えられる取り組み」を,グループでまとめる ≪説明1分,協議9分,発表4分,まとめ1分≫ はい,それでは時間になりましたので,意見交流の時間を終了します。 これからの時間は,青色の部分『他に考えられる取り組み』について協議をします。「こんなこともできるのでなはいか」「こうする方がよいのではないか」「私ならこうする」というようなことを話し合い,青色の部分に記入してください。『問題点』で,多くの意見が出たポイントから話し合うと効率的だと思います。協議の時間は9分です。短い時間ですが,できるだけ多くの分類のポイントについて『他に考えられる取り組み』の意見が出るよう,司会の方は進行をよろしくお願いします。では,始めてください。 (9分経過したら) はい,時間がきましたので,話し合いの時間を終了します。どのような話し合いになったのか,いくつかのグループに聞いてみたいと思います。 (2,3グループに発表してもらう) たくさんの素晴らしい取り組みが出てきました。ありがとうございました。 なお,分類をしてもらいましたが,書けなかったところがあったと思います。実は,そこが「指導の空白」になっているということですから,教職員に「まだできること」の可能性があるということです。問題行動への対応の場面では,【見直し】(C)や【改善策】(A)が十分に行われていないことがあります。再び同様の問題行動が起きたり,それが繰り返されたりしないように【見直し】(C)や【改善策】(A) を丁寧に行うことが大切です。★ 「こんなこともできるのではないか」 「こうする方が良いのではないか」 「私ならこうする」 など,『他に考えられる取り組み』について,『問題点』で多くの意見が出たポイントから話し合ってください。
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などを基に,支援チームでケース会議を行い, 【A 改善策】 ・全教職員による注意深い見守り ・クラスでのよりよい人間関係づくり
2 事例を検討する 不登校への見直しや,改善策として, 【C 見直し】 ・出欠や遅刻の状況 ・本人や保護者との面談 ・心理アンケート などを基に,支援チームでケース会議を行い, 【A 改善策】 ・全教職員による注意深い見守り ・クラスでのよりよい人間関係づくり を促進する活動 などを継続的に行っていく。 という取り組みなどが考えられます。 ≪このスライドで1分≫ 子どもや学校を取り巻く状況によって有効な取り組みは異なってくるかと思いますが, (吹き出し内を読む) 日々状況が変化する不登校問題に対して,児童生徒の実態に合った取り組みを続けていくためにも,ORV-PDCAのサイクルを意識した支援を行っていきましょう。★
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研修の進め方 1 2 3 4 生徒指導を進めるポイントを確認する 事例を検討する 今後に向けた取り組みを協議する まとめ
≪スライド12~14で2分≫ それでは,★「今後に向けた取り組みを協議する」に移りましょう。★ まとめ 4
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不登校に対する生徒指導の三つの局面 全ての児童生徒への支援 不登校を生まない魅力ある学校づくり (開発的生徒指導) 既に欠席が増えるなど,
3 今後に向けた取り組みを協議する 不登校に対する生徒指導の三つの局面 全ての児童生徒への支援 不登校を生まない魅力ある学校づくり (開発的生徒指導) 既に欠席が増えるなど, 不登校傾向にある児童生徒への支援 (予防的生徒指導) ≪スライド12~14で2分≫ 協議に入る前に,まず,不登校問題に対応する生徒指導の三つの局面について説明します。 一つ目は,不登校にならないように全ての児童生徒に対して行われる支援,魅力のある誰もが行きたくなる学校づくりの取り組み。これを開発的生徒指導と言います。 二つ目は,★遅刻や欠席の状況を確認したり,休み時間などの様子を確認したりするなど,休みがちな児童生徒を早期に発見して,不安を解消し,不登校を予防するための支援。これを予防的生徒指導と言います。 三つ目は,★既に不登校の状態にある児童生徒への,復帰に向けた教師や専門家による支援。これを問題解決的生徒指導と言います。 先ほどまで事例を基に取り組みを考えてきましたが,実は,それは,三つ目の問題解決的生徒指導の部分にあたります。 これら三つの局面の支援はどれも大切です。 しかし,いくら問題解決的生徒指導を充実しても,不登校になる児童生徒が減るとは限りません。不登校を減らすには,開発的生徒指導,予防的生徒指導を充実させることが重要です。これは,不登校だけでなく,全ての問題行動等の未然防止や予防にも言えることです。★ 既に不登校の状態にある 児童生徒への支援 (問題解決的生徒指導)
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初めに示したこの図で言うと,事例で話し合っていたのは,★この問題が発生した後どう取り組むかという,赤で示した図の部分でした。
3 今後に向けた取り組みを協議する ≪スライド12~14で2分≫ 初めに示したこの図で言うと,事例で話し合っていたのは,★この問題が発生した後どう取り組むかという,赤で示した図の部分でした。 不登校を減らすには,★青で示すように,(中央の大きなORV-PDCAの図を指し示しながら)教育目標へ向かう,不登校を生まない魅力ある学校づくりをするという,日々の取り組みが大切です。 これからの時間は,不登校を未然に防止することにつながる取り組みである,開発的生徒指導,予防的生徒指導について考えていきます。★
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学年,学級(ホームルーム)でどんな取り組みができるかな?
3 今後に向けた取り組みを協議する 今後に向けた取り組みの協議-10分- ③自己決定の場を与え,自己の可能性の開発を 援助する 児童生徒自身に選択や自己決定ができる場や機会を多く設けること。 ①自己存在感を与える 自分は価値ある存在であると実感すること。 ②共感的人間関係を育成する ありのままに自己を語り,理解し合う人間関係。 ≪説明で2分,協議で10分,発表で4分≫ [グループ記録用紙] 本日の研修最後の協議の時間に入ります。 各グループにA3版の「グループ記録用紙」を配付していますので,準備してください。 新たな不登校を生まないために,全ての児童生徒に対して行われる開発的生徒指導や,不登校に陥ってしまいそうな児童生徒に対して行われる予防的生徒指導として,具体的にどのような取り組みができるのでしょうか。 ここからの10分間は事例を離れて,実際,自分の担当している学年,学級(HR)を想像しながら,できる取り組みについて協議してください。 児童生徒が自分自身をよりよい方向へ導くことのできる力である,自己指導能力を育てるための三つのポイント★を意識して,開発的生徒指導,予防的生徒指導についてグループで考えてみましょう。 ①②③のポイントに分けて協議してもいいですし,複数のポイントに重なった取り組みを意識して協議をしても構いません。 協議の後で発表して,協議内容を共有することで,今後の実践の手がかりにしたいと思います。それでは,協議を始めてください。 (10分経過したら) はい,時間が来ましたので,協議を終わってください。各グループごとに出た取り組みを簡潔に全体に1分以内で紹介してください。では,こちらのグループからお願いします。(2~4グループに発表をしてもらう)(コメントは肯定的に,アドリブで) 貴重な発表ありがとうございました。学年や学級(HR)の実態に合っていて,すぐにでも実践したい取り組みもあったのではないかと思います。是非,できるところから取り組んでみましょう。★ 学年,学級(ホームルーム)でどんな取り組みができるかな? 研修後,回収して,皆さんに印刷配付します。
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研修の進め方 1 2 3 4 生徒指導を進めるポイントを確認する 事例を検討する 今後に向けた取り組みを協議する まとめ
≪スライド16~18で4分≫ では,★「まとめ」に入ります。★ まとめ 4
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まとめ 研修のねらい 『不登校への対応と,不登校を生まない取り組みについて考える』 4 まとめ ≪スライド16~18で4分≫
4 まとめ まとめ 研修のねらい 『不登校への対応と,不登校を生まない取り組みについて考える』 ≪スライド16~18で4分≫ 今日の研修のねらいは,『不登校への対応と,不登校を生まない取り組みについて考える』ことにありましたが,これまでの協議や,他のグループの発表から,各学級(HR)や学年で不登校への対応や不登校を未然に防止する取り組みについて新たな気付きがあったのではないでしょうか。 最後になりますが,今日の研修の感想を,隣に座っている先生と交流したいと思います。2分間でお願いします,では,どうぞ。 (2分経過したら) ありがとうございました。 今日は,生徒指導の進め方を考える際には,ORV-PDCAの視点が大切なことを事例を通して確認しました。今後は,生徒指導でも学習指導等でも学校における指導においては,教育目標や生徒指導目標というビジョンに向けた取り組みにするよう意識しましょう。 また,見えてきた課題や今後に向けた取り組みについて意図的・計画的な生徒指導実践を検討し,職員会議や校内研修などの場で学校全体で共通理解をして,教育活動の実践に生かしていきましょう。そのために,先ほどの「グループ記録用紙」を回収して,担当でまとめたものを作成してお返しします。★
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本日は,ありがとうございました。 ≪スライド16~18で4分≫ それでは,記録用紙を回収します。 (回収ができたら)
それでは,記録用紙を回収します。 (回収ができたら) 近日中に,このまとめを基に『生徒指導委員会(部会)』や『学年会(学年団会)』などを開いて,意図的・計画的な生徒指導に取り組むことができるようお願いします。 そして,先生方一人一人でも,組織としても『学級(HR)』や『児童生徒個人』への指導・支援に生かしていけるようにしましょう。 以上で,校内研修を終わります。ありがとうございました。
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